マーケティングテクノロジーの急速な発展や、SNSの台頭にもかかわらず、メールを使用したメールマーケティングは今日も健在です。最新のメールマーケティングの統計データから見ても、これには疑いの余地はありません。
「メールマーケティングはもう時代遅れ」という声もありますが、メールは、その活用方法さえ知っていれば、比類のないリーチを実現できる強力な配信チャネルです。そして、前例のない高い投資利益率を誇るチャネルでもあります(これについては後ほど)。
日々多くの企業が同じようにメールを配信していたり、至る所に広告が表示されていたりする現在でも、適切なメールマーケティング戦略によって、良い結果を生み出すことができます。
前置きはこの辺にして、今回の本題である最新メールマーケティングの統計データを見ていきます。実際のデータを活用して、メールマーケティング戦略を強化しましょう。
メールはB2C/B2Bマーケターが使用する配信チャネルトップ3
B2C/B2Bのマーケティング部門がそれぞれに設定している目標を問わず、メールはコンテンツマーケティングを促進するのに最も堅実な方法の1つです。
B2B(企業間取引)マーケターの87%は、配信チャネルにメールを使用しています。
これはSNSに次いで2位の使用率であり、自社のウェブサイトやブログよりも広く利用されています。
B2C(企業と消費者の取引)マーケターもコンテンツの配信にメールを利用しています。79%のB2Cマーケターは、メールを使って最新の記事やブログの投稿を宣伝しています。
B2Cマーケティングの場合は、SNSとウェブサイトに次いで、3番目にメールが最も利用されています。
また、同調査によると、ファネル全体を通して、メールは見込み顧客の育成(リードナーチャリング)と売上向上に最も効果的であることがわかっています。
メールは、新規見込み顧客を獲得して育成し、コンバージョンを向上するための主要チャネルで、コンテンツマーケティングの初期段階だけでなく、セールスのプロセス全体において不可欠です。
高いソーシャルシェア
メールは、コンテンツを同僚や関係者と共有するための手段としても2番目に人気があります。70%のユーザーが、自社や業界に関するコンテンツの共有にメールを利用しています。
つまり、マーケティングメールは、1人の潜在顧客に到達するだけでなく、購読者が自分のネットワーク内でさらにそれを共有し、到達範囲が拡大する可能性があります。
潜在的なメールリーチと人口統計データ
2024年の現在でも、世界中で40億3,000万のユーザーがメールを利用しています。見識者によれば、2024年には44億8,000万人に達すると言われています。これほどの潜在的な到達範囲を持つ配信チャネルは他にありません。
Facebookの最新統計データによれば、Facebookの月間アクティブユーザー数は22億人。10億人を超えるInstagramユーザーと合計しても、メールの利用者には到底及びません。
米国では、インターネットユーザーの実に90.3%にメールが到達しており、これに対して、米国の成人のうち、Facebookを利用しているユーザーは69%に過ぎません。
年齢層別メールの普及率
ミレニアル世代(1980年から1995年頃に生まれた世代)がメールを最も使用していると言われています。2018年に行われたAdobeによる調査では、ミレニアル世代のユーザーは、平均して1日に6.4時間をメールに費やしています。また、41%が仕事以外の時間にベッドの中で仕事のメールを確認することがあると回答しています。
それに比べて、ミレニアル世代より上の世代の会社員がメールに充てる時間は、平均して1日に5時間。
また、メールは若い世代に普及していないというわけではなく、企業の大部分は100%メールを通じて(あるいは部分的に)管理を行っており、利用形態にも反映されています。
上記のグラフに見られるパターンは、受信トレイの確認やメール送信の統計に費やされる時間ほど明確ではありませんが、マーケティング手段としてメールが衰退していくことはないことがわかります。
メールマーケティングは廃れていくと予想しているマーケターは多くいますが、統計データが示す通り、メールは未だ強力なチャネルです。
メールが開封される主要デバイス
メールはどのようなデバイスで開かれることが多いのでしょうか。全メールの開封は、約42%がモバイルアプリで行われています。
残りの58%の内訳は、PCアプリが18.2%、ウェブアプリケーション(GmailやOutlook.comなど)が39.8%になっています。
つまり、顧客の10人に4人がモバイル端末でメールを読んでいることになります。この統計から、ニュースレターのレイアウトや件名は、モバイル端末で開かれることを想定して作成するのが得策です。
セグメント配信とオーディエンスセグメント
メールのセグメント配信は、全てのユーザーに一斉送信するよりもはるかに優れたパフォーマンスを発揮します。
上記のデータからは、セグメント配信によって開封数、ユニーク開封数、バウンス数、配信停止数などが改善されているのがわかりますが、特に注目すべき点は、クリック率が平均して100.95%高くなることです。
