業界内での予想では、2019年最大のマーケティングトレンドであるビデオ動画は2021年までにそれ単体でインターネットのトラフィック全体の82% を占めるようになるだろうと言われています。一方で、動画のコンテンツはテキストベースのコンテンツよりもかなり重く、ウェブサイトサーバーに大きな負荷がかかるというのが難点です。
そこで近代のマーケティング戦略で大きな役割を担うのが動画共有サイトやサービスです。サーバーの動作が遅れたり、サイトがダウンしたりすることなく、高品質の動画をアップロード、共有できなければなりません。
この記事では、おすすめの動画共有サイト10選をご紹介し、あなたのニーズにぴったりなものを選ぶお手伝いをしたいと思います。
それぞれのサービスを詳しく見て行く前に、そもそもの疑問にお答えしましょう…。
自分で動画をホストすべきか動画共有サイトを利用すべきか?
専用サーバーや仮想マシンを使用していたとしても、また、例えトラフィックの少ないものであっても、動画はサーバーに大きな負荷をかけることがあります。
普通の画像入りのウェブページの重さは通常数メガバイト以下である一方、720p動画単体だけでも通常100メガバイト以上の重さです。
そのため、たった10人の訪問者が1分間HD動画を閲覧するだけで、1ギガバイトのサーバーの帯域幅が必要となるのです。テキストと画像だけのページであれば同じ帯域幅で1,000人以上の訪問者が閲覧することができます。
帯域幅に制限を設けているウェブホスティングプランも多いため、一つの動画をアップするだけでたったの数日で上限に達してしまうこともあるでしょう。このような理由から、通常、外部の動画共有サービスを利用する方が得策です。
2023年おすすめの動画共有プラットフォーム10選
無料の動画共有サービス
多くの方は次のような疑問をお持ちでしょう。
どこで無料にて動画共有サービスを利用できるのか?
YouTubeやその他の無料の動画共有サービスのメリット/デメリットを詳しく見ていきましょう。
1. YouTube

YouTubeは現状インターネット上で最大のシェアを誇る動画共有サイトです。毎月19億人ものユーザーがサイトにログインしているYouTubeに敵うサービスはないでしょう。
しかし、だからといって必ずしもオンラインで動画を共有するのに最適なオプションであるとは限りません。
コンテンツクリエイターにとって、おすすめ機能や検索機能を通じてYouTubeの膨大な数のオーディエンスを獲得できることのメリットは大きいでしょう(YouTubeチャンネルを作成する方法と【YouTube SEO】自力でできる動画最適化のコツもご覧ください)。
データストレージと帯域幅は無制限で、最大128GBまでの動画をアップロードすることができます。さらに、動画によって生み出された広告収入の一部を得ることもできます。
一方で、ビジネスで使う場合は、冴えないブランド名入りの埋め込みプレーヤーしかウェブサイトに埋め込むことができないため、最適なオプションとは言えないかもしれません。
YouTube動画は、コンテンツマーケティング戦略において欠かせない要素ですが、オンライン講座やレビュー動画などを配信するのには、最適なプラットフォームとは言えません。
動画アップロードのガイドラインやその他のメリット/デメリットについてもう少し詳しく見てみましょう。
YouTubeの動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最低サイズ:240p (426 x 240)
- 最大サイズ: 4K (3840 x 2160).
- アスペクト比: 16:9 (4:3の動画の場合自動で黒のフレームを追加)
- 最大ファイルサイズ: 128 GB
- 動画の最大長さ:12時間
- 合計ファイルストレージ:無制限
- アップロード可能な動画形式:.MOV、.MPEG4、MP4、.AVI、.WMV、.MPEGPS、.FLV、3GPP、WebM
メリット
- ビデオファイルを保存できる無料の無制限クラウドストレージ
- 業界を牽引するサービスであり、検索、おすすめ、チャンネル登録などの機能を通じて19億人のユーザーをオーディエンスとして獲得できるポテンシャル
- 動画を一般公開しない非公開もしくは非掲載のオプションもあり
- 個別に生成される埋め込みコードを使用して簡単に動画を埋め込むことができる
YouTubeの最も大きな利点は、100,000,000人以上の登録者数を誇るチャンネルも存在するなど、オンライン上でのオーディエンスの獲得において一番の実績を持つところでしょう。

