オンラインプレゼンスを確立するには、ウェブサーバーへの理解が不可欠です。この記事では、サイトを運営されている方にとっても、単にウェブサーバーについて気になる方にとっても役立つ、ウェブサーバーの仕組みについてご説明していきます。

ウェブサーバーの仕組み

WordPressサイトを作成する際には、ドメインとサーバーの2つが欠かせません。

世界トップクラスのコンテンツ管理システム(CMS)であるWordPress自体は無料で利用可能ですが、サイトファイルの配信と保存にウェブサーバー、サイトのアドレスとしてドメインが必要になります。

ウェブサーバーとは、訪問者をサイトに接続する物理的なコンピュータ。誰かがサイトのアドレスをブラウザに入力するたびに、必要なすべてのファイルを転送し、そのリクエストに応えます。

サーバーサービスは、ファイルの保存や配信だけでなく、バックアップ、セキュリティ、稼働率など、サイトのメンテナンスにも役立ちます。利用するサーバーサービスの機能と価格には非常に幅があるため、要件にあったプランを選択することが重要です。

ウェブサーバーとDNS

WordPressサイトには、サーバーサービスとドメインが必要になることはわかりました。

あるユーザーがサイトにアクセスするために、ブラウザにドメイン名を入力すると、コンピュータがファイルを保管しているウェブサーバーに接続するリクエストを送信します。

このリクエストは、ウェブサーバーに到達する前にドメインネームシステム(DNS)を構成するネームサーバーのネットワークを通過します。DNSは、サーバーのIPアドレスを検索し、リクエストをサーバーに転送します。

DNSはブラウザが正しいサーバーに接続するのに役立ちます。

ウェブサーバー上にあるサイトを家に例えるなら、ドメインは住所にあたります。世界中に存在する家は、ドメインによって居場所を特定することができるようになります。

DNSが誕生した理由は、覚えるのが困難な数字の羅列で構成されたIPアドレスを通じて、コンピュータがサイトに接続していたため。覚えやすいドメイン名をサイトのIPアドレスに紐付けることで、ウェブでのナビゲーションがよりスムーズになります。

ドメインは、ドメインレジストラで購入可能です。

ウェブサーバーの種類

ウェブサーバーがどのような存在であるかがわかったところで、次にその種類を見ていきましょう。

ビジネスによって要件は異なるもの。例えば、複数のメディアファイルを使用して、多数の訪問者を抱えるオンラインビジネスでは、個人のブログサイトよりもより多くのサーバー機能が必要になります。

興味深いことに、サーバーを契約したユーザーの約3人に1人は、サイトを公開する前に運営を断念しています。その多くは、何をすればよいのかわからなくなったり、作業の複雑さに圧倒されたりすることが原因です。そのため、プランを選ぶ前にそれぞれのサーバータイプの基本を理解しておくことが重要です。

以下、主要なサーバーサービスの種類をご紹介します。

1. 共用サーバー

共用サーバー
共用サーバー

ウェブサーバーについて調べ始めると、共用サーバーという単語を度々目にすることでしょう。共用サーバーは、初めてサーバーサービスを利用するのに適した選択肢です。共用サーバーのプランには、初心者向けにウェブサイトビルダー、テンプレート、メール機能が付帯しているのが一般的です。

共用サーバーでは、ディスク容量や帯域幅などのサーバーリソースを他のサイトと共有することになるため、最も手頃な価格で利用できます。しかしそれと引き換えに、1つのサーバーでスペースを他のサイトと共有しなければなりません。

これは時に、サイトのパフォーマンスに悪影響を与えます。例えば、サーバーを共有している他のサイトのトラフィックが急増した場合、その影響を受けて自分のサイトが低速になることも。また、共用サーバーにはハッキングの標的となる可能性のあるセキュリティ上のリスクもあります。

共有サーバー上のサイトはIPアドレスも共有するため、他のサイトが違反行為をおこなった場合は、自分のIPアドレスがブロックされることを意味し、訪問者やGoogleがサイトにアクセスできなくなります。

こんなユーザーにおすすめ:中小企業のサイト、立ち上げたばかりでまだトラフィックの少ないサイト

メリット

  • 安価
  • サーバー設定が調整済み
  • 専門知識はほぼ不要
  • サーバーのメンテナンスは自分で行う必要がない

デメリット

  • 他のサイトとリソースを共有するため、セキュリティや速度に影響する可能性がある
  • IPアドレスは他のサイトと共有
  • サーバー設定の制御がほとんどできない

