必要以上にお金を使うのが好きではないのは人間の性です。世界で最も裕福な人の1人であるWarren Buffetも購入する車の割引を検索しているようです。(おそらく極端な例ですが…)
人々は常にコストを削減する方法に目を光らせているため、一部のWordPressユーザーは、公式のプレミアムバージョンの利用料金を支払う代わりに、「ゼロ化した」WordPressテーマとプラグインを採用したくなります。
本記事では、ゼロ化したWordPressプラグインとテーマを使用するのは法律違反であるとは限らないが、間違った考え方である理由をご説明します。
ゼロ化したプラグインまたはテーマとは?
「ゼロ化した」という用語に関しては、Web上にさまざまな定義があります。当社の定義で、ゼロ化したプラグインとは、ハッキングされているか、害を加える目的や情報を収集する目的の改変コードを含んでいる、プレミアムWordPressプラグインまたはテーマのことです。作者のウェブサイトからではなく、第三者のウェブサイトから入手され、ライセンスキーなしで機能するようにしたものです。
ゼロ化したWordPressプラグインとテーマは必ずしも違法ではありません
まず、誰もが認識しているが口に出したくない課題から行きましょう。
ゼロ化したWordPressプラグインやテーマを使用していると、FBIがドアを蹴破る可能性は低いです。それは、著作権を侵害する他のコンテンツ(音楽、映画など)とは異なり、ゼロ化したWordPressプラグインとテーマは法律違反ではないことが多いためです。
理由は、GPL(General Public License、一般公衆利用許諾書)です。 今回は著作権について詳しく説明しませんが、GPLライセンスでは、誰でも自由にGPLライセンスのソフトウェアを(プレミアムGPLライセンスのソフトウェアも)配布できることを知っておましょう。
したがって、ゼロ化したプラグインサイトがGPLライセンスのソフトウェアをダウンロードできるようにした場合、GPLコードを自由に配布する権利があるため、基本的に法律に違反しているわけではありません。
GPLはWordPressの重要な部分であり、(必ずしもすべてではないが)ほとんどのWordPressプラグインとテーマはGPLを使用しています。これは、WordPress.orgのディレクトリのリストに載るためにテーマとプラグインがGPLに準拠している必要があるためです。
プレミアムプラグインはGPLライセンスを取得する必要はありませんが、WordPressリポジトリにフリーミアムバージョンが載っているため、GPLライセンスが取得されている場合も多いです。または、意図的にGPLライセンスにする場合もあります。WP RocketやGravity Formsなどの多くのプレミアムプラグインはGPLライセンスです。
他にも理由があります。たとえば、プラグインやテーマで既存のGPLライセンスコードを使用できるなどです。製品で既存のGPLライセンスコードを使用する場合は、後続の製品をGPLでリリースする必要があります。(これが、2017年のWordPressとWixの間のケンカの理由です。)
GPLは複雑であり、本記事では主要な考え方を数段落に要約できるように、原則を単純化しました。まとめますと、ゼロ化したWordPressプラグインとテーマの大半は違法なものではないでしょう。実は、GPLはWordPressが優れているものである理由の一つです。
しかし、サイトをゼロ化した拡張機能だらけにするべきだというわけではありません…
ゼロ化したWordPress拡張機能を使用してはならない4つの理由(合法的であっても)
ゼロ化した拡張機能が合法であるからといって、WordPressサイトで使用してもいいわけではありません。
サイトでゼロ化したプラグインやテーマを使用してはならない4つの理由を次に示します。
1. コードに他に何が追加されたのか分からない
開発者(またはWordPress.orgなどの信頼できるリポジトリ)以外のソースから拡張機能をダウンロードする場合、コードに追加された内容がないかわかりません。
悪意のある攻撃者は、ゼロ化したプラグインやテーマを使用して、SEO関連のリンクの挿入やさらに最悪のこと、独自の悪意のあるペイロードを挿入することが大好きです。
ゼロ化した拡張機能を使用すると、コード全体を確認する時間と知識がなければ、ゼロ化した拡張機能に他に何が入っているのかわからないため、このようなエクスプロイトを可能にするのはあなた自身です。
それに、ホスティング会社からもヘルプを受けることができなくなる可能性もあります。例えば、Kinstaでは、無料のハックフィックス保証を提供していますが、ゼロ化したプラグインやテーマのバックドアが原因でWordPressサイトがハッキングされた場合はこの保証は適用されません。
もちろん、クリーンな製品を提供する合法的なGPLクラブもあるため、上記が普遍的真理ではありません。(通常は月額料金がかかります。)ただし、悪意のあるコードを含まないダウンロードを提供するGPLクラブに料金を支払ったとしても、これらの拡張機能の使用をお勧めできない重要な理由が他にもあります。そして、どのGPLクラブが信頼できるかをどのようにして分かるはずでしょうか?

そのため、サードパーティのウェブサイトから取得したプラグインは通常「ゼロ化した」と呼ばれます。作成者以外の場所から入手した場合、コードが変更されたか安全でない、さらにウイルスである可能性があると想定した方がはるかに安全です。VirusTotalなどのオンラインツールを使用して、プラグインまたはテーマのファイルをスキャンし、マルウェアが検出されるかどうかを確認できます。