他にも、無制限のクラウドストレージや動画の最大128GB、最長12時間の動画もアップロードできるところも魅力でしょう。しかもそれらが全て無料で利用できます。
デメリット
- ベーシックな埋め込みのオプション
- 自分のウェブサイトに埋め込む商用のコンテンツであっても自動で広告が再生される
- 全ての動画の最後にはおすすめの動画が表示される(以前は動画のURLの最後に?rel=0と追記することで表示させないようにできましたが、現在は仕様が変わりこの方法は使用できなくなりました)
- 外部サービスを使用しない限りダウンロードは不可
- フェアユースの法理に従うと潜在的な著作権の問題に発展する可能性あり
ビジネスでの利用で、プロフェッショナルな雰囲気の動画を表示したいという人にとって、YouTubeを動画共有プラットフォームとして利用する際の最大のデメリットは広告が表示されることでしょう。

以前は完全に広告を非表示にすることができましたが、現在では個々の動画の広告を非表示にすることしかできません。この方法だと、たくさんの動画を公開している場合、多くの時間を割かなければなりません。
これだけであれば一部のビジネスにとってはそこまで打撃を与えないかもしれませんが、動画の最後に競合の動画がおすすめとして表示される可能性があるのもデメリットと言えます。
こんな人におすすめ
- ソーシャルプラットフォームでオーディエンスを獲得したいコンテンツクリエイター
- 動画を利用しウェブサイトへのトラフィックを増加させ、新しいオーディエンスへリーチしたいというビジネス
当社でもWistiaのような有料のサービスを利用している一方で、YouTubeの持つ膨大なオーディエンスにもリーチするために、YouTubeチャンネルにも動画をアップロードしています。是非チャンネル登録をお願いします!
2. Dailymotion

YouTubeに次ぐ動画共有プラットフォームを目指すDailymotionは今回ご紹介するサービスの中で最も有力なYouTubeの競合と言えるでしょう。3億人以上のユーザーを誇り、トップユーザーであるT-Seriesは9万フォロワーを持ちます。

ちなみに比較のためにご紹介すると、T-SeriesのチャンネルはYouTubeのチャンネル登録者数は1億2千万人以上です。
Dailymotionの動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最低サイズ:240p (426 x 240)
- 最大サイズ:4K (3840 x 2160)
- アスペクト比: 16:9 (4:3の動画の場合自動で黒のフレームを追加)
- 最大ファイルサイズ: 2 GB
- 動画の最大長さ:1時間
- 合計ファイルストレージ: 無制限
- アップロード可能な動画形式: .MOV,.MPEG4, MP4, .AVI, .WMV, .FLV, .MKV, 3GPPなど
メリット
- 無料で無制限の動画共有
- 非公開の動画やパスワードで保護された動画をアップロードできる
- 競合があまり多くないプラットフォームで一定のオーディエンスを獲得できる可能性がある
YouTubeと比べるとDailymotionの潜在的な伸び代は少ないでしょう。
競合が少ないため一からオーディエンスを獲得しやすい一方、その後の成長のポテンシャルはYouTubeより格段に低くなります。
デメリット
- YouTubeよりも全体のオーディエンスが少ない
- YouTubeよりも最大ファイルサイズが小さい
- 外部サービスを使用しない限りダウンロードは不可
- 動画の再生前、再生中、再生後に自動で広告が再生される
YouTubeと同様Dailymotionは広告で収益をあげています。最大の違いはDailymotionでは登録者の人数に関係なく広告が表示されるという点です。

また、パートナー登録をしない限り設定を編集することができません。また、アップロードサイズの上限はYouTubeより小さく、サイトへの動画の埋め込みに関してはYouTubeと同様の問題点があります。
こんな人におすすめ
- 補助的な配信チャンネルを探しているコンテンツクリエイター
3. Vimeo