2. 専用サーバー

専用サーバー
専用サーバー

専用サーバーは、共用サーバーとは対照的です。サーバー周りの制御はほぼすべてサイト所有者に委ねられるため、通常サーバーサービスの中で最も高価になります。

サーバー全体を借りるため、オペレーティングシステムの選択からメンテナンスまで、すべてを自分で行うことになります。

こんなユーザーにおすすめ:アクセス数が多いサイト、サーバー周りの管理を自分で行いたいサイト所有者

メリット

  • 自分だけのサーバーを確保できる
  • サイトの高速化が可能
  • 高いスケーラビリティとカスタマイズ性

デメリット

  • 最も高価な選択肢
  • 専門知識が必要

3. 仮想専用サーバー(VPS)

仮想専用サーバー(VPS)
仮想専用サーバー(VPS)

仮想専用サーバー(VPS)は、共用サーバーと専用サーバーのちょうど中間に位置付けられるサービスです。

他のサイトと物理的なサーバーは共有することになりますが、自分だけの仮想空間が確保されるため、この点は専用サーバーに似ています。

こんなユーザーにおすすめ:サーバーをよりコントロールする必要があるが、必ずしも専用サーバーを必要としないウェブサイト所有者。

メリット

  • 費用を抑えながら専用の仮想空間を確保できる
  • サーバー管理を行うことができる
  • 専門知識がほとんどいらない

デメリット

  • 大量のアクセスやトラフィックの急増には対応できない
  • サーバー上の他のサイトの影響を受ける

4. クラウドーサーバー

クラウドは世界各地のデータセンターで構成されている
クラウドは世界各地のデータセンターで構成されている

ウェブサーバーの種類の中で、最も理想的なのがクラウドーサーバーです。複数のサイトのデータを物理的なサーバーに保存する集中的なアプローチをとる他のサーバープランとは異なり、クラウドーサーバーでは仮想化技術を使用します。

仮想化では、データが1つのサーバーに保存されているように見えますが、複数のストレージデバイスが物理サーバーの容量を共有しています。データが分散して保存されるため、バックアップや検索が容易です。ストレージ容量の追加も簡単で、高い柔軟性も確保できます。

こんなユーザーにおすすめ:ECストアのような高い処理能力、帯域幅、ディスク容量が必要になるトラフィックの多いサイト

メリット

  • 高い稼働率が確保される
  • 従量課金制
  • 要件に応じてリソースを拡張できる

デメリット

  • 毎月料金が変動するため、事前に正確に予算を組むのが難しい
  • インターネットに依存する

ウェブサーバーは、以上の4種類が代表的ですが、特定のビジネスに対応するサービスもあります。

5. WordPress専用サーバー

WordPress向けサーバーサービスでは、サーバーがWordPress専用に最適化されているため、サイトをより高速かつ安定して運用できます。また、プランには次のような専用機能が含まれています。

  • インストール済みプラグイン
  • ワンクリックのWordPressインストール
  • WordPressサイト用のデザインテンプレート
  • ドラッグ&ドロップ式のビルダー
  • WordPressに精通したカスタマーサポート

6. ECサイト向けサーバー

WooCommerceはWordPress向けのECサイト構築プラグイン
WooCommerceはWordPress向けのECサイト構築プラグイン

ECサイトの普及に伴い、ECサイト向けサーバーを提供している会社もあります。

WordPress専用サーバー同様、以下のようなオンラインストアに特化した機能が利用できます。

WooCommerce特化型サーバーは、ECサイト向けサービスの一種でああり、WooCommerceを使用したオンラインストアを運営する人におすすめです。

サーバーサービス選びで考慮すべき点

ここまでは、ウェブサーバーの仕組みや主なプランについてご紹介しましたが、サーバープランに含まれる主な機能を一つずつ見ながら、自社に最適なサーバーの選び方と、Kinsta多くのユーザーに選ばれている理由をご説明します。

適切なプランとサーバーを選ぶことは、ビジネスの成功に直結します。サイトの表示速度、セキュリティ、拡張性、運用のしやすさなど、さまざまな面に影響を与えるためです。

実際にKinstaは、ユーザーレビューをもとに評価されるG2の「Best Software Awards 2026」において、最優秀ウェブサーバーに選ばれました。

