今回のアップデートでは、これまでMyKinstaでしか行えなかったさまざまな操作が、Kinsta APIから実行可能になりました。

今後は、新規ドメインの設定方法の指定、HTTPSリダイレクト設定の取得・更新、データベースの検索と置換、指定した期間のサイトログの取得、ダウンロード可能なバックアップの有無の確認などをAPI経由で行えます。

ドメイン追加時の設定オプションを拡張

既存の新規ドメイン追加用APIエンドポイントに、add_with_www_subdomainsetup_typeの2つのオプションを追加しました。

add_with_www_subdomainを指定すると、ルートドメインの追加と同時に、wwwサブドメインも追加できます。ただし、is_wildcardlesstrueに設定されている場合は、このオプションは利用できません。

setup_typeでは、ドメインの設定方法を以下から選択できます。

  • quick:標準のセットアップ方法(デフォルト)
  • avoid_downtime:トラフィックを切り替える前にドメインの準備を完了させたい場合に使用

例えば、以下のリクエストでは、example.comwww.example.comを、サイトダウンを回避するための設定方法で追加しています。

curl --request POST 
  --url https://api.kinsta.com/v2/sites/environments/{env_id}/domains 
  --header 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>' 
  --header 'Content-Type: application/json' 
  --data '{
    "domain_name": "example.com",
    "is_wildcardless": false,
    "add_with_www_subdomain": true,
    "setup_type": "avoid_downtime"
  }'

リクエストが受け付けられると、APIはHTTPステータスコード202 Acceptedとともに、進行状況の確認に使用できるオペレーションIDを返します。

{
  "operation_id": "sites:add-domain-54fb80af-576c-4fdc-ba4f-b596c83f15a1",
  "message": "Adding site domain in progress",
  "status": 202
}

サポートされているすべてのフィールドやレスポンスの詳細については、APIドキュメントをご覧ください。

HTTPリダイレクト設定を取得・更新

HTTPリダイレクト設定をAPIから取得・更新できる2つのエンドポイントが追加されました。これにより、MyKinstaを開くことなく、環境ごとのHTTPリダイレクト設定を確認・変更できます。

現在の設定を確認するには、以下のGETリクエストを送信します。

curl --request GET 
  --url https://api.kinsta.com/v2/sites/environments/{env_id}/force-https-status 
  --header 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>'

レスポンスには、以下のいずれかの値が返されます。

  • ENABLED_FOR_ALL
  • ENABLED_REDIRECT_TO_PRIMARY
  • DISABLED

{
  "force_https_status": "ENABLED_REDIRECT_TO_PRIMARY"
}

設定を変更するには、サポートされている値のいずれかを指定してPOSTリクエストを送信します。

curl --request POST 
  --url https://api.kinsta.com/v2/sites/environments/{env_id}/force-https-status 
  --header 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>' 
  --header 'Content-Type: application/json' 
  --data '{
    "type": "ENABLED_REDIRECT_TO_PRIMARY"
  }'

APIが更新処理を行い、操作IDを返します。

{
  "operation_id": "force-https:update-status-54fb80af-576c-4fdc-ba4f-b596c83f15a1",
  "message": "Updating Force HTTPS status in progress. Use the operation_id to check the status.",
  "status": 202
}

これにより、ドメインとHTTPSの設定を、同じプロビジョニングや移行ワークフローの一部として組み込むことが可能になります。

API経由でデータベースの検索と置換を実行

今後は、MyKinstaの検索と置換ツールもKinsta APIから利用できます。

WordPressデータベース内の特定の値を検索し、一致するすべてのデータを置換できます。また、処理完了後にサイトのキャッシュを自動でクリアすることも可能です。例えば、サイト移行後に古いドメイン名を新しいドメイン名へ置き換えたり、HTTPのURLをHTTPSへ変更したりする際に便利です。

perform_replacementフィールドでは、検索のみを実行するか、実際に置換まで行うかを指定できます。

以下は、古いドメイン名を新しいドメイン名に置き換えるリクエストの例です。

curl --request POST 
  --url https://api.kinsta.com/v2/sites/tools/search-and-replace 
  --header 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>' 
  --header 'Content-Type: application/json' 
  --data '{
    "environment_id": "54fb80af-576c-4fdc-ba4f-b596c83f15a1",
    "search": "old-domain.com",
    "replace": "new-domain.com",
    "perform_replacement": true,
    "is_clear_cache": true
  }'