ソーシャル動画共有プラットフォームであるDailymotionやYouTubeとは異なり、Vimeoはプロフェッショナル用の動画共有/コラボレーションサービスです。
Vimeoにもアルゴリズムではなく人間によって選別された動画視聴機能はありますが、そのオーディエンスは特定の人に限定されています。Vimeoはプロのクリエイター向けのプラットフォームなので、次のような特定の種類の動画でないとあまりマッチしないでしょう。
- オリジナルのショートフィルム
- オリジナルのアニメーション
- インディーズのミュージックビデオ
- エクストリームアウトドアスポーツ/ネイチャー系の動画
これらのカテゴリー以外の動画を提供する場合、Vimeoでオーディエンスを獲得するのは難しいかもしれません。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最低サイズ:240p (426 x 240)
- 最大サイズ:8K (8192 × 4320)
- アスペクト比: 16:9 (4:3の動画の場合自動で黒のフレームを追加)
- 最大ファイルサイズ: 無料ユーザーの場合500 MB(有料ユーザーの場合256GB)
- 動画の最大長さ:ファイルサイズにより制限
- 合計ファイルストレージ:無料ユーザーの場合500 MB/週(有料ユーザーの場合20 GB/週)
- アップロード可能な動画形式:.MOV, .MPEG4, MP4, .AVI, .WMV, .FLV, .MKV, 3GPPなど
メリット
- 広告がない
- 控えめで、カスタマイズ可能な埋め込み動画
- Vimeo Createを使って、プロフェッショナルなソーシャルメディア動画を作成できる
- クリエイティブなサービスをプラットフォームで宣伝できる
- 動画のダウンロードを有効にすることができる
- 有料プランも月額7ドルからとお手頃
Vimeoはビジネスでの使用を想定した設計となっています。広告がなく、動画の埋め込みをカスタマイズできるため、ランディングページに動画を載せたいという方には最適なチョイスです。
埋め込み動画プレイヤーは小綺麗で、読み込みも速く、広告や強制的なおすすめの表示もありません。レスポンシブもしくは固定サイズを選択でき、自動再生もしくはループ再生を選択できます。

有料のユーザーはさらに埋め込みの設定をカスタマイズすることができます。

無料でプロフェッショナルな動画をサイトに載せたいという方にとってVimeoは最適なオプションでしょう。
デメリット
- 無料のアカウントだとアップロードの上限が低い
- オーディエンスの幅が狭い
Vimeoの主なデメリットは無料アカウントの場合アップロードの上限が低いことと、オーディエンスが比較的限られているという点です。
映画の作品などを製作しているクリエイターでない限り、このプラットフォームでフォロワーを獲得するのに苦戦するでしょう。
こんな人におすすめ
- その分野に関心のあるオーディエンスに向けて、作品を共有して、サービスを宣伝したいプロのクリエイター
4. Facebook

Facebookはオーディエンスの規模でYouTubeに肩を並べることのできる唯一のプラットフォームです。実際、Facebookは月間24億5千万人のアクティブユーザーを持つため、オーディエンスの数だけで見るとYouTubeよりも多いと言えます。
しかし、Facebookはソーシャルメディア兼メッセージングプラットフォームであり、動画共有プラットフォームではありません。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 推奨サイズ: 720p (1280×720) px to 1080p (1920×1080 px)
- 対応アスペクト比:ワイドスクリーン(16:9)、完全ポートレート (9:16)、 垂直(2:3, 4:5), 正方形(1:1)
- 最大ファイルサイズ: 4 GB
- 動画の最大長さ:2時間
- 合計ファイルストレージ:無制限
- アップロード可能な動画形式:.MOV, .MPEG4, MP4, .AVI, .WMV, .FLV, .MKV, 3GPP, など
メリット
- 無料で無制限の動画共有
- Facebookに直接動画をシェア
- 最大規模のソーシャルメディアプラットフォームでオーディエンスを獲得できる
タイムラインとFacebook Watchへ動画機能が追加されたことにより、Facebookはインターネット上最大の動画配信サービスの一つとなりました。
毎週何十億という動画が閲覧され、人気なクリエイターたちはFacebook上に直接動画をシェアしています。
閲覧者が少ないFacebookのクリエイターでも2019年には口コミで一からオーディエンスを獲得するチャンスが高まりました。
デメリット
- 全ての動画に広告が自動で再生される。
- 非常に基本的なブランド名入りの埋め込みプレーヤーの設定しかできない
- 他のサービスよりも低い画質
Facebookの動画の埋め込みプレーヤーでは最低限の設定しかできません。自動再生やループ再生機能はありません。また、他のサービスよりも画質が低く、広告が動画の前後と再生中に表示されます。
こんな人におすすめ
- 一からオーディエンスを獲得したいというコンテンツクリエイター
- ブランドの認知度を高め、類似のキャンペーンに向け初見のユーザーにアプローチしたいマーケター
有料の動画共有サービス
ここからはビジネス向けにおすすめの有料動画共有サービスをご紹介していきます。無駄を省いたものから、ブランド名の入らないもの、高品質な動画の共有プラットフォーム、データによるマーケティングに重きを置いたサービスまで企業向けのサービスをご覧ください。
5. WordPressでの動画配信: Jetpack

