開発・Web制作会社の世界は非常に多様であり、DevOpsを強みとする開発会社から、ワンストップソリューションを提供するコンパクトな制作会社まで、その形態はさまざまです。さらにその中間には、マーケティングやデザインに強みを持つ専門性の高い制作会社や、WordPressを基盤に独自機能の開発やプラグイン・テーマ制作を手がける企業など、多種多様な企業が存在します。
こうした異なるタイプのエージェンシーは、それぞれのビジネスモデルやターゲット市場、在籍する開発者・DevOps・システム管理者のスキルセットや体制に応じて、ホスティングにも異なるアプローチを取ります。
DevOps志向の制作会社は、複雑なアプリケーション開発を手がけることが多く、WordPressを数あるツールのひとつとして位置づけています。そのため、柔軟性やコントロール性を重視し、サーバーの自社管理を選好する傾向があります。一方で、WordPressやマーケティングを主軸とする制作会社は、効率性と信頼性を優先することが多く、マネージドサーバーの方が要件に適しているケースが少なくありません。
もっとも、DevOps志向の制作会社はDIYインフラを管理する十分なスキルを備えていますが、近年では、「自らサーバーを構築し、運用し続けることに本当に価値があるのか」と改めて考える必要が出てきています。セキュリティパッチの適用やNginxの最適化、カーネルのアップデートといった作業は、いずれも時間と手間を要します。こうした運用業務が、本来注力すべき開発や顧客対応の時間を圧迫してしまうからです。
KinstaのWordPress専用マネージドクラウドサーバーは、こうした課題に対して力を発揮します。標準提供の高度な開発者向けツール群により、DevOpsチームはAPIやSSHを通じてアーキテクチャのコントロールを維持しながら、煩雑な運用業務をプラットフォーム側に委ねることができます。
そこで今回は、Kinstaをはじめとする開発者志向のマネージドサーバーが、AWS、Azure、Google Cloudといった汎用クラウドサービスよりも優れた選択肢となり得るのかどうかを掘り下げていきます。
KinstaとIaaS型クラウドの違い─開発会社に適したWordPressサーバーとは
インフラを内製で構築・運用する戦略を採るエージェンシーは、一般的にAWSやGoogle CloudといったIaaS型クラウドサービスからリソースをまとめて調達し、それを自社サービスとして提供することで利益率を高めようとします。
しかし、このモデルで見込まれる利益は、実際には“見かけ上のもの”に過ぎない場合があります。自社でインフラを管理するには、人的コストを考慮しなければならないからです。開発者がサーバーのアップデートやセキュリティ監視、トラブル対応に費やす時間は、そのままクライアントに請求できない時間でもあります。また、その時間は新規プロジェクトの開発や技術革新、スキル向上といった、より付加価値の高い業務から削られてしまいます。
さらに、インフラを内製で運用するモデルには、予測しづらいコストも伴います。セキュリティ脆弱性の発生やトラフィック急増によるサーバー負荷は、売上損失や顧客の信頼低下を招く恐れがあります。加えて、緊急対応による残業や顧客離れが発生すれば、数百〜数千ドル規模の損失につながりかねません。こうした一度のトラブルで、数ヶ月分の利益が一瞬で失われる可能性もあります。
Kinstaは、こうした見えにくく予測困難なコストを、固定的で予測可能な費用へと変えます。その結果、エージェンシーはプロジェクトごとの純利益率をより高めることができます。
Kinstaは、強力なクラウドアーキテクチャの上に構築された抽象化レイヤーとして機能します。開発者に使いやすい管理インターフェース、最先端のセキュリティ対策、DDoS対策を備えたエンタープライズレベルのCDN、そしてWordPressサイト運用を効率化する各種自動化機能を提供します。さらに、開発エージェンシーにとって重要な要素として、質の高いサポート体制を備えており、G2ユーザーから「ベストWordPress用サーバー」として高い評価を受けています。

