Yahoo SMTPの設定方法、Yahoo SMTPサーバーとの接続方法をお探しですか?

Yahoo SMTPサーバーを利用することで、さまざまな可能性が広がります。パソコンやスマートフォンでお使いのメールソフトを設定し、Yahooメールのアカウントを使用してメールを送受信することができます。WordPressサイトをお持ちの場合、YahooメールのSMTPサーバーを使用してサイトのメールを送信できるよう設定することも可能で、メール配信性の向上が期待できます。

今回は、Yahoo SMTPサーバーの情報と、POP3、IMAPの設定について簡単に説明します。また、メールソフトをYahoo SMTPサーバーに接続する方法も解説したいと思います。

さらに、無料のYahooメールSMTPサーバーを経由してメールを送信できるようWordPressサイトを設定する方法も扱います。

それでは、早速見ていきましょう。

Yahoo SMTPの設定方法とメールソフトやWordPressサイトとの接続方法に関する動画もご用意しています。

Yahoo SMTPの設定

まず始めに、Yahoo SMTPの設定についてご紹介します。これについては、後ほど(より詳しく)説明しますので、必要な方はそちらもご覧ください。

必要となる主な情報は、次のとおりです。

  • SMTPサーバー:mail.yahoo.com
  • ポート:465または587(SMTPポートの説明はこちら
  • SSLが必要:はい
  • TLSが必要:はい(利用可能な場合)
  • 認証:はい(複数の選択肢がある場合「ログイン」を選択)
  • ユーザー名:あなたのYahooメールアドレス(例:[email protected]
  • パスワード:Yahooメールアプリのパスワード(Yahooメールのログインパスワードとは別。作成方法は後ほどご説明します)

上記のYahoo SMTPの設定を使用すると、1日に500通までメールを送信することができます。

Yahooメールアプリのパスワード作成方法

YahooメールのSMTPサーバーを使用するには、まず専用のアプリパスワードを作成する必要があります。以前は、Yahooメールのパスワードを使用することができましたが、Yahooはセキュリティ向上のため、これを変更しました。現在では、独自のアプリパスワードを生成する必要があります。

Yahooメールのアプリパスワードの作成は、非常に簡単です。まず、アカウント設定画面を開き、「Account Security」タブをクリックします。

右上にあるユーザー名/アイコンをクリックすると、アカウント設定画面にアクセスできます。または、こちらのリンクをクリックすると、アカウントのセキュリティ画面に直接アクセスできます(Yahooメールにすでにログインしている場合)。

次に、「Other ways to sign in」のセクションにある「Generate app password」をクリックします。

 Yahooメールのアプリパスワード作成方法
Yahooメールのアプリパスワード作成方法

ポップアップ画面が表示されるはずです。画面にある青い「Get started」ボタンをクリックします。

アプリ名を入力します。これはご自身が覚えやすいようにするためのものなので、例えば「WordPress」や「Thunderbird」などでOKです。パスワードがどのサービスに紐付いているか分かりやすいものにしましょう。次に、「Generate password」ボタンをクリックします。

アプリのパスワードに分かりやすい名前をつける
アプリのパスワードに分かりやすい名前をつける

するとアプリのパスワードが表示されます。こちらは、YahooメールのSMTP設定を行う際に必ず必要となりますので、すぐ分かるようにしておいてください。

Yahooメールのアプリパスワード
Yahooメールのアプリパスワード

後ほどWordPressでのYahoo SMTPサーバーの設定についてご紹介する際に、このアプリパスワードの使用方法をご説明します。

YahooのPOP3設定

Yahoo SMTPの設定をすると、お使いのメールソフトやウェブサイトからYahooメール経由でメールを「送信」する設定ができます。ただし、メールソフトにYahooメールを取り込む場合は、受信用のPOP3(またはIMAP)の設定も必要です。

YahooのPOP3設定は、以下の通りです。

  • サーバー:mail.yahoo.com
  • ポート:995
  • SSLが必要:はい
  • ユーザー名:あなたのYahooメールアドレス(例:[email protected]
  • パスワード:Yahooメールアプリのパスワード(Yahooメールのログインパスワードとは別。作成の手順は上記のSMTPに関する項目をご覧ください)

YahooのIMAP設定

IMAPを利用することでも、メールをメールソフトにインポートすることができます。POP3は、一つのデバイスでのみYahooメールを利用している場合に適しているのに対し、IMAPは双方向の同期が可能なため、複数のデバイスからメールを利用したい場合POP3よりも有用です。

Yahoo IMAPの設定は、以下のとおりです。

  • サーバー:mail.yahoo.com
  • ポート:993
  • SSLが必要:はい
  • ユーザー名:Yahooメールアドレス(例:[email protected]
  • パスワード:Yahooメールアプリのパスワード(Yahooメールのログインパスワードとは別。作成の手順は上記のSMTPに関する項目をご覧ください)

Yahoo SMTPをWordPressサイトで設定する方法

YahooメールのSMTPサーバーを使用して、WordPressサイトのトランザクションメールが送信されるよう設定することが可能です。Yahooメールのメール送信件数は1日あたり500通と余裕があります。これにより、WordPressサイトのメール配信性能を向上させることができます。

しかし、YahooメールはWordPressサイトやレンタルサーバーと相性が悪いことがあり、設定時に接続の問題が発生する場合があります。これは主に、Yahooメールがスパム防止のために厳しいファイアウォールの制限を設けていることが原因です。

