ウェブサイトに大量のトラフィックが流入するのは素晴らしいことです。皆がビジネスサイトやブログで、これを切望しています。しかし、どれだけ訪問者がいても、売り上げ、電子書籍のダウンロード、メーリングリストへの登録といったコンバージョンにつながらなければ、実際には意味がありません。

ただし、このルールにはいくつかの例外があります。たとえば、ニュースサイトがAdSenseから収入を生み出したり、企業が自社のブランドを中心とした話題を生み出そうとしている場合などです。しかし、十中八九、トラフィックのコンバージョンが必要であり、これができないと、単に時間や労力の無駄になります。

今回は、売上や登録の増加に役立つ12のコンバージョン率最適化のヒントをご紹介します。

コンバージョン率はどれくらいなら合格なのか

実際には、コンバージョン率はどれくらいあるのが理想なのか、と疑問に思う人もいるかもしれません。しかし、これはすべてのニッチや業界で異なるので、明確な答えを出すのは非常に困難です。WordStreamは100を超えるクライアントアカウントの分析を行い、優れたコンバージョン率とは、通常25%程度であるという結論を導き出しました。ただし、これよりもはるかに高いコンバージョン率を記録する広告主もいます。

WordStreamによる分析:検索コンバージョン率の分布
WordStreamによる分析:検索コンバージョン率の分布

ただし、直接的な比較を行う場合、コンバージョン率がいくらであれば優れているのか、という絶対的な答えを出すのは難しいでしょう。同じ業界であっても、サイト毎にトラフィックソースも、顧客との関係も、サイトそのものの性質も異なり得ます。そのため、ConversionXLとCXL Instituteの創設者であるPeep Laja氏による、この質問に対する回答が、考えられ得る最良の答えになるかもしれません。

「優れたコンバージョン率とは?」に対する唯一の正しい答えはこれです。優れたコンバージョン率とは、先月のそれを上回るもの。

そのため、事業における基準線を設けて、一定期間をかけて、コンバージョン率の向上に集中することが重要になります。

コンバージョン率最適化のための12のヒント

コンバージョン率の最適化を行うには、目標とオーディエンスについての明確なビジョンが必要です。あなたのサイトの目的は何ですか? 電子書籍の販売であっても、洗濯機の販売であっても、コンバージョンの成功と見なす目的を明確に定義する必要があります。そして、この目的を追跡することで、正しい方向へ進めているかどうかを確認できます。

それでは、目標の改善を始めるのに役立つ12のコンバージョン率最適化のヒントを見てみましょう。ここにある例の多くでWordPressを使用しますが、ほとんどはどのウェブサイトにも適用できます。

  1. Use Effective Headlines
  2. Strategic CTA’s
  3. Simplistic Navigation
  4. Page Load Speed
  5. Verified Payment Systems, Trust Seals, and Free Shipping
  6. Time Limit
  7. Limited Quantity
  8. Optimize for Mobile
  9. Display Testimonials and Referrals
  10. Complementary Colors
  11. Distraction Free Landing Pages
  12. Quality Content

1. 効果的なタイトルを使用する

通常、タイトルは、 訪問者がサイトにアクセスしたときに最初に目にするものです。タイトルとは、売り込みたい内容を1つの目立つ文章にまとめる作業。訪問者の好奇心をそそる、質問に答える、問題を解決する、または説明することを目的としています。これを前提とした上で、次のようなタイトルには影響力があり、よりよい潜在顧客の生成を促進することが証明されています。

  • 行動を促すタイトル
  • 直接的なタイトル
  • 質問を投げかけるタイトル
  • 問題を解決するタイトル
  • 説明やハウツーのタイトル

正しく設計したタイトルがないと、多くの潜在顧客を失う可能性があります。賢く、上記のタイトルの特徴を利用してください。もちろん、タイトルのスタイルや配置も非常に重要です。Signal v. Noiseが、タイトルの変更がコンバージョン率にもたらす影響を確認するために、 Highriseのサインアップページでテストを行いました。

元のタイトル:最悪のパフォーマンス

元々は、小見出しとして30日間の無料トライアルが記載されていました。

HighriseによるA/Bテストのタイトル
HighriseによるA/Bテストのタイトル

改善後:以前よりコンバージョン率が30%向上

30日間の無料トライアルをタイトルへと移行すると、サインアップ率が30%増加しました。

HighriseによるA/Bテストのタイトル2
HighriseによるA/Bテストのタイトル2

ご覧のとおり、タイトルを少し調整するだけで、コンバージョン率に大きな影響が及ぼされます。だからこそ、A/Bテストを実施する必要があるのです。結局のところ、すべてがタイトル次第。訪問者に対して記事のクリックを促すか、退屈させて離脱を誘うか。タイトル作成にはある種の技術が求められます。各記事のタイトルについて、チームや編集者と数分間ブレインストーミングをするのが得策です。簡潔さ、明確さ、一貫性などは前提条件です。さらに、もう1つ大事な要素があります。固有性は、先の要素を凌ぎます。

Content Marketing Instituteによる150,000件のタイトルの分析から、興味深いと思われるいくつかのデータをご紹介します。

  • 8つの単語(注釈:英語での話)で構成されるタイトルが最も効果的で、平均より21%高いクリックスルー率を記録
  • コロンやハイフンありのタイトル(サブのタイトルを示すもの)は、それのないタイトルよりも、9%優れている
  • 奇数を含むタイトルは、偶数を含むタイトルよりもクリックスルー率が20%高い

