特定の人物のメールアドレスを知りたいとします。

インフルエンサーと連絡をとりたい場合や、新規見込み顧客リストの可能性を精査したい場合、もしくは誰かに簡単な質問をしたい場合などなど。

特定のメールアドレスを手にしたい理由としては、他にも色々なものが考えられます。幸い、メールアドレスを見つけるには、様々な(そして賢い)手法があります。

動画での解説もご用意しています。

適切なメールアドレスを見つけることの重要性

大事なメールを送信するときには、それを、適切な相手に届けたいものです。というのも、人の興味を引くのは、非常に難しいから。返事が返ってくる営業メール/コールドメールの割合はたったの8.5%と言われています。

メールを適切な人に読んでもらうことで、望む返事がもらえる確率は上がります。そのため、特定の人のメールアドレスを探しメッセージを微調整するのにしっかりと時間をとることは、とても重要です。

これは、これまで会ったことや話したことが一度もない人に連絡をとる時には、より重要になります。

それでは早速、メールアドレスを探す方法を見ていきましょう。

特定の人物のメールアドレスを見つける方法

特定の人のメールアドレスを探すのに過去に私が利用したことがあり、今も使い続けている、最も確実な方法やツールをいくつかご紹介します。実際に見てみましょう!

1. メールアドレス検索ツールを利用する

メールアドレスを探す最も簡単な方法の一つはメールアドレス検索サービスを利用することです。メールアドレスを探している人の名前かサイト(またはその両方)を入力するだけで、ツールが該当するメールアドレスを探してくれます。

メールアドレス検索サービスを利用する
メールアドレス検索サービスを利用する(Hunterなど)

とても便利な反面、必ず検索に成功するとは限りません。無料の検索ツールの機能は限定的で、お目当てのメールアドレスが見つからないこともあることを考えると、有料版の利用は高額に感じるかもしれません。

幸い、メールアドレス検索ツールはインターネット上に大量にあるので、自分に合ったものが見つかるかもしれません。

メールアドレス検索サービスはどれもほとんど同じような仕組みです。名前を入力し、条件を絞り込むと、ツールが最適なメールアドレスを探してくれます。

とは言え、ツールはそれぞれ少しずつ料金やタイプが異なります。

最初に使ってみるのにおすすめの人気なメールアドレス検索ツールを料金とともにいくつかご紹介します。

  • Find That Email─月々の検索件数50件まで無料。有料版は検索件数500件で月額29ドルから(検索件数1件あたり0.058ドル)。
  • HunterのEmail Finder─月々の検索件数50件まで無料。有料版は1,000件で月額49ドルから(1件あたり0.049ドル)。
  • Finder Expert─月々の検索件数300件まで無料。有料版は検索件数5,000件で月額39ドルから(検索件数1件あたり0.008ドル)。
  • Snov.io─月々の検索件数50件まで無料。有料版は個別検索件数1,000件もしくは一括検索件数500件で月額29ドルから(検索件数1件あたり0.029ドル)。
  • Voila Norbert─無料トライアル版では検索件数50件まで無料。有料版は検索件数1,000件で月額49ドルから(検索件数1件あたり0.049ドル)。
  • FindThatLead─月々の検索件数50件まで無料。有料版は検索件数5,000件で月額49ドルから(検索件数1件あたり0.0098ドル)。
  • eMail-Prospector Pro─無料トライアル版では検索件数50件まで無料。有料版は検索件数の上限は4,000件で年額1195ドルから(検索件数1件あたり0.299ドル)。
  • FindEmails.com─無料トライアル版では検索件数50件まで無料。有料版は検索件数500件で月額19ドルから(検索件数1件あたり0.038ドル)。
  • ContactOut─月々の検索件数40件まで無料。有料版は1,800件で月額29ドルから(1件あたり0.0161ドル)。

特定のメールアドレスを無料で探す方法は?

