クライアントの国: 日本

今回は、WordPress界隈で知らない者のいない大人気プラグイン「Contact Form 7」の三好 隆之様に、Kinsta移行後のご意見を伺いました。Contact Form 7 プラグインの公式サイトをKinstaのWordPress専用マネージドホスティングに移行された経緯や結果をご紹介します。

プラグイン開発などWordPressにまつわる幅広い活動をされていますが、その中でも世界的な知名度と普及率を誇るのがContact Form 7です。2007年に公開され現在もなお活発に開発が続いており、WordPressの最も人気のあるプラグインのひとつに数えられます。WordPress.orgプラグインディレクトリの統計によると累計ダウンロード回数は2億回を超えます。

BuiltWith公開の「Feedback Forms and Surveys Usage Distribution on the Entire Internet」に掲載された統計データによると、Contact Form 7を導入しているウェブサイト数は1,000万に達し、インターネット全体でのシェア(WordPressに限定されないあらゆるプラットフォームを対象にした総計)は約50%に上ります。

事業概要

  • 業界:プラグイン等WordPress関連の開発

課題

AWS利用等、自主的なサーバー管理には手間がつきもの。常時SSL化への対応をきっかけにサーバーそのものの「マネージド」への移管を決定。とは言えレンタルサーバーなどの「共用サーバー」特有の費用肥大化という問題が顕在化することに。

「このContact Form 7に関するマニュアルやリリース告知などを公開する目的でウェブサイト『https://contactform7.com/』を運営してきたのですが、このサイトのために過去いくつかのホスティングサービスを利用してきました。AWSで独自にサーバー管理を行っていた時期もありましたが、すべてを自前で管理することは負担が大きすぎて現実的ではないと感じていて、2017年ごろに常時SSL化を検討していたタイミングでWP Engineに乗り換えました。

WP EngineのようなWordPress専門のマネージドホスティングのサービスは非常に頼れる存在でした。それまでの心配事が嘘のように消えてその分本業に集中することができました。ですが、問題がなかったわけではありません。乗り換えてからしばらく経ってWP Engineのサポートから連絡があり、サイトのトラフィックが大きすぎるからより上位のプランに移動するようにと促されました。契約しているプランが共有ホスティング環境のもので、サーバーを共有する他の利用者に影響が出るから、というような話だったのですが、それまで共有ホスティングを使っていたという認識がなかったので少々驚きました。とはいえ他の利用者に迷惑がかかるのは不本意なので、上位の、大幅に高額なプランに移ることになりました。

それでも当時は会社の業績が順調に伸びていた時期でしたから、この大きなホスティング費用も問題にはなりませんでした。事情が変わったのはコロナのパンデミックで世界経済が大混乱に陥ったあたりからです。まず、収益の大部分を広告収入に頼っていた会社の業績に急ブレーキがかかりました。さらに追い討ちをかけたのが2022年の為替の急変動で、日本円換算でのホスティング費用は前の年から50%近くはね上がりました。はたしてWP Engineはこの莫大なコストに見合った性能を発揮できているのか、疑問に感じるようになりました。もっと優れたホスティングサービスがあるのではないかと調べ始め、たどりついたのがKinstaでした」

解決策

マネージドであり、確実に共用でない選択肢を。そんな思いでソリューション探しを始め、目に留まったのがKinstaです。Kinstaのコンテンツや日本市場での存在感といった第一印象などとあわせて伺います。

「Kinstaというサービスがあることは以前から認識していたのですが、聞き慣れないという理由で真剣には検討していませんでした。ある時検索していてたまたま目に止まったのがKinstaとwpX Speedとの比較記事で、見るとKinstaの公式サイトのコンテンツのようでした。Kinstaは海外の企業のはずなのにどうして日本のホスティング会社との比較を出しているんだろう、とにわかに興味が湧きまして、それからいろいろと調べていくうちに、聞き慣れないがどうも良さそうなサービスのようだと思うようになりました。その後、Kinstaの日本担当の方ともお話しする機会をいただいたことで確信を深め、2023年の春にWP EngineからKinstaへの移行を行い、今に至ります。

Kinstaのユーザー体験は移行の初日から想像以上にすばらしいものでした。過去の経験からサーバー移行というものはとにかく大変で心身ともに疲れ果てるものだという固定観念が染みついており、そのせいで移行を進めるのにも二の足を踏んでいたのですが、Kinstaには経験豊富な専門スタッフに移行作業を丸ごとお任せできるサービスがあります」

結果

脱共用サーバーと高速化を果たし、ホスティングにかかる費用も3分の1に削減。

「ホスティング費用の変化については、おそらく皆さん一番気になると思うのですが、本当に驚くべき改善がみられました。移行前は年間6,624ドルだったのが、移行後には年間2,250ドルに。ざっと3分の一です。サーバー応答等のパフォーマンスについては具体的な数値を確認してはいませんが、3倍のコストがかかっていた移行前のサーバーよりも明らかに速くなっているように感じます。この結果には本当に大満足です。

私がKinstaのサービスについて特筆すべきと思うことのひとつは、Kinstaには共用サーバーを提供していないということです。『共用サーバー』という概念自体を過去のものとして捨て去っている印象です。たとえば5サイトまで管理できるプランを契約したとして、5サイトそれぞれを別々の都市のデータセンターに割り当てる、というようなことが当たり前にできてしまいます。こんなことは他のホスティングサービスではまずできません。できたとしてもごく一部の上級顧客に限られた特権でしょう。Kinstaの場合、最も低価格のプランでこれが可能です。しかもGoogle Cloud Platformの最高クラスのインフラが使われているというのですから、本当に驚異的です。

私は長年、日本のWordPressコミュニティのなかでボランティアとして活動してきましたので、その立場からも特に日本のユーザーに向けてKinstaを薦めたいと思います。WordPressマネージドホスティングのサービスはまだ日本ではなじみがないかと思いますが、ぜひ一度試してみてください。ホスティングサービスへの認識が一変すると思います」

Kinstaでこれを実現しているのがコンテナ技術です。各サイトにLXCソフトウェアコンテナ、LXDを利用し、実行に必要となるすべてのソフトウェアリソース(Linux、Nginx、PHP、MySQL)を隔離コンテナ内に確保しています。

プロを支えるKinstaのカスタマーサポート

移行後にさっそくユーザーサポートのお世話になる機会があったのですが、対応されたエンジニアの技術水準は十分に信頼の置けるものであり、またとても誠実な対応でスムーズに問題解決に至りました。私自身ユーザーサポートを提供する立場でもあるのでこのあたりの仕事の質の高さというのはよくわかります。
Contact Form 7 三好隆之 様
合同会社ロックロブスター