Jetpackは名の知れたプラグインですが、有料プランで動画ホスティングサービスを利用できることはあまり知られていません。
プレミアムプランでは月額19.95ドルで無制限の動画配信が利用できます(ストレージのソフトリミットは2TB)。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最大ファイルサイズ:2 GB (1 GB以下を推奨)
- 動画の最大長さ:サイズにより制限
- 合計ファイルストレージ:無制限
- アップロード可能な動画形式:.MOV, .MPEG4, MP4, .AVI, .WMV, .FLV, .MKV, 3GPPなど
メリット
- ブランド名が入らず、カスタマイズ可能な埋め込み動画プレーヤー
- 無制限の動画配信
- WordPressのダッシュボードに動画に関する統計が表示される
Jetpackの動画ブロックを利用すると、WordPressの投稿やページの中にシームレスに動画を埋め込むことができます。
自動再生やミュート、ループ再生などの詳細設定も可能な上、再生ボタンなどを全て隠すこともできます。

デメリット
- 他の有料の動画共有サービスにあるような詳細の機能が備わっていない
- オーディエンスが確立されていない
Jetpackのデメリットは他の有料のサービスに備わっているような詳細機能が欠けている点です。分析は比較的ベーシックなもので、CTA(他サイト画面への誘導ボタンなど)やリードの獲得、動画の編集はできません。
また、YouTubeやFacebookとは異なり有料である上、デメリットを上回るような魅力的な既存のオーディエンスも存在しません。
こんな人におすすめ
- すでに有料のJetpackのプランに登録しているWordPressサイトのオーナー
6. Wistia

Wistiaは動画共有サービスよりもデジタルマーケティングソリューションに近いツールです。動画をアップロードしてサイトへ埋め込むのに利用することはもちろんできますが、そこは主なセールスポイントではありません。
Wistiaには動画プレーヤーの中に潜在顧客獲得用のフォームやその他のCTAを埋め込む機能など、便利な機能が備わっています。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最大解像度: 4K (3840×2160 px)
- 対応アスペクト比:全てに対応、レスポンシブなプレーヤー
- 最大ファイルサイズ: 8 GB
- 動画の最大長さ:2時間
- 合計ファイルストレージ:有料プラン(月額$99)では動画10個まで、追加の動画毎に月額$0.25が加算
- アップロード可能な動画形式:.MP4(推奨), .MOV, .AVI, .WMV, .FLV, .MKV, 3GPPなど
メリット
- 広告がない
- 100%カスタマイズ可能な埋め込みプレーヤー
- チャンネル内の他の動画をハイライト(外部の動画のおすすめは表示されない)
- Facebook/Instagram向けのカスタムオーディエンスを追加できる
- 動画から潜在顧客を獲得できる
- ブランド名の表示をカスタマイズできる
- CRMとの連携
Wistiaの特徴は、経験豊富なデジタルマーケターやデータに重きを置くビジネスなどのニーズに応えたツールである点です。当社でも好んで利用している動画共有サービスで、当社の動画の多くはこのツールを利用しています。
サイト上で動画を利用してリマーケティングキャンペーンのためのカスタムオーディエンスを生成することができます。また、動画から潜在顧客を獲得し、データをCRMと統合することも可能です。

顧客毎にパーソナライズした体験を提供したいというビジネスの場合Wistiaは素晴らしいツールです。
デメリット
- 高価
- 既存のオーディエンスが存在しない
10個の動画で月額$99という料金設定のWistiaは今回ご紹介した中でも最も高額なツールの一つです。ただし、企業や軌道にのっているオンラインのビジネスの場合、全体のマーケティング予算からしてみれば些細なものでしょう。
こんな人におすすめ
- 顧客毎にパーソナライズした体験を提供するデータに重きを置くビジネス
- 潜在顧客獲得や長期的な販売プロセスに重点を置く企業
- 経験豊富なデジタルマーケター
7. Spotlightr

