Gmailと言えば、すっきりとしたインターフェースと、検索演算子アドオンなどの便利な機能で有名です。しかし、Gmailには他にも便利な活用法があることをご存じでしょうか?それは、GmailのSMTPサーバーです。

GmailのSMTPサーバーを利用すると、OutlookやThunderbirdなどの他のメールソフトを利用してGmailアカウントからメールを送信することができます。さらに、GmailSMTPサーバーを利用してWordPressサイトからメールを送ることもできます。しかも費用は一切かかりません。

専用の有料メール送信サービスを利用せずにWordPressサイトのメールの信頼性を高めることができる便利な選択肢です。Gmailでは、1日最大500通のメールを送信できます。これは大半のWordPressサイトにとっては十分過ぎるほどの数でしょう。

今回はGmailのSMTPサーバーを徹底解説します。

GmailのSMTPサーバーを使って無料でメールを送信する方法は動画でもご紹介しています。

Gmail SMTPサーバーの基本

まずは基本的なことからおさえておきましょう。GmailのSMTPサーバーとは何でしょうか?

GmailのSMTPサーバーを見つけるには次の情報を利用します。

  • GmailSMTPサーバーアドレス:smtp.gmail.com
  • GmailSMTP:あなたの氏名
  • GmailSMTPユーザー名:あなたのGmailアドレス(例:[email protected]
  • GmailSMTPパスワード:あなたのGmailのログインパスワード
  • GmailSMTPポート(TLS): 587
  • GmailSMTPポート(SSL): 465

GmailのSMTPをセットアップする際の一般的な設定には他にも次のようなものがあります(ただしメールソフトによって異なります)。設定が必要な場合、参考までにご利用ください。

  • SSLが必要:はい
  • TLSが必要:はい
  • 認証が必要/認証を使用する:はい
  • 安全な接続を必要とする/安全な接続を使用する:はい
Gmailアカウントを最大限に活用していますか? 🤔 GmailのSMTPサーバーを使えば、WordPressサイトからメールを送ることができます。💥 詳しくはこちら 👇クリックでつぶやく

GmailのSMTPサーバーに関するよくある質問

詳しい解説に入る前にGmailのSMTPサーバーに関するよくある質問を見ていきましょう。

GmailのSMTPサーバーアドレスとは?

前述のとおり、デフォルトのサーバーアドレスはsmtp.gmail.comです。GmailのメールアドレスとGoogleのパスワードでログインできます。

GmailのSMTPサーバーを使ってメールを送信できますか?

はい、送信可能です。ThunderbirdやOutlookなど、他のメールソフトをご利用の場合でも、GmailのSMTPサーバーの情報を使ってGmailアカウント経由でメールを送信できます。

ただし、SMTPはメールの送信専用なのでご注意下さい。Gmailアカウントへのメールを他のメールソフトで受信したい場合、POP3またはIMAPが必要になります。これらの設定は、Gmailの設定を開き、「メール転送とPOP/IMAP」タブを開くことで確認できます。

WordPressサイトのトランザクションメールの送信にGmailのSMTPサーバーを使用できますか?

こちらも可能です。WordPressでは、パスワードのリセットや通知などのトランザクションメールが大量に送信されますが、これらのメールはすべてGmailのSMTPサーバーを使って配信できます。

無料のGmailアカウントでも、1日に500通のメールを送信することができます。これは、他の無料のSMTPサーバーの制限よりもはるかに多い件数です。

有料のGoogle Workspaceアカウント(旧G Suite)をお持ちの場合、上限はさらに増え、1日あたり最大2,000通のメールを送信できるようになります。また、Gmailアドレスではなく、カスタムドメイン名(独自のアドレス)からメールを送信できるようになります。つまり、「[email protected]」ではなく「[email protected]などから送信できるようになります。そのためには、Google WorkspaceのMXレコードを設定して、Google Workspaceのアカウントをカスタムドメイン名に紐付ける必要があります。

【補足】厳密には、送信件数の上限は「1日あたり」ではなく、「24時間の連続した期間」に適用されます。例えば、月曜日の午後11時59分に500通のメールを送信した場合、火曜日の午前12時1分に500通のメールを送信することはできません。

GmailのSMTPサーバーは二要素認証に対応していますか?

