XAMPPは、WordPressサイトをローカルで構築するのに優れた無料ツール。サイトのテストを実行したり、新たなアイデアや変更を本番サイト反映前に試してみたりすることができます。しかし、他のソフトウェアと同様、「Server certificate does not include an ID which matches the server name(サーバー証明書にサーバー名と一致するIDが含まれていません)」というエラーメッセージが表示されることも。
この厄介なエラーメッセージは、XAMPPのエラーログ、特に他の問題のトラブルシューティング中に見られる傾向にあります。このエラー自体は重要ではないものの、より根深いエラーを示唆している可能性があります。そのため、深刻な問題に発展することを防ぐため、見つけたら修正しておくのが得策です。
この記事では、このエラーについて掘り下げ、解決方法を簡単な3つのステップでご紹介します。では、早速本題に入りましょう!
XAMPPの「Server Certificate Does NOT Include an ID Which Matches the Server Name」エラーとは
「Server Certificate Does NOT Include an ID Which Matches the Server Name」というエラーメッセージは、サイトのフロントエンドではなく、XAMPPのエラーログに出現します。

別の問題を解決しようとエラーログを確認していた際に、たまたまこのエラーが見つかるというのが一般的です。この別の問題には、XAMPPコンポーネント(通常はApache)のクラッシュやMySQLエラーなどが挙げられます。このようなエラーのトラブルシューティングためにログを確認していると、このメッセージが複数回表示されることがあります。
なお、このメッセージは、エラーログをチェックするきっかけとなった最初の問題とは無関係である確率が高いです。これは、エラーというよりも警告に近く、発生してもサイトは通常通り動作しているはずです。
しかし、警告と言えど、何かしらの問題を示唆するものには変わりなく、好ましくはありません。XAMPPのローカル環境で快適に作業を行うため、そして将来の問題を未然に防ぐため、この警告メッセージを見つけたら対処しておくことをお勧めします。
「Server Certificate Does NOT Include an ID Which Matches the Server Name」メッセージは、Apache(XAMPPの一部)のセキュアソケッツレイヤー(SSL)の構成に問題があることを示しています。実はこのメッセージは、他のXAMPPエラーと比べて非常に簡単に修正できます。Apacheファイルの1つの行を編集する程度の作業です。
エラーの解決方法(3つのステップ)
このエラーメッセージの概要を理解したところで、解決方法を順を追ってご紹介します。設定ファイルを編集していきます。
ステップ1. xampp/apache/conf/extraディレクトリを開く
まずは、ファイルブラウザで正しいApacheディレクトリを開きます。これを手っ取り早く行うには、タスクトレイ(システムトレイ)でXAMPPコントロールパネルを起動し、ウィンドウの右側にある「Explorer」をクリックします。

すると、XAMPPフォルダのファイルブラウザが開きます。

apache > conf > extraに移動します(完全なディレクトリパスは「xampp/apache/conf/extra」)。次は、Apacheのキーファイルを開いて編集します。
ステップ2. httpd-ssl.confファイルを編集する
xampp/apache/conf/extraフォルダ内で、httpd-ssl.confファイルを見つけます。

このファイルは、XAMPP ApacheのSSL設定を扱います。見つけたら、テキストエディターで開きましょう。Macであれば、標準搭載されているテキストエディットでOKです。Windowsの場合はNotepad++がお勧めです。

ファイルを開いた状態で、「ServerName www.example.com:443」と記述された行を見つけてください。「General setup for the virtual host」セクションの下にあるはずです(デフォルトでは125行目)。

この行の先頭に「#」を加えます。これはコメントアウトと呼ばれ、ソフトウェアがファイルを読み込む際に、その行を処理されないようにするものです。
次に、そのすぐ下の行に「ServerName localhost」というテキストを貼り付けます。

編集が終わったら、ファイルを保存して、テキストエディターを閉じます。最後のステップに移りましょう。
ステップ3. Apacheを再起動する
httpd-ssl.confファイルを編集して保存したら、最後にApacheを再起動します。XAMPPコントロールパネルに戻り、「Apache」の横にある「Stop」ボタンをクリックします。

プログラムの処理が終了するまで、少し待ちます。その後、「Start」をクリックしてモジュールを再起動してください。

以上です!先ほどのエラーメッセージは消えているはず。これで、XAMPPでの作業を再開することができます。
エラーが解決したことを確かめるには、Apacheの再起動後、エラーログにアクセスします。XAMPPコントロールパネルを開いて、「Logs」をクリックしてください。

ポップアップメニューで、「Apache (error.log)」を選択すると、ログファイルがテキストエディターで開かれます。

ログは時系列で表示されます。一番下までスクロールダウンして最新のエントリを見たり、ファイルの変更後に発生したエラーを確認したりすることができます。
まとめ
エラーメッセージは、その深刻度を問わず、決して好ましいものではありません。それがテスト環境で発生すれば、さらにイライラさせられるもの。ローカル環境に不具合があれば、せっかくのサイトの新機能を試すことができなくなります。
幸い、「Server Certificate Does NOT Include an ID Which Matches the Server Name」エラーは、他のものと比較してとても簡単に解決できます。その方法は、httpd-ssl.confを編集するだけ。
XAMPP同様、本番サイトをスムーズに稼働させるなら、Kinstaのクラウドサーバープランをご検討ください。ブログの開設や事業の拡大など、さまざまな目的を考慮した柔軟なプランをご用意しています。