Kinsta導入後の成果
- 大規模で複雑なKentico DXPサイトを、サイトダウン、データ損失、検索トラフィックの落ち込みなしで、3ヶ月でWordPressに移行完了。
- WordPressでの立ち上げ以来、稼働率は100%。
- MyKinstaの導入により、開発者を介さずにマーケティングチームだけでサイトを完全に管理できるように。
- 組み込みのステージング環境、Git、SSH、およびDevKinstaにより、開発者の出荷が高速化。
- セキュリティ、キャッシュ、およびバックアップの自動処理により、インフラの負荷を解消。
コニカミノルタは、テクノロジー、印刷、イメージング分野をリードするグローバル企業です。世界の働き方を常に進化させる製品を提供している同社には、それと同じ高い基準を反映するウェブサイトが必要でした。
しかし、同社のマーケティングチームは、成長のスピードに追いつけないプラットフォームに苦戦していました。
コニカミノルタ オーストラリア社のウェブサイトは、Kentico Digital Experience Platform(DXP)上に構築されていましたが、そのインフラは複雑で安定しておらず、コンテンツ編集にも多くの制約がありました。
CMSライセンスの期限が迫り、社内からの改善要請も高まる中、The Code CompanyとKinstaに支援を求めることに。
目標は、パフォーマンスや検索可視性を損なうことなく、わずか3か月でWordPressへ移行することでした。

この導入事例では、コニカミノルタがどのようにサイト移行を成功させたのか、そしてKinsta導入後の変化をご紹介します。
課題─注目度の高いサイトを短期間で移行
コニカミノルタのマーケティングサイトは、Kentico DXPというレガシープラットフォーム上で構築されていました。
DXP(デジタルエクスペリエンスプラットフォーム)は、コンテンツ管理やパーソナライゼーション、ワークフロー管理などをすべて1つのシステムで行える「オールインワン型ソリューション」として、大企業が採用することの多い仕組みです。確かに理論上は、大規模な企業に適した選択肢になります。
しかし、時間の経過とともに、このプラットフォームはビジネスの足かせとなっていき、以下のような課題に直面するようになりました。
- 予期せぬサイトのダウン
- アクセスを制限し、更新作業を遅らせる原因となっていた硬直的で複雑なバックエンド構造
最大のリスクは安定性にありました。同社にとって、このサイトはリード獲得、製品リサーチ、カスタマーサポートなど、主要なデジタル接点として機能していたため、サイトのダウンやアクセス不能といったトラブルは、直接ビジネスに影響を及ぼしていました。
コニカミノルタには、対応に割ける時間がほとんどありませんでした。同社が求めていたのは、安定性とスケーラビリティを兼ね備え、複雑さを増やすことなく、スピード感をもってエンタープライズレベルの成果を提供できるサーバーとパートナーでした。
解決策─WordPressに移行してKinstaで運用
大規模サイトをWordPressで運用するメリット
従来型のDXPとは異なり、WordPressははるかに柔軟でコスト効率の高いデジタル基盤を保持しています。オープンソースのコアと豊富なエコシステムにより、マーケティングオートメーションからパーソナライゼーションまで、必要なツールだけを組み合わせて活用できる「組み合わせ型」のアプローチを実現可能です。

