WordPressサイトの保守を提供する場合、クライアントに優れたサーバー環境を用意することが非常に重要です。サーバー環境が最適化されていれば、トラブルの多くは未然に防ぐことが可能です。
パフォーマンスに優れたサーバーを利用することで、クライアントサイトの保守にかかる時間を削減しながら、より良いユーザー体験を提供することができます。さらに、その余った時間を活かして付加価値の高いサービスを展開し、新規クライアントを獲得したり、収益を伸ばしたり、あるいは単純に日々のストレスを軽減したりすることも可能です。
この記事では、KinstaのWordPress専用マネージドクラウドサーバーが、WordPressサイト保守業務を効率化し、日々の運営をより快適にする仕組みをご紹介します。
クライアントが自社でサーバーを管理している場合は、この記事でご紹介するメリットを参考に、Kinstaへの移行を推奨してみてください。また、すでにサイト保守サービスの一部としてサーバーを提供している、あるいは今後導入を検討している場合も、KinstaがどのようにWeb制作会社を支援しているかをご覧ください。
従来のサーバーがサイト保守を行う制作会社に不十分な理由
クライアントが自社でサイトをホスティングしている場合であっても、保守サービスの一環としてサーバーを提供している場合であっても、従来のサーバーには多くの課題があります。
- 稼働率とパフォーマンスの信頼性の欠如:多くのサーバーは、より良いサービスの提供よりもインフラコストの削減に重きを置いています。その結果、サイトのダウンやパフォーマンス低下といった問題が発生しやすくなります。特にアクセスが集中するタイミングでは、こうした問題が顕著になり、クライアントサイトに悪影響を及ぼす可能性があります。
- クライアントからの苦情:クライアントが頻繁なサイトのダウンや速度低下、セキュリティ問題に悩まされると、たとえそれがサーバー環境に起因するものであっても、保守サービス側の責任と誤解されかねません。
- 分散されたプラットフォーム環境:従来型サーバーでは、保守業務を支援するツールが提供されないことが多いため、より多くの業務やツール管理の負担がかかります。さらにクライアントがそれぞれ異なるサーバーを利用している場合、異なるインフラ設定を持つ環境を複数横断的に管理しなければならず、非常に非効率になります。
- 複雑な請求管理:従来型サーバーには請求管理やサイト管理を効率化するツールが備わっていないことが多く、自社でサーバーを提供する場合は利益率の制御が困難になり、コストが予測しづらくなるといった課題も発生します。
サイト保守を行う制作会社向けに設計されたKinstaのサーバー
クライアントサイトを自社でサーバーしている場合、クライアントに適したサーバーを提案している場合、いずれにしても、Kinstaのサーバーは、サイト保守を行う制作会社に数々のメリットがあります。
以下、その理由をご紹介します。
より良いパフォーマンスを実現するグローバルCDN
必要なスケジュールで自動バックアップ
Kinstaでは、すべてのプランで毎日の自動バックアップが行われます。また必要に応じて、手動でバックアップを作成することも簡単です。バックアップデータは安全な場所に保管され、プランに応じて14〜30日間保存されます。
さらにより柔軟な運用のため、アドオンも提供しています。
- 外部ストレージへのバックアップ:Amazon S3またはGoogle Cloud Storageのいずれかにバックアップを保存することができます。
- 時間単位のバックアップ:1日1回よりも頻繁にバックアップを取りたい場合、1時間または6時間ごとにバックアップを作成することができます。

クライアントにサーバーを提案する立場であれば、Kinstaのバックアップ機能を自社の保守サービスで提供しているバックアップに加えて、さらなる冗長性の確保として打ち出すことができます。
自社でサーバーを提供している場合も、この機能を活用することで、独自のバックアップシステムを構築・維持する必要がなくなります。
セキュリティ保護(DDoS攻撃対策、SOC 2/ISO標準など)
パフォーマンス面だけでなく、Cloudflareとの高度な統合により、セキュリティ面でも優れた保護を実現しているため、クライアントサイトを悪意のある攻撃者から守ることができます。
Cloudflareは、訪問者とクライアントサイトの間にプロキシとして介在することで、攻撃者がオリジンサーバーに直接アクセスすることを防止します。また、以下のようなセキュリティ対策が標準で適用されます。