以下、サーバープランで一般的に提供される機能と、サーバーを選ぶ際に確認すべきポイントを見ていきましょう。

1. ディスク容量

まず何より、十分なディスク容量が必要です。

ディスク容量
ディスク容量

すべてのサーバープランには、サイトのファイルを保存するためのストレージ容量が含まれています。

プランを選ぶ前に、まずはウェブサイトに必要なストレージ容量を把握しておくことをおすすめします。あらかじめ必要容量を見積もっておくことで、自社に適したプランを選びやすくなります。

必要なストレージ容量はサイトによって異なります。画像や動画を多く扱うサイトの場合は、より大きなストレージ容量を備えたプランを選ぶとよいでしょう。こうしたメディアファイルは多くの容量を消費するためです。

まだ必要なストレージ容量を見積もれない場合は、将来的なサイトの成長も考慮し、必要に応じてストレージ容量を追加できるサーバーサービスを選ぶことをおすすめします。

Kinstaの強み─アドオンディスク容量

Kinstaでは、さまざまな要件に応じた複数のプランを提供しているだけでなく、購入可能なディスク容量アドオンもご用意。

専用コントロールパネル「MyKinsta」で簡単に購入可能です。利用料金やディスク使用量の監視もMyKinstaで行えます。

2. 帯域幅

ウェブサーバーサービスには、帯域幅が欠かせません。

帯域幅(データ転送量やトラフィックとも)とは、一定期間内にサーバーが転送できるデータ量を示す指標です。一般的に、MB/s(メガバイト毎秒)やGB/s(ギガバイト毎秒)で表されます。

帯域幅は、サイトの表示速度に大きく関わる重要な要素です。帯域幅が大きいほど、サイトからユーザーへ送信できるデータ量の上限も大きくなります。

より大きな帯域幅が必要な場合は、高性能なサーバーを利用するか、より少ないサイトとサーバーのリソースを共有する必要があります。ただし、帯域幅が大きいほど費用も高くなります。これは、サーバー利用料を分担する利用者が少なくなるためです。

サーバープランには、通常、月ごとの帯域幅の上限が設定されています。プランを選ぶ前に、サイトの規模や想定訪問者数を見積もり、自分のサイトに適した帯域幅を把握しておくことが大切です。

3. 稼働率とサイトダウン

優れたウェブサーバーでは、ダウンや中断がほとんど発生せず、サイトを常に利用可能な状態に保ちます。

万が一サーバーに障害が発生した場合でも、高性能なプランであれば迅速に復旧できます。

稼働率とは、サイトが正常に稼働し、訪問者がアクセスできる状態にある時間の割合を示す指標です。100%に近いほど優れており、Kinstaでは、99.9%の稼働率保証を提供しています。

Kinstaの強み:プライベートクラウドサーバー

Kinstaのインフラはクラウドプラットフォーム上に構築されており、サーバーリソースを複数のデバイスで共有できる仕組みになっています。また、データは複数の場所に保存されているため、ウェブサイトをホストしているサーバーに障害が発生しても、サイトを短時間で復旧させることができます。

4. 速度

訪問者は、サイトが5秒以内に読み込まれることを無意識に期待しています。

サイトの表示速度は、ユーザーエクスペリエンスに影響を与えるだけでなく、SEOにも影響します。すべてのサーバー会社が速度を保証しているわけではないため、要注意です。

Kinstaのサーバープランは、従来のサーバーカテゴリのいずれにも当てはまりません。プラットフォーム上でホストされる各ウェブサイトが独立した仮想コンテナ内で稼働するよう設計されています。このコンテナには、サイトの運用に必要なすべてのソフトウェア(Linux OS、NGINXPHP、MySQL など)が含まれています。

隔離ソフトウェアコンテナにより、各サイトの環境は完全に独立しており、お客様のサイト間であってもリソースやソフトウェア環境が共有されることはありません。こうした高いセキュリティ性に加え、他社サービスからKinstaへ移行した多くのお客様から、サイトの表示速度が大幅に向上したとの声をいただいています。

Kinstaの強み:複数のグローバルデータセンター

Kinstaでは、サイトのホスティング先となるデータセンターの所在地を選択できるため、高速なサイト表示を実現できます。訪問者に近い場所へサイトを配置することで、レイテンシーやTime to First Byte(TTFB)を低減し、ページの読み込み速度を向上させることができます。

