PHPとは、主にWeb開発に使用されるオープンソースのサーバー側のスクリプト及びプログラミング言語です。WordPressのコアソフトウェアの大部分はPHPで書かれているため、PHPはWordPressコミュニティにとって非常に重要な言語です。プログラミング言語としてのPHPの時代が終わったという意見も多いです、実は違います。

PHPにはサーバーにインストールできるさまざまなバージョンがあり、その最新版であるPHP 7.3と7.4ではパフォーマンスが大幅に改善されます。上記のパフォーマンス改善とセキュリティ上の改善は、Kinstaが常にPHPの最新版を提供している理由です。

本記事では、「サーバーサイド」の概要とPHPの機能について詳しく説明します。それに、PHPのWordPressおよびWordPressウェブサイトへの適用についても述べます。

PHPの概要

上記の簡単な定義では、PHPはサーバーサイド言語であることを学びました。しかし、「サーバー側」とはいったんどういう意味でしょうか?サーバー側とは、すべての処理がコンテンツが訪問者のブラウザーに配信される前にウェブサーバーで行われることを指します。

以下に例を示します。例えば、訪問者があなたのWordPressウェブサイトにアクセスしたとしましょう。その訪問者にファイルを配信する前に、サーバーはまず、WordPressコアとウェブサイトにインストールしたテーマやプラグインに含まれるPHPコードを実行します。

次に、サーバーがコードを処理した上で、そのPHPの出力(訪問者のブラウザーが受信するHTMLコード)を配信します。

結果的には、HTMLとは異なり、WordPressウェブサイトを動かすPHPコードがウェブサイトの訪問者に表示されることはありません。サーバーがブラウザに配信する処理済みのコードが表示されるだけです。

PHP 5対PHP 7

W3Techsによると、PHPはサーバーサイドプログラミング言語を使用するすべてのウェブサイトの78%以上で使用されており、10%をわずかに上回る市場シェアを占めているASP.NETは2位になりました。

他のプログラミング言語と同様に、PHPにも様々なバージョンがあります。PHP 5、7.0または7.1は、PHPの古いバージョンであり、サポート終了になりました。つまり、アクティブなサポートを受けていなく、セキュリティサポートも終了しました。

最新版であるPHP 7.4では、パフォーマンスとセキュリティが大幅に向上しています。Kinstaでは、自社開発のセルフヒーリング設定設定で以下のバージョンのPHPをサポートしています。

PHPバージョン間の切り替えはワンクリックできます。

PHP 7.4への切り替
PHP 7.4への切り替

PHPはWordPressでどのように使用されますか?

from WordPress.orgからWordPressの最新版をダウンロードしてZIPファイルを開くと、中にあるほとんどのコアファイルがPHPであることが分かります。

WordPressのコアソフトウェアのPHPファイル
WordPressのコアソフトウェアのPHPファイル

同様に、どのテーマをインストールしても中には多数のPHPファイルがあります。(下記のスクリーンショットはデフォルトのTwenty Seventeenテーマです。)

WordPressのTwenty SeventeenテーマのPHPファイル
WordPressのTwenty SeventeenテーマのPHPファイル

また、どのプラグインをインストールしても、そのファイルの中にはご想像のとおり、PHPファイルが多いです。

WordPressプラグインのPHPファイルの一例
WordPressプラグインのPHPファイルの一例

コアファイルにPHPを使用するだけでなく、WordPressにはWordPressの機能を便利な方法で拡張できる関数、フック、クラス、メソッドなども数多くあります。

たとえば、最もよく知られている関数の一つはtthe_content();です。このスニペットは簡単に見えますが、実はテーマに各ブログ投稿のコンテンツ全体を表示するために使用されるるものです。

つまり、ウェブサーバーがPHPコードの処理を完了すると、上記の短いスニペットが10,000単語の長さのブログ記事に変身することがあります。これらの関数、フック、クラス、およびメソッドは、WordPressをフレキシブルなものにする大きな要因です。

WordPressテーマでのPHPの動作の一例

PHPの「サーバー側」の特徴とWordPressウェブサイトを使用した一例をあげて、詳しく調べてみましょう。

Twenty Seventeenテーマの画像をもう一度確認すると、

WordPressテーマのPHPファイルの一例
WordPressテーマのPHPファイルの一例

「sidebar.php」、「header.php」、「comments.php」などの個別のPHPファイルがあることがわかります。

すでにWordPressをご利用の方はよく耳にしている言葉です。本当にこんなに簡単です。各ファイルは、ウェブサイトのフロントエンドにある同様の名前のエリアに対応するだけです。

例えば、

  • sidebar.phpはサイドバーエリアの外観と機能を定めます
  • header.phpはヘッダーエリアの外観と機能を定めます
  • comments.phpはコメント欄の外観と機能を定めます
  • 云々

訪問者があなたのウェブサイトにアクセスするたびに、ウェブサーバーはテーマのさまざまなエリアに対応するすべての個別のPHPファイルをテーマに指定されたとおりにまとめて、その出力であるHTMLを訪問者のブラウザーに配信します。

WordPressを使用するには、一般ユーザーはPHPを知っている必要がありますか?

ありません!全くありません。必要なPHPが既にWordPressのコアソフトウェアと、WordPressテーマやWordPressプラグインの形で準備されていることはWordPressの素晴らしい点です。

上級のWordPressユーザーはPHPを使用してより複雑なカスタマイズを行うことができますが、一般のWordPressユーザーはPHPを気にする必要は一切ありません。

そうは言っても、PHPの基礎を学ぶことには間違いなくメリットがあります。最も一般的なWordPress PHP関数を知っておくだけでも、WordPressウェブサイトの簡単だが重要な調整を行うことができます。当社のphpinfo()関数の使い方についてのガイドも是非ご参照ください。

また、独自のWordPressテーマやプラグインを開発するには、PHPの知識が不可欠です。