インフラ管理から、最適化された実行環境へ
Kinstaは、クラウドの基盤部分を自ら管理する必要をなくします。AWSやGoogle CloudのようなIaaS型クラウドで求められる煩雑な初期設定とは異なり、すぐに利用できるよう最適化されたサーバー環境をそのまま活用できます。
Kinstaのサーバーは、最高のパフォーマンスを発揮できるよう事前に細かく調整されており、最新の技術を採用しています。プラットフォーム上の各サイトは、それぞれ独立したソフトウェアコンテナ内で稼働し、実行に必要なリソース(Linux、NGINX、PHP、MySQL)をすべて備えています。そのため、他のサイトの影響を受けることはありません。いわゆる「ノイジーネイバー(うるさい隣人)問題」によって表示速度が低下したり、サイトがダウンしたりする心配がない設計になっています。
また、KinstaではエンジニアがあらかじめNginxやPHPスレッドの最適化を行っているため、手動でのチューニングにかかる時間やコストを削減できるだけでなく、DevOpsやシステム管理者の専任チームを抱える負担も軽減できます。

IaaS型クラウドでは、キャッシュの設定や静的ファイルの配信最適化をIT担当者が自ら行う必要があります。一方、Kinstaではサーバーレベルのキャッシュと、Cloudflareを活用したグローバルCDNが標準で組み込まれているため、IT部門が手動で設定を行わなくても、高速なサイト表示を実現できます。
これはつまり、IaaS型クラウドのようにサーバー管理に時間や人手を割く必要がありません。Kinstaは、あらかじめ最適化された安全かつ高性能な環境を提供することで、運用負担を軽減しながら、クライアントサイトの高速性を維持します。
統合されたオブザーバビリティ
ソフトウェア開発の分野でいう「オブザーバビリティ(可観測性)」とは、システムの出力情報から、その内部状態を把握できる能力を指します。クラウド環境においては、ログやパフォーマンス指標などを通じて、システムやアプリケーションの状態を監視・分析し、全体像を把握することを意味します。
一方、IaaS型クラウドなどでインフラを自ら構築・運用している場合、十分な可観測性を確保するのは簡単ではありません。New RelicやDatadog、Papertrailといった外部の監視サービスを別途導入・設定する必要があり、追加コストが発生するだけでなく、運用も複雑になりがちです。
Kinstaでは、こうした負担を軽減可能です。MyKinsta上で利用できるプロフェッショナル向けの監視ツールを標準で提供しているため、別途ツールを導入することなく、サイトやアプリケーションの状態を把握できます。
Kinsta APMツール
Kinstaのアプリケーションパフォーマンス監視(APM)ツールは、すべてのPHPプロセス、データベースクエリ、外部HTTP呼び出し、カスタムコード、インストールされているプラグインのタイムスタンプを取得し、各プロセスの詳細な分析を提供します。一方、インフラを自ら構築・運用するクラウド環境では、同程度のトレースを実現するために外部のサービスが必要になります。その場合、月額で数万円の費用がかかることもあります。

Kinsta APMを使用すると、どのプラグインやカスタム関数がECストアの決済ページや会員制サイトの速度を低下させているかを即座に特定可能です。KinstaのAPMを活用することで、トラブル対応にかかる時間を大幅に短縮できます。その結果、復旧までの平均時間(MTTR)を抑え、開発チームの工数削減につながります。

ログ管理
ログを確認するには、ターミナルを操作するか、Amazon CloudWatchやGoogle Cloudの監視サービスなど、設定が複雑なツールを導入する必要があります。こうした作業も、インフラを自ら構築・運用する場合に開発者の生産性を損なう要因のひとつです。
Kinstaでは、MyKinstaから数クリックで、エラーログ、キャッシュログ、アクセスログを確認できます。また、ログファイルはSFTP経由でダウンロードすることも可能です。
MyKinstaでログにアクセスするには、「サイト」>(サイト名)>「ログ」に移動します。この画面には、3つのタブがあります。
「error.log」タブでは、WordPressサイトで発生したPHPのエラーや警告を確認できます。ページが正しく表示されない場合や「死の真っ白画面」の発生時、テーマやプラグインの不具合を調査する際に特に役立ちます。

