HTTPステータスコードの402は、400番台エラーの中でもやや特殊なものです。402エラー「Payment Required(支払いが必要です)」は、標準的なレスポンスではなく、ほとんどのブラウザで使用されていません。このエラーは、支払いに何かしらの問題があることを意味しています。

402エラーは、実験的な開発中のコードで、マイクロトランザクション(少額取引)を念頭に置き、将来的に実装するために作られたものです。しかし、支払いに関するエラーを通知するために、既に一部でこのステータスコードが使用され始めています。

HTTP 402エラーについて動画での解説もご用意しています。

この記事では、HTTP 402エラーの意味とその原因についてご説明した後、この異例のHTTPステータスコードの解決方法をご紹介します。それでは、さっそく始めましょう!

「402 Payment Required」の意味

ウェブの進化に伴い、新たに発生した問題に対処すべく、ブラウザにHTTPエラーコードが追加されることは珍しいことではありません。402エラーはまだ開発中のコードであり、将来に備えて仮で作成されているものです。

402ステータスコードの目的は、ブラウザ上でマイクロトランザクションや、デジタルキャッシュのシステムが導入されることを想定し、それに応じて発生する可能性のある決済時のエラーを通知すること。

2022年現在、まだ広く使用されておらず、表示メッセージについての規約もありません。

HTTP 402エラー
HTTP 402エラー

402ステータスコードは、一部の開発者の間で、様々な種類のエラーに使用されています。例えば、Google Developers APIでは、リクエストの上限を超えた際の通知として表示されます。また、StripeShopifyなどのサービスでは、支払いに問題があることを知らせるために使われています。

したがって、402エラーが何を意味するかは「それが表示されたサイトによって」異なります。しかし、HTTPステータスコードに限って言えば、402エラーはまだ広く実装されていないというのが実情です。

HTTP 402エラーの原因

先で述べた通り、HTTP 402エラーはまだ実験段階にあるコードであるため、ブラウザ間には実装の標準となる形がありません。

多くのプラットフォームで、このコードが開発された際の趣旨である、支払いの問題を通知するために使用されています。前述したShopifyとStripeでは、カードでの支払いが拒否されるなど、決済時に問題が発生した際に、このエラーコードが返されます。

別の目的として、内部のトラブルシューティングのために使用しているプラットフォームも存在します。また、ユーザーにエラーメッセージを表示せずにAPIを通じてこのコードを返す場合もあります。

ちなみに、このエラーの実装は、ブラウザレベルで行われているわけではありません。例えば、存在しないウェブページを訪問しようとすると、ほとんどのブラウザは404エラーを返します。

Googleの404エラーの表示例
Googleの404エラーの表示例

また、オンライン決済中に問題が発生しても、必ず402エラーが表示されるというわけではありません。このメッセージは、使用しているプラットフォームや決済処理サービスに依存するため、そのサイトが402エラーを表示したくない、またはサポートしていない場合は、別のメッセージまたは違うHTTPステータスコードが表示されます。

HTTP 402エラーの解決方法

402エラーは標準的に実装されているわけではないため、普遍的な解決方法はありません。大抵は、カードでの支払いが拒否されるなど、オンライン決済に関する問題が原因です。

そのような場合には、決済を行ったプラットフォームまたは決済処理サービスから対処法が提示されます。しかし、先にも述べたように、Google Developersなど、他の問題で402エラーが表示されることもあります。

402エラーの原因がわからない時には、使用しているプラットフォームやソフトウェアのマニュアルを確認するのが確実です。それでも不明な場合は、サポートに連絡して確認をとりましょう。

WordPressについて言えば、402エラーはほとんどのECプラグイン(WooCommerceを含む)で実装されていないため、基本的に訪問者がこのエラーに遭遇することはありません。突如出現するということもないため、WordPressサイトでトラブルシューティングが必要になることはないでしょう。

Kinstaを利用中に、他のクライアント側の問題やHTTPのエラーメッセージに遭遇した場合は、MyKinstaからカスタマーサポートまでお問い合わせください。エラーの原因を特定するお手伝いをさせていただきます。

Kinsta APM
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また、Kinsta APMを利用する方法もあります。このKinstaのアプリケーションパフォーマンス監視ツールでは、サイトのパフォーマンスを追跡することができ、あらゆるエラーのトラブルシューティングに役立ちます。

まとめ

ブラウジング中やサイトでの作業中に遭遇するHTTPステータスコードやエラーは多数あります。ほとんどのエラーは、コードの意味を理解しておけば、解決は簡単です。402エラーの場合は、まだ広く実装されていない実験的なコードであるため、困惑してしまう人もいるはず。

HTTP 402エラーに遭遇したら、そのプラットフォームやサービスの内部にこのコードが実装されているということ。そしてそのエラーは、決済の失敗を意味している場合がほとんどです。しかし、中には、複数の技術的な問題の通知に402エラーが使用されていることもあります。

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