Spotlightrもまた、趣味や個人のブログなどではなく、マーケター向けの動画共有サービスです。
詳細の動画の分析を提供し、カスタムオーディエンスの追加、潜在顧客の獲得などに便利です。マーケティングや営業に動画マーケティングを取り入れたいという方にとって、オールインワンのソリューションです。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 対応するソース: Facebook, YouTube, Vimeo, Amazon S3, Dropboxなど
- 最大解像度:4K (3840×2160 px)
- 対応アスペクト比:全てに対応、レスポンシブなプレーヤー
- 最大ファイルサイズ: 最大サイズの記載なし
- 合計ファイルストレージ:月額$14のスタートアッププランで容量25GB、帯域幅50GB
- アップロード可能な動画形式:MP4(推奨), Ogg, WebM, MOV, FLV (非推奨)など
- 360度動画対応
メリット
- 広告がない
- お手頃
- ブランド名の表示をカスタマイズ可能
- 埋め込み動画プレイヤーを完全にカスタマイズ可能
- 高度な動画視聴分析とヒートマップ
- キャプチャゲートによる潜在顧客の獲得
- ペイ・パー・ビューゲートにより視聴による収入を獲得
- 動画でコンテストを開催
- Google、Facebook、Instagramの広告と連携できるオーディエンスビルダー
Spotlightrでは動画から潜在顧客を獲得し、収入を得るための分かりやすいツールボックスが利用できます。ブランド名を含め動画プレーヤーは完全にカスタマイズが可能で、オーディエンスの増加、潜在顧客の獲得に役立てたり、閲覧者のコンテストを開催したりすることも可能です。
ユーザーが個々の動画にどのようなアクションを起こしているかが分かる高度な視聴分析では、深い考察やヒートマップを確認できます。
動画の主な利用目的がマーケティングやブランディングである場合、Spotlightrは是非とも検討したいツールです。
デメリット
- 複雑さ
様々な機能が備わっているため、デジタルマーケティングの経験があまりない人にとっては少々煩雑かもしれません。
Suitable for:
- 顧客毎にパーソナライズした体験を提供するデータに重きを置くビジネス
- 潜在顧客獲得や長期的な販売プロセスに重点を置く企業
- 経験豊富なデジタルマーケター
8. Brightcove

Brightcove は他のマーケティングオートメーションツールとの連携やサーバーサイド広告挿入に特化した法人向けの動画共有ソリューションです。
大手出版社の面々や、フォーチュン500企業の半分で採用されているスケーラブルなソリューションです。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最大解像度: なし
- 対応アスペクト比: 全てに対応、レスポンシブなプレーヤー
- 最大ファイルサイズ: なし(100GBまでは問題なくアップロードできることを確認済み)
- 合計ファイルストレージ: プラン毎に異なる
- アップロード可能な動画形式: .MP4, .MOV, .AVI, .WMV, .FLV, .MKV, 3GPPなど
メリット
- 動画広告インベントリの管理、販売が可能
- ウェブサイトやアプリへの直接ライブ配信が可能
- 法人にとって身近なコンテンツマネージメントシステム
- 高度なマーケティングオートメーションとの連携
Brightcoveは法人には便利な選択肢です。動画を最大限にマーケティングやコミュニケーションに統合したい場合には有用です。出版社/パブリッシャー向けに、主要DSPソリューションと連携できるサーバーサイド広告挿入機能も用意されています。
デメリット
- 価格(事業規模による)
- 複雑さ
Brightcoveのプランは年間300万円から(※要問い合わせ)で、通常年間の契約が必要となります。法人向けのツールであるため、中小企業や個人事業主にとっては複雑で使いにくいかもしれません。
こんな人におすすめ
- マーケティング戦略でデジタル動画を利用したい法人
9. SproutVideo