「kinsta-cache-perf.log」タブでは、Kinstaのキャッシュ機能に関するログを表示します。ページが適切にキャッシュされているかを把握でき、サイトのパフォーマンス改善にも役立ちます。

「access.log」タブには、サイトに行われたすべてのHTTPリクエストのログが表示されます。アクセスログは、セキュリティチェック、トラフィックの監視、404エラーの検出、サイトのアクセスパターンの把握に役立つ情報を提供するため不可欠です。

「ログ」画面では、フィルターの設定や表示する期間、表示件数の上限を指定できます。これにより、サイトのエラーを効率よく特定・修正でき、ターミナル操作や高額で複雑な外部ツールに頼る必要がなくなります。
Kinstaは単にクライアントサイト向けにサーバーを提供するだけではなく、トラブルシューティングまで含めた、包括的な診断環境を備えています。外部ソフトウェアのライセンスを別途購入する必要もなく、追加ツールの管理に手間を取られることもありません。
トラフィックとリソース使用状況分析
AWSやGoogle Cloud、AzureなどのIaaS型クラウドでは、監視機能は別サービスとして提供されることが多く、IT部門が手動で設定する必要があります。
一方、Kinstaでは高度なトラフィックおよびリソース使用状況の監視機能を標準で備えています。単なるグラフ表示にとどまらず、重要なタイミングでのサイト障害を未然に防ぐための“早期警告システム”として機能します。
MyKinstaでは、WordPressプラン全体の「分析」画面に加え、各クライアントサイトごとの詳細なデータも確認できます。分析データはCSV形式でエクスポートすることも可能です。
MyKinstaのダッシュボードでは、WordPressプランのリソース使用状況をひと目で把握できます。「WordPressの分析」セクションまで下にスクロールすると、プランの利用状況、帯域幅の消費量、ユニーク訪問数、CDN転送量などを示す以下のようなグラフが表示されます。

プラン内のすべてのサイトに関する詳細レポートを確認するには、ダッシュボードから「分析」に移動します。この画面では、プランのトラフィックやリソース使用状況を正確に把握できる、タブ形式の包括的なレポート機能が用意されています。
WordPressプランに割り当てられたリソースが、リクエストを安定して処理できる十分なものかどうかをリアルタイムで確認できます。特に「パフォーマンス」タブには、この点を監視するための以下のような指標が表示されます。
-
PHP+MySQL平均応答時間:キャッシュされていないリクエストに対する、PHPエンジンおよびMySQLエンジンの平均応答時間
-
PHPのスループット:一定時間あたりのPHPトランザクション数
- PHPメモリ上限到達回数:PHPのメモリ上限を超えた回数
-
PHPスレッド上限:PHPエンジンが割り当てられた最大スレッド数に達した回数
-
AJAX使用状況:admin-ajaxへのリクエスト数
-
PHP+MySQL平均応答時間上位:未キャッシュリクエストごとのPHPおよびMySQLの平均応答時間
-
アップストリーム時間最大値上位:Nginxがリクエストを処理し、レスポンスを返すまでに要した合計時間
これらのレポートにより、WordPressプランのリソース使用状況を詳細に分析可能です。さらに必要な設定変更が明確になれば、MyKinsta上でそのまま対応できます。たとえば、PHPパフォーマンスアドオンを使って、サイトごとにPHPスレッド数やメモリ上限を調整することができます。
このほかにも、プラン利用状況、上位リクエスト、CDNおよびエッジキャッシュの転送量、レスポンスコードの内訳、キャッシュのヒット/バイパス状況、アクセス元の国やIPアドレスなど、多角的なレポートが揃っています。