メールを配信するユーザーが、メールに対して行動を起こす可能性が2倍になれば、最終的な収益の向上にもつながることは明らかです。
メールの平均開封率
ソースによって異なりますが、メールの平均開封率は、18%(Campaign Monitor)から 22.15%(GetResponse)程度と言われています。以下4つの主要プラットフォームでのデータを平均すると、20.56%になります。
ソース | 平均開封率(2019年~2020年) |
Campaign Monitor | 18% |
HubSpot | 20.94% |
MailChimp | 21.33% |
GetResponse | 22.15% |
注意)この数値は、あるメールマーケティングツールが他のツールよりも優れているということを意味するわけではありません。数値にばらつきが出る要因は、各ツールの利用者が非アクティブな購読者をメーリングリストから削除する頻度と程度の差にあると考えられます。
ソーシャルリーチと比較すると、開封率は非常に安定しており、マーケティングメールを自動送信するたびに、少なくとも5人に1人以上のユーザーがメールを開封しています。
業種別の開封率
ユーザーのメール開封率が、業者やカテゴリによって変動するのかも気になるところです。
以下は、主な業種ごとのメール開封率です。
業種 | MailChimp | HubSpot | Campaign Monitor | GetResponse |
エージェンシー | 21.39% | – | 18.50% | 16.10% |
美容 | 16.65% | – | – | 25.09% |
法人向けサービス | 21.56% | 20% | 18.3% | – |
メディア・娯楽 | 22.15% | 21% | 20.80% | 28.72% |
小売 | 18.39% | 23% | 12.60% | 22.38% |
不動産 | 19.17% | 26% | 19.70% | 25.48% |
- 最も高い平均開封率は、GetResponseのメディアと娯楽で28.72%
- 最も低い平均開封率は、Campaign Monitorの小売業で12.6%
メディアと娯楽の分野は、すべてのプラットフォームに共通して平均を上回る開封率を記録しており、ユーザーが興味をそそられるメールを開いて確認する傾向があることを示唆しています。つまり、メールにエンタメ要素を盛り込めば、キャンペーンのパフォーマンス向上につながるかもしれません。
また、業者別のメール開封率は、プロバイダ間で必ずしも一致するわけではありません。
コールドアウトリーチと自動配信メール
多くの方の予想に反するかもしれませんが、効果的な戦略を講じれば、コールドアウトリーチメールは、オプトインメールよりも開封率が高くなります。outreach.ioによると、開封率のベンチマークは27%で、メール配信ツールの最低平均値よりも10%近く高い数値が出ています。
さまざまな企業の重要人物に向けたターゲティングメールの送信は、強力なマーケティング戦略となり得ます。ただし、迷惑メールに関する現地のルールや規制には準拠すること。そうでなければ、受信者に迷惑メールと判定される可能性があります。
メールの平均クリックスルー率
メールの平均クリックスルー率(CTR)は、2.6%(Campaign Monitor)から 3.43%(GetResponse)の範囲です。
ソース | 平均クリックスルー率(2019年~2020年) |
Campaign Monitor | 2.6% |
HubSpot | (開封されたメールのうち)7.8% |
MailChimp | 2.62% |
GetResponse | 3.43% |
注意)HubSpotは開封されたメールのみで平均クリック率を算出していますが、他プラットフォームでは、正常に配信されたすべてのメールを対象に計算しています。メール開封率をもとに、すべてのメールを対象にした場合のHubSpotの平均クリック率は、1.6~7%程度と推定されます。
業種別クリック率
以下は、業種別の平均クリック率です。
業種 | MailChimp | HubSpot | Campaign Monitor | GetResponse |
エージェンシー | 2.66% | – | 2.30% | 1.87% |
美容 | 1.92% | – | N/a | 4.19% |
法人向けサービス | 2.72% | 8.01%* | 2.80% | – |
メディア・娯楽 | 4.62% | 7.71%* | 3.60% | 4.48% |
小売 | 2.25% | 8.53%* | 1.10% | 3.39% |
不動産 | 1.77% | 7.17%* | 3.50% | 3.07% |
*HubSpotのクリックスルー率は、送信されたすべてのメールではなく、開封されたメールのみを対象に算出されています。