はい、対応しています。Googleアカウントで二要素認証を有効にしていても、SMTPサーバーを使用することができます。ただし、アプリのパスワードを生成して、アプリが接続できるようにする必要があります。

Googleアカウントにログインした状態でこちらのページにアクセスすると、アプリのパスワードを生成することができます。

ただし、GmailのSMTPサーバーを使ってWordPressサイトのメールを送信したい場合、この方法はお勧めできません。代わりに、以下で詳しく説明するGmail APIを使用する方法をご利用下さい。この方法では、SMTPサーバーの情報を入力する代わりに、GmailのAPIを使用してメールを送信することができ、二要素認証に関する問題も回避できます。

GmailのSMTPサーバー経由でメールを送信するようにWordPressを設定する方法

それでは、GmailのSMTPサーバーを使って、WordPressサイトのトランザクションメールを無料で送信する方法をご紹介します。この方法は非常に便利で、デフォルトのPHPを用いたメールの送信よりも、サイトのメールの信頼性が向上します。

設定するには、GmailのSMTPサーバーにSMTPの情報を入力するのではなく、API経由で接続できるように、Googleアプリを作成する必要があります。手順が多く、設定はやや面倒ですが、設定は一度きりでOKです。つまり、30~60分かけて一度この設定を行ってしまえば、あとは継続的に自動でメールが送信されます。

Googleアプリの作成の他、WordPressのSMTPプラグインも必要になります。今回は、無料のプラグイン「Post SMTP Mailer/Email Log」を使用してご説明しますが、他には、(こちらも無料)「WP Mail SMTP」を利用してもいいでしょう。

基本的な流れは以下の通りです。

  1. プラグイン「Post SMTP Mailer/Email Log」をインストールする(Googleアプリで使用するURLを取得するために必要)。
  2. Googleアプリを作成(こちらが最も複雑なステップですが、詳細にご説明しますのでご安心ください)。
  3. 「Post SMTP Mailer/Email Log」の設定に、GoogleアプリのAPIキーを追加。
  4. テストメールを送信して、正常に動作することを確認。

【補足】この記事では、無料のGmailアカウントを使用した場合を例に解説しています。同様の手順で、Google Workspace (G Suite)アカウント経由でメールを送信するように設定することもできます。

1.「Post SMTP Mailer/Email Log」のインストールと設定

まず、無料のプラグイン「Post SMTP Mailer/Email Log」をインストールして有効化します。これにより、WordPressサイトから、GmailのAPI/SMTPサーバー経由でメールを送信するように設定することができます。

プラグインを有効化したら、WordPressダッシュボードの「Post SMTP」タブに移動し、大きな「ウィザードの開始」ボタンの下にある「すべての設定を表示」をクリックします。

次に、「メッセージ」タブを開き、送信元のメールアドレスと名前を設定します。送信元のメールアドレスには、Gmailのアドレスを入力してもいいですし、お好みで別のメールアドレスを使うこともできます。

次に、「アカウント」タブに戻り、「形式」のドロップダウンメニューから「Gmail API」を選択します。すると「認証」の欄にいくつかの選択肢が表示されます。次のステップで「承認済み JavaScript 配信元」と「許可されたリダイレクト URI」の情報が必要になるので、このページを開いておいてください。

Gmail APIのオプションを選択
Gmail APIのオプションを選択

2.Googleアプリの作成

次は、Googleアプリを作成する必要があります。これにより、WordPressサイトがGmail APIを介して安全にメールを送信できるようになります。繰り返しになりますが、これは今回の手順の中で最も複雑な部分です。しかし、その多くはボタンをクリックするだけで、必要なステップやスクリーンショットをすべてご紹介しますのでご安心下さい。

プロジェクトの作成

まず、新しいタブを開き、こちらのURLをコピーして、Google Developers Consoleにアクセスします。ここで、新しいプロジェクトを作成します。初めてDevelopers Consoleにログインした場合は、プロジェクトを作成するようメッセージが表示されます。すでにいくつかプロジェクトを作成している場合は、左上のドロップダウンメニュー(次のスクリーンショットの[1]の部分)をクリックして、新しいプロジェクトを作成することができます。