サイト単位の分析は、「サイト」>(サイト名)>「分析」から確認可能です。
ユーザーアクティビティ
可観測性を十分に確保するには、チームメンバーの操作履歴の把握も欠かせません。共同作業の環境では、「誰が・いつ・何を行ったのか」を把握できることが、セキュリティ水準の維持や効率的なトラブル対応において重要になります。
一方、インフラを自ら構築・運用するクラウド環境では、ユーザーアクティビティ監視(UAM)を導入するには複数の専用サービスを設定する必要があり、実装は容易ではありません。
Kinstaでは、ユーザーアクティビティログがMyKinstaに標準で組み込まれています。ログは、会社レベルとサイトレベルの両方で確認できます。
会社レベルのログを確認するには、画面右上のユーザー名をクリックし、「企業の設定」>「ユーザーの活動」に移動します。ログは実行された操作、対象サイト、ユーザー、APIキーなどで絞り込見可能です。

サイト単位のユーザーアクティビティにアクセスするには、「サイト」>(サイト名)>「ユーザーの活動」に移動します。企業単位のユーザーアクティビティと同じように情報が表示されます。
また、ユーザーは役割に応じて、閲覧できる情報が異なります。企業の管理者および企業の開発者は、すべてのアクティビティを確認できますが、サイトの管理者は、アクセス権を持つサイトに関連する情報のみを閲覧できます。
摩擦を減らし、生産性を高める開発ワークフロー
インフラを内製で構築・運用する場合、エージェンシーは単にサイトやアプリケーションを制作するだけでは済みません。自社のインフラを設計し、維持・管理する責任も負うことになります。前述のとおり、この方法はスタックやワークフロー、各種プロセスに対する最大限の柔軟性とコントロールをもたらします。しかしその一方で、インフラの構築と運用を継続するためのコストと労力が発生します。
プロジェクトは、環境構築やリソースの準備から始まります。新たなクラウドインスタンスの立ち上げ、ファイアウォールの設定、IPアドレスの割り当て、ソフトウェアスタックのインストール、ステージング環境の作成、権限管理、独自のCI/CDパイプラインの構築、バックアップ体制の整備など、多くの作業が必要です。さらに、インフラが常に正常に機能するよう監視・保守する責任も制作会社側にあります。
つまり、クライアント向けのサイトやアプリ開発だけでなく、その土台となるサーバー基盤の設定や保守、アップデート、セキュリティパッチの適用まで担わなければなりません。
Kinstaのようなマネージドクラウドサーバーを選択すれば、こうした負担をサーバーに丸投げすることができます。プラットフォームはあらかじめパフォーマンスとセキュリティを重視して最適化されており、開発者の作業負担を最小限に抑える設計になっています。
以下、Kinstaの開発チーム向け機能をいくつかご紹介します。
ワンクリックのステージング環境と選択的プッシュ機能
Kinstaでは、すべてのサイトにワンクリックで作成できるステージング環境が1つ付属(一部例外あり)し、選択的なプッシュ機能で環境間への変更内容をきめ細かく指定できます。そのため、インスタンスやデータベースを手動で複製したり、サブドメインを設定したり、権限を管理したりする必要はありません。ダッシュボードから「サイト」>(サイト名)に移動し、画面上部のツールバーでサイト名をクリックして「新規環境の作成」をクリックするだけで、ステージング環境を作成できます。

次に、必要に応じて追加可能なプレミアムステージング環境アドオン(本番サイトと同じリソースを搭載)、または無料の標準ステージング環境のいずれかを選択します。

既存の環境を複製することで、環境(ステージングまたは本番)の正確なコピーを作ることができます。
- ステージング環境または本番環境の正確なコピーを作成し、新規プロジェクトの青写真として使用
- ステージング環境で行われた変更を本番環境に直接移動(カスタムコードがあり、本番環境に移行する前にサイトが正しく動作しているか確認したい場合、あるいは特殊な設定のためにサイトの更新が危険な場合に便利)
環境内のすべてのファイルやフォルダを反映することもできれば、特定のファイルやフォルダだけを選択して反映することも可能です。データベーステーブル全体、または特定のテーブルのみを反映することもできます。最後に、反映元環境のドメインから反映先環境のドメインへの検索置換を選択することも。

