ConoHaとKinstaの比較

ConoHaは日本の高速レンタルサーバーで、GMOによって提供されています。今回は、KinstaのWordPress専用マネージドホスティングとConoHa WINGの特徴と機能を掘り下げ、両者を比較してみたいと思います。

ConoHaの概要

ConoHaは、最新の高性能サーバー、超高速SSD、高速化技術を組み合わせた「国内最速」を謳う、GMOインターネットグループ提供のレンタルサーバーです。初期費用無料で手頃な価格で利用でき、日本国内でのWordPressサイトのホスティングに人気のある選択肢の1つです。3ヶ月からの長期利用プラン割引「WINGプラン」を選ぶと、独自ドメインが2つまで無料で利用できるのも嬉しい特典です。また、操作しやすい専用の管理画面もあり、SEO対策機能(有料オプション)も充実しています。

ConoHaとKinstaの機能

では、KinstaのWordPress専用マネージドホスティングとConoHa WINGを比較してみます。まずは主要な機能や特徴を表で見てみましょう。

KinstaConoHa WING
プラン価格5,333円〜/月(35ドル〜)
[2024.11.5時点]
1,452円〜/月*1
初期費用無料無料
初月無料 *2
支払いタイプ月額または年額1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年
返金保証30日間
(新規お申し込みのみ)
X
プランの種類22(+カスタムプラン)4
無料カスタマーサポート24時間年中無休のライブチャット、メールメール、電話(平日10:00〜18:00のみ)
コアインフラGoogle CloudGMO
ネットワーク
Google Cloud プレミアムティアネットワーク
GMO
Cloudflare統合X
稼働率SLA
(99.99%)*3

(99.99%)
SSH接続
グローバルデータセンター東京と大阪をはじめとする37箇所
(サイト毎に選択可能)
非公開
帯域幅制限制限なし(AUP内)転送量目安
無制限*4
コンテナ技術100%のリソース分離X
サイト移行無料
(専任エンジニアによる移行)
7,678円~/サイト
ステージング環境無料
(+最大5つのプレミアムステージング)
X
無料のDDoS対策X
PHPバージョンPHP 7.4, 8.0, 8.1, 8.2, 8.3, 8.4PHP 7.0.x, 8.0, 8.1, 8.2
CDN無料
(Cloudflare)
X
エッジキャッシュX
無料のプレミアムDNS
(Amazon R53)
X
無料のSSL証明書
(Cloudflare─ワイルドカード対応)

(Let’s Encrypt)
稼働状況監視
(3分ごと)
マルチサイト
(Single 35kプランを除く)
無料APMX
IPジオロケーションメールアドレスの国外IP制限可
リバースプロキシ
(有料アドオン)
表記なし
Redis
(有料アドオン)
表記なし
日本語対応
(多言語対応)
*1 通常ベーシックプランの月額料金 *2 一部のWordPressホスティングプラン *3 追加料金にて99.99%のSLAを提供 *4 ConoHa WINGは共用サーバーであるため、サーバーを共有する他のサイトのリソース使用状況によってはパフォーマンス低下などの影響を受けることがある。

ConoHaとKinstaの機能の解説

上記の比較表を踏まえて、気になる両者の違いをさらに詳しく解説していきます。

  • KinstaとConoHaの最も大きな違いは、サーバーの種類にあります。ConoHa WINGは共用サーバーです。共用サーバーは他の種類と比較して安価に利用できるのが利点ですが、文字通り、他のユーザーと1つのサーバーを共有することになります。ConoHaの場合は、99%以上の高い稼働率保証やHTTP/2、PHP 8.0.xのサポート、キャッシュ機能などを提供し、高速サーバーを実現しています。しかし共用サーバーの性質上、サーバーを共有する他のサイトのリソースの使用状況によっては、パフォーマンス低下などの影響を受ける可能性は否めません(共用サーバーの詳細はこちら)。基本的には、大量のリソースが必要になるサイトや高トラフィックのサイト、そして高いセキュリティ要件を持つサイトに共用サーバーは不向きです。
    対するKinstaは、マネージドクラウドサーバーです。隔離コンテナ技術により、すべてのサイトを個別に隔離された環境で実行します。各環境には必要なリソースがすべて備わっているため、他のサイトとリソースを共有することが一切ありません。これにより、常に確かなパフォーマンスを確保することができます。他にも、Google CloudのIPベースの保護ファイアウォール、Cloudflare統合によるファイアウォールとDDoS攻撃対策、Google Cloudのプレミアムティアネットワーク、無料のマルウェア除去、SOC 2報告書受領、ISO認証取得など、徹底した機能とセキュリティ対策を実装しています。

  • ConoHaは4種類のプラン(ベーシック、スタンダード、プレミアム、ビジネス)を提供しており、支払いタイプには月額から3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年と柔軟な選択肢があります。3ヶ月以上の支払いタイプは「WINGパック」となり、月額の通常プランよりもお得に利用可能です。通常の月額ベーシックプランは1,452円で利用できます。Kinstaは、あらゆるビジネス要件を考慮した22種類のプランを提供しています。最も手頃なプランは、1サイト向けのSingle 35kプランで、月額5,269円(35ドル/2024.12.4時点の為替レートに基づく)です。年額プランを選択すると、2ヶ月分の料金が割引されます。要件に一致するプランが見つからない場合は、カスタムプランの提案を受けることも可能です。