Google Developersで新規プロジェクトを作成
Google Developersで新規プロジェクトを作成

Gmail APIの有効化

プロジェクトを作成したら、「APIとサービスを有効化」ボタンをクリックします(上記スクリーンショット参照)。

次の画面で、「Gmail」を検索し、表示された「Gmail API」を選択します。

 Gmail APIを検索
Gmail APIを検索

次に、Gmail APIの画面で「有効にする」をクリックします。

 Gmail APIを有効にする
Gmail APIを有効にする

認証情報の作成

これで、Gmail API専用のインターフェースになったはずです。「認証情報を作成」ボタンをクリックします。

 Gmail APIの認証情報を作成する
Gmail APIの認証情報を作成する

以下の情報を使用して、「必要な認証情報の種類を調べる」の欄を記入してください。

  • 使用するAPIGmail API
  • APIを呼び出す場所: Webブラウザ(JavaScript)
  • アクセスするデータの種類:ユーザーデータ

続いて、下部にある「必要な認証情報」ボタンをクリックします。

 認証情報の入力
認証情報の入力

同意画面の設定

次に、同意画面を設定する必要があります。こちらは、Googleを使ってサイトに登録/ログインしたときに表示されるのと同じ承認画面です。

Googleの要件として必須の設定ですが、自分のWordPressサイトにのみ使用されるものなので、入力する情報について心配は不要です。

ボタンをクリックすると、同意画面が表示されます。

 OAuth同意画面作成時のメッセージ
OAuth同意画面作成時のメッセージ

新しいタブが開き、OAuth同意画面を設定できるようになります(すぐに戻ることになるので、元のブラウザのタブは開いたままにしておいてください)。「User Type」で「外部」を選択し、「作成」をクリックします。

 外部の同意画面の作成
外部の同意画面の作成

次の画面では、サイトの基本情報を入力します。繰り返しになりますが、この情報を閲覧できるのはあなただけなので、入力内容について心配は不要です。

 同意画面の設定
同意画面の設定

情報を入力したら、一番下の「保存」をクリックします。

「プロジェクトへの認証情報の追加」を行い完了

ここで、「プロジェクトへの認証情報の追加」の画面があるタブに戻り、以下の情報を入力します。

  • 名前 – あなたのウェブサイトの名前(または覚えやすい任意の名前)
  • 承認済みのJavaScript生成元 – Post SMTP Mailer/Email Logプラグイン(ステップ1)から参照できます。
  • 承認済みのリダイレクトURI – Post SMTP Mailer/Email Logプラグイン(ステップ1)から参照できます。
 認証情報の作成
認証情報の作成

すべてを追加したら、更新をクリックします。すると、更新ボタンが「OAuthクライアントIDの作成」に変わりますのでそちらをクリックして処理を終了し、作成をクリックしてください。

WordPressサイトの低速ホスティングサービスにはうんざり…?それなら超高速サーバーと、WordPressのプロによる24時間年中無休ワールドクラスのサポートをご利用ください。まずはホスティングプランのチェックからどうぞ

これでほぼ完成です。

作成」をクリックすると、プロジェクトの「認証情報」タブにOAuth 2.0クライアントIDの欄が表示されるはずです(作成をクリックすると自動的に開きます)。

先ほど作成した名前の項目をクリックします。

 OAuth 2.0クライアントIDへのアクセス
OAuth 2.0クライアントIDへのアクセス

あとは、次の2つの情報を探してください。

  • クライアントID
  • クライアントシークレット

これらの情報は、次のステップで必要になるので、すぐに利用できる状態にしておきましょう。

 Gmail APIのクライアントID
Gmail APIのクライアントID

3.GmailアプリのクライアントIDを「Post SMTP Mailer/Email Log」に追加する

設定を完了するには、WordPressダッシュボードの「Post SMTP Mailer/Email Log」の設定画面に戻り、前のステップで設定したクライアントIDとクライアントシークレットを貼り付けます。その後、変更内容を保存してください。

