Gmailの受信トレイをフル活用するなら、検索演算子(検索コマンド)を使いこなしましょう。
受信トレイの中で見失ったメールや添付ファイルを探したり、特定のフレーズやキーワードを使って素早くメールをフィルタリングしたりなど、便利な機能を多数利用することができます。
今回は、Gmailの検索演算子を取り上げ、その概要と利便性、そしてメール管理を効率化する便利な検索演算子を20種類ご紹介します。
Gmailの検索演算子について動画での解説もご用意しています。
Gmailの検索演算子とは
Gmailの検索演算子(検索コマンド)は、Gmailの検索ボックスで使用できる単語や記号で構成される文字列で、受信トレイやGmailの検索結果をフィルタリングするのに役立ちます。
演算子を組み合わせれば、検索結果をさらに絞り込むこともできるため、お目当てのメールや添付ファイルをすぐ見つけ出すことができます。
Gmailの検索演算子は、以下のようになります。
Gmailの検索演算子に関する公式ドキュメントには、使用可能な検索演算子が一覧表示されています。
Gmailの検索演算子を活用したい理由
Gmailの受信トレイに数通のメールしか溜まっていない場合は、そもそも検索は不要かもしれません。
しかし、多くの場合(特にリモートで仕事をしている場合)、何年も使用していると多数のメールが蓄積され、Google WorkspaceやGmailアドオンを駆使しても、時にメール管理に苦労することがあります。
Gmailは世界で18億人以上が利用する最も人気の高いメールサービスであり、メールの30%がGmailで開封されています。これは膨大な量です。
Gmailの検索演算子を使用することで、メール一覧をブラウジングする手間を省き、日々の作業が効率化されます。
- 特定の送信者からのメッセージを検索
- 特定の人に送られたメールを検索
- 特定のキーワードで検索など
複数の検索演算子をつなげて、さらに具体的な検索結果を取得することも(後ほどご紹介)。
Gmail検索演算子の注意点
Gmailの検索演算子には、1つ懸念点があり、それはSMTPポートに関係しています。
Gmailアカウントからアクセスする場合は問題ありませんが、Gmailアプリを使用して設定されているIMAPアカウントをお持ちの場合、演算子を使用した検索結果が正確でない場合があります。
見失ってしまった重要なメールを受信トレイから検索する際には、その点に注意が必要です。
Gmail検索演算子の使用方法
Gmailの検索演算子の使い方は、受信トレイの上にある検索ボックスをクリックして、演算子を入力するだけと非常にシンプルです。
演算子やキーワードを入力すると、Google 検索と同じように機能します。先に触れたとおり、複数の演算子を組み合わせることも可能です。
Gmailの検索機能
検索フィールドの右側にある「検索オプションを表示」アイコンをクリックすると、以下の項目を使用することができます。
- From(メール差出人)
- To(メール受取人)
- 件名(メールの件名)
- 含む(メールの内容に含まれている単語)
- 含まない(メールに含まれていない単語)
- サイズ(メールのサイズ)
- 検索する前後期間(1日から1年までの期間まで選択可能)
- 検索(検索に含めるフォルダ)
- 添付ファイルあり(必要に応じて選択)
- チャットは除外する(必要に応じて選択)
便利なGmail検索演算子
検索バーに入力可能な演算子には、以下のようなものがあります。
- –(語句):特定の語句を含むメールを除外
- (語句):特定の語句を検索
- +(語句):特定の語句を含むメールを検索
- After:(日付):特定の日付以降に送信されたメールを検索
- Before:(日付):特定の日付以前に送信されたメールを検索
- Bcc:(名前):特定の人がBCCされているメールを検索
- CC:(名前):特定の人がCCされているメールを検索
- Category:(カテゴリ名):カテゴリ内のメールを検索
- Filename:(ファイル名または種類):特定のファイルまたは添付ファイルの種類を検索
- In:(フォルダまたはラベル名):フォルダまたはラベル内のメールを検索
- Subject:(単語またはフレーズ):単語またはフレーズを含むメールを検索
- In:anywhere:Gmailのフォルダの中からメールを検索
以下、実際の使用方法を見ていきましょう。
便利なGmail検索演算子の使い方20選
Gmailの検索演算子は、受信トレイのメールをさくっと見つけるためのショートカットとして利用できます。
1. 特定の人から受信したメールを検索する
to:me from:[email]
特定のメールアドレスから受信したメール一覧を表示するには、この検索演算子を使用できます。fromの後に名前を入力し始めると、検索バーの下に会社やGoogle コンタクトからの連絡先の候補が表示されます。連絡先をクリックしてメールアドレスを追加しましょう。
例:to:me from:[email protected]
2. 特定の人に送信したメールを検索する
from:me to:[email]
特定のメールアドレスに送信したメールを検索するには、この演算子を使用します。この演算子には、特定のメールアドレスまたは相手の名前を入力することができます。
後者を入力する場合は、その名前を持つユーザーに送信されたメールが一覧表示されます。
例:to:[email protected]
3. CCまたはBCCに追加した人でメールを検索する
cc:[email/name]
bcc:[email/name]
送信者と受信者の検索は、CC(カーボンコピー)またはBCC(ブラインドカーボンコピー)フィールドには適用されないため、これを行うには、「cc:」または「bcc:」を使用して検索します。
例:cc:John
、bcc:[email protected]
4. 特定のメーリングリストからのメールを検索する
list:[mailing list]
特定のメーリングリストからのメッセージを表示するには、「list:」の後にメーリングリストのアドレスを続けます。
例:list:[email protected]
5. キーワードを指定してメールを検索する
[keyword]
これは基本の検索方法とも言えますが、演算子を使わずに単に検索バーにキーワードを入力します。
メールに含まれている特定の単語がわかっている場合や、検索したいトピックがある場合には、単語やフレーズを入力してEnterキーを押すだけでOKです。
例:オンライン会議
6. 正確なキーワードを含むメールを検索する
