LinkedInはお使いですか?LinkedInの個人プロフィールは持っていたとしても、積極的に新たな就業チャンスを探していないなら余り使ってないことでしょう。
LinkedInの会社ページを作るべき理由とその方法については、後ほどすぐにお教えします。ですが、まずはこれを言わせてください:LinkedInを日常的にチェックしないのは、あなただけではありません。平均的なユーザーは、一か月にわずか17分しかLinekedinを見ません。このソーシャルネットワークを放置してしまうのは、ありがちなことなのです。
LinkedIn:世界最大の職業的なネットワーク
LinkedInは2002年にReid Hoffman氏とその他10人の共同創設者によって創設されました。Hoffman氏と同様、共同設立者の何人かはいわゆるPayPalマフィアに属する人たちです。
PayPalマフィアとは、PayPalの元社員で自身のビジネスを立ち上げ、成功させた人たちのこと。
恐らくPayPal出身で一番有名なのは、テスラ社とスペースXを支える超天才として知られるElon Mask氏でしょう。とは言え、他にもPayPalの元社員で大成功した人は多くいます。実際、そのうちReid Hoffman氏を含めた6人が今では億万長者です。
これはLinkedInの社歴の重要な部分です。なぜなら、LinkedIn社の成功には、創設者チームの一人一人と彼らがシリコンバレーに持つ人脈が間違いなく大きく貢献したからです。
LinkedInは2003年、Google、Apple、PayPal、YouTube、WhatsAppなどの多くの「期待の星」に投資してきたことで知られるベンチャーキャピタル、セコイア・キャピタルの主導でシリーズA投資ラウンドの資金調達をしました。
そして、LinkedInのチームはその期待に応えたのです。2004年にはLinkedInのユーザーは100万人に達し、2006年には初めて黒字の月が出て、2007年にはユーザー数が一千万人になりました。
2008年になり幾つかのベンチャーキャピタルがLinkedInの株の5%を5300万ドルで買うと、LinkedIn社の時価総額は10億ドルに(ポスト・マネーバリュエーション)。
2010年の時価総額は、年末までには15億ドルに落ちたものの、20億ドル前後を記録しました。同年、シリコンバレーの最も価値あるスタートアップ上位100のリストで10位に選ばれています。
2010年から2011年にかけてLinkedInは爆発的に成長し、正規雇用の社員は500人から2100人に増えることになります。また2011年には、新規株式公開もありました。
LinkedInはその後も急成長を続けますが、2016年には多少の不調を経験します。株価が1日にして43.6%も下落し、時価総額にして110 億ドルを失ったのです。一体何が起きたのでしょうか?
どうやら、投資家たちはLinkedInの2016年の動向予測に感心しなかったらしく(LinkedInは、第一四半期の売上は期待されているように分析家の予測する8億6千700万ドルではなく、8億2千万ドルであると予想しました)、LinkedInから手を引くことを決めたようでした。
しかしながら、この「災難」がMicrosoft社によるLinkedInの262億ドルでの買収を阻むことはなく、これは当時、Microsoft社による買収としては最高額でした。
今日では、LinkedInのユーザーは5億7500万人以上であり、月間のアクティブユーザー数は2億6000万人を超えます。LinkedInは、世界最大の職業的なネットワークなのです。
LinkedInについてもっと詳しく知りたいですか?Kinstaの記事、LinkedInの驚くべき統計と事実を読んでみてください。
ビジネスにLinkedInの会社ページが必要な理由
一か月に(平均で)たったの17分しか使われないLinkedInで、何故わざわざ会社ページを作る必要があるのかとお思いかもしれませんね。
主な理由は次の3つです。
#1見込み客の獲得
LinkedInは、見込み客にアピールするのに優れたプラットフォームです。
実際、HubSpotによれば、LinkedInの見込み客獲得の効率はTwitterやFacebookに比べて277%も上回っています。
マーケティング担当者の79%がLinkedInを「とても良い見込み客の獲得源」だと見ており、B2Bのマーケティング担当者達がソーシャルメディアからの見込み客の80%はLinkedInから来ていると報じているのにも頷けます。
LinkedInを見込み客の獲得に利用するのに役立つ資料として、「熟練マーケティング担当者によるLinkedInガイド」があります(2019年版も既に出ています!)。
