WordPressサイトでエラーが発生すると、仕事に支障がきたされ、あなたにとっても訪問者にとっても非常に不便です。たとえば、「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」というメッセージが発生すると、主要な機能が提供できなくなる場合があります。
幸いなことに、このエラーの解決は非常に簡単です。設定を微調整するだけで、WordPressプラグインまたはWordPressテーマはすぐに直ります!
本記事では、このエラーの原因と関連するその他の異常についてご説明します。次に、インストールや更新を正常に完了できるため、「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」を解決する3つの方法もご紹介します。
それでは始めましょう!
「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」の原因
WordPressの「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」が発生する状況は3つあります。
- WordPressのダッシュボードを使用してテーマやプラグインをインストールするとき
- テーマやプラグインの更新中に
- サーバーのwp-contentディレクトリにファイルをアップロードしようとしているとき
真の原因は、すべての状況で同じです。ただし、まずは上記を順番に確認していきましょう。
サイトに新しいテーマまたはプラグインをインストールする
WordPressサイトは、データベースと、サーバー上のフォルダーまたは「ディレクトリ」に保存されているファイルの2つの要素で構成されています。WordPressインストーラーを使用してサイトにテーマまたはプラグインを追加する場合、ファイルを保存する新しいディレクトリを作成する必要があります。
ただし、インストールしようとしているプラグインまたはテーマに、ウェブサイトのルートディレクトリへの書き込み権限がない場合、ディレクトリ作成を完了できません。そのとき、「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」などのエラーが表示されます。
サーバーは、該当のプラグインやテーマを追加してサイトのファイルを変更することは許可されていないことを伝えようとします。この異常は原則として新規にWordPressサイトで発生しています。
このエラーにはまた、あまり知られていないもう一つの原因もありますので、ご注意ください。サーバーでサイトのファイルを保存するためのディスク容量が不足している場合、新しいプラグインやテーマを入れる容量がないため、同じメッセージが表示される場合があります。こちらのガイドをお読みになり、WordPressのディスク使用状況を確認してください。
原因は、古いバックアップファイルが削除されていないこと、またはご利用のホスティングプランは足りないことかもしれません。後者の場合、ディスク容量の多いホスティングプランにアップグレードすることを検討した方が良いでしょう。
既存のテーマまたはプラグインの更新
サイトに既にインストールされているWordPressテーマやプラグインをアップグレードしようとすると、上記のエラーと非常によく似たエラーが表示される場合があります。「イ更新に失敗しました。ディレクトリを作成できませんでした」と表示されます。
この異常は、「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」と同じ理由で発生します。WordPressプラグインまたはテーマを更新するときは、ウェブサイトのサーバー上でそのプラグインまたはテーマのファイルを書き換える必要があります。アクセス許可の設定が正しくない場合、または十分な空き容量がない場合、適切なファイルにアクセスしたり、新しいファイルをアップロードしたりできません。
2つの異常の原因は同じであるため、解決策も同じです。 「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」の解決策のいずれも、更新が停止した場合にも適用可能なはずです。
wp-contentディレクトリへのファイルのアップロード
サーバーのファイルアクセス権は、許可されていないユーザーがサイトを変更したり、機密情報を盗んだりするのを防ぐためにホスティング会社が導入したセキュリティ対策です。
ただし、正しく設定されていないと、自分のファイルにアクセスできなくなる場合があります。
そのため、WordPressダッシュボードの「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」エラーを回避しようとし、プラグインまたはテーマのファイルをサーバーのwp-contentディレクトリに直接アップロードしても、同じエラーが発生する可能性があります。このエラーは、WordPressのインストールではなく、サーバーの問題が原因で発生します。
この問題は、すべてのメディアファイルが保存されているwp-content/uploadsサブディレクトリにも影響を及ぼす可能性があります。画像やビデオなどのコンテンツをサーバーに保存してサイトに追加するプロセスは、新しいプラグインやテーマをインストールするプロセスと同じです。
ルートディレクトリに書き込む権限がなくても、wp-content/uploadsにコンテンツをアップロードすると、本エラーが発生します。解決するには、後程説明するように、サーバーの設定を調整する必要があります。
「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」の原因調査(2つの方法)
このエラーは、比較的簡単に解決できます。ほとんどの場合、アクセス権の設定を修正すると、すぐに直ります。ただし、アクセス権の設定を調整する前に、真の原因を特定してアクセス権を触る必要があるどうかを判断します。
以下では、サイトでアクセス権関連のエラーが発生しているかどうかを判断する2つの方法を概説します。