ある環境から別の環境への反映を実行する前には、自動でバックアップが生成されるため、何か問題が発生しても、ワンクリックで環境を以前のバージョンに復元することができます。
G2.comには以下のようなユーザーレビューが投稿されています。
Kinstaのスピードと信頼性がお気に入りです。コントロールパネルはとても直感的で、複数のWordPressサイト、バックアップ、ステージング環境を簡単に管理できます。ライブチャットのカスタマーサポートはいつでも利用でき、一般的なサポートエージェントではなく、WordPressを知り尽くしたプロと話すことができます。以前使用していたサーバーと比べて、全体的なパフォーマンスの向上は非常に大きいです
継続的インテグレーションと継続的デリバリー(CI/CD)
インフラを内製で構築・運用する場合、コードのデプロイはパイプラインの構築と維持を伴う複雑な作業になります。DevOpsチームは、GitHub ActionsやGitLab CIなどのツールを設定し、環境のセキュリティやサーバーアクセス、鍵管理を行う必要があります。また、Search & Replaceスクリプトを使って環境間の同期を行い、コードの反映時に重要なファイルを誤って上書きしないよう細心の注意を払わなければなりません。
Kinstaでは、こういった手間が発生することはありません。リポジトリと直接連携できるため、バージョン管理システムから本番環境へ自動的に変更を反映できます。これにより、手作業によるミスのリスクを抑えながら、開発およびデプロイのスピードを大幅に向上させることが可能です。その結果、クライアントサイトを常に最新のコード状態に保つことができます。
KinstaでWordPressサイトを継続的にデプロイする方法は、以下の記事で解説しています。
- GitHub Actionsを使ってKinstaでWordPressサイトの継続的デプロイメントを設定する方法
- Bitbucket Pipelinesを使ってKinstaにWordPressサイトを継続的にデプロイする方法
- GitHub ActionsとKinsta APIでCI/CDパイプラインを構築する方法
SSHとWP-CLI
サーバーへのSSHアクセスは便利なだけでなく、スタックの設定やファイル権限の修正、コントロールパネルが読み込めないような重大なエラーの解消などを行ううえで不可欠です。インフラを内製で構築・運用する場合は、WP-CLIのような上級ユーザー向けツールの設定や更新、セキュリティ対策も自ら行う必要があります。また、SSHアクセス自体の安全な管理も欠かせません。
Kinstaでは、こうした機能をフルに活用できる一方で、煩雑な設定やセキュリティ管理の負担を軽減できます。
SSHアクセスはすべてのプランで利用可能で、WP-CLIもすべてのサーバーに標準でインストールされています。会社管理者として追加のSSH/SFTPユーザーを作成していない場合は、MyKinstaから接続情報を確認できます。「サイト」>(サイト名)>「情報」に移動し、「メインSFTP/SSHユーザー」セクションを確認します。

中に入ったら、WP-CLIコマンドを使用して、プラグインやユーザーの一括管理、キャッシュのクリア、データベース内のテキストの検索と置換、サイトのトラブルシューティングなど、さまざまなタスクを実行できます。