WordPressにGmail APIのクライアントIDを追加
WordPressにGmail APIのクライアントIDを追加

その後、Googleへのアクセス許可を促すメッセージが表示されるはずです。

 Googleへのアクセス許可
Googleへのアクセス許可

このリンクをクリックすると、通常のGoogleの認証プロセスが始まります(これも、Googleのサインオンを使ってサイトに登録する場合と同じです)。ただし、アプリがGoogleの審査を受けてないため、「このアプリは確認されていません」という警告が表示されます。

これはあなた自身のアプリなので、警告を無視しても問題ありません。詳細設定を表示するオプションをクリックし、“yourwebsite.com”(安全ではないページ)に移動」をクリックして、認証プロセスを続行します。

 警告を無視して続行
警告を無視して続行

これで通常のプロセスに進みます。WordPressサイトのGmailアカウントへのアクセスを許可するオプションを必ず選択してください。GmailのSMTPサーバー経由でメールを送信するためには、このアクセス権が必要です。

これで完了です。ステップは多かったですが、これでほぼ終了です。

4.テストメールの送信

正常に動作するかどうか確認するために、「Post SMTP Mailer/Email Log」には、テストメールを送信する機能があります。これは、メインの設定画面からアクセスできます。

 Gmail APIでテストメールを送信する方法
Gmail APIでテストメールを送信する方法

テストメッセージを送信する宛先を入力することができます。

すると、プラグインの設定画面に次のメッセージが表示されます。

 テストメールの送信成功メッセージ
テストメールの送信成功メッセージ

メールの受信トレイを確認すると、テストメールが届いているはずです。

 受信トレイに届くメール
受信トレイに届くメール

問題なければ、これで完了です。

これでWordPressサイトのすべてのメールは、GmailのSMTPサーバーから送信されるようになりました。これを確認するには、「Post SMTP」>「メールログ」を開きます。サイトから送信されたすべてのメールが一覧表示されます(プラグインに問題がある場合は、エラーも表示されます)。

 サイトから送信されたメールのログを確認する
サイトから送信されたメールのログを確認する
WordPressサイトから安全に無料でメールを送信する方法をお探しですか?✅ GmailのSMTPサーバーを是非ご検討ください。こちらのガイドで徹底解説していますクリックでつぶやく

まとめ

Gmail SMTPサーバーを利用すると、GmailアカウントとGoogleのサーバーを使ってメールを送信することができます。

これにはThunderbirdやOutlookなどの他のメールソフトを設定して、Gmailアカウント経由で電子メールを送信するという活用方法があります。デフォルトのGmailのSMTP情報は以下の通りです。

  • GmailSMTPサーバーアドレス:smtp.gmail.com
  • GmailSMTP:あなたの氏名
  • Gmail SMTPユーザー名:あなたのGmailアドレス(例:[email protected]
  • Gmail SMTPパスワード:Gmailのログインパスワード
  • GmailSMTPポート(TLS):587
  • GmailSMTPポート(SSL):465

WordPressサイトのトランザクションメールの送信にGmailを利用するという活用方法もあります。Gmailから無料で送信できるメールの件数は、1日あたり500通と、SendGridMailgunよりもはるかに高く設定されています。

ただし、その場合はSMTPサーバーの情報をそのまま使うのではなく、Gmail APIを使ってメールを送信するようにしてください。

Gmail APIを使用してアプリを設定する手順はやや複雑ですが、一度設定してしまえばサイトのメールを安全に送信できるので、手間をかける価値はあるでしょう。

この設定が完了したら、次はメールの生産性を高めるGmailアドオンのリストも是非ご覧下さい。

Gmail SMTPサーバーやWordPressでの使用方法について、ご質問はありますか?コメント欄からお聞かせ下さい。


手間と費用を節約しながら、サイトパフォーマンスを最大化しませんか?

  • 24時間年中無休で、WordPressに精通したエンジニアが親切丁寧にサポート
  • Cloudflare Enterpriseとの統合
  • 東京、大阪をはじめとする世界35箇所にあるデータセンターから選択可能
  • アプリケーションのパフォーマンス監視機能を使って最適化を徹底

長期契約による縛りはございません。サーバー移行のサポート、30日間の返金保証など、さまざまなサービスが付帯します。お客様にぴったりのプランをご提案いたしますので、営業までお気軽にお問い合わせください。また、プラン一覧はこちらからご確認いただけます