ロリポップ!マネージドクラウドとKinstaの比較

ロリポップ!マネージドクラウドは、アクセス状況に応じてリソースを自動で増減できる、コンテナ型のマネージドクラウドサービスです。今回は、いずれもマネージド型のサービスであるKinstaのWordPress専用マネージドクラウドサーバーとロリポップ!マネージドクラウドの特徴と機能を掘り下げ、両者を比較します。

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ロリポップ!マネージドクラウドの概要

ロリポップ!は、GMOペパボ株式会社が提供する国内のレンタルサーバーサービスです。2001年にサービスを開始し、WordPressをはじめとするサイトのレンタルサーバーとして広く利用されています。

同社が提供する「ロリポップ!マネージドクラウド」は、共用サーバーである通常のロリポップ!レンタルサーバーとは異なり、アクセス状況に応じてリソースを自動で増減できるコンテナ型のマネージドクラウドサービスです。WordPressをはじめとするサイトやウェブアプリケーションに対応し、アクセスやリソースの使用状況に応じてアプリケーションコンテナを自動で増減するオートスケール機能を備えています。

料金は定額従量課金制で、1プロジェクトあたり月額1,348円の基本料金に、基本料金の範囲を超えたコンテナの起動数に応じた従量料金が加算されます。

ロリポップ!マネージドクラウドのホームページ

Kinstaの概要

2013年に創業したKinstaは、あらゆる規模のビジネスにWordPress専用マネージドクラウドサーバーを提供しています。高性能な仮想マシンを採用した堅牢なインフラストラクチャを基盤とし、業界最高水準の速度とパフォーマンス、優れた拡張性を強みとしています。

Kinstaは価格の安さではなく、プランに含まれるパフォーマンスと機能の充実度を強みとしています。CDN、エッジキャッシュ、APM、ステージング環境、サイト移行、24時間年中無休のエンジニアによるサポートなどを追加料金なしで利用できるため、必要な機能を個別に契約する必要がなく、総合的なコストパフォーマンスに優れています。

さらに、セキュリティを重視し、厳格なセキュリティ管理体制を構築・維持しています。その取り組みの一環として、SOC 2報告書を受領しているほか、情報セキュリティに関するISO認証も取得しています。Kinstaのセキュリティと信頼性への取り組みについてはこちらをご覧ください。

Kinstaのホームページ

ロリポップ!マネージドクラウドとKinstaの比較表

それでは、Kinstaとロリポップ!マネージドクラウドの機能を表にまとめてみます。

With Kinstaロリポップ!マネージドクラウド
プラン価格5,594円(35ドル)〜/月
※2026年8月31日時点
1,348円〜/月
(コンテナ起動約2,000回まで)
初期費用無料無料
無料トライアル初月無料プランあり10日間
返金保証30日間
(新規お申し込みのみ)
プランの種類21(+カスタムプラン)プラン区分なし
(定額従量課金制)
カスタマーサポート24時間365日対応ライブチャット、メールメール
(3営業日以内に返信)
WordPress専門サポート
(WordPressに精通したエンジニアが対応)

(WordPress関連はサポート対象外)
稼働率SLA99.9%*表記なし
データセンター世界30箇所
(国内は東京と大阪の2拠点)
表記なし
サーバー環境コンテナ環境
(サイトごとに分離)
コンテナ環境
(プロジェクトごとに分離)
サイト移行専任エンジニアがすべての作業を代行自分で移行
ステージング環境
自動バックアップ
DDoS対策
CDN
キャッシュ機能有料オプション
(1650円/月)
エッジキャッシュ
DNS管理
SSL証明書
(Cloudflare/ワイルドカード対応)

(Let’s Encrypt)
稼働状況監視
(3分ごと)

(表記なし)
マルチサイト
(Single 35k、Single 20GBプランを除く)
表記なし
APM
*有料オプション利用で最大99.99%保証

ロリポップ!マネージドクラウドとKinstaをもっと詳しく比較

上記の比較表を踏まえて、気になる両者の違いをさらに詳しく解説していきます。

料金体系

ロリポップ!マネージドクラウドは、複数のプランから選択する一般的な料金体系ではなく、コンテナの起動数に応じて料金が決まる定額従量課金制を採用しています。基本料金は1プロジェクトあたり月額1,348円で、1ヶ月が30日の月は2,160回のコンテナ起動まで基本料金に含まれます。これを超えると、コンテナの起動数に応じた従量料金が加算される仕組みです。そのため、アクセスが増えて複数のコンテナが稼働すると、利用料金も増加します。
Kinstaは21種類のプランを提供しており、月額5,594円(35ドル、2026年8月31日時点の為替レートに基づく)から利用できます。ロリポップ!マネージドクラウドより高価になりますが、Cloudflare CDN、WAF、DDoS対策、キャッシュ、ステージング環境、APM、自動バックアップ、プレミアムDNSなど、WordPressサイトの運用に必要なさまざまな機能が標準で含まれているというメリットがあります。

