本番サイトを編集すると、変更内容はそのまま公開されます。これは、実験的に新しいコードやソフトウェアを試して、サイトを壊してしまったり、獲得できたはずの訪問者を逃してしまう恐れがあることを意味します。
そんな懸念を回避するため、インターネット接続なしでWordPressを実行、編集できるサイトをローカル環境で作成するのがおすすめです。サイトを自分のパソコン上で構築することで、新機能のテスト、WordPress操作方法の習得、そして最終的には加えた変更を本番サイトに反映することも可能です。
今回の記事は、オフラインでWordPressサイトを構築するメリット、そしてDevKinstaを使ってこれを実行する方法もご紹介します。では、早速始めましょう!
オフラインでWordPressサイトを構築する方法について、動画での解説もご用意しています。
オフラインでサイトを構築すべき理由
サイト所有者であれば、簡単な管理作業を行うだけで、本番サイトのコンテンツに悪影響が出る可能性があることは既にご存知のはず。ソフトウェアの更新、新規インストール、コードの変更などがサイトのダウンやその他の問題につながることがよくあります。
サイトの破損を防ぐ簡単な方法として挙げられるのが、ステージング環境の作成。本番サイトを複製することで、開発業務を安全にテストすることができます。Kinstaを利用すれば、ワンクリックでステージングサイトを構築可能です。
とは言え、完全にオフラインの状態でサイトを編集したいこともあるはずです。Wi-Fiがなければ、ステージングサイトを開くことができません。
幸い、サイトのオフライン版をコンピュータに保存することができます。オフラインでWordPressサイトを構築し、インターネット接続なしで編集することが可能です。
開発者やデザイナーであれば、顧客のサイトをオフラインで扱うことが度々あるのではないでしょうか。そんな時には、オフラインで複製を作成し、ローカル環境で作業を行えば、実際のコンテンツに影響を与えることなく、コードの改良などを実行することができます。そして、後からその変更を本番サイトに反映すればOKです。
さらに、ローカルサイトは、WordPressの使い方を習得するのにも非常に有用です。全くの初心者であれば、ホスティングプランやドメインに投資する前に、オフラインで新規サイトを作成するという手もあるでしょう。ローカル環境でのWordPress開発に伴う費用を削減することができます。
オフラインでWordPressサイトを構築する方法(3ステップ)
ローカルWordPressサイトを使用するメリットがわかったところで、ここからは実際にローカルサイトを作成する方法をご説明していきます。
ステップ1. DevKinstaのインストール
WordPressのローカル開発ツールは複数存在していますが、中には設定方法が複雑なものもあります。DevKinstaを使えば、ワンクリックでローカルサイトを作成することができます。
DevKinstaに搭載された優れた機能には、以下のようなものがあります。
また、macOS、Windows、Linux対応です。ただし、このKinstaのローカル開発ツールをダウンロードする前に、以下の要件を満たしていることを確認してください。
- 5GB以上のディスク容量
- 1GB以上のRAM
- ダウンロード中のインターネット接続
- BIOS設定での仮想化の有効化
インストール方法は、お使いのコンピュータのソフトウェアによって異なります。ほとんどの場合は、DevKinstaのDMGファイルをダウンロードして開く前に、Docker Desktopのインストールが必要になります。
ステップ2. 新規サイトの追加
DevKinstaをインストールしたら、ローカルWordPressサイトを作成しましょう。作成方法は3種類あります。各方法をご紹介しますので、自分に合った方法を選択してください。
方法1. 新規WordPressサイトを追加する
DevKinstaが正しくインストールされた後は、「新規サイト作成」ページが表示されます。この画面で新規WordPressサイトを追加するか、Kinstaからサイトをインポートするか、上級設定を使用するかを選択することができます。
全く新しいWordPressサイトをゼロから作成するには、「新規WordPressサイト」を選択します。すると、Nginx、MySQL、最新のWordPressが設定されたローカル開発環境が作成できます。
