WordPressサイトを運営していると、プラグインの更新や競合の問題に遭遇することがあります。この手の問題をデバッグし、更新が原因であることを確認する手っ取り早い方法は、プラグインの以前のバージョン(古いバージョン)をダウンロードして、サイトでテストすることです。この記事では、WordPressプラグインの古いバージョンをダウンロードする4種類の方法をご紹介します。

古いバージョンのWordPressプラグインをダウンロード

WordPressプラグインの古いバージョンをダウンロードする方法

プラグインは、WordPressサイトが破損する主な原因のひとつです。死の真っ白画面(WSOD)は、プラグインが原因で発生する典型的なエラーです。サードパーティのサービスが提供する何千もの有料プラグインはもちろんですが、WordPressリポジトリだけでも5万以上のプラグインが存在します。

開発者がどれほど開発に注力しても、すべてのシナリオや競合をテストすることはほぼ不可能。そのため、テスト用に古いバージョンをダウンロードできる機能があると便利です。多くの場合、これによってサイトを修正することができ、開発者に通知して、次のパッチを待つことができます。

なお、プラグインのテストは必ずステージング環境で行うようにしましょう。

方法1. リポジトリから古いバージョンのWordPressプラグインをダウンロードする

WordPressプラグインの古いバージョンをダウンロードする最初の方法は、リポジトリから習得することです。今回は、例として無料プラグインのYoast SEOを使用します。まずは、WordPressのリポジトリでプラグインを検索します。

リポジトリでWordPressプラグインを検索
リポジトリでWordPressプラグインを検索

Yoast SEOを選択して、ページを下にスクロールし、「詳細を表示」をクリックします。

WordPressプラグインの「詳細を表示」をクリック
WordPressプラグインの「詳細を表示」をクリック

ページの一番下までスクロールすると、プラグインの過去のバージョンをダウンロードするオプションが表示されます。下にあるように、必要に応じて過去にさかのぼることができます。なお、警告メッセージのとおり、プラグインの以前のバージョンは安全でない、または安定していない可能性があるため、テスト目的でのみ利用してください。「ダウンロード」をクリックすると、プラグインの.zipファイルがダウンロードされます。WordPressプラグインの古いバージョンをダウンロード

WordPressプラグインの古いバージョンをダウンロード次に、WordPress管理画面にログインし、「プラグイン」>「新規プラグインを追加」に移動して、「ファイルを選択」をクリックして、先ほどダウンロードした.zipファイルをアップロードします。その後、プラグインを有効化し、必要に応じて、SFTP経由でプラグインをインストールすることもできます。

ダウンロードしたプラグインファイルをアップロード
ダウンロードしたプラグインファイルをアップロード

方法2. WordPressプラグインをロールバックする

2つ目の方法は、無料のWP Rollbackプラグインを使用します。このプラグインは、WordPress.orgのプラグインやテーマをロールバック(またはロールフォワード)することができ、マルチサイトと互換性があります。WordImpressが開発したプラグインで、現在3万以上のアクティブインストールがあり、5つ星の満点評価を得ています。

操作を実行する際には、必ずバックアップを取り、ステージング環境を利用することが重要ですが、Kinstaで数回使用した結果は、非常にうまく機能します。

WP Rollbackプラグインをインストールして、有効化すると、WordPressのリポジトリからインストールされたすべてのプラグインの横に「ロールバック」の選択肢が出現するようになります(サードパーティのプラグインはサポートされていない)。

WordPressプラグインをロールバック
WordPressプラグインをロールバック

「Rollback」を選択すると、ロールバックしたいバージョンの選択が求められます。以下のように、リポジトリページの「詳細を表示」から利用可能なバージョンが表示されます。バージョンを選択して、「ロールバック」をクリックしてください。

ロールバックするWordPressプラグインのバージョンを選択
ロールバックするWordPressプラグインのバージョンを選択

最終確認と実行中の変更の概要が表示されます。間違いがなければ、「ロールバック」をクリックして完了です。これで、WordPressプラグインの古いバージョンが使えるようになります。

プラグインのロールバックを確定
プラグインのロールバックを確定

方法3. WP-CLI経由で古いバージョンのWordPressプラグインをダウンロードする

WP-CLI経由で古いバージョンのWordPressプラグインをダウンロードする方法もあります。WP-CLIをインストールする方法はこちらをご覧ください。まずは、現在のバージョンを削除します。手動で名前を変更することもできますが、まずは名前を確認する必要があります。WP-CLIでのプラグイン名は、リポジトリやGit上のフォルダです。この例では、「wordpress-seo」がこれに当たります。

WordPressリポジトリのプラグインURL
WordPressリポジトリのプラグインURL

単純にプラグインを削除するには、次のように入力します。なお、プラグインを削除しても、設定はデータベースに残ります

wp plugin delete wordpress-seo
WP-CLI経由でWordPressプラグインを削除
WP-CLI経由でWordPressプラグインを削除

次に、以下のコマンドを実行して古いバージョンをダウンロードします。ロールバックしたいバージョンに対応するバージョン番号を手動で入力します。今回は例として、Yoast SEOのバージョン4.8をインストールします。

wp plugin install wordpress-seo --version=4.8 --activate
WP-CLIで古いバージョンのWordPressプラグインをインストール
WP-CLIで古いバージョンのWordPressプラグインをインストール

方法4. GitHubから古いバージョンをダウンロードする

最後の方法は、WordPressプラグインをGitHubリポジトリから直接ダウンロードすることです。WordPressプラグインは検索で簡単に見つけることができます。たいていのプラグインはタグ機能を利用しているため、古いバージョンを簡単に見つけることができます(以下参照)。

GitHubのWordPressプラグイン
GitHubのWordPressプラグイン

次に、「Download Zip」をクリックして、WordPressサイトにアップロードします。注)プラグインのパッケージによっては、必ずしもこれがうまくいくとは限りません。また、GitHubからインストールしたプラグインは、自動的に更新されません。したがって、GitHubからダウンロードしたプラグインは、WP Pusherのようなツールを使って同期をとっている場合を除き、テスト目的でのみ利用するようにしてください。

GitHubからWordPressプラグインのzipファイルをダウンロード
GitHubからWordPressプラグインのzipファイルをダウンロード