“[keyword1] [keyword2]”
検索したい語句に複数の単語が含まれている場合は、引用符(””)を使って完全にキーワードに一致する検索を行うことができます。
例
“オンライン会議 アジェンダ”
7. 件名に含まれる単語でメールを検索する
subject:[keyword]
件名の内容からもメールを検索できます。「subject:」の後に検索したい単語やフレーズを入力します。
例:subject:週末
8. 添付ファイルを含むメールを検索する
has:attachment
「has:attachment」を使用すると、添付ファイルを持つメールのみを検索でき、ファイルの種類や形式に関係なく、あらゆる種類の添付ファイルを含むメールのみが表示されます。
この演算子を使用すると、以下のようなより詳細な検索フィルターが表示されます。
これらのフィルターを利用することで、メールをさらにフィルタリングすることができます。
例:has:attachment
9. 特定の種類のファイルが添付されたメールを検索する
has:[file type]
Google ドライブを使用して、ファイルを頻繁に送信する場合は、Google ドライブの特定の添付ファイルを検索するために演算子を使用することができます。「has:drive」と入力すると、Google ドライブに添付されたメールが表示されます。
また、Google スプレッドシートのファイルには「has: spreadsheet」、Google ドキュメントのファイルには、「has: document」、Google スライドのファイルには、「has: presentation」を使用することも可能です。
例:has:drive
、has:spreadsheet
、has:document
、has:presentation
10. YouTube動画を含むメールを検索する
has:youtube
YouTube動画を含むメールを検索するには、「has:youtube」を使用します。これにより、YouTube動画のリンクを含むメールのみを表示することができます。
例:has:youtube
11. ファイル名またはファイルタイプでメールラベルを検索する
label:[label] filename:[name/extension]
「filename:」を使用すると、特定のタイトルまたは拡張子を含む添付ファイルを持つメールを検索できます。
例えば、あるメールに特定の名前の添付ファイルがあったことを覚えている場合、この演算子を使えば簡単に見つけることができます。
以下のように「label:」と組み合わせれば、特定のメールラベルに絞って検索することも。
例:label:Work filename:pdf
、label:Important filename:pdf
、label:Home filename:example.txt
12. 特定の場所にあるメールを検索する
in:[label]
例えば、スパムフォルダや自分で作成したフォルダなど。「in:anywhere」を入力すると、Gmailの履歴全体を検索することができます。
例:in:spam
、in:trash
13. 特定のカテゴリのメールを検索する
category:[category]
「category:」にカテゴリ名を入力すると、Gmailアカウント内の特定のカテゴリに含まれるメールを検索できます。
例:category:primary
、category:social
14. マークされたメールを検索する
is:[mark]
Gmailアカウントで特定のステータスを持つメールを検索することができます。「is:」の後に以下のような条件を入力することで、メールを絞り込むことができます。
例:is:starred
、is:unstarred
、is:snoozed
、is:read
、is:unread
15. 特定の期間のメールを検索する
before:[date]
newer:[date]
older:[date]
after:[date]
特定の期間のメールを探す場合には、「before:」と「after:」を使用します。特定の日付の前後に送信されたメールを検索することができます。
また、「before:」の代わりに「older:」、「after:」の代わりに「newer:」を使用するのでもOKです。日付はyyyy-mm-dd形式(西暦-月-日)で指定しましょう。
例:before:2020-03-01
16. 特定のラベルでメールを検索する
label:[label name]
特定のラベルを持つメールをフィルタリングするには、「label:」にラベルの名前を続けます。
例:label:urgent
17. 検索結果から一部のメールを除外する
-[keyword]
単語の前にマイナス(-)を付けると、検索結果から特定のキーワードを持つメールを除外することができます。
例:-newsletter
18. 特定のサイズを超えるメールを検索する
size:[size]
特定のサイズ(バイト数)を超えるメールを表示するには、「size:」にバイト数を続けると、指定したサイズより大きいメールけを検索することができます。
また、15000000を15Mのように省略して入力することも可能です。
例:size:100000
19. 複数の条件を含むメールを検索する
[operator:value 1] AND [operator:value 1]
先に触れたとおり、複数の条件を組み合わせて、より具体的で正確な検索を行うことも可能です。「AND」は両方の値が検索に適用されるようにします。
スペースで区切った2つの条件を「AND」なしで使用しても同じ結果が得られます。
例:to:[email protected] AND has:attachment
20. 条件に合致するメールを検索する
[operator:value 1] OR [operator:value 1]
2つの演算子の値の間に「OR」を置くと、2つの条件のいずれかを満たすメールが表示されます。
例:to:[email protected] OR list:[email protected]
まとめ
今回は、便利なGmail検索演算子(検索コマンド)をご紹介しました。うまく活用することで、受信トレイでの操作が効率化されるはずです。
これらの検索演算子と特定の人物のメールアドレスを見つける方法を組み合わせれば、メールの機能をさらに有効活用することができます。
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