PHPは、WordPressユーザーにとって重要なコーディング言語です。開発者でないユーザーでも、ウェブサイトを維持管理ができるために、PHPについて少し理解する必要があるかもしれません。ただし、どこを探すべきかわからない場合は、WordPressのインストールに関する基本的なPHP情報でも見つけにくい場合があります。
幸いなことに、数分だけで必要なPHP情報がすべて揃っている単一のページが作成できます。さらに良いことに、必要なのは1行だけのコードです。
本記事では、phpinfo()関数とその利点、並びにWordPressサイトでのphpinfoページの作成方法について紹介します。
それでは始めましょう!
phpinfo()関数の概要
phpinfo()は、1つ以上のパラメーターに対してその値を返すPHP関数(コードのスニペット)です。phpinfo()を実行すると、次のようなサイトのPHP設定に関する情報が表示されます。
- 現在使用中のPHPバージョン
- サーバー情報と環境
- PHP の環境
- OS バージョン情報
- php.iniを含むパス
- 構成オプションのマスター およびローカルの値
- HTTPヘッダ
- PHP ライセンス
- 現在使用中のモジュールと拡張機能
この関数を使用するだけで、必要な情報がすべて返されます。ただし、特定の情報のみを調べたいときにパラメーターも使用可能です。例えば下記のパラメーターが使用可能です。
- INFO_GENERAL: configure オプション、Web サーバー、オペレーティングシステム等。
- INFO_CREDITS: PHP開発者、モジュール等。
- INFO_CONFIGURATION: ローカルおよびマスタの、現在の PHP ディレクティブの値。
- INFO_MODULES: すべての拡張機能とその設定を表示します。
- INFO_ENVIRONMENT: すべての環境変数情報を表示します。
- INFO_VARIABLES: EGPCS(環境変数・GET・POST・クッキー・サーバー変数)からすべての定義済みの変数を表示します。
- INFO_LICENSE: PHP ライセンス情報。
- INFO_ALL: 上記のすべての情報を返します(パラメータを使用せずことと同様な内容)。
phpinfoページを作成することは、phpinfo()関数を使用する一つの方法です。ただし、上記の情報の一部は、関数を使用しなくても調べることができます。
たとえば、WordPress 5.2以降のサイトヘルス機能は、ウェブサーバー、PHPバージョン、メモリ制限などの詳細を共表示します。「ツール」> 「サイトヘルス」> 「情報」> 「サーバー」に移動すると、次のデータがあります。
phpinfo()はどちらかというと、上記の情報をチェックするときではなく、デバッグの際に便利です。 この機能をで利用できるEGPCSデータは、その点で特に役立ちます。
phpinfoページの作成(3ステップ)
ファイル転送プロトコル(FTP)とFTPクライアントの使用の基本を理解している場合、phpinfoページの作成は非常に簡単です。手順を3つの簡単なステップに分けました。
ステップ1:phpinfo.phpファイルを作成してサーバーにアップロードする
ページの作成を開始するには、お好みのテキストエディターを開きます。新しいドキュメントを作成し、次のコード行を追加します。
<?php
phpinfo( );
?>
上記のパラメーターのいずれかを使用する場合は、括弧の間に挿入します。次に、ファイルを「phpinfo.php」という名をつけて保存します。必要に応じて、別のファイル名を使用することもできますが、拡張子を必ず.phpにしてください。(ステップ3で「phpinfo.php」というファイル名を付けた理由を説明します。)
次に、FileZillaなどのFTPクライアントを開き、FTP認証情報を使用してウェブサイトのサーバーに接続します。そこで、新しいphpinfo.phpファイルをpublic_htmlフォルダーにアップロードします。
これで、phpinfoページがサイトに正常に追加されました。ただし、ページを実際に開くには、その場所を知る必要があります。
ステップ2:ブラウザでphpinfoページにアクセスする
サーバーにアップロードされると、phpinfoページが一般公開されます。つまり、ウェブサイトのドメインの末尾に/phpinfo.phpと入力することで、誰でもアクセスできます。
パラメータを使用せず、すべてのPHP情報を返す場合、このページは非常に長くなります。特定の情報を探している場合は、コンピューターの検索機能(CTRLまたはCMD + F)を使用します。
これで、取得した情報を使用して必要なデバッグなどの仕事ができるようになりました。
ステップ3:phpinfoページの削除またはファイル名変更
ステップ2で説明したように、phpinfo.phpファイルはpublic_htmlフォルダーに配置されていたため、一般公開されています。ただし、phpinfo()関数が返す情報の一部が機密であり、悪意のあるハッカーがサーバーにアクセスするのに使用することができます。
攻撃者は、ボットを使用してphpinfoページを検索して悪用することもあります。このため、使い終わったらphpinfoページを削除するのが最善です。phpinfoページを削除するには、FTPクライアントに戻ります。
次に、サーバーに再度接続し、public_htmlを開きます。phpinfo.phpファイルを右クリックして、「削除」を選択します。
あるいは、ハッカーから隠すためにphpinfoページのファイル名を変更するユーザーもいます。たとえば、「phpinfo」の代わりに、文字と数字のランダムな文字列を使用します。これにより、phpinfoページへのURLも変更されますので、ご注意ください。
つまり、いつでも好きなときにアクセスできるように、phpinfoページに割り当てたファイル名を覚えておきましょう。ただし、これはセキュリティ侵害を防ぐための保証されたソリューションではないため、ページを使い終わってから削除することをお勧めします。
まとめ
phpinfo()関数は、ウェブサイトのデバッグの際に便利な情報を提供します。関数を簡単に使用するには、phpinfoページを作成して、すべてのPHP情報をブラウザですばやく確認します。
phpinfoページを安全に作成して使用するには、3つの簡単なステップが必要です。
- phpinfo.phpファイルを作成してFTPを使用してサーバーにアップロードします。
- ブラウザからphpinfoページにアクセスします。
- 使い終わったら、phpinfoページを削除するかファイル名を変更します。