予算が厳しい場合、無料で簡単にメールアドレスを探す方法は3つあります。

  • Clearbit Connect は様々なソースと独自のデータベースから特定の人のメールアドレスを検索するGmailとOutlookのアドオンです。(関連記事:生産性を向上するおすすめのGmailアドオンと拡張機能も合わせてご覧ください)
  • GetProspect は名前とドメインから特定の人のメールアドレスを検索できるChromeの拡張機能です。
  • RocketReach は、特に検索対象がある程度の認知度がある場合、簡単にメールを検索できるツールです。無料のアカウントに登録するとメールアドレスの検索ができます。

2. DuckDuckGoで“@domainname.com”を利用する

これはGoogleではない検索エンジンを使用することでメールアドレスを検索する、あまり知られていない便利な方法です。

DuckDuckGoで“@domainname.com”を使用し完全一致の検索をかけることで、ドメインに紐づいた、公開されているメールアドレスの検索結果が全て表示されます。

見込み客の名前を含めて検索すれば特定の人のメールアドレスを検索することができますし、人物を限定せず包括的な検索をすることもできます。

DuckDuckGoでメールアドレスを検索する
DuckDuckGoでメールアドレスを検索する

DuckDuckGoや他のいくつかの検索エンジンでは非常にうまくいく方法ですが、残念ながらGoogleでは@はソーシャルメディアのタグに利用されるためこの方法は使えません。また、Bingでも同じように利用できません。

3. Twitterを活用する

時には自分のメールアドレスをTwitterのプロフィールの中やツイートに表示しているものの、ボットに見つからないように「.」や「@」の代わりに「dot(ドット)」や「at(アッと)」と表記している人もいます。

Twitterの高度な検索を開き、「at」や「dot」(または「アット」や「ドット」)の含まれる見込み客のツイートを検索しましょう。

完全一致で検索したい文章や、除外したい単語、ハッシュタグ、特定のアカウントや検索対象の期間を指定することができます。ここで色々と入力内容を変更してみましょう。検索結果を絞り込むために「メールアドレス」「までご連絡ください」「お問合せ先」などの単語を含んで検索してみましょう。

Twitterの高度な検索を利用してメールアドレスを検索
Twitterの高度な検索を利用してメールアドレスを検索

少し勇気がいるかもしれませんが、Twitterで直接本人にメールアドレスを訪ねてみてもいいでしょう。

自分のコメントに気づいてもらい、返信をもらえる確率を上げるために、簡潔にして、さらに、返信したくなる理由を含めましょう。

時にはメールアドレスを直接尋ねるのが良いことも
時にはメールアドレスを直接尋ねるのが良いことも

ダイレクトメッセージ(DM)を送れば、ツイートへの返信やメンションよりも相手に見てもらえる確率が高いでしょう。プライバシーの設定によってはまずは相互フォローしなければダイレクトメッセージを送信できない場合もあります。

特定のユーザーの過去のツイートをチェックする

Twitterでユーザーの過去のツイートをチェックするための方法も存在します。All My Tweetsというアプリを使用すると、特定のユーザーの過去のツイートを3200件まで無料で表示することができます。

使い方は次のとおりです。

All My Tweetsを開き、Twitterアカウントでログインします。

All My Tweetsで特定のユーザーの全てのツイートを1つのページで閲覧する
All My Tweetsで特定のユーザーの全てのツイートを1つのページで閲覧する

次に、ツイートを閲覧して連絡を取りたいサイトや人物のTwitterでのユーザー名を入力します。

ユーザー名を入力し全てのツイートを閲覧する
ユーザー名を入力し全てのツイートを閲覧する

ツイート一覧が表示されたら、「Ctrl/Cmd + F」を押し、「@domainname」(←@の後にドメイン名を記入)、「お問合せ」、「メールアドレス」、「までお問合せください」など、メールアドレスが記載されていそうな文言を探しましょう。

