MyKinsta公式サポートが終了したPHPバージョン(現在7.4および8.0)の利用、およびPHPの自動バージョンアップ停止が可能になりました。

Kinstaはパフォーマンス、セキュリティ、安定性を常に重視しています。そのため、これまでの対応PHPは、PHP 8.1、8.2、8.3のような公式にサポートされているバージョンのみに限定し、旧バージョンの潜在的なリスクを最小限に抑えながら、最新バージョンの恩恵を受けられるようにしていました。

そしてこの度、独自の長期サポート(LTS)とセキュリティ監視を導入し、一部の旧バージョンにもサポートを拡大することになりました。

公式サポートが終了したPHPバージョンに対応する理由

WordPressの統計によると、未だ33.2%のウェブサイトがPHP 7.4、9.8%のウェブサイトがPHP 8.0を使用しています。この数字は、多くの企業が古いシステムの更新や依存関係の管理に課題を抱えているという現状を反映しています。

この現状を受け、移行に時間を要するお客様にもKinstaのプレミアムソリューションをお楽しみいただけるよう、PHPの旧バージョンのサポートを導入することにしました。将来のアップグレードを計画しながら、追加料金なしでサイトをスムーズに稼働させる柔軟性を確保することができます。

PHPバージョンの変更方法

MyKinstaでPHPバージョンを変更するには、以下2つの方法があります。

  1. 「ツール」画面から変更する
    MyKinstaにログイン後、「WordPressサイト」>(サイト名)>「ツール」画面に移動します。「PHP設定」セクションにある「変更する」をクリックしてください。「PHPバージョン」ドロップダウンメニューから任意のバージョンを選択して、「PHP設定の変更」をクリックします。

    KinstaがサポートするPHPバージョン
    KinstaがサポートするPHPバージョン
  2. 一括操作機能で変更する
    複数のサイトを管理している場合は、一括操作機能を使用して一度に変更可能です。「WordPressサイト」画面でサイトを複数選択し、右上に表示される「操作」ドロップダウンメニューを選択して、「PHP設定の変更」をクリックします。

    複数のサイトでPHPバージョンを一括変更
    複数のサイトでPHPバージョンを一括変更

    上記と同じモーダルが表示され、選択したサイトのPHPバージョンを一度に変更することができます。

PHPの自動バージョンアップ(任意)

公式サポートが終了したPHPバージョンのサポート導入に伴い、PHPの自動バージョンアップを無効にする機能も追加されました。これまでは、PHPバージョンの公式サポートが終了すると、お客様のウェブサイトは自動的にサポート対象のPHPバージョンへとバージョンアップされていました。

今後は、この自動バージョンアップを必要に応じて無効にすることができます。これは特定のPHPバージョンが必要なサイトの管理に特に便利です。LTS対応のPHPバージョンを選択すると、自動バージョンアップは無効に設定されます(公式サポートが終了したバージョンの使用は、特別な理由があることを前提とするため)。

PHPの自動バージョンアップを有効または無効化
PHPの自動バージョンアップを有効または無効にする

サイトのPHPバージョンを柔軟管理

今回の機能の更新により、PHPのバージョン管理をより細かく制御できるようになりました。互換性のために公式サポートが終了したバージョンを使用することも、自動バージョンアップを無効にすることも可能です。

なお、特別な理由がない限りは、自動バージョンアップを有効にして、常に最新のPHPバージョンを使用することをお勧めします。