さらに、これらの機能に加えて、HTTP/3対応CDNや最新バージョンのPHPを採用しているため、業界最高水準のパフォーマンス環境を利用できます。

5. セキュリティ

Kinstaは安全なサーバープランを提供
Kinstaは安全なサーバープランを提供

ウェブサイトのセキュリティを甘くみてはいけません。

ディスク容量と帯域幅に加えて、セキュリティ機能も重要です。

WordPressは安全ですが、その人気の高さからデータ漏洩の標的になっているのも事実です。

技術にあまり詳しくない方は、各サーバープランのデフォルトのセキュリティ機能を比較してみてください。ほとんどの格安、または無料レンタルサーバーでは、基本的なセキュリティ機能以外は、有料アドオンで提供しているのが一般的です。

Kinstaのクラウドサーバープランには、無料で使用できるSSL証明書が付属しています。また、二要素認証(2FA)とIPジオロケーションのブロックもサポート。新規インストールに強力なパスワードを強制し、1分間に6回以上ログインに失敗したIPアドレスは自動的にブロックされます。

マルウェアに関するセキュリティ保持誓約もご用意しており、サイトが侵害された場合には、無料で対処しています。

さらに万が一のハッキングに備え、2週間分のバックアップも自動的に作成されます。

Kinstaの強み:Cloudflareエンタープライズレベルのファイアウォール

Kinstaは、Cloudflareのエンタープライズレベルのファイアウォールで、すべてのお客様のサイトを保護。悪意のあるトラフィックをブロックします。Cloudflare統合には分散型サービス拒否(DDoS)対策も無料で含まれており、サイトの保護が強化されます。

6. コントロールパネル

ウェブサイトのパフォーマンスには直接影響しませんが、サーバーサービスが提供するコントロールパネルにも目を向けることをおすすめします。

コントロールパネルでは、サーバーのプロセスを制御したり、以下のような操作を行なったりすることができます。

  • ウェブページ、ドメイン、サブドメインのアップロードと管理
  • プライバシーとセキュリティの管理
  • 訪問者のリダイレクト
  • アプリケーションのインストール
  • メールアカウントの作成と管理
  • データのバックアップ
  • ディレクトリの保護

また、コンピューターとオンラインサーバー間でファイルを転送するファイル転送プロトコル(FTP)にもアクセスできることが望ましいです。

サーバープランを探す際には、その会社が提供するコントロールパネルの使いやすさに関するユーザーレビューも確認しましょう。操作が複雑だったり、わかりにくかったりする場合、必要な機能を最大限に活用することが難しくなります。

Kinstaの強み─MyKinsta

MyKinstaはKinstaが独自に設計したコントロールパネルで、WordPressに配慮し、PleskやPanelの代替として開発されました。

MyKinstaでは、以下のような操作が可能です。

  • 複数のWordPressサイトの管理
  • プラグインの事前インストール
  • WordPressサイトの移行
  • 既存サイトの複製
  • ドメインの追加と管理
  • パフォーマンスと分析の追跡

マネージドサーバーを選ぶべきか

これには、正解も不正解もありません。自分の事業に適した方を選択してください。まずは共用サーバーから始めて、ビジネスの成長後にマネージドサーバーにアップグレードするという手もあります。

または、サイトの立ち上げ段階からマネージドサーバーに投資し、ビジネスの成長に全力を注ぐことも可能です。以下、マネージドサーバーのメリットを9つご紹介します。

1. 質の高いカスタマーサポート

マネージドWordPress専用サーバーを選ぶべき一番の理由は、優れたカスタマーサポートにあります。マネージドWordPress専用サーバー会社は、通常WordPressに特化しており、DrupalやMagentoなどのその他のプラットフォームやソフトウェアはサポートしていません。つまり、カスタマーサポートはWordPressに精通している可能性が高く、より専門的なサポートを受けることができます。

Kinstaのカスタマーサポートチームは、WordPress開発者とLinuxエンジニアで構成されており、WordPressコアなどのオープンソースプロジェクトに貢献し、毎日WordPressを使用しています。そのため、スタッフの専門知識は業界トップクラス。担当スタッフの知識が自分よりも劣ることほどがっかりすることはありません。

WordPressのサポートが業界全体でうまく機能していないことに着目し、Kinstaでは創業当初から階層型のサポートを採用していません。カスタマーサポートスタッフは、あらゆる問題を解決するための専門知識を有しており、他のスタッフに転送したりするなどして、お客様の時間を無駄にすることはありません。フォーチュン500企業や大手企業をサポートするスタッフが、すべてのお客様を担当します。