このガイドでは、LinkedInで次のようにしてオーガニックでの存在感を築き上げるよう勧めています。
- LinkedInページを作成する。「LinkedInページを使えば世界の職業的なコミュニティにおける立ち位置を見つけることができ、自社について広めたり、顧客や見込み客が自社のビジネスや社員、自社ブランドについて学ぶ場を設けられます」
- ショーケースページを使う。「LinkedIn上での影響力を拡大するため、特に重要なブランドや事業分野、商品、新企画などに特化したページを作りましょう」
- 文字数の多い投稿を作成する。「LinkedInプロフィールに違和感なく調和する直感的なブログツールを使えば、新規もしくは事前に投稿されたコンテンツを公開し、手早くオーディエンスやネットワークを確立できます」
- ネイティブ動画を活用する。「ネイティブ動画はLinkedInのフィードに独立した投稿として直接表示され、LinkedInを通して、購買まで継続して事業の決定権を持つ人々に働きかけることが出来ます」
- LinkedInグループに参加する。「グループは同じ業界や類似した関心を持つ専門家と見識や経験を共有し、助言を求め、価値ある関係を構築する機会を作ってくれます。そして、既にあるLinkedInグループでの議論に参加するのであれ自社のグループを立ち上げるのであれ、業界のリーダーとしての地位を確立するための根本的な機会になるのです」
このガイドはまた、スポンサードコンテンツやスポンサードInMail、Dynamic広告を通した有料広告でオーガニック戦略を加速することを勧めています。
ところで、利用できるガイドはこれだけではありません。
マーケティングで成功するためのLinkedInの使い方を網羅した、役に立つ充実したガイドを作成しましたので、是非ともご覧ください。
#リクルート
最高の人材を雇うことに関しては、IncからEntrepreneur、Forbesまでどれもが考察しています。そして、これはもっともなことです。
何と言っても、最高の人材を確保し維持し続けることはビジネスをする上での大きな挑戦のひとつであり、その見返りも大きいものです。
AppSumoを立ち上げた名の知れた起業家であるNoah Kagan氏は言います。
「Facebook、Mint、そして今度はAppSumo […] 最高の人材はずば抜けて生産性が高いですし、平凡な人たちよりも100倍もビジネスを成長させられると分かっています」
Kagan氏は、最高の人材を雇うのはデートをするようなものだと説明します。つまり、最高の人は既に取られているものなのです。そのような人材は既に素晴らしい企業で働き、高い報酬を得ており、仕事に満足しています。
ですから、優秀な人々と予め関係を築いておき、彼らが次のキャリアを探す段階になった時に候補に挙がるようにするべきだとKagan氏は主張します。
ここで考えてみましょう。感銘を受けたものの、まだ良く知らない専門家にアピールするにはどうするのが一番よいでしょうか?
お察しの通り、LinkedInですね。
誰かにメールをした場合、相手はあなたを調べ、いずれにしてもLinkedInを見るはずです。それなら、相手のその手間を省いて初めからLinkedIn上で連絡しては如何でしょう?
こうすれば相手は1クリックであなたのことをチェックでき、あなたが真剣であることを確かめられます。
そしてもう1クリックで会社ページを見て、働くのに合った会社かまで確認できるのです。
では積極的に次のキャリアを求めている人たちはどうでしょう?
彼らもまたLinkedInを使って、求人広告を吟味しています。例えあなたの会社のことを聞いたことがなかったとしても、LinkedIn上の繋がりを介して求人広告を見る可能性があるのです。
単刀直入に言えば、最高の人材を惹きつけたいのであればLinkedInの会社ページは必須です(実際のところ会社ページが無いと怪しく思われてしまい、良い人材を追い払うことにもなりかねないほど)。
#3 宣伝
メディアで紹介されたいとお思いのことでしょう。無料で宣伝してもらうのは、皆さんお好きですよね?
そのような機会を増やしたいのなら、その仕組みを理解しなくてはなりません。
- 編集者からライターに、あなたの業界の会社を紹介する記事案の要請が出される
- ライターがあなたの会社を紹介することを決める
- 必要な情報を求めて会社ホームページへ行く
しかし、ここで必要とする情報がホームページに載っていない場合には、LinkedInを確認しに行きます。
そして、LinkedInからも情報が得られない場合はどうなると思いますか?