- 最も高いCTRはメディア・娯楽で、MailChimpは4.62%、GetResponseでは4.48%
- 最も低いCTRは小売で、Campaign Monitorの1.1%
開封率と同様、メディア・娯楽の分野が最も高いCTRを記録しており、購読者の気を引くエンタメ要素の重要性を裏付けています。
メールの平均直帰率
メールにおける直帰率とは、ターゲットの受信トレイにメールが到達しなかった割合を意味します。
存在しないメールアドレス、迷惑メール判定、オプトインの誤字など、さまざまな理由でメールがユーザーの手元までメールが届かないことも。
以下4社調べによる平均直帰率は、0.58%(MailChimp)から 0.7%(Campaign Monitor)程度です。
ソース | 平均直帰率(2019~2020年) |
Campaign Monitor | 0.7% |
HubSpot | 0.63% |
MailChimp | 0.58% |
GetResponse | – |
Campaign Monitorの数値が高いのは、同サービスの利用者がメーリングリストを頻繁に整理していないためと考えられます。
メール認証は、迷惑メールフォルダ行きを回避するのに効果的で、メールを開封して読んでもらう確率が劇的に上がります。
業種別の平均直帰率
業種別に見ると、以下の通り。
業種 | MailChimp | HubSpot | Campaign Monitor |
エージェンシー | 0.93% | – | 1.10% |
美容 | 0.33% | – | – |
法人向けサービス | 0.55% | 0.70% | 0.80% |
メディアと娯楽 | 0.27% | 0.30% | 0.40% |
小売 | 0.32% | 0.40% | 0.40% |
不動産 | 0.56% | 0.70% | 1.40% |
※GetResponseは平均直帰率のデータなし
- メディアと娯楽は平均直帰率が最も低く、それぞれ0.27%、0.3%、0.4%
- 最も平均直帰率が高いのはエージェンシー、不動産、法人向けサービス
メールの平均解約率
メールの平均解約率は、1通のメールを送信するごとに、ニュースレターやメールマガジンの購読を解約するユーザーの平均人数を示します。
主要プラットフォーム4社の平均解約率は、0.1%(Campaign Monitor)から0.48%(HubSpot)となっています。
ソース | 平均購読解除率(2019年~2020年) |
Campaign Monitor | 0.1% |
HubSpot | 0.48% |
MailChimp | 0.26% |
GetResponse | 0.2% |
業種別の平均解約率
業種別の平均解約率も、これまで見てきたデータと同じ傾向が伺えます。
業種別 | MailChimp | HubSpot | Campaign Monitor | GetResponse |
エージェンシー | 0.35% | – | 0.20% | 0.16% |
美容 | 0.30% | – | – | 0.25% |
法人向けサービス | 0.20% | 0.50% | 0.20% | – |
メディアと娯楽 | 0.12% | 0.30% | 0.00% | 0.20% |
小売 | 0.25% | 0.50% | 0.00% | 0.19% |
不動産 | 0.27% | 0.60% | 0.20% | 0.20% |
- メディアと娯楽の分野は、それぞれ0.12%、0.3%、0.00%、0.19%と解約率が最も低い
- 最も高い平均解約率は、不動産とエージェンシー
メールコンバージョン率の平均値
コンバージョン率とは、マーケティングメールを送信して、どの程度コンバージョン(商品の購入やサービスへの申し込みなど)につながるかを示します。
2021年のBarillianceの調べによると、メールコンバージョン率の平均値は1.22%。つまり、100通メールを送信して、そのうちの1件が売り上げにつながるということです。
コンバージョンの追跡を行っていない企業が多いことから、ほとんどのメールマーケティングツールがコンバージョン率に関する公式データを発表していません。
100通に1通しか売り上げにつながらないと聞いて、がっかりしたそこのあなた。
こう考えてみてください。
メールマーケティングは、他のマーケティング手法とは違って、インプレッションやクリックに費用が発生しません。
メーリングリストの規模や必要な機能に応じて、毎月決まった料金を支払うだけでOKです。
そして、売上高の多くは、アップセルや既存顧客に対するリピート通販が占めています。これは初回接客で獲得した売上よりも価値が高い傾向にあり、これはメールマーケティングのROI(投資利益率)にも表れています。
続いては、このROIについて掘り下げてみましょう。
投資利益率の平均値
投資収益率(ROI)とは、マーケティングキャンペーンに投資した金額に対して、どれだけの収益を生み出したかを測る指標です。