2. 開発者は製品の継続的な改善を行うのにお金が必要である
ほとんどの開発者はWordPress製品の作成を楽しんでいますが、食べることも住む所を失わないようにすることも楽しんでいます。
つまり、WordPress開発者は、製品のメンテナンスと改善に時間を費やすことができるように収益が必要です。
ゼロ化された拡張機能を使用してしまうと、プラグインをさらに強化するために必要な収益が奪われます。
つまり、フリーローダーになると、自分の首を締めることになります!
Elementorページビルダーのチームは、誰もがゼロ化したバージョンを使用していれば、テーマ構築などの新機能を引き続き作成できるのでしょうか?お金が入らなければ、OceanWPテーマには今のような多数の優れたアドオンがあるのでしょうか?
もちろん違います。
わざわざゼロ化したバージョンのプラグインやテーマを検索している場合、おそらく、そのプラグインがあなたのウェブサイトに便利だと考えているでしょう。
それで、開発者の製品の構築に対しての努力はお金を支払う価値のないものであると考えていても、なぜ今後のより優れた製品を入手する機会を自分に奪うのですか?
開発者があなたの人生を楽にする素晴らしいものを作成し続けることができるように、お金を支払うべきです。
3. 開発者からサポートを受けられない
ゼロ化した拡張機能を使用すると、プレミアムプラグインまたはテーマのすべての機能を利用できますが、お金を使ってくれる顧客と同様なサービスを受けることができません。
GPLライセンスのソフトウェアでは、支払う料金は主に開発者からのサポートの利用料金であるためです。
製品の利用料金を支払ていると、製品に問題が発生した場合に開発者に直接連絡するオプションがあります。
一方、ゼロ化した拡張機能では、サポートはありません。思わぬ障害が発生しましたか? Googleで解決策を見つけることができるのを期待しましょう!他にはどうしようもありません。WordPressリポジトリにご利用のプラグインの無料版がある場合、そこで回答してもらえるかもしれません。しかし、正直に言って、それは宝くじをするのとほとんど同じです。開発者が無料で仕事をする余裕がないためです。
開発者が5分で修正できる問題を修正するのに3時間を費やした場合、本当に「お金を節約」しますか? 違いますね。(ご自分の時間を大切にしているなら。)
4. 自動更新されない
プレミアムプラグインまたはテーマの自動更新を有効にするには、ライセンスキーが必要になります。
有効なライセンスキーがないと、新しいアップデートがリリースされるたびに拡張機能を手動で更新する必要があります。
これには2つの大きな問題があります。
まず、単に面倒で時間のかかるものです。ボタンをクリックするだけではなく、プラグインを毎回削除して再アップロードする必要があります。

しかし、それは最大の問題ではありません。
さらに重要なことに、WordPressダッシュボードに赤い更新通知が表示されなくなります。つまり、新しいアップデートがいつリリースされるかを追跡する別の方法を見つける必要があります。
開発者が緊急のセキュリティ修正をリリースしたが、その情報を数週間後にしか分からなかった場合はどうなりますか?古くなった拡張機能はWordPressサイトにとって重要な攻撃ベクトルであるため、新しいアップデートをすぐに適用できない場合、サイトを不要なリスクにさらすことになります。
GPLクラブの中に最新版を入手して、サイトでアップデートをリリースするクラブがあることは事実ですが、あなたなら誰を信頼しますか?何千の異なるプラグインを備えたGPLクラブですか、プラグインの開発者ですか?数ドルを節約することは本当にそのリスクを冒す価値がありますか?
例外
ゼロ化したプラグインまたはテーマを使用する正当な理由はありません。ただし、本当に細かいことにうるさくなりたい場合、当社のユーザーから聞いた一つの状況を次に示します。
無料版や試用版がなく、返金ポリシーは技術的な理由によりプラグインが機能しなかった場合にのみ適用されるプレミアムWordPressプラグインが多いです。プラグイン開発者の多くは、無料のコピーを入手しようとするユーザーによる悪用を防ぐために、返金ポリシーが厳しいです。
WordPressの開発者、エージェンシー、フリーランサーである場合、あるプラグインがクライアントのサイトで機能するかどうかを確認する必要がある場合があります。必要な用途に利用できないと、プラグインを購入する意味がない場合があります。お金が足りませんし。
ゼロ化したプラグインまたはテーマをローカルで、またはステージングサイトで(本番サイトではない!)テストすることは、あなたが決定したやり方かもしれません。私たちは、当社のサイトでこれらを入手できる場所を共有しません。
このやり方にして、プラグインまたはテーマが正常に機能することが分かった場合、必ずクライアントと打ち合わせをして、プラグインを購入し、合法的なライセンスキー、顧客サポート、およびアップデートを入手してください。
ゼロ化した拡張機能を本番サイトで使用しないでください。それだけの価値はありません。
表面的には、プレミアムプラグインやテーマを無料で入手することは楽に思えるかもしれません。しかし、私たちの意見では、それだけの価値はありません。合法的でクリーンなGPLプラグインまたはテーマのソースを見つけたとしても、次の理由により、時間を無駄にすることになります。
- サポートを利用できないため、設定を自分で構成したり、異常を自分で修正したりする必要があります。
- 新しいリリースをチェックしたり、自分で手動で更新したりする必要があります。
時は金なり。ゼロ化したプラグインやテーマを使用するのに時間がかかります。
それ以上に、開発者の努力に対する給料と、製品を今後も改善し続けるためのお金を開発者から奪うだけです。倫理的な問題がなくても、誰もがゼロ化した拡張機能を使用していれば、開発者が改善する理由がなくなるため、結果的にあなたも負けてしまいます。
したがって、ゼロ化したプラグインまたはテーマをインストールする前によく考えてください。特に他人のWordPressサイトで作業している場合。クライアントを苦境に陥れないでください。私たちは何度も見てきました。
予算が厳しい場合は、WordPress.orgで入手できる55,000以上の無料プラグインと数千の無料のテーマの一つを検討してください。
あなたはどう思いますか?以下のコメント欄で、本件についてより多くのWordPressユーザーからの意見をお待ちしております。
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