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ファイアウォール:Cloudflareのファイアウォールが悪意のあるボットトラフィックを検知・遮断し、攻撃を防止
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DDoS対策:Cloudflareが分散型サービス拒否(DDoS)攻撃からクライアントサイトを保護
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専用IPアドレス:CloudflareはKinsta専用のIPアドレスを確保しているため、他の不適切なサイトとIPを共有するリスクがない
さらに、Kinstaでは独自のマルウェアスキャンを実施しており、万が一サイトが侵害された場合でも無料で復旧対応を行います。
また、SOC 2報告書の受領、ISO 27001認証の取得も行っており、クライアントのデータを安全に保護するための国際的なセキュリティ基準を満たしています。
稼働時間の継続的な監視
稼働監視は、WordPress保守サービスにとって欠かせない要素です。サイトのダウンをすばやく検知し、原因を特定してクライアントサイトを復旧させなければなりません。
Kinstaでは、すべてのサイトに稼働状況監視を標準搭載し、この重要な作業を自動化することができます。
3分ごとにサイトの稼働状況をチェックし、問題を検知した場合は、Kinstaのエンジニアが即座に対応し、問題を修正してサイトを復旧します。つまり、サイト保守チームが手間をかけることなく、クライアントサイトを常にオンライン状態に保つことができます。
また、サイトのダウンがサイト自体にある場合は、具体的なエラー情報(サイトエラー、DNSエラー、SSLエラー、ドメイン期限切れなど)を通知します。これにより、クライアントサイトで何が起きているのかを正確に把握し、すぐに問題解決に取りかかることができます。
スマートな自動更新
無料のサイト移行
クライアントに別のサーバーへの移行をすすめる際、多くのクライアントはサイト移行の手間を懸念するため、本質的にいくつかの摩擦が発生します。
また、制作会社側にとっても、サイト移行は面倒な作業であることに変わりはありません。サーバーの提案は本来、業務を増やすものではなく、負担を減らすものであるのが理想です。
そこでKinstaでは、移行をできる限りスムーズに行えるよう、制限なしの無料サイト移行サービスを提供しています。
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クライアントがKinstaを直接利用している場合、クライアントサイトをクライアントのアカウントに移行
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エージェンシーパートナーとしてKinstaを利用し、クライアントにサーバーを提供している場合、クライアントサイトを自社のアカウントに移行
ホワイトラベル
クライアント向けに提供サーバーを自社サービスの一部に見せたい場合、ホワイトラベル対応も可能です。
Kinstaではより良いユーザー体験のため、WordPress管理画面に「Kinsta Cache」タブを追加します。これにより、クライアントはWordPress管理画面から直接キャッシュのクリアや設定管理を行うことができます。このKinstaのブランド表示は、WordPress内でキャッシュ制御をサポートするMust-Useプラグインによって、自動的に追加されます。
このブランド要素をホワイトラベルで非表示にすることで、自社ブランドとしてより一貫性のある体験をクライアントに提供できます。
柔軟なユーザーアクセス管理
独自のサーバーサービスを提供している場合、Kinstaの専用コントロールパネル「MyKinsta」を通じて、複数のクライアントサイトのメンテナンスをより簡単に管理することができます。
MyKinstaでは、すべてのクライアントサイトをひとつの画面で一覧表示でき、サーバー設定やWordPressの基本設定をすばやく調整することが可能です。
MyKinstaのダッシュボード画面では、サイトのアクティビティ、更新状況、アクセス解析、潜在的な脆弱性など、運用に関わる重要な情報を包括的に確認できます。これにより、複数サイトの管理業務を効率化し、保守サービス全体の品質とスピードを向上させることができます。