DMAとLitmusの両社によると、2019年の平均ROIは42%でした(1ドルを費やして42ドルの利益が出たということ)。
興味深いことに、この調査結果は、特定の地域での結果ではなく、異なる国にあるさまざまな企業に共通した結果です。
これは、Googleが公式ケーススタディで1.5ドルのリターンを誇るPPC(クリック報酬型広告)など、他のデジタルマーケティング手法のROIよりも劇的に高い数値です。
最も自動化されているメール
オンラインストアでの自動化に最も適したメールは、ウェルカムメール、カゴ落ちメール、そして顧客再訪問を促すメールです。
ウェルカムメールは、開封率、クリック率ともに2番目に高い平均値を記録しているだけでなく、購入率も3.02%と最も高い割合になっており、売り上げに貢献してくれる自動化メールです。
2位はカゴ落ちメールで、平均購入率は2.35%。
次いで3位は買い物客の再訪問を促すリアクティベーションメールで、平均購入率は2.13%です。
このようなトリガーメールは、ほとんどのメールマーケティングツールで簡単に設定可能で、すべて実行すれば合計で7%以上の売上アップにつながる可能性があります。
デジタルマーケティングに精通したマーケティング担当者は、メールマーケティングキャンペーンの一環として自動配信を活用しています。
ここで、カゴ落ちメールのすごさについて少しご説明します。
カゴ落ちメールで最大8%の買い物客がショップに再訪(ひいては売上が4%以上アップ)
様々な調査を総括すると、約70%の消費者が購入に至らずに買い物かごを放棄していると言われています。
これには、どのような対策を講じればいいのでしょうか。
それはずばり、根気よくメールを(内容を改善しながら)送信し続けること。
Barillianceによると、カゴ落ちメールの8.24%がコンバージョンにつながっており、平均的なメールコンバージョン率の1%強よりもはるかに高い確率です。
その結果、最終的には全体の売上を4%、 もしくはそれ以上アップすることが期待できます。
SaleCycleの調べによると、カゴ落ちメールを導入した場合の平均売上向上率は、4.43%で、業種によっては6%以上にも。
結果を最大化するためのメールの書き方と送信時期
この記事の締めくくりとして、効果的なメールの書き方、そしてメールを送信するタイミングについても触れておきます。
マーケティングメールを送信する曜日
メールを送信するのに適した曜日については、業界や購読者層によって異なります。
データに基づいて「メール配信にベストな曜日」を決定付けることはできません。
GetResponseとCampaign Monitorによるデータでは、以下のグラフから分かる通り、曜日ごとの平均パフォーマンスにはほとんど差がありません。
週末は平日と比べてややパフォーマンスが落ち、開封率にも影響が出ますが、CTRは横ばい状態。
平日に関して言えば、他の曜日と比較して、火曜日の開封率が若干高くなっていますが、CTR(Click-through rate)にはほぼ動きがありません。したがって、トラフィックや売り上げも同程度であると予想されます。
では、好きな曜日にメールを配信して良いかと言えば、そうとは限りません。
MailChimpの過去の調査は、最も高い効果を生み出す曜日は、分野や人口統計学的な要因によって変動することを示唆しています。
つまり、各曜日の平均値に差はなくても、A/Bテストを実施して、自社のターゲット層にとって適切な配信日を決定するのが賢明です。
普遍的な正解はありませんが、特定の曜日にメールを配信することで、より良い結果を生み出せる可能性があります。
マーケティングメールを送信する時間帯
以下のOmnisendの調査で明らかになっていますが、早朝に配信するのが最も効果的と言われています。
開封率という点では、午前7時から9時までの朝の時間帯が顕著に高くなっています。
また、最も平均購入率が高まるのは、午後6時のようです。
GetResponseのデータでは、この時間帯に大量のメールが配信されていますが、必ずしも最良の結果が得られているわけではありません。
開封率が最も高いのは、お昼時の午後1時頃で、それ以降になると急激に減少します。
CTRも午後6時をピークに、Omnisendのデータを見ればその後は購入率に変化は見られません。このことから、午前中よりも午後6時を目掛けて割引コードなどの特典付きメールを送信してみる価値はあるでしょう。
理想的な件名の長さ
メールの件名の理想的な文字数とはどのくらいなのでしょうか。
件名が短すぎると、クリックスルー率と全体的なエンゲージメントの両方において、パフォーマンスが低くなる傾向にあります。
メールの件名は、100文字以下が一般的ですが、110〜140文字の長い件名の方が、クリック率や開封率が高くなります。なお、これは英語アルファベットを前提にした調査結果であり、日本語の場合、大まかに15〜20文字程度、長くても30文字程度に収めることが推奨されています。