そのため、問題が発生した場合は、無料のGmail SMTPサーバーSendGrid APIなど別の無料SMTPサーバーを使用することをお勧めします。これらのSMTPサーバーは、簡単に設定でき、Yahooメールと同様に無料です(GmailのSMTPサーバーも、無料で1日500通のメール送信に対応しています)。

それでもYahooメールのSMTPサーバーをWordPressで使いたい場合は、次の手順に従って進めましょう。

1. アプリのパスワードを作成

まず、上記の手順で忘れずにYahooメールアプリのパスワードを作成しましょう。アプリのパスワードは、次のステップで必要になりますので、保管しておいてください。

2. 無料プラグイン「Post SMTP」をインストール・設定

WordPressでSMTPを使ったメール送信の設定を行うには、WordPress向けのSMTPプラグインが必要です。無料のSMTPプラグインはたくさんありますが、無料プラグイン「Post SMTP」がおすすめです。必要な機能がすべて含まれており、問題のデバッグも容易です。

まず、WordPress.orgから「Post SMTP」をインストールし、有効化します。次に、WordPressのダッシュボードに新たに表示されたPost SMTPの画面に移動し、「全ての設定を表示」をクリックします。

「Post SMTP」の全ての設定を表示
「Post SMTP」の全ての設定を表示

設定画面の「メッセージ」タブで、送信元メールアドレスと名前を入力します。

送信元メールアドレスは、Yahooメールのアドレスでなければなりません。

別のメールアドレスを使用しようとすると、Yahooメールが接続をブロックし、メールログにエラーメッセージが表示されます(おそらく「550 Request failed; Mailbox unavailable」エラーになります)。

送信元メールアドレスはYahooのメールアドレスに
送信元メールアドレスはYahooのメールアドレスに

一番下にある「変更を保存」をクリックします。その後、設定画面に戻ります(場合によって、もう一度「全ての設定を表示」をクリックする必要あり)。

設定画面の「アカウント」タブで、「トランスポート」の「形式」ではSMTPを選択し、「メーラーの種類」はPostSMTPに設定します。画面の下に新しい設定項目の一覧が表示されるはずです。

次のとおり設定します。

  • 送信メールサーバーのホスト名: smtp.mail.yahoo.com
  • 送信メールサーバーのポート番号: 465(問題が発生した場合、ポート587もお試し下さい)
  • Envelope-From メールアドレス: こちらもYahooのメールアドレスです。別のメールアドレスを使用すると、エラーが発生します。
  • セキュリティ: SMTPS
  • 認証: Login
  • ユーザー名: あなたのYahooメールアドレス
  • パスワード: 最初のステップで生成したYahooメールアプリのパスワード(Yahooメールのログインパスワードではありません
Yahooメールを使用するためのPost SMTP設定
Yahooメールを使用するためのPost SMTP設定

次に、下部の「変更を保存」をクリックして保存します。

3. テキストメッセージを送信

これで設定は完了です。正しく動作していることを確認するために、Post SMTPからテストメールを送信してみましょう。

Post SMTPを開き、「アクション」欄にある「テストメールを送信」をクリックします。

Post SMTPでテストメールを送信する方法
Post SMTPでテストメールを送信する方法

テストメールを送信するメールアドレスを入力し、「」をクリックします。

テストメールの送信先メールアドレスを入力
テストメールの送信先メールアドレスを入力

正しく設定されていれば、「Post SMTPの設定」画面にある送信成功メッセージが、入力したメールアドレスに届くはずです。

Post SMTPの送信成功メッセージ
Post SMTPの送信成功メッセージ

メッセージの送信に失敗した場合、「Post SMTP」>「メールログ」からエラーのログを確認することができます。

失敗メッセージの上にカーソルを置き、「セッションのトランスクリプト」をクリックします。次の例では、「Envelope-From」メールアドレスがYahooメールのアドレスと一致しなかったため、配信できなかったことを示すログが表示されています。

550 Request failed」エラーが発生したことがわかります。

Post SMTPエラーログの一例
Post SMTPエラーログの一例

送信元のメールアドレスがYahooメールのアドレスと一致しているにも関わらず問題が発生する場合は、無料のGmail SMTPサーバーなど、他の無料SMTPサーバーの使用をご検討ください。

まとめ

Yahooメールアカウントをお持ちの場合、YahooのSMTPサーバーを使用すると、メールソフトやウェブサイトのメールをYahooのアカウントから送信できます。メールソフトについては、POP3またはIMAPを使用して、メールソフトにYahooアカウントのメールをインポートして、そこからメールを送受信することも可能です。

Yahooメールは、1日500通まで送信できるため、WordPressのトランザクションメールを無料で送信するのに便利です。しかし、Yahooは厳格なファイアウォールとスパム対策の制限を設けているため、設定時に問題が発生する可能性があります。したがって、繰り返し問題が発生する場合は、別の無料SMTPサーバーを使用したほうがよいかもしれません。

Yahoo SMTPの設定やWordPressでの使用方法について、ご不明な点はありますか?コメント欄でお聞かせ下さい。

Salman Ravoof

Salman Ravoof is a self-taught web developer, writer, creator, and a huge admirer of Free and Open Source Software (FOSS). Besides tech, he's excited by science, philosophy, photography, arts, cats, and food. Learn more about him on his website, and connect with Salman on Twitter.