サーバー環境とスケーリング

Kinstaとロリポップ!マネージドクラウドは、どちらもコンテナを利用したサーバー環境を採用しています。ロリポップ!マネージドクラウドではプロジェクトごとに環境が分離され、オートスケールを有効にすると、アプリケーションのリソース使用量に応じてコンテナの起動数が自動で増減します。通常は最大5台までという上限がありますが、大規模なアクセス増加があらかじめ見込まれる場合には、事前に相談することで上限を緩和できる場合があります。
Kinstaでは、各WordPressサイトが隔離されたコンテナ環境で稼働します。WordPressに特化した環境で、サイトの規模やアクセス数に応じて複数のプランから必要なリソースを選択できるほか、より多くのリソースを必要とするサイトには専用サーバーも用意されています。ロリポップ!マネージドクラウドは、アクセス増加に合わせてコンテナ数を自動調整できることが特徴である一方、KinstaはWordPressサイトのパフォーマンスや運用を前提に構成されたサーバー環境を提供しているという違いがあります。

WordPressの管理・運用

ロリポップ!マネージドクラウドでは、WordPressプロジェクトを作成してWordPressサイトを運用可能です。通常のインストール型WordPressと同様、テーマやプラグインのインストール、REST API、WordPress本体の更新などに制限はなく、WP-CLIにも対応しています。その一方で、ステージング環境やAPM、サイトの稼働状況監視など、WordPressサイトの管理・運用を支援する機能は標準では提供されていません。
KinstaはWordPress専用のマネージドサーバーということもあり、サーバー環境だけでなく日常的なWordPress運用を支援する機能も提供しています。本番サイトを複製して変更を安全に検証できるステージング環境、パフォーマンスの問題を調査できるKinsta APM、3分ごとの稼働状況監視などがすべてのプランに付帯します。WordPressサイトを設置できる環境だけを必要としているのか、開発、保守、トラブルシューティングまで含めた運用環境を必要としているのかによって、両サービスの違いは大きくなります。

サポート

ロリポップ!マネージドクラウドでは、メールによるカスタマーサポートを提供しており、問い合わせには原則3営業日以内に回答するとしています。ただし、WordPressの使用方法、テーマやプラグインの使用・作成方法、WordPressのカスタマイズ、それに伴うエラーなどはサポート対象外です。WordPressサイトで問題が発生した場合、問題の内容によって利用者自身で原因を調査し、対応する必要があります。
Kinstaでは、すべてのプランで24時間365日のライブチャットサポートを提供しています。階層型(問い合わせ内容に応じて複数の担当者を段階的に経由する仕組み)は採用せず、日本語を含む8言語に対応。チャットを開くと、WordPressに精通したエンジニアと直接やりとりできます。ECサイトや企業サイトなど、営業時間外や土日祝日にも技術的な問題への対応が必要になる可能性のあるサイトでは、問い合わせ方法や対応時間だけでなく、WordPressに関する問題をどこまで相談できるかも重要な比較ポイントになります。

総コストと管理負担

ロリポップ!マネージドクラウドは月額1,348円から利用でき、必要な機能を外部サービスや有料オプションで補いながら、自分で環境を構成できます。一方、企業サイトやECサイトなどでは、CDN、WAF、DDoS対策、自動バックアップ、ステージング環境、監視ツールなどが必要になることもあり、その場合は追加の費用だけでなく、それぞれのサービスを設定・管理する手間も考慮する必要があります。
Kinstaでは、こうしたWordPressの運用、セキュリティ、パフォーマンスに関連する機能の多くが月額料金に含まれ、MyKinstaからまとめて管理できます。そのため、両サービスを比較する際には、基本料金だけでなく、必要な外部サービスや有料オプションの費用、運用にかかる作業まで含めた総コストで比較することが重要です。

まとめ

今回は、ロリポップ!マネージドクラウドとKinstaの機能や特徴を比較してみました。どちらもコンテナ環境を採用したマネージドクラウドサービスですが、料金体系やWordPress向けの機能、サポート、セキュリティなどには大きな違いがあります。

できるだけ低い基本料金から始めたい、必要な機能を自分で選んで環境を構築・管理したい、WordPress以外のアプリケーションも運用したいといった場合には、ロリポップ!マネージドクラウドが選択肢になります。一方、企業サイトやECサイトなどを運営し、24時間365日のWordPress専門サポートに加えて、CDN、WAF、DDoS対策、バックアップ、ステージング環境、APMなどを一つのサービスでまとめて利用したい場合には、Kinstaがおすすめです。

特にビジネス用途では、サーバーの基本料金だけでなく、必要な外部サービスや有料オプション、それらを設定・管理するための時間や手間も含めて比較することが重要です。Kinstaでは初月無料のプランもあるため、実際のサーバー環境や機能、管理画面などを試したうえで、自社サイトに適しているかを判断できます。

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