Marketoの調べでは、クリック率にも同様の傾向があることがわかり、ある一定を超えるまでは、長い件名の方が良いとされています。
また、CTR(上の図ではClicks)にみられる大きな差は、コピーライティングの質に大きく依存していると思われます。
また、業種やターゲット層によってもこの結果は異なります。さらに、モバイル端末で見るか、PCで見るかによっても変わってきます。
いずれにしても、文字数を気にして短く収めすぎる必要はないようです。
件名に絵文字は使用するべきか
件名に絵文字を使うべきか否かについての答えは、「イエス」です。
絵文字を含むメールは全体の4%以下ですが、絵文字のないメールと比較すると、なんと平均開封率は3%高くなっています。
したがって、開封率を上げるために、絵文字を使用して件名に工夫を凝らしてみるのも良いアイデアです。
パーソナライズされた件名
では、件名をパーソナライズすれば、パフォーマンスは向上するのでしょうか。
これについても答えは「イエス」ですが、大きな違いは見られません。以下の通り、件名をパーソナライズしたメールは全体の12%未満で、開封率は0.54%しか向上していないことから、決定的な結果は期待できません。
ちなみに、パーソナライズされたメールを配信する会社は、コピースキルも高い傾向にあるのかもしれません。
クリックされやすくなる件名のキーワード
クリックしたくなるような、件名に取り入れるべきキーワードや記号は何かあるのでしょうか。
GetResponseのデータでは、平均開封率22.15%を上回っているのは、ごく一部のキーワードと記号に限られています。なお、以下のデータは英語でのメールを対象にした調査結果です。
- Newsletter(ニュースレター)─開封率24.09%。ただし、必ずしもメールですぐに何かをダウンロードするために登録したユーザーによる開封とは限らない。
- FW(Forward: 転送)─開封率33.18%。しかしサンプル数が非常に少なく、やや不誠実な印象(自動配信メールでないように見せる戦略)。
- PDF─開封率24.54%。メールに添付されたレポートやホワイトペーパーのPDFファイルが理由で開封率が上がっている可能性がある。
- You─開封率15.52%。メールの件名にこの単語が非推奨であることを示唆している。
GIFアニメーションを使ったメール配信
メールはもはや、長くて退屈な静的テキストに縛られる必要はありません。
マーケターは、件名に絵文字を取り入れる以上の工夫を凝らし、メール購読者の心を掴もうと考えています。
GIFアニメーションはその一例で、 56.5%のマーケティング担当者は、少なくとも一部のマーケティングメールにGIFを使用しています。
新機能の紹介や新商品のビジュアルなど、GIFアニメーションの活用方法はさまざま。また、忘れずにメールに適切なフォントを選択してください。
メールの最適化に役立つ重要な測定基準
どのような指標に注目すれば、メールのパフォーマンスを測定することができるのでしょうか。マーケターの間では、CTR、開封率、メール配信後のコンバージョンが3大指標と考えられています。
重要な指標を監視することで、メールの改善点や加えた変更の効果などを簡単に把握することができます。
1通のメール配信に費やす時間
多くの会社が、1通のマーケティングメールに数週間を費やしていると言われています。
これほど時間を要するのは、ブレインストーミングから検証・承認までに、細かく計画された何段階ものステップを踏むためです。
小規模なチームであれば、1通のメールの送信にそこまでの時間はかかりません。
もちろん、1通のメールに数ヶ月の時間をかける会社もありますが、一般的に、メールマーケティング担当者は、常に少なくとも5通のメールを作成しています。
メールの作成時に力を入れるべきこと
最後に、メールを作成する際、何に最も時間とリソースを投じるべきなのでしょうか。
一般的には、デザイン、コードの記述、確認と承認に多くの時間が費やされています。
特にデザインとコーディングは、他のどのステップよりも、実際のメール体験に直結するため、納得の結果です。
また、確認と承認のステップでは、シニアエディターがコピーを最適化したり、メールが自社のガイドラインに忠実であるかを確かめたりする必要があるため、この作業も時間を要する傾向にあります。
まとめ
「メールマーケティングは時代遅れ」というのは、大きな間違い。
それどころか、2024年の現在でも、あらゆる規模の企業が投資すべき最も効果的ななマーケティング手法の1つです。
平均して投資額の40倍以上のリターンが期待できるのですから、見逃すわけにはいきません。
平均開封率やクリックスルー率は、以前より低下している傾向にありますが、顧客との関係を育み、潜在的に失われた売上を回収し、以前の買い物客に再訪問してもらうための優れた手法であることに変わりはありません。
メールマーケティングを軽視すると、大きな損失を被ることになります。
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