特定のサイトの詳細を確認したい場合は、そのサイトの専用画面をすばやく開き、重要な情報の確認や主要な設定の管理を行うことができます。
また、サーバーアカウントへのアクセス権を他のユーザーに付与する必要がある場合も、柔軟なユーザーアクセス管理機能が役立ちます。
アカウント内の特定のサイトのみにアクセスを許可することも、すべてのサイトへのアクセス権を付与することも可能です。さらに、権限レベルも細かく設定でき、たとえば「ステージング環境へのアクセスのみ許可し、本番環境へのアクセスは制限する」といった柔軟な管理が行えます。
ビジネスパートナーにKinstaを選ぶメリット
WordPress保守サービスにKinstaをパートナーとして選ぶことで、以下のようなメリットを得ることができます。
時間と評判を守る24時間365日のエンジニアサポート
Kinstaでは、すべてのプランで24時間365日対応のサポートを提供しているため、制作会社とそのクライアントは、必要時にいつでもエンジニアによるサポートを受けることができます。
階層型のサポートは採用していないため、技術サポートへの転送を待つこともありません。チャットを開いて問い合わせを行うと、最初から経験豊富なエンジニアと会話をすることができます。
さらに独自の翻訳機能を搭載しているため、日本語でのやり取りが可能です。日本語を含む10ヶ国語に対応しているため、日本国外にクライアントを抱える場合も安心です。
ストレスの軽減
Kinstaのサーバーをクライアントサイトの基盤に採用することで、保守業務の負担を大幅に軽減できます。
Kinstaの環境では、クライアントサイトが常に高速かつ安定して稼働するため、細かなトラブル対応に追われることなく、顧客体験の向上や付加価値サービスの提供に集中できます。
さらに、堅牢なインフラ上で、安全な自動更新、バックアップ、稼働監視といった、通常であれば制作会社が担うべきタスクの多くが自動化されます。これにより、運用の効率化と安定性の両立が実現し、制作会社はより戦略的で高付加価値な業務に時間を使えるようになります。
顧客満足度の向上
クライアントが保守サービスを利用するのは、WordPressサイトの運用に関する細かな管理や技術的な問題を扱いたくないからです。つまり、クライアントが求めているのは、安全で、高速に動作し、ダウンしないウェブサイトです。
Kinstaでは、これらの基本的かつ重要な要素を常に確実に満たすことができ、クライアントの満足度を高く維持することができます。
さらに、先に触れた通り、日常的な管理負担が軽減されるため、付加価値の高い保守サービスの提供により多くの時間を割けるようになるため、顧客満足度の向上だけでなく、競合他社との差別化にもつながります。
毎月のアフィリエイト報酬(任意)
Kinstaはまた、ビジネス面での収益向上にも貢献します。
クライアントにサーバーを提案する際に、Kinstaのアフィリエイトプログラムを利用することで、紹介した顧客ごとに毎月報酬を受け取ることができます。
クライアントがKinstaのプランを契約すると、初回報酬(プランに応じて50〜500ドル)が支払われ、さらにクライアントがKinstaを利用し続ける限り、毎月10%の報酬を受け取ることができます。
これにより、収益基盤を強化し、長期的な利益向上につなげることが可能です。

クライアントサイト向けに自社ブランドのサーバーサービスを提供したい場合も、安定した利益率を確保し、サーバー運用に伴う変動コストを大幅に削減可能です。
Kinstaでは、サービスの上乗せ料金を自由に設定することができるため、Web制作会社向けの透明性の高い価格設定により、毎月安定して目標の利益率を達成することができます。
まとめ
クライアントサイトを支えるサーバー環境は、制作会社のサイト保守業務の効率を大幅に高めます。顧客の満足度を高め、チームの負担やストレスを軽減するなら、Kinstaへの移行を推奨することを検討してみてください。
クライアントが自社でサイトをホスティングしている場合でも、Kinstaを推奨することで、強固で信頼性の高い基盤を提供しつつ、保守業務をよりスムーズに進行することができます。さらにクライアントがKinstaを利用し続ける限り、毎月10%の報酬を手にすることも可能です。
サービスの一部としてサーバーを提供(または提供を検討している)場合でも、基本的な保守業務の多くを自動化しながら、安定した利益率を確保できる柔軟な仕組みにより、クライアントへの価値提供と自社の収益性を同時に高めることができます。