カゴヤ・ジャパンとKinstaの比較

カゴヤ・ジャパン(KAGOYA)は、日本は京都を拠点とする名の知れたホスティング会社です。WordPressサイトを運営する場合は、KinstaとKAOGYAがWordPress向けに提供するサービスがいずれも有力な選択肢になり得ます。そこで今回は、KAGOYAのWordPress専用サーバーとKinstaのWordPress専用マネージドホスティングに絞り、両者を詳しく比較していきます。

カゴヤ・ジャパンの概要

カゴヤ・ジャパン(KAGOYA)は、1998年に創業された日本の老舗ホスティング会社。ドメイン登録やレンタルサーバー、メールプランなどのさまざまなサービスで知られ、WordPressサイトに特化したWordPress専用サーバーも提供しています。あらゆるビジネスに対応するプラットフォームを謳い、気軽に利用できる安価なプランから、本格的な企業向けプランまで、様々なプランを提案しています。

WordPress専用サーバーについては、無料のSSL証明書、高速WordPress実行環境「KUSANAGI」の採用、メールでの24時間対応サポート、バックアップ機能などが特徴です。

カゴヤ・ジャパンとKinstaの機能

それでは、早速両者の特徴を比較してみましょう。一目で違いを確認できるよう、主要な機能を以下の表でご紹介します。

Kinsta
WordPress専用マネージドホスティング
KAGOYA
WordPress専用サーバー
プラン価格5,333円〜/月(35ドル〜)
[2024.11.5時点]
440〜52,800円/月
初期費用無料無料
初月無料 *1X
返金保証30日間(新規お申し込みのみ)X
プランの種類22(+カスタムプラン)7
24時間年中無休のサポートライブチャット、メールメール(平日営業時間内に電話対応もあり)
コアインフラGoogle CloudKUSANAGI
SSH接続X
SFTP接続X
グローバルデータセンター37箇所
(日本国内は東京と大阪の2拠点)
1箇所(京都)
帯域幅制限制限なし(AUP内)表記なし
コンテナ技術100%のリソース分離X
サイト移行無料
(専任エンジニアによる移行)
有料(11,000円〜)
ステージング環境
(全サイト)
X
無料のDDoS対策X
PHPバージョンPHP 7.4, 8.0, 8.1, 8.2, 8.3, 8.4PHP 7.4系/5.6系 *2
無料のCDN260+以上のPoP(全地域)有料
(38,500円〜/月)*3
無料のバックアップ機能毎日自動、手動、ダウンロード可能、システム生成日次、週次、月次、手動(最大10GB、1世代)
エッジキャッシュX
無料のプレミアムDNS
(Amazon R53)
無料のSSL証明書Cloudflare(ワイルドカード対応)Let’s Encrypt
稼働状況監視リソース監視
非対応
マルチサイトProプラン以上で利用可表記なし
APMツール無料X
IPジオロケーション(国外IPアドレスからの接続を制限)
リバースプロキシ
Redis(有料アドオン)表記なし
多言語対応日本語、英語、スペイン語、ドイツ語、オランダ語、ポルトガル語、イタリア語、フランス語、スウェーデン語、デンマーク語日本語
*1 一部のWordPressホスティングプラン *2 同社の別プランであるレンタルサーバーは8.2系、8.1系、7.4系をサポート *3「オリジンアシスト」という名称のコンテンツキャッシュサービス

カゴヤ・ジャパンとKinstaの機能の解説

上の表からも見て取れるとおり、同じWordPressサイト向けのホスティングサービスではありますが、機能には様々な違いがあります。以下、特に気になる違いを解説していきます。