操作が正常に開始されると、レスポンスに操作IDが含まれます。

{
  "operation_id": "environments:search-and-replace-54fb80af-576c-4fdc-ba4f-b596c83f15a1",
  "message": "Search and replace in progress",
  "status": 202
}

MyKinstaの検索と置換ツールと同様、置換を実行する前にはシステム生成のバックアップが作成されます。

なお、大文字と小文字は区別されるため、リクエストを送信する前に検索値と置換値を慎重に確認してください。

指定した期間のログを取得

サイトログの取得用APIエンドポイントで、searchfromtoの3つのクエリパラメータが利用できるようになりました。

これにより、直近のログをまとめて取得するのではなく、特定の期間に絞ってログを取得できます。また、エラーログ、アクセスログ、Kinstaキャッシュパフォーマンスログのいずれにも、このフィルターを適用できます。

以下は、指定した期間のエラーログからPHP Fatal errorを検索する例です。

curl --request GET 
  --url 'https://api.kinsta.com/v2/sites/environments/{env_id}/logs?file_name=error&lines=1000&search=PHP Fatal error&from=2026-07-23T00:00:00.000Z&to=2026-07-24T00:00:00.000Z' 
  --header 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>'

一致したログエントリは、logsフィールドに返されます。

{
  "environment": {
    "container_info": {
      "logs": "Matching log entries..."
    }
  }
}

問題が発生し始めたおおよその時刻がわかっている場合や、デプロイ前後のログだけを確認したい場合に便利です。不要なログを大量に取得することなく、必要な範囲だけを効率よく確認できます。

なお、サイトログの最大保存期間は4日間です。指定する期間は、この保存期間内である必要があります。詳細はAPIドキュメントをご覧ください。

ダウンロード可能なバックアップの利用可否を確認

ダウンロード可能なバックアップは、週に1回まで作成できます。今回追加されたnext-downloadable-backup-availableエンドポイントを使用すると、バックアップの作成を開始する前に、新たにダウンロード可能なバックアップを作成できるかどうかを確認できます。

curl --request GET 
  --url https://api.kinsta.com/v2/sites/environments/{env_id}/next-downloadable-backup-available 
  --header 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>'

次のダウンロード可能なバックアップがまだ作成できない場合、レスポンスには次に利用可能になる時刻が含まれます。

{
  "is_backup_available": false,
  "reset_at": "10/10/2026, 06:16 AM UTC"
}

また、既存のダウンロード可能なバックアップ作成エンドポイント(downloadable-backups)も更新されました。次回バックアップを作成できる時刻より前に新たなバックアップをリクエストした場合は、エラーが返されます。

リクエストが受理されると、レスポンスには処理状況の確認に使用できるオペレーションIDが含まれます。

curl --request POST 
  --url https://api.kinsta.com/v2/sites/environments/{env_id}/downloadable-backups 
  --header 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>'

応答例

{
  "operation_id": "start-downloadable-backup-generation:update-status-54fb80af-576c-4fdc-ba4f-b596c83f15a1",
  "message": "Starting downloadable backup generation. Use the operation_id to check the status.",
  "status": 202
}

バックアップの可用性の確認、およびダウンロード可能なバックアップの作成に関する詳細については、APIドキュメントをご覧ください。

MyKinstaの操作をAPIからもっと便利に

今回のアップデートにより、MyKinstaで日常的に行うさまざまな操作を、API経由で実行できるようになりました。

これにより、社内ダッシュボードやプロビジョニングスクリプト、デプロイワークフローなど、Kinsta APIを利用したさまざまな自動化環境で、WordPressサイトをより効率的かつ一貫した方法で管理できます。