これまでに LiquidWeb、SoftLayer、WP Engine、Web Synthesis、Rackspaceなど、さまざまなサーバーを利用してきましたが、その中でも、サポート、速度、料金のバランスという点で、Kinstaが特に優れていました。サポートチームの知識と技術力には本当に感銘を受けています。対応も迅速で、よくある一次サポート窓口を経由する必要がないのも大きな魅力です。専門知識を持つスタッフによる迅速なサポートは、本当に頼もしいです。WordPressサイトは非常に高速に動作しますし、他社ではこうした専門的な知識や技術力を見つけるのが難しいと感じていました。さらに、アクセスが集中する時期には、必要に応じて1週間だけサーバーの性能をスケールアップし、負荷に対応できる点も気に入っています。本当に素晴らしいサービスです。

知識豊富で信頼できるカスタマーサポートを重視してサーバーを選ぶのであれば、WordPress専用のマネージドサーバーがおすすめです。日々WordPressに特化した業務を行なっているため、サポート面で他社より優れていることが多いと言えます。Kinstaでは、すべてのお客様に対してSentryによる高度な稼働監視を提供しています。サイトの状態を3分ごと(1日480回)にチェックしており、お客様自身でサイトの健全性を確認できる監視ツールもご利用いただけます。

そのため、万が一サイトに障害が発生した場合、いち早くスタッフが検知し、サポートチームが迅速に対応を開始します。さらに、パフォーマンスに関する問題の診断に役立てていただけるよう、独自のNew Relicもサポートしています。

2. パフォーマンスを考慮した最適化

マネージドサーバーを選ぶべき2つ目の理由は、その環境がWordPress向けに最適化されていることです。

共用サーバーや自前でサーバーを構築・運用する場合、一般的にはよりシンプルな環境から始めることになります。そのため、WordPress向けマネージドホスティングであれば最初から利用できる高速な環境を実現するために、自分でソフトウェアをインストールし、設定や最適化を行う必要があります。また、共有ホスティングでは、必要なパフォーマンスを実現するための調整自体が難しい場合もあります。

例えば、Kinstaを含む多くのマネージドサーバーでは、サーバーレベルのキャッシュやページキャッシュを実装しています。つまり、キャッシュ処理はホスティング側で管理されるため、最適なキャッシュプラグインを探したり設定したりする必要はありません。キャッシュ系プラグインは設定や運用が煩雑になりがちなため、それだけでも大きな手間を省くことができます。また、多くの場合、サーバーレベルのキャッシュはプラグインベースのキャッシュよりも高速です。

アクセスが急増した際には、できる限り多くのアセットをキャッシュから配信することが重要です。これによりサーバーへの負荷を軽減し、高速なコンテンツ配信を維持できます。Kinstaでは、キャッシュ分析レポートを利用して、WordPressサイトの大部分がキャッシュから配信されているかどうかを確認できます。

MyKinstaのキャッシュ推移チャート
MyKinstaのキャッシュ推移チャート

マネージドサーバーを利用する際は、最新のアーキテクチャや技術を提供しているものを選びましょう。これには、PHP、MariaDBHTTP/3NGINXの最新バージョンの採用が含まれます。これらの組み合わせは、WordPressにおいて最高水準のパフォーマンスを実現する構成として広く認められています。

ご利用のWordPress用サーバーが最新のPHPバージョンをなかなかサポートしてくれない場合、サイトのパフォーマンス向上の機会を逃していることになります。Kinstaではこれを重視し、PHP 8.5についても、正式版のリリースと十分な検証が完了してから数週間以内に提供を開始しています。Kinstaのお客様は早い段階からテストを行い、追加費用なしで即座にパフォーマンス向上の恩恵を受けることができています。

実際に、あるお客様がKinstaから共用サーバーへ移行したところ、ページの読み込み時間は300ミリ秒から14秒へと大幅に悪化しました。その共用サーバー環境では、大量のトラフィックが発生するサイトを十分に処理できていませんでした。

共用サーバーとマネージドWordPress専用サーバーの読み込み時間の比較
共用サーバーとマネージドWordPress専用サーバーの読み込み時間の比較

こちらは、Kinsta上で稼働しているテストサイトの別の例です。パフォーマンススコア100を維持したまま、400ミリ秒未満で読み込まれていることがわかります。

KinstaでのWordPressサイト速度テスト
KinstaでのWordPressサイト速度テスト

HTTPヘッダーを確認すると、このサイトはKinstaのサーバーレベルキャッシュから配信されていることが分かります。また、キャッシュプラグインは一切使用されていません。