SproutVideoもまたビジネス向けの動画共有サービスです。
共有、コラボレーションツールの他、潜在顧客獲得フォーム、オーディエンスの構築、高度な動画の視聴分析などの機能を提供します。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最大解像度: なし
- 対応アスペクト比:全てに対応、レスポンシブなプレーヤー
- 最大ファイルサイズ:100GB
- 動画の最大長さ:無制限
- 合計ファイルストレージ:容量500GBと帯域幅500GB(月額$24.9のシードプラン)
- アップロード可能な動画形式:.MP4, .MOV, .AVI, .WMV, .FLV, .MKV, 3GPPなど
メリット
- 動画から潜在顧客獲得が可能
- 詳細の動画分析による深い考察が可能
- 監査ログにより編集の追跡が可能
- 権限の付与が可能
- 無制限に独自の動画プレイヤーのデザイン作成が可能
- カスタムプレイリストの機能
サービスに含まれるオンラインのツールを使用して、無制限に独自の動画プレイヤーをデザインすることができます。この機能により、サイトの特定のページにシームレスにマッチするように動画を埋め込みことができます。
また、カスタムプレイリストで顧客の関心のある動画を配信することが可能です。さらに、デジタルマーケティング戦略に役立つ潜在顧客獲得やオーディエンス形成のためのツールも提供します。
デメリット
- 複雑
- プラットフォーム独自のオーディエンスが存在しない
月額$25のシードプランには主要なマーケティング機能の大半が含まれているため、中小企業や個人事業主にとってSproutVideoは長期的に利用しやすいツールでしょう。
ただしSpotlightrやWistiaと同様、既存のオーディエンスが存在しません。また、機能が色々あるため、経験の乏しいユーザーにとっては扱いづらいかもしれません。
こんな人におすすめ
- 潜在顧客の獲得や長期的な販売プロセスに重点を置く企業
- 経験豊富なデジタルマーケター
10. Uscreen

Uscreenは今回ご紹介している他のサービスとは少し系統の違うサービスです。教育者たちがオンライン動画で収益を上げるためのVODもしくはオンライン講座動画のプラットフォームです。
この記事をご覧の方の中にはそういった目的で動画共有サービスをお探しの方もいらっしゃるかもしれません。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最大解像度: 1080p (1920×1080 px)
- アップロード可能な動画形式:MP4
Pros:
- オンライン講座の動画を作成、開催、販売できる
- 携帯電話やスマートテレビ上でOTTアプリと連携できる
- 個別見積による料金プランの選択が可能
- 速度の速いHD動画の共有が可能
Uscreenは動画の共有がサービスに含まれているため、人によっては通常のWordPressのメンバーシッププラグインやLMSよりも使いやすいかもしれません。
Cons:
- 価格
このツールを使うとオンライン講座の計画、アップロード、管理などが楽になりますが、他のサービスと比べるとやや料金が高いのが欠点です。
ベーシックプランは月額$99/monthで登録者数の上限は300人です。
こんな人におすすめ
- オンライン講座を開設する予定の教育者やビジネス
最もおすすめの動画共有サービスは?
最適な動画共有サービスはビジネスのニーズによって異なります。
WordPressサイトにシームレスに広告のない動画を埋め込みたいという方は、カスタマイズ可能なプレーヤーとお手頃な月額料金プランのVimeoがおそらく最適でしょう。すでにJetpackの有料会員の場合、動画配信にも利用すると良いでしょう。
詳細の視聴分析や、顧客毎のパーソナライゼーション、潜在顧客の獲得などが必要な場合はWistiaとSpotlightrを検討してみましょう。
Brightcoveは法人の方に最適な選択肢で、Uscreenはオンライン講座を開催したい方にぴったりです。
認知用の動画コンテンツで新しいオーディエンスにリーチしたい場合、YouTube とFacebookが最適でしょう。
このように、この質問への答え一つではありません。動画を使って達成したいゴールと予算によって答えは変わってきます。
まとめ
インターネット上で動画を共有する方法はたくさんあります。
YouTubeは多くの動画作成者にとっては非常に便利なツールですが、ビジネスにとってはデメリットもたくさんあります。埋め込みプレーヤーのカスタマイズができないためプロフェッショナルな雰囲気が出なかったり、競合の広告が表示されてしまったりすることもあります。
Vimeoはこぎれいでカスタマイズ可能なプレーヤー、そしてプロのクリエイターをオーディエンスとして持つお手頃なオプションです。
他の有料サービスにはWistia、Brightcove、Spotlightrなど、視聴の分析や考察、動画から潜在顧客を直接獲得するツールなどを提供するサービスもあります。
自分のビジネスに適切なサービスを選ぶには、自分の中の優先順位を整理する必要があります。
異なるプラットフォームを戦略的に組み合わせるのも賢いアプローチでしょう。例えば、有料のサービスを利用し自由に管理できるような動画を活用しつつ、YouTubeやFacebookなど無料の動画共有プラットフォームの利点も同時に活用しオーガニックなリーチの増加を目指すというようなアプローチができます。
あなたは動画共有プラットフォームを利用したことがありますか?お気に入りのサービスはどれでしょうか?コメント欄で是非お聞かせください!
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