WP-CLIは標準サポートされているため、開発チームは何も設定することなく、WordPressの機能をフル活用することができます。
自動バックアップおよび任意の時間単位&外部バックアップ
AWSやGoogle Cloud、Azureなどのクラウド基盤を利用してインフラを自ら構築・運用する場合、バックアップ体制も自社で設計・構築する必要があります。ファイルのスナップショットやデータベースのダンプを取得し、外部ストレージへ自動保存する仕組みを整えなければなりません。また、ストレージコストが膨らまないよう保持期間のポリシーを設計する必要もあります。さらに、復旧手順の設計と検証も欠かせませんが、こうした仕組みを基盤レベルから構築するのは容易ではありません。
Kinstaのマネージドサーバーでは、定期的かつ重要な操作の前後に自動で生成されるため、複雑な設定は不要です。復元もワンクリックで完了します。
具体的には、以下6種類のバックアップがあります。
- 毎日の自動バックアップ(全プラン標準):すべてのWordPressサイトが毎日自動でバックアップされ、保持期間はプランに応じて14日間または30日間。バックアップに使用されるディスク容量は、契約プランのディスク容量には含まれない。
- システム生成バックアップ(全プラン標準):ステージング環境から本番環境への反映、検索と置換の実行、WordPressの自動更新など、リスクを伴う操作の前に自動で生成。万が一問題が発生しても、ワンクリックで復元可能。
- 手動バックアップ(全プラン標準):プランに応じて最大5件まで作成可能。保持期間は14日間〜で、本番サイトに直接変更を加える場合に便利。
- ダウンロード可能なバックアップ(全プラン標準):週に1回、バックアップを作成してローカル環境へダウンロード。ダウンロード用バックアップは48時間利用可能。
- 時間単位バックアップ(アドオン):1時間または6時間ごとにバックアップを取得。人為的ミスや障害、セキュリティ侵害が発生した場合でも、データ損失を最小限に抑えるこrとができる(RPOの最小化)。
- 外部バックアップ(アドオン):Amazon S3やGoogle Cloud Storageなどのクラウドストレージと連携し、週次または月次で外部バックアップを保存。追加のプラグインや外部ツールは不要。