KinstaのHTTPキャッシュヘッダー
KinstaのHTTPキャッシュヘッダー

Kinstaが業界最速クラスのWordPress用サーバーをどのように設計しているかはこちらでご紹介しています。

3. 戦略的に設置されたグローバルデータセンター

サーバーレベルのパフォーマンスに加えて、マネージドサーバーは一般的に、世界中のユーザーに対応できる大規模なインフラを備えています。Kinstaでは、WordPressサイトのホスティング先として27箇所のロケーションから選択できます。これには、米国、カナダ、ヨーロッパ、アジア太平洋地域、南米のデータセンターが含まれます。訪問者や顧客に近い場所にサイトを配置することで、ネットワークレイテンシTTFBを低減し、ページの読み込み速度を向上させることができます。

レイテンシとは、ネットワーク上でデータを送受信する際に発生する遅延時間のことです。距離が離れるほどレイテンシは大きくなります。例えば、オーストラリアのシドニーでWooCommerceストアを運営している場合は、オーストラリアのデータセンターでサイトをホストするのが理想的です。もし米国でホストした場合、顧客が最初にページを読み込む際の待ち時間が長くなってしまいます。最初のHTMLデータはサーバーから配信されるため、顧客に近い場所でサイトを運用できることは非常に重要です。

また、コンテンツデリバリネットワーク(CDN)を利用することで、画像や動画などのメディアファイルをより高速に配信できます。特にKinsta CDNは、世界300以上箇所に展開するCloudflareのネットワークを活用しているため、非常に高速です。さらに、すべてのプランで追加料金なしでご利用いただけます。

4. 自動バックアップ(データの損失を回避)

もし突然すべてを失ってしまったらどうなるでしょうか。そうした最悪の事態に備えるためにも、WordPressサイトのバックアップは常に確保しておくべきです。質の高いマネージドサーバーであれば、通常、自動バックアップ機能を追加料金なしで提供しています。

一方、共用サーバーでは、バックアップ機能が上位プランでのみ利用可能なケースが一般的です。また、VPSを自分で管理する場合は、バックアップの仕組みやスナップショット機能を自ら設定する必要があり、多くの場合それらには追加費用も発生します。

WordPressサイトのバックアップ
WordPressサイトのバックアップ

WooCommerceストアのバックアップからデータベースのコピー作成まで、Kinstaなら簡単に行えます。すべてのプランで、以下の6種類のバックアップをご利用いただけます。

MyKinstaから利用できる時間単位のバック位アップ(アドオン)
MyKinstaから利用できる時間単位のバック位アップ(アドオン)

また、バックアップは本番・ステージング環境にクリックで復元可能です。

MyKinstaでバックアップを復元
MyKinstaでバックアップを復元

WordPressサイトのバックアップ機能によって、バックアッププラグイン、cPanel、FTP、phpMyAdminなどを扱う手間が省けるため、作業時間を大幅に削減することができます。

5. 標準およびプレミアムステージング環境

サイトの安定運用には、継続的なテストが欠かせません。サイトの停止は避けたいものです。そのため、新しい変更やプラグイン、PHPのバージョンアップ、各種アップデートは、本番サイトではなく開発環境で検証することが重要です。しかし、多くのサーバーでは、サイトをローカル環境にコピーしてテストを行い、その後変更内容を本番環境へ反映する必要があるため、手間も時間もかかります。

WordPress向けのマネージドサーバーの多くは、こうしたテストを簡単に行えるよう、ステージング環境を提供しています。一般的には、開発サイトには専用のテストURLからアクセスできるほか、FTP、SSH、phpMyAdminなどの標準的な方法も利用できます。そして、管理画面から数クリックで変更内容を本番環境へ反映できます。

Kinstaではさらに一歩進んで、各アカウントに追加できるプレミアムステージング環境を提供しています。最大5つのプレミアムステージング環境を同時に利用できるため、標準のステージング環境1つだけでは難しい、より柔軟で高度なテストや検証が可能になります。

6. 開発者への配慮(SSH、Git、WP-CLI)

マネージドWordPress専用サーバーのもう1つのメリットは、共用サーバーにはない開発者向け機能。SSH接続、Composer、HeidiSQL、Sequel Pro、Gitなどがその一例です。共用サーバーでは、通常SSH接続を行うことはできません。VPS、DIYサーバーではセットアップ可能ですが、手間がかかる可能性があります。

Kinstaでは、MyKinstaからSSH接続情報を簡単に確認できます。さらに、以下のような開発者向け機能もあります。

  • サイトとステージングサイト間で異なるバージョンのPHPを設定
  • Bedrockやリバースプロキシ構成などのカスタマイズ
  • Redisアドオンによるパフォーマンス向上

