質の高いカスタマーサポートの提供は、ビジネス成功の鍵を握ります。とはいえ、顧客からの似たような質問に何度も回答するのには時間がかかります。そこで役に立つのがWordPress FAQプラグインです。

顧客への対応への時間を最小限に抑えるには、ウェブサイトによくある質問(FAQ)セクションを設置することをおすすめします。自分で作成することもできますが、プラグインを使用するとより洗練されたデザインで効率的に作成可能です。

今回は、WordPressサイトによくある質問ページを作成する利点とおすすめのFAQプラグインをご紹介します。また、プラグインなどを使わずに自分でよくある質問ページを作成する方法も見ていきます。

よくある質問(FAQ)ページの重要性

カスタマーサポートの重要性は否定できません。問題が発生した際に製品やサービスの利用者を支援することは、ビジネスの評判向上につながり、ビジネスの成功に欠かせません。

また、顧客により良い体験を提供できていれば、顧客維持も容易になります。新規顧客の獲得は、既存顧客を維持するよりも6〜7倍コストがかかるため、収益の安定化にもつながります。

サービスに満足する顧客は、高確率で友人や同僚、家族にサービスを勧めるため、無料の広告作用が期待できます。

とはいえ、カスタマーサポートは必ずしも簡単な業務ではありません。特に創業したばかりの会社や小規模な会社では、質問に対応する時間を十分に取れないことがあります。そして、24時間年中無休でサポートを提供するとなると、さらなるリソースが必要になります。

カスタマーサポートの負担を少しでも軽減するため、顧客が問い合わせを行う必要がなくなるよう、よくある質問を提示するのが賢明です。

よくある質問とその回答をサイトで公開することで、製品やサービスに関する問題や疑問を顧客自身で解決することができるようになります。

WordPressのおすすめFAQプラグイン9選

WordPressを利用している場合は、プラグインを使用して、簡単によくある質問セクションを設置することができます。以下、おすすめのプラグインをご紹介します。

1. Ultimate FAQ

Ultimate FAQプラグイン
Ultimate FAQプラグイン

Ultimate FAQプラグインでは、よくある質問ページに関することであれば何でも実現可能です。WooCommerce統合とブロックエディター最適化により、柔軟性が高く、あらゆるウェブサイト、あらゆるユーザーにおすすめの選択肢です。

主な機能には、以下のようなものがあります。

プラグインディレクトリから無料でダウンロードでき、有料版は年額30ドルから利用できます(より高度なスタイリングと機能あり)。

2. Accordion FAQ

Accordion FAQプラグイン
Accordion FAQプラグイン

長尺になる傾向にあるよくある質問ページでは、折りたたみ(アコーディオン)表示を採用することで、スクロールの量を減らすことができるため、よりすっきりしたページを作成することができます。

Accordion FAQプラグインでは、簡単に折りたたみ表示のよくある質問ページを作成できます。

  • 複数のFAQアコーディオンの作成
  • ショートコード付きのFAQリストの組み込み
  • 折りたたみ表示部分の色をカスタマイズ
  • Font Awesome対応
  • ドラッグ&ドロップビルダーでコンテンツを整理

予算が限られているサイトには理想的なプラグインで、無料でダウンロード可能です。有料版のAccordion Proでは、アニメーションやGoogle Fontsなどの高度な機能もあります。6ヶ月間で9ドル、サイト数無制限の永久ライセンスは27ドルと手頃な価格で入手できます。

3. Easy Accordion

Easy Accordionプラグイン
Easy Accordionプラグイン

Easy Accordionプラグインは、先ほどのAccordion FAQとよく似ており、ドラッグ&ドロップビルダーとレスポンシブデザインを提供しています。

Accordion FAQと違う点として、よくある質問ページのデザインを変更できる独自のテーマが用意されています。無料版では1点のみになりますが、有料版のEasy Accordion Proでは、16点のテーマの中から好きなものを利用できます。有料版は29ドルから購入可能です。

4. WP Responsive FAQ

WP Responsive FAQプラグイン
WP Responsive FAQプラグイン

モバイルからのインターネット利用が増加する今日、レスポンシブデザインの導入は欠かせません。WP Responsive FAQは、レスポンシブを重視したプラグインです。独自のショートコードシステムにより、さまざまな場所で該当する質問を表示することもできて便利です。

他にも以下のような機能があります。

  • WordPressの投稿と同じ形式のよくある質問ページの作成
  • 表示方法をカスタマイズするためのショートコード
  • FAQを整理および表示するためのカテゴリ
  • WooCommerce商品に関するよくある質問(有料版)

有料版には、高度のWooCommerce統合に加えて、カスタマイズに柔軟性をもたらす15のショートコードパラメータが付帯します。年額69ドルから購入可能です。

5. Knowledge Base for Documents and FAQs

Knowledge Base for Documents and FAQsプラグイン
Knowledge Base for Documents and FAQsプラグイン

Knowledge Base for Documents and FAQsプラグインには、他にはない独自の機能があります。折りたたみ表示のよくある質問リストを作成するだけでなく、ウェブサイトや知識ベース全体も構築することができます。