  • ConoHaのWINGパックでは、利用開始初月が無料になります。月初にプランを契約すれば、最大31日間無料で利用できることになります。ただし、WINGパックには最低3ヶ月の利用期間が設けられており、無料期間中に解約することはできません。Kinstaの場合、1サイト向けのSingle 35kプラン、および複数サイト向けのWP 2プランは初月無料で利用することができます。完全無料ですべての機能を試すことができ、気に入らなければ無料期間中に解約することも可能です。30日間の返金保証がすべてのプランに付帯し、サイト移行も無料で申請できるため、手間なく完全無料でKinstaのサービスを体験することができます。現在利用中のサーバーに不満があり、別のサーバーを検討したい場合には特に、サーバーの性能を先に確認できるのは大きな利点です。

  • ConoHaでは、日本国内の他社サーバーからのサイト移行を、1件につき7,678円で依頼できます。また、必要に応じて有料でSSL設定オプションも追加可能です。移行日は、申請から3営業日以降の指定できます。ただし、このサービスはWordPress本体の移行であり、移行後のプラグインやテーマの動作は保証されません。Kinstaでは、サイト数や種類を問わず、すべてのプランでサイト移行支援を無料提供しています。専任のエンジニアが担当し、申請から最大2営業日以内に完了します。移行中に検出された問題やマルウェアにも無料で対処するため、サイトの移行に手間も費用もかかりません。さらに、緊急を要する状況に役立つ、8時間のお急ぎサイト移行サービスもあります。

  • 先に触れた通り、Kinstaのすべてのプランには30日間の返金保証が付帯します。また、長期契約などの縛りはありません。ConoHaには返金保証はありません。利用最低期間は設けられていませんが、WINGパックの場合は少なくとも3ヶ月分、1時間未満の利用には1時間分の料金が発生します。KinstaもConoHaもいつでも解約できるため、気軽に使いやすいという共通点があります。

  • 続いてはカスタマーサポートです。ConoHaでは、平日10時〜18時の営業時間内に電話サポートを提供しており、口頭で問い合わせ内容を説明することができます。ただし、電話が混み合っている場合は、担当者とつながるまでに時間がかかる可能性があり、その間も通話料は発生します。メールでの問い合わせも可能で、まずはよくある質問の中から該当するものがあるかどうかを段階的に選択し、それでも問題が解決しない場合には、メールフォームから相談内容を送信することができます。契約を検討している人向けに、ライブチャットの相談窓口(電話サポートと同じ時間帯)が用意されています。
    Kinstaのカスタマーサポートは、WordPressに精通した開発者とエンジニアのみで構成されており、ライブチャットを通じて24時間年中無休で問い合わせ可能です。コントロールパネル「MyKinsta」の画面右下に常にチャットボタンが表示され、いつでもクリックしてすぐに相談できます。初回応答時間は2分以内を記録しており、自動翻訳ツールを有効にすると、日本語でのメッセージ入力はもちろん、エンジニアからの返答を日本語で受け取ることができます。カスタマーサポートにありがちな階層型のサポートは採用せず、いつでも直接エンジニアに相談できるため、技術的な問題が発生した際にも安心です。技術担当者が社内にいない場合、あるいは問題発生時に生じる潜在的な手間やリソースを削減したいという場合には、24時間いつでもすぐに利用できるカスタマーサポートを提供するサーバーをおすすめします。

  • データセンターの所在地に関しては、ConoHaは非公開です。Kinstaでは、日本国内では東京と大阪の2拠点、世界37箇所のデータセンターの中から、好きな場所を選択してサイトを稼働できます。日本国内だけにとどまらず、海外への事業拡大を目指す場合、サイトを世界中に高速配信することができます。

  • ConoHaでは、自動バックアップが毎日行われ、データは14日間保持されます。Kinstaにも同様のバックアップ機能があり、データはプランに応じて14日〜30日間保存されます。加えて、Kinstaではシステム生成(大きな変更を実行する直前に自動的に作成される)、手動、ダウンロード可能のバックアップもデフォルトで利用可能です。より高度な機能が必要な場合は、1時間または6時間ごとの時間単位のバックアップ、外部バックアップアドオンを追加できます。

Kinstaの高性能ホスティング

2013年創業に創業したKinstaは、WordPress専用マネージドホスティング、静的サイトホスティング、およびアプリケーション&データベースホスティングを提供しています。Google Cloud最速のC3DおよびC2仮想マシンを採用し、業界最高水準の速度、パフォーマンス、拡張性にこだわったインフラストラクチャが強みです。受賞歴を誇る高性能コントロールパネル「MyKinsta」や、世界37箇所のデータセンター、高性能CDN、エンジニアによる24時間年中無休体制のカスタマーサポート、高度なセキュリティ保持誓約など、サイト運営の負担を軽減する数々の機能を追加料金なしでご利用いただけます。

また、Kinstaは堅牢なセキュリティ手順を確立し、長期にわたってこれに遵守していることを証明するSOC2報告書の受領、およびISO認証の取得を行っています。Kinstaのセキュリティおよび信頼性の詳細はこちらをご覧ください。

まとめ

今回は、ConoHa WINGとKinstaの機能や特徴を比較してみました。いずれもWordPressサイトのあらゆる要件に応えるサーバーです。予算に限りがあり、長期契約などに縛られずに気軽に利用したい場合、リソースをあまり必要としないシンプルなWordPressサイトをホスティングするには、ConoHa WINGが良い選択肢になるかもしれません。

その一方で、技術サポートを手軽にいつでも利用したい、サイトに必要なリソースを確実に確保して常にパフォーマンスを最適化したい場合、特に安定性や性能が重要な事業を運営している方には、Kinstaをおすすめします。初月無料のプランを選択して、お金を使わずにまずは試してみるか、その他のプランを選んでも30日間の返金保証でリスクなしで利用することができます。オンラインビジネスの成功は、サーバー選びが非常に重要です。業界最高クラスのクラウドサーバーをお探しでしたら、ぜひ一度Kinstaをお試しください。

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