単純なことです。ライターはあなたの会社を紹介するという案を無しにして、競合他社のどれかに当たるのです。ですから、しっかりしたホームページとLinkedInのページは必ず用意しておきましょう。
LinkedInの会社ページの作り方(5ステップ)
幸い、LinkedInの会社ページ作成はとても簡潔で、今日にでも出来ます。
- LinkedInホームページの右上にある「その他」アイコンをクリック
- 「会社ページを作成」をクリック
- 事業の大きさに応じて「スモールビジネス」または「中規模から大規模ビジネス」から選択
- ページのアイデンティティ、会社または機関の詳細、プロフィール詳細情報を入力
- 「ページを作成」をクリック
全ステップは以下の通りです。
会社を代表する権限があるかどうかを確認するチェックボックスのチェックもお忘れなく。
LinkedInアカウントが新しかったり十分な繋がりが築かれてない場合には、エラーメッセージが表示される可能性があることには留意しましょう。
会社ページを作成したいならば、プロフィールをしっかりと作り、ネットワークを広げる必要があります。
ページを作成したら「ページの作成を開始」をクリックし、情報を追加しましょう。
LinkedInページを最大限に生かす
LinkedInの会社ページ作成の5つのステップは始まりにすぎません。結果を出したければ、会社ページを最適化する必要があります。そのため、次のような事項を編集しましょう。
見る人を惹きつけるような「会社概要」ページを作る
「会社概要」は、LinkedInで会社のプロフィールをクリックした際に最初に目に入る部分です。
これに関して、以下の3つを行いましょう。
#1 ストーリーを伝える
思い出してください。高校の時に歴史のテストのために年表を覚えたのに、教室を離れた瞬間には忘れましたよね?年表を覚えるのが困難だったのは、人間は事実ではなくストーリーを覚えるように出来ているからです。
では、これがLinkedInページとどんな関係があるのでしょうか。もしページを見に来た人に事実ばかりを見せつけたら、退屈してしまってページを離れた後には殆ど何も覚えていないでしょう。
一方で、もしストーリーを、それも上手に伝えられたなら、それを読んだ人はそのストーリーを長いこと覚えているはずです。そして、一緒に会社のことも覚えてくれます。
#2 商品やサービスを売る
もちろん、文字通りに商品と引き換えにお金をせびるよう言っているのではありません。売っている商品やサービスの価値を提供しましょう、ということなのです。
この際、機能と利益の違いを理解することが重要になります。
- 機能とは商品の特徴のことです(例:「この靴は防水仕様です」)
- 利益とは、商品から顧客が得る価値のことです(例:「この靴は足を温かく乾いた状態に保ちます!」)
コピーライティングには次のような格言があります。「機能は訴えかけるだけだが、利益は販売に繋がる!」
商品の主な機能をリストアップするのも役立ちますが、常に売り込むべきなのは利益であるという理解が大事です。
商品がどのようなものかだけを宣伝するのではなく、それが生活にもたらす利益についても伝えましょう。
#3社会的に証明する
私たちは社会的な生き物—どうしたら良いか迷った時には、他者を見るように進化してきました。
これこそが、社会的証明が大切な理由です。誰も、一番最初に新しいものに手を出したくはないのです。
まあ、これは必ず正しい訳ではありません。何でも試してみたい、試したがり屋のような人もいますから。
でも大半の人はそうではありません。殆どの人達は、聞いたこともない会社に賭けてみたくはないのです。彼らは確かなものを求めています。
社会的な証明をすることは、迷って決めかねている見込み顧客の決断の後押しになります。
まだ駆け出しで、社会的証明になるものが無くても大丈夫。これから手に入れるべく努力すべきなのです!
でも、顧客からの推薦文やメディアでの紹介、有名紙での特集など何かしらの評価が手に入った際には、それらを「会社概要」ページに載せましょう。
ストーリーを伝え、商品を売り、社会的な証明を載せている「会社概要」ページは、見込み顧客へ会社を紹介する大変優れた手段となります。
社員リストを掲載する
社員リストを掲載するのには乗り気でないかもしれませんね。
ですが、あなたの会社で働くことに興味を持つ人にとって、社員リストは社会的な証明になるかもしれないのです。きちんとした会社であり、従業員がそこで働くことを恥ずかしく感じ、LinkedInのプロフィールに記載したくないと思うような怪しい会社ではないということを証明しているからです。
更に、社員リストはライターにとって価値ある情報源です。なぜなら、会社の構造や誰がどの仕事を担っているかを手早く捉えられる上に、これを見れば適切な立場の人に連絡できるからです。
例として、ライターがマーケティング戦略に関して質問したい場合、LinkedInでマーケティング担当者にすぐに連絡できます。
会社が成長するほど忙しくなり、単に期限までに受信箱をチェックしなかった為にメディアに載る機会を逃す可能性もあるので、これは重要なことです。
その一方で、他の社員はあなたより手が空いていることもあるので、ライターが直接連絡を取れる手段を提供することは大切なのです。
定期的にページを更新する
ページが放置されているように見せたくはないでしょう。でも、何を投稿すれば良いのでしょうか?