WP-CLIは、WordPressコミュニティで人気が高く、WordPressの多くの側面を管理するためのコマンドラインツールです。ユーザー、投稿、カテゴリの追加や削除、テストデータの挿入、データベース内の検索と置換など、様々なことが実行できるため、多くの開発者に重宝されています。Kinstaでは、WP-CLIがデフォルトでサポートされています。

7. 堅牢なセキュリティ

セキュリティのメリットも忘れてはなりません。通常、共用サーバー環境では、ハッキングされたり、マルウェアに感染したりしても、サポートを受けることができません。これはVPSにも該当し、WordPressサイトがハッキングされたら自己責任。これに対して、マネージドWordPress専用サーバーの多くは、ハッキングされた場合のサポートを提供しており、さらにあらゆるマルウェアからサイトを保護する機能を備えています。

WordPressサイトのセキュリティ
WordPressサイトのセキュリティ

サーバーレベルのセキュリティに加えて、アカウントのセキュリティも非常に重要です。どのようなサーバーを利用するにしても、二要素認証がサポートされているかどうかは確認ましょう。万が一、第三者にアカウントへのアクセスを許してしまうと、パスワードの変更やウェブサイトの削除、DNSレコードの改ざんなど、深刻な被害につながる可能性があります。KinstaではAuthyと提携し、MyKinstaで二要素認証をサポートしています。

ここまでご紹介したような機能を備えたサーバーを選べば、作業時間を削減できるだけでなく、万が一のトラブルが発生した際にも安心して任せることができます。だからこそ、安全性の高いWordPress用サーバーへの投資は重要です。

8. スケーラビリティを考慮した設計

拡張性も、サーバーサービスを選ぶうえで重要なポイントです。共用サーバーでは、利用できるリソースの上限に達した場合、より上位のプランへアップグレードするしかありません。それ以前に利用制限によってアカウントが停止される可能性もあります。最終的には、専用サーバーへの移行を求められることも少なくありません。そのため、常に利用状況や制限を気にする必要があり、より高性能なサーバーへの移行にも手間がかかる場合があります。

一方、VPSを自分で運用する場合は比較的柔軟に拡張できますが、ディスク容量の拡張などには一定のサーバー管理知識が求められることがあります。WordPress用マネージドサーバーであれば、こうした作業の多くをサーバー側が管理してくれます。設定された利用上限に近づいた場合は通知が届き、必要に応じて数クリックでプランをアップグレードできます。

Kinstaでは、Google Compute Engineを採用しているため、非常に柔軟なスケーリングが可能です。例えば、多くのWordPress用サーバーでは1台あたり2〜6CPU程度に制限されていますが、Kinstaではトラフィックが急増した際に、サイトのコンテナへ必要に応じてCPUリソースを割り当てることができます。また、キャッシュできない処理が多いサイトや、大規模なアクセス増加が発生するサイト向けには、通常プランの制限を超えてPHPスレッドを拡張できる専用サーバーもアドオンで提供しています。

Kinsta独自の隔離ソフトウェアコンテナ技術では、各サイトコンテナに必要なハードウェアリソースが仮想マシンによって自動的に割り当てられます。サイト間でリソースが共有されることはありません。その結果、高いセキュリティとプライバシーを確保しながら、サイトの需要に応じてサーバーリソースを柔軟に増減できる環境を実現しています。

9. プレミアムDNS(高速で信頼性の高いルックアップ)

最後に忘れてはならないのが、高品質なDNSサービスです。共用サーバーやVPSを自分で運用する場合、通常はこうしたサービスは含まれていないため、別途契約する必要があります。実際、DNSサービスを提供しているサーバーはそれほど多くありませんが、KinstaではすべてのプランにAmazon Route 53を利用したプレミアムDNSが含まれています。

ウェブサーバーと同様、DNSにも高速なものとそうでないものがあります。Amazonは世界最大級のネットワークインフラを保有しており、高性能なDNSサービスを利用することでDNSルックアップ時間を短縮できます。

一方で、GoDaddyやNamecheapなどのドメインレジストラが無料で提供するDNSは、一般的に速度面で劣ることがあります。また、応答速度が安定せず、ルックアップ時間にばらつきが生じる場合もあります。Amazon、Cloudflare、Dyn、DNS Made EasyといったDNSプロバイダーは、DNS運用に特化した大規模なインフラを備えており、高いパフォーマンスを提供しています。

信頼性の高いDNSサービスが重要であるもう一つの理由は、DDoS攻撃への対策です。DNSインフラが強固であれば、大規模な攻撃を受けた場合でもサービス停止のリスクを軽減できます。

ウェブサーバーに関するよくある質問

最後に、ウェブサーバーにまつわるよくある質問とその回答をご紹介します。

1. マネージドサーバーとは何ですか?