この方法を使う場合は、サイト名、WordPress管理画面ユーザー名、WordPress管理画面パスワードを入力するだけです。入力後、「サイト作成」をクリックします。
新規サイトは、30~60秒ほどで完成し、データベース、サーバー、PHPのバージョンなどの情報が表示されます。
なお、コンピュータのパスワードを入力するか、確認ダイアログの受け入れが必要になる場合があります。その後、ソフトウェアによりホストファイルが変更され、データベースの作成が完了します。
方法2. Kinstaサイトをインポートする
Kinstaのホスティングプランをご利用いただいている場合、既存サイトを複製することができ、元のステージング環境または本番サイトに変更を後から簡単に反映させることができます。開始するには、「Kinstaからインポート」を選択してください。
次に、MyKinstaのアカウントを紐付けます。ユーザー名とパスワードを入力して、「ログイン」をクリックします。
次に、自分のローカル環境に複製したいサイトを選択します。DevKinstaはステージング環境と本番環境の両方をサポートしてます。
サイトがマルチサイトの場合は、サブドメインまたはサブディレクトリを使用するかどうかを指定します。該当しない場合は、「マルチサイト不要」を選択してください。
「サイトをインポート」クリックすると、選択したサイトの複製が作成されます。
方法3. 上級設定でサイトを追加する
ローカル環境のWordPressをより詳細に管理したい場合は、「上級設定」を選択してください。サイトに関する特定の項目を指定することができます。
まずはサイト名を決定し、データベース名とPHPのバージョンを選択します。
「WordPressの詳細情報」では、サイトタイトルやWordPressのバージョンを変更することができます。最後に、管理者メールアドレス、ユーザー名、パスワードを記入します。
「サイト作成」をクリックすると、ホストファイルにドメインが追加され、新規データベースが作成されます。15秒〜20秒ほどで完了します。
ステップ3. ローカルサイトの管理
ローカルサイトを作成したら、次はアクセス方法と管理方法について。ローカルサイトで行なった変更の成果を確認するには、欠かせない手順です。「サイト」ページで、矢印のアイコンをクリックして、サイトのフロントエンドを開きます。
WordPressの管理画面に移動するには、サイトを選択します。次に、「サイト情報」ページの上部にある「WP管理画面」ボタン押しましょう。
開いた画面で、WordPressのログイン情報を入力してください。すると、管理画面からサイトの閲覧と編集ができるようになります。
変更を加えたら、DevKinstaの「サイト情報」ページに戻ります。「同期」>「Kinstaサイトに反映」を選択すると、オフラインで行なった開発をステージングサイトまたは本番サイトに反映することができます。または、Kinstaからこのローカル環境に変更をプルすることも可能です。
「データベースマネージャー」をクリックすると、ブラウザのタブでAdminerを開くことができます。新規データベースの作成、テーブルのデータ確認、カラムの設定の変更、SQLクエリの実行など、さまざまなことが行えます。
初心者の場合は、ローカルWordPressサイトを1つ作成するだけで十分かもしれません。開発者やWeb制作会社に勤めている場合は、DevKinstaで複数のサイトを構築、管理することをお勧めします。
DevKinstaでは、各サイトがコンテナ化された環境で実行されます。つまり、必要な数だけプロジェクトを追加することが可能ということです。これを行うには、トップページで「サイトを追加」をクリックします。
これで、オフラインのWordPressサイトと開発ツールの準備が整いました。DevKinstaは、ローカルWordPressサイトを管理する便利な開発ツールです。Wi-Fiなしでサイトを開発して、本番サイトでのコード記述のミスを回避しましょう。
まとめ
ローカルWordPressサイトを作成することで、インターネットに接続しなくてもサイトを開いて管理することが可能になります。そして、オンラインに戻ったら変更を本番サイトに反映するだけ。いつでも開発を行うことができ、作業が効率化できます。
DevKinstaを使用すれば、ローカルのWordPress環境を簡単にインストールできます。今すぐこの無料ツールをダウンロードして、ワンクリックでオフラインのテストサイトを作成しませんか?
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