「熟練マーケティング担当者によるLinkedInガイド」では、Tippingpoint Labsとこのコンテンツマーケティング研究所の創設者であるJoe Pulizzi氏によって作られた、4-1-1のルールに従うようアドバイスしています。
「利己的なツイートを1つするたび、関連するツイートを1つリツイートすべきで、更に最も重要なのは、他者によって書かれた関連コンテンツを4つシェアすることです」
そうです、4-1-1のルールは初めTwitterのために作られました。でも、これはLinkedInにも適用できます。
販売促進に関する更新を1つするたびに、その業界で権威のある人の関連する投稿を1つと他の人の書いた関連コンテンツを4つシェアするのです。
こうすれば、フォロワーはあなたが一貫して価値ある情報を提供していると感じ、フォローし続けてくれます。
自社が働くのに最高の環境である理由を示す
以前触れた「Top Talent Acquisition: 4 Steps to Hiring the Best Talent in the World」の記事においてNoah Kagan氏は、最高の人材を惹きつけるには自社が働くのに最高の環境である理由を示さなければならないと言っています。彼はCraiglistの求人広告で見た画像をシェアしています。
単にこの画像を見ているだけで、抗うつ剤の処方箋を貰いに行きたくなりますよね。ですから、このような求人に応募する人は殆どいないと言ってよいでしょう。
LinkedInの会社ページでは、同じようなミスをしないようにしましょう。
なぜ自社の労働環境が最高だと言えるか考えてみてください。そして、それをLinkedInで必ず紹介しましょう。
例として、以下がNoah氏の写真です。
さて、オフィスのバーはとても素敵ですが、より重要なのは、AppSumoが落ち着いた友好的な雰囲気の気張らない職場であり、みんな肩の力を抜いて働いているのが写真から伝わるということです。
Noah氏のアドバイスは以下の通りです。
「ページは本来のあなたを表すものにしましょう。面白おかしくないのなら、そう見せようとしないこと。例えば法律事務所なら、身を粉にして働き、稼ぎは少ないものの今までで最もやりがいを感じる仕事をしている、と言うことができます。会社について語り、その職に価値を感じる理由を伝えましょう。Googleの情報が無くても良いのです。顔写真を載せ、仕事への姿勢を示しましょう」
肝心なことは、何がアピールになるか見出すことです。それは素敵なオフィスかもしれません。または、融通の利く仕事のスケジュールかもしれません。リモートワークの機会だって魅力になり得ます(Kinstaをぜひチェックしてください)。それが何であれ会社ページで紹介し、求人広告では強調しましょう。
忘れないでください。最高の人材のことで言えば、こちらが見定めているのと同時に、向こうも吟味しているのです。ですから、彼らに感銘を与える努力をしましょう。
会社ページは自身に関するページにあらず
コピーライティング業界では以下のようなジョークがあります。
「みんな大好きなラジオ局はどこ?WII FM!」
WII FMとは「What’s in it for me?(それが私にとって何の得になるの?)」の頭文字のことです。
このジョークは「誰もあなたに関心はなく自分のことに夢中だから、相手に焦点を当てるべきだ」ということの忠告です。
これだけ聞いても混乱するかもしれませんね。
自分のことを語らずに、どうやって自身に関するストーリーを伝え、商品を売り、社会的な証明をし、自社で働くメリットを強調することができるのでしょう?
これは先ほど話した「機能は訴えかけるだけだが、利益は販売に繋がる」というコンセプトに立ち帰ります。
手短で分かり易い例で説明しましょう。
「この靴は防水仕様です」は自身に関して話しており、「この靴は足を温かく乾いた状態に保ちます」は見込み顧客に関するものです。
どちらの場合も商品について話しているのは確かですが、焦点が異なります。前者の焦点は商品そのものであり、後者は商品を売ろうとしている人に焦点を置いているのです。
この原理をそっくり会社ページに当てはめましょう。会社ページに書くことは全て、見込み顧客や将来の社員にアピールするよう計算されているべきです。
まとめ
LinkedInは世界最大の職業的なネットワークであり、登録しているユーザー数は5億7500万人以上、月間のアクティブユーザー数は2億人を超えます。
LinkedInは専門性を極めた人々が新たな機会を求めて集まる場所であり、ライターが次の記事で紹介したい会社の情報を探しに来る場所でもあります。
同時に、企業の重役が仕事の取引を持ち掛けたい会社の信頼度を確認しに来ます。
LinkedInを毎日チェックしないからと言って、蔑ろにするような失敗は禁物です。今日にでも会社ページの作成に取り掛かりましょう!
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