4. 見込み客のメルマガに登録する

多くのウェブサイトにはメーリングリストが存在します。

メルマガに登録する
メルマガに登録する

見込み客のサイトやブログにメルマガが用意されている場合は、登録してみましょう。多くのニュースレターは個人のメールアドレスから送信されています。お探しのメールアドレスを素早く、簡単に取得できる方法の一つとなり得ます。

一般的なinfo@のメールアドレスから送られてきている場合でも、ニュースレターへの返信で意見を述べたり、質問したりしてみましょう。返信があるかもしれません。

見込み客との関係性を築くきっかけとなり、将来的に個人的なメールアドレスを知ることができるかもしれません。

5. お問合せ用メールアドレスやコンタクトフォームから連絡する

多くのウェブサイトには一般的なお問合せ用のコンタクトフォームもしくはinfo@などのメールアドレスが設けられています。

標準的なコンタクトフォームの例
標準的なコンタクトフォームの例

管理スタッフが運用していることが多いですが、これらを活用し、連絡を取りたい見込み客の連絡先を聞くことができるかもしれません。

6. お問合せページやサイト紹介ページをチェックする

場合によっては最もシンプルな方法が、最適解であることもあります。お問合せサイトについて/会社紹介のページ、もしくはスタッフの紹介ページなどに、個人のメールアドレスが掲載されていることもしばしばあります。

しかし、これらのページがサイトのナビゲーションで見つけにくいこともよくあります。どこを開けばいいか分からない時はフッターを確認するか、次のよく使われるURLを試してみましょう。

  • example.com/contact
  • example.com/contact-us
  • example.com/contact-me
  • example.com/about
  • example.com/about-me
  • example.com/about-us
  • example.com/team
  • example.com/our-team
  • example.com/meet-the-team

7. 執筆者紹介ページをチェックする

もう一つのシンプルな方法として、見込み客のブログやサイト上で、執筆者紹介ページ(投稿にある執筆者の名前の部分にリンクが貼られていることがよくあります)をチェックすることができます。

特にWordPressのデフォルトのテーマや設定を利用している場合、このページには他にもたくさんの情報が記載されていることがあります。

8. WHOIS検索を利用する

サイトを所有する人物のメールアドレスを探すときに(個人事業主起業家ライターなど)、サイトのWHOIS情報からその連絡先を探すことができる場合もあります。

WHOISデータはドメイン登録の際に使われるもので、ドメイン所有者の情報を示す公開情報です。サイト所有者は全員連絡先を開示することが法律で決められています。利用するにはwho.isを開き、メールアドレスを探しているドメイン名を検索するだけでOKです。

WHOIS検索
WHOIS検索

ちなみに、他のWHOIS検索ツールには次のようなものがあります。

どのツールを使ってもあまり変わりはありません。運が良ければ、ドメイン登録に使用したメールアドレスを確認することができます。ただし、WHOISでは公開情報を一般に開示しないことも選択できるため、うまくいかないことも。

9. Googleを利用する(検索演算子も活用)

当たり前の方法のようですが、案外軽視されがちです。Googleをそのままの用途、つまり「検索」に利用しましょう。

見込み客の名前と「メールアドレス」という語句を直接入力し検索すれば、運が良ければヒットすることもあります。

しかし、探している人物の名前がよくある一般的な名前の場合、見つけるのが難しいかもしれません。珍しい名前だったとしても、うまくいかないこともあります。

検索を絞り込むのに、Googleの検索演算子を活用しましょう。使い方はとても簡単です。Googleに演算子を入力し、検索をかけるだけです。

  • [名前] + メール (または) メールアドレス
  • [名前] + お問合せ (または) 連絡先 (または) ご連絡ください
  • [名前] + “出身地”
  • [名前] + “勤務先”
  • [名前] + LinkedIn
  • [名前] + ZoomInfo
  • [名前] + メールアドレス
  • [名前] + お問合せ

