プロジェクトごとに複数のGmailアカウントを利用している場合、受信した大事なメールを見落としてしまうことだけは避けたいもの。
Gmailを利用している場合は、組み込みの機能で複数のアカウントやメールアドレスを1つのアカウントで簡単に管理することができます。アドオンや有料プラグインは不要です。
複数の名前やメールアドレスを持っている場合(作家やアーティストなど)、重要な業務に集中しながら急ぎのメール対応をアシスタントにお願いしたい場合などに有用です。
インターネット上で送信されているメールの26%はGmailが占めており、クライアントやパートナーもGmailを使用している可能性が高いです。またGoogleは、企業向けにGoogle Workspaceという便利なソリューションも提供しています。
この記事では、複数のGmailアカウントを1つの受信トレイで管理する方法をご紹介します。
Gmailアカウントとアドレスを1つの受信トレイで管理する方法について動画での解説もご用意しています。
複数のGmailアカウントを1つの受信トレイにまとめる方法
複数のGmailアカウントを1つの受信トレイに統合する手順はシンプルです。Gmail内蔵の機能して簡単に設定できます。
1. Gmailの設定で2つ目のアカウントにリクエストを送信
右上の設定アイコンをクリックし、「すべての設定を表示」を選択します。
注)この操作はメインとなるGmailアカウントで実行してください。

「アカウントとインポート」タブを開きます。

「他のメール アドレスを追加」をクリックし、表示されるウィンドウで管理したい自分のメールアドレスと名前を入力します。

メールアドレスを確認し、「確認メールの送信」をクリックします。

確認メールを送信したGmailアカウントに移動し、リクエストを確認します。
2. 別のアカウントでリクエストを承認
リクエストを承認するには、確認メールを送信したGoogleアカウントに切り替え、Gmailを開きます。メール振り分けなどを設定していない限りは、一番上に表示されるはずです。

メールを開き、mail.google.com
で始まる以下のような確認リンクをクリックします(余談ですが、この手のリンクを送信するフィッシングメールには要注意)。

最後に「確認」をクリックして承認します。

以上で完了です。追加完了の旨を伝えるメッセージが表示されます。

注)この変更は、ブラウザ版だけでなくAndroidやiOSのGmailアプリなど、ログインしているすべてのデバイスで反映されます。
3. 動作を確認
最後に動作を確認しましょう。「作成」をクリックして新規メールを作成してみます。「差出人」をクリックすると、メインのメールアドレスに加えて、先ほど追加したメールアドレスを差出人として選択することができるようになります。

これで別のアカウントからもメールを送信できるようになりました。
受信をテストするには、追加したメールアドレスを差出人としてメールを送信してみます。

これでメールを受信できれば、アカウントを正常に追加できていることがわかります。

これでアカウントを切り替えるなどの手間をかけずに、1つの受信トレイからメールを管理することができます。
他にもメールアカウントを持っている場合は、上記の手順を繰り返します。
POP3/SMTPを使用して統合する方法
POP3やSMTPを使ってGmail以外のビジネスメールを接続し、Gmailの受信トレイの利便性を高めることも可能です。
メインとなるGmailアカウントの設定に戻り、再び「アカウントとインポート」タブに戻ります。「他のアカウントのメールを確認」の「メール アカウントを追加する」をクリックして、表示されるウィンドウでメールアドレスを貼り付けます。

サーバーサービスのメールを利用している場合は、POP3に接続する必要があります。

「次へ」をクリックして、POP3の情報入力に進みます。

「(サーバー会社名) POP3サーバー」と検索すれば、すぐに関連情報が掲載されたページが見つかるはずです。あるいは、サーバーサービスのコントロールパネルにログインして確認することも可能です。
たとえば、cPanelでは以下のようになります。

必要情報を入力し、「メールの取得にセキュリティで保護された接続(SSL)を使用する」にチェックを入れてください。

受信だけでなく、接続するメールアカウントで受信だけでなく送信を行うには、この手順を繰り返します。「次へ」をクリックします。

関連するフィールドを設定し、ポートを選択したら、「アカウントを追加」をクリックします。

ビジネスメールの受信トレイを開き、確認メールに記載されているリンクをクリックして承認します。
複数のGmailアカウントで受信したメールを整理する方法
複数のGmailアカウントからのメール、そしてビジネスメールも受信するようになり、受信トレイにはこれまで以上にメールが届くことになります。
受信トレイを見やすくするために、メールを適切にフォルダ分けする方法もご紹介します。
複数の受信トレイ表示に切り替える
クイック設定を開き、「受信トレイの種類」セクションの「マルチ受信トレイ」下にある「カスタマイズ」をクリックします。