このアプローチにより、高額で縛りのある契約を排除し、マーケティングチームはより自由に、よりスピーディに施策を打てるようになります。ベンダーへの依存や複雑な技術的制約にとらわれることなく、市場の変化に柔軟に対応できる環境を実現します。
KinstaのWordPress専用マネージドクラウドサーバー
コニカミノルタは、3ヶ月という短期間で移行を実行するために、KinstaのエージェンシーパートナーであるThe Code Companyを導入することに。チームは、パフォーマンス、安定性、立ち上げまでの時間を最優先事項として、拡張性、信頼性、アクセシビリティのためにWordPressをCMSとして選択し、Kinstaはエンタープライズグレードの高性能サーバーでそれを支えました。
フルマネージドサーバー
隔離コンテナ技術
3分ごとの稼働状況監視
ステージング環境と毎日のバックアップ
Git、SSH、DevKinstaなどの開発者ツール
専任スタッフによるサイト移行
Cloudflareによる標準セキュリティ機能
Kinstaは、サーバー構成、キャッシュ、バックアップ、セキュリティといった設定をすべて標準で提供しています。そのため、新たにインフラ担当を採用したり、手動で環境を構築したりする必要がなく、両チームはSEO・UX・コンテンツ戦略といった本来注力すべき業務に集中することができます。
複雑な移行におけるリスク軽減
コニカミノルタとThe Code Companyには以下のような課題がありました。
- 柔軟性の乏しい独自DXPからの移行
- 構造化コンテンツ、フォーム、リダイレクトを備えたフルカスタムのWordPressサイトの再構築
- SEOパフォーマンスとオーガニックトラフィックの維持
- サイトダウンや業務に一切の影響を与えない移行の実現
- 地域やデバイスを問わず、安定した高パフォーマンスの確保
このような高速な移行を実現するには、チームの作業を遅らせる要因を排除することが不可欠です。その中でもサーバー環境は、開発者が扱いやすく、ステージングやテストが容易で、即時にデプロイできるものでなければなりません。
結果
トラフィック損失ゼロ
完全なメタデータとリダイレクトの保持
グローバルでの高速読み込みとSEOの維持
稼働後の検索順位の向上
マーケティングチームに運用の全権を復元
ブロッカーの減少による開発の迅速化
KinstaのインフラとThe Code Companyの実行力により、コニカミノルタの大規模サイトの移行は、パフォーマンスやトラフィックを一切落とすことなく、予定通りに完了しました。綿密な連携と最適なプラットフォームの組み合わせが、マーケティングチームと開発チームの双方にとって、より良い成果をもたらしました。
SEOに配慮した移行でトラフィックの損失はゼロ
サイトの移行後、クロールの頻度が大幅に増加しました。これは、サイトが高速かつ安定し、SEOに適した構造になった強い証拠といえます
綿密なリダイレクト戦略とメタデータの維持により、オーガニックトラフィックと検索可視性は移行後も一切損なわれませんでした。Kinstaのインフラが、移行時にありがちなSEOスコアの低下を防ぎ、切り替え期間中も中断やエラー、パフォーマンス低下のない安定した環境を実現。The Code Companyの設計とKinstaの高いパフォーマンスと信頼性により、クロールリクエストの数はむしろ増加しています。
グローバルな高速パフォーマンス
コニカミノルタの新サイトは、公開初日からユーザーと検索エンジンの双方に対して高速に表示されました。Kinstaのエッジキャッシュ、CDN、そしてサーバーレベルでの最適化により、追加の設定を行うことなく、Googleが求める速度と稼働率を実現しています。
マーケティングチームによる完全制御
コニカミノルタの社内チームは、より優れたサイトを手にすると同時に、自信を持って運用できるようになりました。MyKinstaにより、バックアップ、リダイレクト、ステージング、アクセス解析などを、コードに触れることなく簡単に管理できるようになり、自動化ツールが裏側でセキュリティとパフォーマンスを処理しています。

WordPressでサイトを柔軟に運用できるようになり、Kinstaがその柔軟性を安全に支えています。
よりスムーズで迅速な開発ワークフロー
The Code Companyは、障壁に妨げられることなく開発からデプロイまでをスムーズに進行することができました。Kinstaは、SSHアクセスやGitサポート、ステージング環境など、開発者を考慮したツールも提供しており、複雑な操作画面やシステム管理上の制約に縛られることなく、開発者が自分のやり方で快適に作業できる環境を提供しています。
まとめ─Kinstaのサーバーはスマートに成長したい企業に理想的
Kinstaは、開発チームの作業を妨げることもなく、プラグインやツールの利用に干渉することもなく、運用の負担を増やすこともせず、コニカミノルタのWordPressへのスムーズな移行を舞台裏で支え、成功へと導きました。
KinstaとThe Code Companyのサポートにより、コニカミノルタは新しいWordPressマーケティングプラットフォームの高速性と安定性を実感しながら、これからのデジタル戦略に安心して集中できるようになりました。