「WordPressから自動でログアウトされる」というエラーメッセージが頻繁に表示されるあなたは、ぴったりの場所にやって来ました。

この問題は通常、WordPressがログインセッションを認証するために設定しようとするクッキーの問題が原因で発生します。また、WordPressのURL設定の不一致を原因に発生する場合もあります。

原因は何であっても、WordPressセッションのタイムアウト異常を処理する方法を次にご紹介します。

1. ブラウザのキャッシュをクリアする

「WordPressから自動でログアウトされる」という問題は、ブラウザから発生している可能性があります。ページがブラウザにキャッシュされているため、期限切れのクッキーを介してセッションを認証しようとしている可能性があります。

この場合、ブラウザのキャッシュをクリアすると問題が解決します。詳細については、「すべての人気のあるブラウザのブラウザキャッシュをクリアするには」をご確認ください。

2. ブラウザのクッキーをクリアする

同様に、ブラウザに既に保存されているサイトのクッキーに問題がある可能性があります。クッキーの有効期限が切れているが、ログインセッションを誤って上書きした場合、エラーが発生する可能性があります。

幸いなことに、ブラウザのクッキーをクリアすることは可能です。

Chrome

ステップ1

Chromeでは、右上隅の「その他」ボタンをクリックします。見た目はハンバーガーアイコンのように3本の縦線または点です。

ステップ2

次に、ドロップダウンメニューで、「その他のツール」> 「閲覧履歴の消去」を選択します。

Chromeの設定メニューでの閲覧履歴の消去
Chromeの設定メニューでの閲覧履歴の消去

ステップ3

ポップアップの上部でデータをクリアする時間範囲を選択します。すべてを削除するには、ドロップダウンボックスから「すべて」を選択します。

ステップ4

次に、「クッキーなどのサイトデータ」と「キャッシュされた画像とファイル」を選択します。必要に応じて、「閲覧履歴」も選択できます。

チェックボックスをオンにして、クッキーとキャッシュされた画像を消去する
チェックボックスをオンにして、クッキーとキャッシュされた画像を消去する

ステップ5

データを消去」ボタンをクリックします。消去するデータの容量により、このプロセスには数分かかる場合があります。

Safari

ステップ1

Safariでクッキーをクリアするには、ブラウザーを開き、メニューから「環境設定」を選択します。

Safariの「環境設定」を開く
Safariの「環境設定」を開く

ステップ2

次に、「プライバシー」タブをクリックし、「Webサイトのデータを管理する」ボタンをクリックします。

Safariの「環境設定」
プライバシー設定の「Webサイトのデータを管理する」ボタンをクリックする

ステップ3

Safariからすべてのクッキーを削除するには、「すべてを削除」ボタンをクリックします。

Safariからすべてのクッキーを削除するには、ボタンをクリックする
Safariからすべてのクッキーを削除するには、ボタンをクリックする

Firefox

ステップ1

Firefoxを開いて、右上のハンバーガーアイコン(「設定」)をクリックします。ドロップダウンメニューから「オプション」を選択します。

Firefoxメニューのドロップダウン
メニューアイコンから「オプション」を選択する

ステップ2

新しいタブが開き、設定が表示されます。左側のメニューで「プライバシーとセキュリティ」をクリックします。 「Cookieとサイトデータ」までスクロールダウンし、「データを管理」ボタンをクリックします。

Firefoxの「オプション」
「データを管理」ボタンをクリックする

ステップ3

表示されるポップアップで、「表示されているものをすべて削除」ボタンをクリックして、クッキーを削除します。次に、「変更を保存」をクリックします。

Firefox
「表示されているすべてを削除」ボタンをクリックして、すべてのクッキーを削除する

Edge

ステップ1

ブラウザを開き、右上隅の省略記号アイコンをクリックします。次に、「履歴」> 「閲覧データのクリア」に移動します。

Edge設定メニュー
閲覧データをクリアするとともに、クッキーも削除できる

ステップ2

時間範囲 」のドロップダウンでは、ご希望の時間範囲を指定します。期間を決めるには、「WordPressから自動でログアウトされる」問題がどのくらい続いているかを考えてください。少なくとも同じ期間を選択してください。