  • Kinstaのプランの方がKAOGYAよりも平均して高価です。予算に限りがある個人やスモールビジネスにとっては、この点が選択の分かれ目になるかもしれません。この価格の差として、Kinstaのすべてのプランには、Cloudflare統合やCDNなどの毎月290ドル以上に相当する機能がデフォルトで付帯します。したがって、業界最高クラスのホスティングを求める方には、Kinstaが適しているかもしれません。
  • KAOGYAのプランは、非常に手頃な価格から利用することができますが、万が一サービスに満足できなかった際の返金保証、また無料トライアル期間は用意されていません。Kinstaのプランには、30日間の返金保証が付いており、気に入らなければ、30日以内であれば全額返金可能です。また、サイト移行も無料で依頼できるため、リスクなしで利用できます。また、シングル35kとWP 2プランは初月無料で利用できるため、お金を支払うことなくKinstaの性能を試すことができます。
  • KAGOYAは7種類、Kinstaは10種類と、どちらもビジネスの規模に応じたプランが幅広く用意されており、自分のビジネスに適したものを選ぶことができます。要件にぴったりと当てはまるプランがない場合、Kinstaではカスタムプランも提案しています。
  • いずれのサービスもカスタマーサポートに力を入れており、KAOGYAでは、24時間年中無休のメールサポート、また平日の営業時間内であれば電話対応も行っています。Kinstaでは、プロのエンジニアのみで構成されたカスタマーサポートによる、24時間年中無休のライブチャットサポートを提供しています。平均応答時間は2分以内を記録しており、不測の事態でもすぐに的確な回答を受けることができるため安心です。
  • Kinstaは、SSHおよびSFTP接続をサポートしているため、セキュリティを強化し、ファイルの転送なども安全に行うことができます。KAGOYAのWordPress専用サーバーでは、いずれも非対応です。
  • Kinstaは、日本国内にとどまらず、世界を視野に入れたオンラインプレゼンスの確立を支援しており、Google Cloudの世界各地37箇所のデータセンターの中から、任意のロケーションをサイトごとに選択可能です。日本国内では、東京と大阪の2拠点を利用できます。KAGOYAは、京都市内に専任の技術者が24時間監視するデータセンターを構えています。
  • 新たにホスティングを探すにあたって、頭痛の種になるのがサイト移行。KAGOYAは、サイトの複雑さにもよりますが、充実したサポートを提供しており、有料(11,000円〜)でウェブデータおよびデータベースの移管作業を依頼することができます。Kinstaは、サイト数や種類を問わず、サイト移行サービスを無料で提供しています。専任のエンジニアが丁寧に移管作業を行い、最大2日営業日で完了します。
  • Kinstaでは、各サイトごとにステージング環境が付属します。本番サイトに影響を与えることなく、新機能や変更をテストすることができます。
  • Kinstaでは、セキュリティとパフォーマンスを重要視し、PHPは常に最新のバージョンをサポートすることを徹底しています。現在は、PHP 8.0, 8.1, 8.2, 8.3を使用することができます。KAGOYAは、PHP7.4系および5.6系をサポートしています。
  • CDNはサーバーの負荷を軽減し、訪問者へのコンテンツの配信速度を上げてくれるネットワークです。KAGOYAで使用する場合は、別途提供サービス「オリジンアシスト」を契約することができます。料金は月額38,500円から。Kinstaでは、すべてのプランに高性能CDNがデフォルトで付帯します。東京をはじめとする世界260+以上のPoPから、コンテンツを高速配信することができます。
  • バックアップ機能は、KAGOYAのWordPress専用サーバーの場合、無料のLiteプランで、日次、週次、月次、手動バックアップを最大10GBまで作成することができます。Liteプランでは1回(世代)のみしか保存することができないため、Proプラン(月額サイズに応じて550〜15,400円)を購入して機能を拡張するのも手です。Kinstaでは、毎日(自動)、手動、システム生成、ダウンロード可能バックアップの4種類を無料で利用できます。毎日の自動バックアップ、手動バックアップ(最大5つ)は14日間分保存されます。また、アドオンで時間単位や外部バックアップも追加可能です。
  • KAGOYAとKinstaのいずれも、SSL証明書を無料提供しています。KAGOYAはLet’s Encrypt、KinstaはCloudflare(ワイルドカード対応)のSSLをサポートしています。

Kinstaの高性能ホスティング

2013年創業に創業したKinstaは、WordPress専用マネージドホスティング、静的サイトホスティング、およびアプリケーション&データベースホスティングを提供しています。Google Cloud最速のC3DおよびC2仮想マシンを採用し、業界最高水準の速度、パフォーマンス、拡張性にこだわったインフラストラクチャが強みです。受賞歴を誇る高性能コントロールパネル「MyKinsta」や、世界37箇所のデータセンター、高性能CDN、エンジニアによる24時間年中無休のサポート体制、高度なセキュリティ保持誓約など、サイト運営の負担を軽減する数々の機能を追加料金なしでご利用いただけます。

また、Kinstaは堅牢なセキュリティ手順を確立し、長期にわたってこれに遵守していることを証明する、SOC2報告書の受領、およびISO認証の取得を行っています。Kinstaのセキュリティおよび信頼性の詳細はこちらをご覧ください。

まとめ

今回は、KAGOYAのWordPress専用サーバー、そしてKinstaのWordPress専用マネージドホスティングの機能に迫り、両者を詳しく比較してみました。

KAGOYAは、その良心的な価格とパフォーマンスの高さから、WordPressサイトを立ち上げたばかりの個人や会社に適した選択肢と言えます。リアルタイムとはいきませんが、24時間いつでもメールで問い合わせをできる点も安心です。

WordPressサイトを軌道に乗せたい、増加するトラフィックに備えたい、あるいはビジネスの成長に全力投球したいという場合には、KinstaのWordPressホスティングをお勧めします。サイト管理の負担を軽減する様々なツール群、そして即座に必要な回答を受けることができるエンジニアのサポートにより、サイトを強化しながら、コアビジネスに集中することができます。30日間の返金保証と無料のサイト移行サービスを活用して、まずはその性能を実際に試してみるのもありです。

世界を視野に入れたオンラインプレゼンスの確立、さらなるサイト速度とパフォーマンスの最適化、あるいはいつでもすぐに利用できる手厚い技術的なサポートをお求めの方は、サイト運営の負担を軽減する、KinstaのWordPress専用マネージドホスティングをぜひご利用ください。

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