以下のような機能があります。

  • 取扱説明書などの情報のダウンロード可能なドキュメントを組み込む
  • 必要なものを効率的に見つけられるドキュメントやよくある質問ページ内の検索機能
  • 既存のテーマで知識ベースのデザインを作成

シンプルなページ以上のものを作成したい、または商品の詳細なマニュアルを提供したいという場合は、このプラグインの使用を検討してみてください。プラグイン自体は無料ですが、プラグインを拡張できる有料アドオンを購入できます(年額15ドル~80ドル)。

6. HTML5 Responsive FAQ

HTML5 Responsive FAQプラグイン
HTML5 Responsive FAQプラグイン

よくある質問ページだけが、異様に目立ってしまうのは避けたいもの。利用中のWordPressテーマに合わせたデザインに統一することで、サイトのプロフェッショナルな外観を保つことができます。

HTML5 Responsive FAQプラグインには、以下のような機能があります。

  • テーマに合わせて色やフォントサイズなどをカスタマイズ
  • ユーザーが管理できる整理機能
  • FAQカテゴリ、パーソナライズされたカテゴリタイトル
  • 任意の場所にFAQを組み込むためのショートコード
  • 折りたたみ表示

このプラグインは完全無料です。有料版はありません。

7. FAQ by 10Web

FAQ by 10Webプラグイン
FAQ by 10Webプラグイン

自己解決型のサポートを提供することの懸念点は、回答が本当に顧客に役に立っているのかを判断するのが難しいことです。FAQ by 10Webプラグインには、そんな懸念点を解消するための機能があります。

  • ユーザーが回答が役に立ったかどうかを評価できるCTA(各質問の下に設置)
  • ユーザーが質問とその回答に関する指摘ができるコメントセクション
  • 訪問者がコンテンツをシェアし、サイトへのトラフィックが増加するソーシャル共有機能
  • 折りたたみ表示、モバイル対応、ドラッグ&ドロップの並べ替え、カテゴリ、検索機能など

上記の機能はすべて無料版で利用可能です。有料版にアップグレードすると、テーマシステムによるカスタマイズと追加のカスタマーサポートも利用できます(6ヶ月間で20ドル〜)。

8. Spider FAQ

Spider FAQプラグイン
Spider FAQプラグイン

シンプルなプラグインが好みの場合は、Spider FAQがおすすめです。カテゴリ、検索機能、折りたたみ表示など、よくある質問ページをすっきり見せることを重視した機能が組み込まれています。

ユーザーのフィードバックを収集する「いいね」や「役に立たなかった」ボタン、またスタイリングに役立つ複数のテーマなど、独自の機能もあります。テーマを利用するには有料版の購入が必要です(月20ドル〜)。

9. Quick and Easy FAQs

Quick and Easy FAQsプラグイン
Quick and Easy FAQsプラグイン

Quick and Easy FAQsは、質問と回答の追加や表示に使用できるカスタム投稿タイプに似たショートコードシステムを持っています。また、今回ご紹介しているプラグインの多くと同じように、フィルタリング可能な折りたたみ表示もサポートしています。

完全無料のプラグインで、利用に料金は一切かかりません。

プラグインを使用せずにWordPressサイトにFAQセクションを追加する方法

プラグインの使用は確かに便利ですが、自分でも簡単によくある質問ページを作成することができます。

この主な利点は、よくある質問ページが利用中のWordPressテーマに一致するかどうかを心配する必要がないことです。この場合のよくある質問ページには、すべての固定ページと同様に、ウェブサイトのデザインが適用されます。ただし、コーディングの経験がない場合は、折りたたみ表示やアニメーションなどの機能を使用するのは難しくなります。

固定ページで自分で簡単なよくある質問ページを作成するには、WordPress管理画面の「固定ページ」>「新規固定ページを追加」に移動します。あとは、ブログ記事にように、質問と回答を入力して作成してくだけです。

WordPressエディターを使って自分でよくある質問ページを作成
WordPressエディターを使って自分でよくある質問ページを作成

ブロックエディターを使用するとより柔軟性が高くなり、カラムブロックを活用すると、印象に残るレイアウトを作成することができます。

ブロックエディターでよくある質問ページを作成
ブロックエディターでよくある質問ページを作成

洗練された読みやすいよくある質問ページを作成するには、「引用」「テーブル」「メディアとテキスト」などのブロックを使用してみてください。

まとめ

カスタマーサポートの提供は、顧客の維持や収益向上につながる戦略ですが、対応に多くの時間を費やすことになる可能性があります。WordPressサイトによくある質問(FAQ)セクション(またはリソースセンターなど)を用意すれば、顧客が自分で問題を解決することができるようになり、カスタマーサポートを利用する手間を省くことができます。

その際、WordPressのFAQプラグインが役に立ちます。折りたたみ式のよくある質問セクションを作成できる様々な機能に応じて、Knowledge Base for Documents and FAQsプラグインを使うと、マニュアルなどのドキュメンなども組み込むことができます。

関連して、WordPressのおすすめアンケートプラグインはこちらをご覧ください。

Matteo Duò Kinsta

Head of Content at Kinsta and Content Marketing Consultant for WordPress plugin developers. Connect with Matteo on Twitter.