たとえば、問題が数分前から発生している場合、デフォルトの「1時間以内の歴史」で十分でしょう。それ以外の場合、「すべての歴史」などの適切な期間を選択します。

閲覧データを消去するポップアップ
その期間内のすべてのクッキーが削除される時間範囲を指定する

ステップ3

次に、「クッキーなどのサイトデータ」と「キャッシュされた画像とファイル」を選択します。必要に応じて、閲覧歴史やダウンロード履歴もクリアできます。

完了したら、「今すぐ消去」ボタンをクリックします。

3. ブラウザの設定を確認する

それでもうまくいかない場合は、ブラウザのクッキー設定異常が発生した可能性があります。クッキーの有効期限が切れるように設定されている場合は、設定を変更する必要があります。

この場合、以下の手順に従えば異常が直るはすです。

Chrome

ステップ1

Chromeでは、右上のメニューアイコンをクリックして「設定」を選択します。

Chromeメニュー
メニューで「設定」オプションを選択する

ステップ2

新しいタブが開き、いくつかの選択肢が表示されます。ページの一番下までスクロールダウンして、「詳細」を選択します。

Chromeの設定画面
設定ページの下部にある「詳細設定」ボタンをクリックする

ステップ3

そうすると、追加のオプションのリストが動的に表示されます。「プライバシーとセキュリティ」の「サイトの設定」をクリックします。

Chromeの詳細設定
「サイトの設定」に移動すると、サイトのクッキー保存方法を調整できる

ステップ4

権限」セクションで、クッキーとサイトデータの設定があります。「サイトにCookieデータの保存と読み取りを許可する」のではなく、「ブロックされている」と表示されている場合は、その項目をクリックします。

そうでなければ、クッキー設定は「WordPressから自動でログアウトされる」問題の原因ではありません。この場合、次の手順にジャンプしてください。

Chromeのサイト設定
クッキーがブロックされている場合は、サイトの設定を変更する

ステップ5

Cookieとサイトデータ」の下の「ブロック」ラベルの横にあるトグルボタンをクリックします。そうすると、設定が自動的に切り替わり、クッキーの保存を許可するようになります。

トグルボタンをクリックして、サイトにクッキーを保存する
トグルボタンをクリックして、サイトにクッキーを保存する

Safari

ステップ1

Safariのメニューの「環境設定」を選択します。

Safariのメニュー
「環境設定」を選択すると、ブラウザの設定を確認できる

ステップ2

プライバシー」タブに移動します。次に、「Cookieとウェブサイトのデータ」の横にある「すべての Cookie をブロック」チェックボックスがオフになっていることを確認します。オンになっている場合は、クリックします。変更が自動的に保存されます。

Safariプライバシー設定
Safariがクッキーをブロックしていないかを確認する

ステップ3

「WordPressから自動でログアウトされる」エラーが直ったかを確認します。直っていない場合、ブラウザでクッキーを保存したくない方は、このチェックボックスを再度オンにしても構いません。

次に、「ウェブサイトトラッキング」の横にある「サイト越えトラッキングを防ぐ」がオンになっていないことを確認します。オンになっている場合は、クリックします。

Safari のプライバシー設定
サイト越えトラッキングを防ぐにはこのオプションをオフにする

Firefox

ステップ1

Firefoxを開き、デフォルトの新しいタブページにある歯車アイコンをクリックします。これで、最もよくアクセスするサイトのリストが表示されます。

アイコンはページの右上隅にあります。

Firefoxの新しいタブページ
新しいタブを開き、歯車のアイコンをクリックする

ステップ2

新しいタブが開き、設定が表示されます。次に、左側のメニューで「プライバシーとセキュリティ」タブをクリックします。

強化型トラッキング防止」セクションに移動し、「標準」を選択します。

既に「標準」になっている場合は、トラブルシューティングを続けます。

Firefox のプライバシー設定
強化型トラッキング防止は標準になっているか確認する

Edge

ステップ1

ブラウザを開いて、右上のハンバーガーアイコンをクリックし、「設定」に移動します。

Edgeの設定メニュー
Edgeのデータ保存設定を変更するには、設定にアクセスする

ステップ2

サイトの権限」タブに移動し、「Cookieとサイトデータ」ボタンを確認します。ボタンの下に「ブロック」と書いていれば、ボタンをクリックします。

一方、「許可」と表示されている場合は、トラブルシューティングを続けます。

Edgeのサイト権限設定
Cookieとサイトデータがブロックされている場合は、ボタンをクリックして設定を変更する

ステップ3

サイトにCookieデータの保存と読み取りを許可する」の横にあるトグルボタンをクリックします。この変更は自動的に保存されます。

サイト権限設定画面
EdgeがCookieの保存を許可していることを確認する

ステップ4

「WordPressから自動でログアウトされる」エラーが直ったかを確認します。または、既に有効になっている場合は、「サードパーティCookieをブロックする」トグルボタンが無効になっていることを確認します。