WordPressに特化したマネージドサーバーは、WordPressプラットフォーム上で実行されるウェブサイトに特化して構築されたサーバーです。「マネージド」とは、サーバー会社側で更新のインストールや自動バックアップの設定などの基本的な管理タスクが行われることを意味します。

2. 共用サーバーとは何ですか?

WordPress向けの共用サーバーとは、複数のWordPressサイトが同じサーバー上のリソースを共有して利用するサーバー形態です。これに対し、専用のWordPressサーバーでは、各WordPressサイトに専用のサーバー環境が割り当てられます。

3. VPSとは何ですか?

WordPress VPS(仮想専用サーバー)では、サーバー上に隔離されたスペースがWordPressサイトごとに確保されます。多くの場合、バックエンドサーバーツールにもアクセス可能です。

VPSでは、更新やインストールなどのサーバー周りのメンテナンスを自分で行わなければなりません。

4. 優れたサーバーサービスの条件は何ですか?

サーバーサービスには数々の選択肢がありますが、優れたサービスでは、以下のようなことが実現できるものです。

  • サイトのパフォーマンス向上
  • サーバーとプラットフォームの自動更新とアップグレード
  • 簡単な移行機能
  • 必要に応じてスケールアップ可能
  • 知識豊富なスタッフによる迅速なカスタマーサポート

Kinstaでは上記すべてが実現可能です。その他の機能についてはこちらをご覧ください。

5. 適切なサーバーサービスを見つけるにはどうすればいいですか?

あらゆるオンラインのエコシステムに言えることですが、ウェブサーバー業界は絶えず進化していくもの。適したサーバーサービスを見つけるには、自分自身で調査を行うことが非常に重要です。

各サービスのユーザーレビューに目を通し、実際の利用者がどのように感じているかを確認しましょう。また、どのサービスが最も手間を削減できる機能、ツールを提供しているかを見極めてください。カスタマーサポートの利用方法や営業時間のチェックもお忘れなく。

SiteGroundWP EngineFlywheelなどの競合他社と差をつけるカスタマーサポートも強みです。

6. マネージドサーバーを利用する価値はありますか?

マネージドサーバーに投資する価値は大いにあります。必要性と予算によりますが、一般に自分で管理するよりも、マネージドサーバーの方がはるかに多くのメリットがあります。

7. WordPressに特化したマネージドサーバーのメリットは何ですか?

WordPressに特化したマネージドサーバーには、以下のようなメリットがあります。

  • 信頼性
  • 優れた速度とパフォーマンス
  • 自動化されたサーバー管理(バックアップ、インストール、更新など)
  • 最新のサーバースタック
  • 厳重なセキュリティプロトコル
  • 高いスケーラビリティ
  • ステージング環境
  • 便利な開発者向けツール
  • WordPressに精通したスタッフによるサポート

そのほかのメリットはこちらをご覧ください。

8. マネージドサーバーとセルフマネージドサーバーの違いは何ですか?

WordPress向けマネージドサーバーとは、サーバーの運用や管理に関する多くの作業をプロバイダ側が代行してくれるWordPress向けのサーバーサービスです。

一方、一般的なWordPress向けサーバーサービスとは、WordPressサイトを運用できるサーバーサービス全般を指します。その中には、サーバー管理や運用作業を利用者自身が行う必要があるものも含まれます。

まとめ

この記事を通じて、ウェブサーバーの仕組みや種類、そしてプラン選びの際に確認すべきポイントがわかったら、次は実際にサイトを立ち上げましょう。

個人サイトの運営から制作会社での複数サイト管理まで、Kinstaにはさまざまな要件に対応するプランをご用意しています。

KinstaのすべてのWordPressプランには、以下の機能が含まれています。

また、すべてのプランに30日間の返金保証が付帯します。実際に利用するお客様の声をぜひご覧ください。また、お客様に適したプラン選びをお手伝いすることも可能ですので、お気軽にお問い合わせください

Maddy Osman

マーケティングのソートリーダーや、顧客やプロジェクトで手一杯のエージェンシー向けに、SEOのベストプラクティスを取り入れた魅力的なコンテンツを執筆。詳しい仕事情報や経歴は自身のウェブサイトで公開。Xアカウントはこちら。