見込み客のより詳しい情報(勤務先など)が分かる場合は、次のような検索ワードを試してみましょう。

  • site:会社のドメイン名.com + [名前] + メールアドレス
  • site:会社のドメイン名.com + [名前] + お問合せ
  • site:会社のドメイン名.com + 苗字.名前[at]会社名.com
  • site:会社のドメイン名.com + 苗字名前[at]会社名.com
  • site:会社のドメイン名.com + 苗字[at]会社名.com
  • site:会社のドメイン名.com + 苗字_名前[at]会社名.com

10. Facebookを利用する

Facebookページを設定する時、多くの情報を入力し、そのまま忘れてしまうことがあります。

プロフィールの基本データページを開くと(その人が公開している場合には)メールアドレスを確認することができます。

Facebookでメールアドレスを探す
Facebookでメールアドレスを探す

Facebookは見込み客のメールアドレスを探すのに最適な場所です。一般的なお問合せ先ではなく、より頻繁に利用しているメールアドレスを見つけることができる可能性があります。

11. 自分のメルマガを確認する

業界内でのあなたの認知度にもよりますが、既に見込み客があなたのメルマガに登録している可能性もあります。

メルマガ登録者を検索するだけで、簡単にお目当てのメールアドレスを見つけられるかもしれません。

多くのメールマーケティングソフトウェアではメルマガの送信先を検索できます。一例としてこちらではMailchimpの使い方をご紹介しています。

メールマーケティングソフトウェアでメールアドレスを検索する(MailChimpなど)
メールマーケティングソフトウェアでメールアドレスを検索する(MailChimpなど)

12.LinkedInのつながりをエクスポートする

LinkedInでつながりをエクスポートできることはご存知でしょうか?

見込み客とのつながりがある場合、メールアドレスを知ることができるかもしれません。

LinkedInの連絡先をエクスポートする方法

ステップ1 – LinkedInのホーム画面の上部にある「プロフィール」をクリックし、ドロップダウンメニューから「設定&プライバシー」を選択します。

LinkedInからメールアドレスをエクスポートする
LinkedInからメールアドレスをエクスポートする

ステップ2 – 「プライバシー」タブをクリックし、「データのコピーの取得」(「個人データの取り扱い」セクションの中)をクリックします。

LinkedInからメールアドレスのデータをダウンロード
LinkedInからメールアドレスのデータをダウンロード

ステップ3 – つながりのボックスにチェックを入れ、「データをリクエスト」をクリックします。

LinkedInのデータをコピーしてメールアドレスを取得
LinkedInのデータをコピーしてメールアドレスを取得

10分程度でつながりのメールアドレスが便利なスプレッドシートに記載されたメールが届きます。

この方法はLinkedInアカウントを取り消されてしまうのを避けるためにも、責任を持って利用しましょう。

13. 経験に基づき推測する

多くのメールアドレスは同じようなパターンで作成されています。通常、かなりシンプルなフォーマットにしたがっています。

そのため、見込み客の名前、苗字、ドメイン名がわかれば、メールアドレスを予測することができます。

既に同じ会社に所属する人のメールアドレスを知っている場合、どのような構造になっているかは分かるでしょう。

そうでない場合は、次の一般的な構造を試してみましょう。

  • [苗字]@example.com
  • [苗字].[名前]@example.com
  • [苗字][名前]@example.com
  • [苗字].[名前のイニシャル]@example.com

まとめ

今回はお目当ての人物のメールアドレスを探す方法についてご紹介しました。ただし、そこには常に責任が伴うことも忘れてはいけません。

そのため、ここでご紹介したメールアドレスを探す方法は賢く使いましょう。スパムメールを送ってはいけません。他人のメールアドレスを他の人に売ってはいけません。そして、連絡を取ろうとしている相手に不快な思いをさせてはいけません。さもないと良好なビジネス関係、人間関係を構築できる機会を失ってしまいます。

Matteo Duò Kinsta

Head of Content at Kinsta and Content Marketing Consultant for WordPress plugin developers. Connect with Matteo on Twitter.