この時点で、「WordPressから自動でログアウトされる」エラーがまだ発生しているかどうかを確認し、「許可」の横にある「追加」ボタンをクリックします。

Edge設定画面
エラーの発生したサイトを許可サイトのリストに追加する

ステップ5

「WordPressから自動でログアウトされる」エラーが発生しているサイトのアドレスをテキストフィールドに入力します。次に、「追加」をクリックします。

サイト追加のポップアップ
サイトを入力して、「追加」ボタンをクリックする

4. WordPressサイトのキャッシュをクリアする

手順をここまで実施しても問題が直らないと、原因はブラウザではありません。ただし、WordPressサイトのキャッシュが「「WordPressから自動でログアウトされる」問題の原因である可能性があります。

ご心配要りません。修正手順はまだまだあります。

数回クリックするだけでサイトのキャッシュをクリアできますが、手順はホスティング会社毎に、またはキャッシュプラグインの有無によって異なります。

キャッシュにプラグインをご利用の方は、そのプラグインの取扱説明書を確認してください。

それ以外の場合は、サイトとサーバーのキャッシュをクリアする方法についてホスティング会社にお問い合わせください。

Kinstaのお客様には、サイトのキャッシュを簡単にクリアいただけます。詳細については、「ウェブサイトのWordPressキャッシュをクリアするには」をご確認ください。

5. WordPressサイトのアドレスを再確認する

クッキーで定義されたURLがサイトアドレスと一致しないため、WordPressログインセッションのクッキーが保存されない場合があります。

これを修正するには、WordPressの設定を確認し、「サイトアドレス(URL)」と「WordPressアドレス(URL)」フィールドが一致していることを確認します。

ステップ1

サイトにログインし、メニューの「設定」> 「全般」に移動します。次に、必要に応じてアドレスを更新し、正しいことを確認します。

たとえば、「www」プレフィックスが不要なのに、記入されている場合があります。また、ドメインにSSL証明書がインストールされている場合は、「https」プレフィックスがあることもご確認ください。

調整を行った場合は、ページの下部にある「変更を保存」をクリックします。

WordPress管理設定ページ
WordPress URLが一致し、正しいことを確認する

WordPressアドレスを手動で更新する

「WordPressから自動でログアウトされる」エラーが直っていない場合は、アドレスを手動で更新する必要があります。

これを行うには、wp-config.phpファイルを編集します。

これにはSFTPを使用します。詳細については、当社のSFTPを使用してWordPressサイトへの接続についての記事をご参照ください。

ステップ1

SFTPを使用してサイトとの接続を確立してから、ファイルをダウンロードして開きます。または、FileZillaを使用している場合は、ファイルをクリックして右クリックし、リストから「表示/編集」を選択します。

ファイルが選択され、右クリックされたFileZillaクライアント
FileZillaではファイルを直接に編集できる

ステップ2

「Happy blogging」の上に、以下のコードを入力します。

define('WP_HOME','http://your-site.com);
define('WP_SITEURL','http://your-site.com);

「http://your-site.com」を必ず実際のドメインに変更してください。また、「HTTP」や「HTTPS」の使用が正しいことにもご注意ください。

サイトにSSL証明書がインストールされている場合は、「HTTPS」プレフィックスを選択する必要があります。

詳細については、「WordPressでHTTPをHTTPSにリダイレクトするには」をご確認ください。

上記の例ではまた、「www」プレフィックスはありません。あなたのサイトには「www」プレフィックスがあり、ドメインのDNS設定でその使用が設定されている場合は、必ず追加してください。

ステップ3

ファイルを保存して、サイトのメインフォルダーに再度アップロードします。また、FileZillaをご利用の場合は、クライアントに戻り、サーバーのファイルの新しいバージョンを上書きするかどうかを尋ねられたら、「はい」をクリックします。