検索キーワードに「to:(emailaddress)@gmail.com」を使用してメールアドレスを絞り込みます。これでメールを受信アカウント別に並び替えることができ、必要に応じて各セクションに名前をつけることができます(省略可)。

下にスクロールして、新しい設定に変更を保存します。

これで、以下のようにアカウントごとにメールが表示されるようになります。

設定を保存すると、レイアウトが変更され、追加したメールアドレス用のテストメールが表示されるはずです。メールが表示されない場合は、誤字などの誤りがないか再度設定を確認してください。
関連して、Gmailに役立つアドオンと拡張機能はこちらでご紹介しています。
複数のメール署名を管理する方法(おまけ)
Gmailでは、簡単にメールの署名を追加することができます。1つの受信トレイに複数のGmailアカウントを追加していても、それぞれの署名を簡単に割り当てられます。
設定の「全般」タブを開き、「署名」セクションまで下にスクロールします。
署名を作成していない場合は、「新規作成」をクリックして識別しやすい名前を入力します(ビジネスメールが1つしかなければ「仕事用署名」など)。

次に、各署名にデフォルトのメールアドレスを割り当てます。

すべてのメールアドレスでこの手順を繰り返せば完了です。
注)メインとなるアカウントの署名は必ず設定してください。プロフェッショナルな印象を与えるため、正確なメール署名を追加しましょう。
複数のメールアカウントが必要になる理由
複数アカウントを統合する状況はさまざまですが、常にメリットがあるというわけではありません。
例えば、アシスタントにメール対応を任せたい場合は、個人のメールアカウント情報を共有することなく、アシスタントがメール対応を行うことができます。
仕事用に複数のメールを管理するには、上記でご紹介した受信トレイの統合よりも効果的な方法があります。
Google Workspace(旧G Suite)を利用すれば、企業アカウントのユーザーやメールアドレスごとに簡単にエイリアスと作成できます。
さらにドメインも「gmail.com」ではなく自社のものを使用することができるため、見込み顧客への第一印象もぐっとプロフェッショナルに。
また、ビジネスメールだけでなく、Google Workspaceに投資することで、クラウドストレージやファイル管理、スプレッドシートなども利用できます。すでに会社でGoogle Workspaceアカウントを所持している可能性もあります。
Google Workspaceのメールエイリアスを使用する方法(企業向け)
Google Workplaceを利用すれば、メール管理はさらに高速化されます。また従業員に自身で設定してもらうよりも効率的です。
Google Workspace(旧G Suite)のメールエイリアス設定
Google Workspaceのメールエイリアスを設定する最も簡単な方法は、ユーザーの追加時に割り当てることです。
ウィジェットに従って、Google Workspaceアカウントでユーザーを追加します。

Google Workspaceでは、メールエイリアスを入力するだけで追加可能です。

既存の社用メールアドレスがある場合は、この方法が最も効率的です。Google Workplaceへの移行方法についてはこちらをご覧ください。
すでにGoogle Workspaceを利用している場合は、以下の手順に従ってください。
「ユーザー」セクションに移動します。

メールエイリアスを追加するユーザーを選択します。

「ユーザー情報」ボックスをクリックして展開します。

次に「メール エイリアス」を開きます。

メールエイリアスを追加します(複数可)。

一度設定すると、前のセクションで示したとおり、Gmailの受信トレイからエイリアスを使用することができます。
Google Workspaceで使用できるメールアドレス数
Google Workspaceのユーザーは、最大30のメールエイリアスを所有することができます。そのため、管理業務に関するすべてのメールを特定のユーザー(例えば、管理者)に送ることが簡単になります。
アシスタントが1人しかいないスタートアップでも、さまざまな部署や依頼に応じて異なるメールを設定し、本格的な企業の印象を与えることができます。
例えば、以下のようなメールアドレスを設定できます。
- [email protected](アカウントマネジメント)
- [email protected](経理)
- [email protected](サポート)
- [email protected](マーケティング)
まとめ
仕事用でも個人用であっても、Gmailを使えば複数のメールアドレスを簡単に管理可能です。
1つの受信トレイでまとめて管理するには、統合したいメールアドレスにリクエストを送信して自分で承認するだけ。数分で完了します。仕事用であれば、Google Workplaceを利用して管理をさらに簡素化することができます。
とはいえ、複数のメールアドレスを管理するのは手間のかかる作業です。マルチ受信トレイを効率的に管理するためには、Gmailの検索オペレーターを活用してみてください。
コメントを残す