バックアップの復元は数回のクリックで実行可能です。

G2.comには以下のようなユーザーレビューが投稿されています。
Kinstaには、価格以上の価値があると感じています。プレミアムな機能が備わっていることは想像していましたが、日々これほど安心して使えるとは思っていませんでした。単なるコストではなく、きちんと価値を実感できる数少ないプラットフォームのひとつです。
技術チームを持たずに、デザイン性と完成度にこだわったサイトを制作している私にとって心強い存在です。余計なストレスや予期せぬトラブルに悩まされることもなく、原因不明のエラーに振り回されることもありません。約束どおり、安定したWordPress用サーバーを提供してくれます
Kinsta APIでワークフローを自動化
ここまでご紹介してきた機能の多くは、ほぼ自動化されていますが、さらに強力なREST APIを通じて、プロセスやワークフローの自動化を一段と推し進めます。Kinsta APIを活用すれば、独自のダッシュボードや、すでにチームで利用している外部アプリケーションとサーバー環境を連携させることができます。
たとえば、Kinsta APIを使って、WordPressサイトの新規ステージング環境を作成することができます。
curl -i -X POST
https://api.kinsta.com/v2/sites/{site_id}/environments
-H 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>'
-H 'Content-Type: application/json'
-d '{
"display_name": "development",
"site_title": "My First Site - development",
"is_premium": false,
"is_subdomain_multisite": false,
"admin_email": "[email protected]",
"admin_password": "vJnFnN-~v)PxF[6k",
"admin_user": "admin",
"is_multisite": false,
"woocommerce": false,
"wordpress_plugin_edd": false,
"wordpressseo": false,
"wp_language": "en_US"
}'
ステージング環境を本番環境に反映したり、その逆も可能です。
curl -i -X PUT
https://api.kinsta.com/v2/sites/{site_id}/environments
-H 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>'
-H 'Content-Type: application/json'
-d '{
"source_env_id": "54fb80af-576c-4fdc-ba4f-b596c83f15a1",
"target_env_id": "54fb80af-576c-4fdc-ba4f-b596c83f15a1",
"push_db": true,
"push_files": true,
"run_search_and_replace": true,
"push_files_option": "SPECIFIC_FILES",
"file_list": [
"wp-content/plugins",
"wp-content/themes",
"wp-content/uploads"
]
}'
既存の環境を複製することも。
curl -i -X POST
https://api.kinsta.com/v2/sites/{site_id}/environments/clone
-H 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>'
-H 'Content-Type: application/json'
-d '{
"display_name": "development",
"is_premium": false,
"source_env_id": "0010cdaf-0b94-472e-86bd-7edf6fceaa1c"
}'
バックアップを作成したり
curl -i -X POST
'https://api.kinsta.com/v2/sites/environments/{env_id}/manual-backups'
-H 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>'
-H 'Content-Type: application/json'
-d '{
"tag": "my-awesome-backup"
}'
既存のバックアップを復元したりすることもできます。
curl -i -X POST
'https://api.kinsta.com/v2/sites/environments/{target_env_id}/backups/restore'
-H 'Authorization: Bearer <YOUR_TOKEN_HERE>'
-H 'Content-Type: application/json'
-d '{
"backup_id": 123456789,
"notified_user_id": "54fb80af-576c-4fdc-ba4f-b596c83f15a1"
}'
その他にもあらゆる操作を自動化することができます。
クラウド基盤を自ら構築・運用している場合、REST APIを使った自動化を実現するには、各クラウド事業者の独自APIとアプリケーションを連携させるためのミドルウェアを構築する必要があります。そのための設計や実装、保守には相応の手間がかかります。一方、Kinstaのようにすぐに利用できるREST APIが用意されていれば、ホスティング環境側で追加の設定や保守作業を行うことなく、その機能を最大限に活用できます。結果として、チームの作業時間を毎月大幅に削減することが可能です。
チームの一員のようなサポート体制
インフラを自ら構築・運用する場合、サポート体制は大きな課題のひとつ。WordPressサイトの表示が遅いときや、データベース接続の確立エラーといったエラーが表示されたとき、誰に相談できるでしょうか。多くの場合、クラウド事業者のサポートはインフラ領域に限定されており、WordPress特有の問題には対応してくれません。しかも、サポート費用が高額になることもあります。
その結果、WordPressサイトで発生するあらゆる不具合やトラブルに、IT部門が自力で対応しなければなりません。
一方、Kinstaでは、経験豊富なWordPressエンジニアによるサポートを年中無休(24時間365日)で提供しています。迅速かつ的確な対応により、問題解決までの時間を最小限に抑えます。
さらに、Kinstaでは階層型のサポートは採用せず、最初のチャットからエンジニアに相談することができるため、明確な回答を得るまで長時間待たされることはありません。
G2.comには以下のようなユーザーレビューが投稿されています。
WordPress向けのホスティングサービスは数多くありますが、WordPressはどうしても複雑で、トラブルが発生することも少なくありません。Kinstaを利用してきた中で感じているのは、問題が起きたときにすぐサポートを受けられ、しかも迅速に解決してもらえるという安心感です。多くの場合、数分以内に対応してもらえました。いわゆる一般的なカスタマーサポートとは違い、対応してくれるのはWordPressに精通したエンジニアです。どんな問題でも安心して相談できる体制が整っています
世界的レビューサイトG2.comのその他のKinstaのユーザーレビューはこちらをご覧ください。
まとめ─総保有コスト(TCO)という視点
Web制作会社の成長を妨げる本当の要因は、創造性や顧客不足ではなく、サーバーの設定や保守、バックアップ管理、WordPressサイトのパフォーマンス低下の調査といった作業に費やされる作業時間にあります。
たとえば、時給1万円以上に相当するシニア開発者が、サーバーのパッチ適用やバックアップ復元に何時間も費やせば、収益に直接影響します。本来は付加価値の高い業務に充てるべき時間が、運用作業に奪われてしまうことになります。
Kinstaは単にサイトをホストするサーバーではなく、ビジネスにおける貴重な時間を取り戻すための基盤を提供しています。開発チームが日常的に使用している高度なツール、そして追加の設定や保守作業なしで利用できる環境が整っているため、WordPressサイトの開発と運用に集中することができます。
ご興味がありましたら、Kinstaのプランをご覧いただくか、営業部門までお気軽にお問い合わせください。