FileZillaでファイルを変更
変更後のファイルをアップロードするかどうかを尋ねられたら、「はい」をクリックする

6. WordPressのすべてのプラグインを無効化し再有効化する

「WordPressから自動でログアウトされる」エラーを解決できずにここまで来た場合、使用中のプラグインのいずれかに問題がある可能性があります。

あるプラグインがクッキーを使用してセッションを認証するが、クッキーが適切に設定されていない場合、またはクッキーに問題がある場合、WordPressログインタイムアウトエラーが発生する可能性があります。

この原因をトラブルシューティングするには、プラグインを手動で無効にする必要があります。詳細については、「WordPressプラグインを無効にするには(WP-Adminにアクセスできない)」をご確認ください。

ステップ1

SFTPを使用して/wp-content/に移動し、プラグインフォルダーの名前を変更します。必ずわかりやすい名前にしましょう。

ステップ2

サイトを更新し、「WordPressから自動でログアウトされる」問題が解決されたかどうかを確認します。

解決されている場合は、プラグインフォルダーの名前を元の名前に戻します。次に、ブラウザでページを更新します。

ステップ3

プラグイン」> 「インストール済みプラグイン」に移動し、エラーが再発するまでプラグインを1つずつ有効にします。

インストール済みプラグイン
WordPressセッションタイムアウトエラーが発生するまで各プラグインを有効にする

ステップ4

「WordPressから自動でログアウトされる」問題の原因となっているプラグインがわかりましたので、削除できます。

サイトにアクセスできる場合は、「プラグイン」ページのリストにある問題になっているプラグインの下にある「停止」をクリックします。次に、「有効化」リンクの横に表示される「削除」リンクをクリックします。

プラグインページ
問題のあるプラグインを無効にして削除する

サイトにアクセスできない場合は、SFTPを使用してプラグインフォルダーの名前を再度変更し、完了したらまた元の名前に戻すことができます。

次に、ブラウザでサイトを更新し、プラグインを削除します。

そのプラグインが提供する機能が必要である場合、適切な代替プラグインを探しましょう。または、プラグインの作成者に問題を報告し、修正を依頼することもできます。

7. それでもWordPressから自動でログアウトされる

「WordPressから自動でログアウトされる」エラーが引き続き発生している場合は、「ログインしたままにする」ボックスをチェックしたときにユーザーがログインしたままになる時間を手動でします。

これは、デフォルトの時間が短すぎる場合や、タイミングが以前に変更されたがもう適切ではない場合にも便利です。

「ログインしたままにする」を手動で変更する

ステップ1

子テーマをお持ちでない場合は、functions.phpファイルを使用して子テーマを作成します。詳細については、「WordPressで子テーマを作成するには(詳細ガイド)」をご確認ください。

子テーマのfunctions.phpファイルに、次のフィルターを追加します。

add_filter( 'auth_cookie_expiration', 'keep_me_logged_in_for_1_year' );

function keep_me_logged_in_for_1_year( $expirein ) {
    return YEAR_IN_SECONDS; // 1 year in seconds
}

上記のフィルターはユーザーを1年間ログインしたままにすることにご注意ください。1年間を変更する場合は、「YEAR_IN_SECONDS」を次のいずれかに置き換えてください。

  • DAY_IN_SECONDS:ユーザーは1日間のみログインしたままになります。
  • WEEK_IN_SECONDS:ユーザーは1週間ログインしたままになります。
  • MONTH_IN_SECONDS:ユーザーは1っカ月間ログインしたままになります。

ローカルで開発している場合、コンピューターがセキュアで、ウイルス対策アプリを使用していると、ユーザーアカウントを1年間ログインしたままにしても大きなセキュリティ上のリスクではありません。一方、本番サイトやステージングサイトでは安全ではありません。

また、「WordPressから自動でログアウトされる」が再発してしまうため、ユーザーは1日間のみログインしたままになるように設定することも避けた方がよいでしょう。

各選択肢を検討し、自分に合った値を選択してください。

まとめ

WordPressから自動でログアウトされると、イライラしますね。

幸いなことに、「WordPressから自動でログアウトされる」と表示されるWordPressセッションタイムアウト異常は、簡単に解決できます。具体的には、次のことを実施してください。

    • ブラウザのキャッシュをクリアする
    • ブラウザのクッキーをクリアする
    • ブラウザの設定を確認する
    • WordPressサイトのキャッシュをクリアする
    • WordPressサイトのアドレスを再確認する
    • WordPressのすべてのプラグインを無効化し再有効化する
    • 「ログインしたままにする」を手動で変更する

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