1. WordPressのサイトヘルスツールを使用する
WordPress 5.2は「サイトヘルス」ツールを導入しました。パフォーマンステストの結果、セキュリティチェック、WordPress設定データなど、WordPressサイトに関する貴重な情報が豊富に含まれています。
アクセスするには、WordPressダッシュボードの「ツール」> 「サイトヘルス」に移動します。ファイルアクセス権の設定を確認するには、「情報」タブをクリックします。
次に、最後のセクションである「ファイルシステムのアクセス権」までスクロールダウンします。
ここには、プラグインとテーマのディレクトリなどの主要なWordPressファイルのリストが表示されます。すべては「書き込み可能」となっていると理想的です。
権限が正しく設定されていない場合、該当のフォルダーの横に「書き込み不可」と表示されます。これで、ファイルアクセス権を修正する必要があることがわかりました。
2. サーバーのエラーロブを確認する
または、サーバーのエラーログを確認することもできます。これは、正しくないファイルアクセス権だけでなく、すべてのエラーを表示するため、より効率的な方法かもしれません。エラーログには、ホスティングアカウント経由でアクセスできるはずです。
Kinstaのお客さまには、MyKinstaダッシュボードにログインして、サイドバーの「サイト」をクリックいただけます。
「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」エラーが発生しているサイトの名前を選択します。次に、「ログ」タブを選択します。
ドロップダウンメニューからerror.logを選択します。ここで、インストールエラーの原因となっている可能性のある正しくないファイルアクセス権やディスク容量不足など、サーバーで発生した最近のエラーをすべて確認できます。
関連するエラーがリストされている場合は、ファイルアクセス権を調整するか、必要に応じてホスティングプランのアップグレードを検討してください。
「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」の解決方法
サイトのアクセス権設定が原因で「インストールエラー。ディレクトリを作成できませんでした」というエラーが発生した場合は、アクセス権をリセットして解決できます。そのためには、FTPクライアントを使用して、ファイル転送プロトコル(FTP)経由でサーバーに接続する必要があります。
サイトのファイルに変更を加えるときは必ず、何か問題が発生してサイトを復元する必要がある場合に備えて、最初にバックアップを作成することをお勧めします。次に、ホスティングアカウントでFTP認証情報を調べます。
Kinstaのお客さまには、MyKinstaダッシュボードの該当のサイトの「情報」タブにアクセスすることにより調べていただけます。
次に、FileZillaなどのクライアントを開き、情報を入力します。サーバーに接続されると、public_htmlフォルダーが表示されます。それをダブルクリックすると、WordPressファイルが表示します。
その後、wp_content、wp_includesとwp_adminというフォルダーを選択します。これらを右クリックし、「File Permissions」(ファイルアクセス権)を選択します。
これで、設定ウィンドウが表示されるはずです。
ここのオプションが次の値に設定されているかを確認します。
- Owner Permissions: Read, Write, Execute.(所有者のアクセス権:読み取り、書き込み、実行)
- Group Permissions: Read, Execute.(グループのアクセス権:読み取り、実行)
- Public Permissions: Read, Execute.(パブリックアクセス権:読み取り、実行)
- Numeric value: 755.(数値:755)
- Recurse into subdirectories.(サブディレクトリに反映します。)
- Apply to directories only.(ディレクトリにのみ適用されます。)
「OK」ボタンをクリックして、ウィンドウを閉じます。 次に、public_html内の他のすべてのファイルを選択し、「File Permissions」(ファイルのアクセス権)を開き、設定を次のように調整します。
- Owner Permissions: Read, Write, Execute.(所有者のアクセス権:読み取り、書き込み、実行)
- Group Permissions: Read, Execute.(グループのアクセス権:読み取り、実行)
- Public Permissions: Read, Execute.(パブリックアクセス権:読み取り、実行)
- Numeric value: 644.(数値:644)
- Recurse into subdirectories.(サブディレクトリに反映します。)
- Apply to files only.(ファイルにのみ適用されます。)
ウィンドウを再び閉じます。ここで一旦サイトに戻り、プラグインやテーマのインストールまたは更新を再度実施してみてください。
cPanelを使用するlプロバイダーを含む一部のホスティングプロバイダーには、FTPを使用することなく設定を変更できる独自のツールがありますので、ご注意ください。 ホスティングアカウントにログインし、エラーが発生しているサイトに移動して、ファイルマネージャーをクリックするとツールがある場合が多いです。
まとめ
WordPressサイトのプラグインとテーマは、あなたにも訪問者にも重要な機能を提供します。一方、そのインストール中にまたは更新中にエラーが発生すると、計画を邪魔します。
プラグインやテーマのインストールエラーの原因はファイルアクセス権の問題であるかどうかを判断するには、サイトヘルスツールを使用するか、サーバーのエラーログを確認します。その後、FTPを使用してアクセス権をリセットするには、数分しかかかりません。