では、独自のタイトルはどうやって書けばいいのでしょうか?読者が興味のある分野(幸いにも、あなたのニッチ)の記事をあなたのサイトで提供していると想像してください。その人は、関連するトピックの記事をたくさん読みます。では、考えてみてください。もし、他のサイトにあるのと同じような、標準的なタイトルを採用したら、あなたのサイトの記事はクリックされるでしょうか?答えは「NO」です。訪問者はすでに似たような記事をどこかで読んだと思い、スキップします。

だからこそ、記事のタイトルについて、ブレーンストーミングを行うことが重要になります。リストとして多くのバージョンを書き留めるほど(後半になるにつれて)珍しいアイデアが出てくるものです。

CoScheduleのHeadline Analyzerなどの無料ツールを利用して、タイトルをすばやく改善することもできます。当初、この記事には「11 Highly Impactful Conversion Rate Optimization Tips(非常に影響力のあるコンバージョン率最適化の11のヒント)」というタイトルが付けられており、ポイントは46点でした。そして、いくつかのバリエーションを検討し、感情に訴えかけるパワーワードを追加することで、それを簡単に、67点まで引き上げることができました。

もちろん、これは独自の採点システムに基づいていますが、このツールを使用すると、タイトルがすぐに魅力的になり、クリック率が向上することに気づくはずです。このツールの使用を習慣化するだけで、自動的に、バリエーション作成に時間が費やせます。

CoScheduleのHeadline Analyzer
CoScheduleのHeadline Analyzer

別の単語を考えることに行き詰まった場合には、thesaurus.comを開いて、すでに使用している単語の同義語を調べることができます。

2. 戦略的CTA(ボタン、ポップアップ、価格表)

ランディングページには、サイト訪問者に何らかの行動を取らせるという目的があります。リード生成メールアドレス登録、訪問者の情報の獲得、販売など。CTA(コールトゥーアクション)を使用して、そのような目的を促進し、特定の行動を実行するように訪問者を後押しできます。戦略的CTAを適切に配置することは、コンバージョン数を左右する決定的な要素となります。

では、CTAはどこに配置すべきでしょうか?Googleの調査によると、最も見られる可能性のある場所は、ページ上部ではなく、スクロールせずに見えるページ下部(スクロールせずに表示されるページの中で最下部周辺)とのこと。

ウェブページで最も認知される可能性のある領域
ウェブページで最も認知される可能性のある領域

HubspotもアンカーテキストCTAで、この事実を発見しています。追跡したすべての記事の中で、その特定のアンカーテキストCTAが、潜在顧客獲得の最大の割合を占めました。記事における潜在顧客の47%から93%は、そのアンカーテキストCTAからのものです。これがモバイルにどのような影響を及ぼすのか理解することも重要です。モバイルデバイスでは、最初の2つの段落にあるCTAは、ほとんどの訪問者の目に留まります。

インラインアンカーテキストCTA
インラインアンカーテキストCTA

Grow & Convertは、サイトのさまざまな領域における違いに関する調査を行いました。特定のCTAロケーションで、以下のコンバージョン率が推定されています。

  • サイドバー:5〜1.5%
  • 典型的な記事の最後:5〜1.5%
  • ポップアップ:1〜8%
  • スライダーやバナー(画面上部/下部): 1〜5%
  • ウェルカムページ: 10〜25%
  • 機能説明ボックス:3〜9%
  • ナビゲーションバー:バラツキあり

面白い気づきとして、WordPressサイトのサイドバーが思ったほど重要ではない可能性があります。Impactはブログのサイドバーを削除し、代わりにインラインCTAを採用しました。そして、結果的に、登録数が71%増加しました。このように、ビジネスやウェブサイトはそれぞれ異なるため、この点について間違いなくテストをしておく必要があるでしょう。

CTAには、ポップアップ、ボタン、インラインアンカーテキスト、価格表など、さまざまな種類があります。注目すべき人気の選択肢を以下にご紹介します。

ポップアップフォーム

ポップアップは、使いやすさと有効性に関して物議を醸す選択肢です。QuickSproutSocialTriggersIncomeDiaryなどの人気サイトで使用されているのを見たことがあるかもしれません。訪問者がこれらのサイトにアクセスすると、数秒でフォームが出現し、特定の行動の実行を促します。このポップアップが、訪問者との接点となり、SNSでの認知度向上、登録者の獲得、割引やオファーの宣伝を支援します。

ほとんどの調査では、ポップアップは実際には非常によく機能し、心配されているほど直帰率に影響を及ぼさないことがわかっています。著名なソーシャルメディアストラテジストであるDan Zarrella氏は、ポップアップの有無について、自らのサイトでテストを実施しました。

メールアドレス登録のポップアップが直帰率に及ぼす影響
メールアドレス登録のポップアップが直帰率に及ぼす影響

驚くべきことに、ポップアップありの場合でも、直帰率にはあまり影響が出ませんでした。ただし、ポップアップなしでは、登録数が50%以上減少しています。したがって、このケースでは、データを見る限りポップアップの使用は理にかなっていると言えます。ただし、業界ごとに異なる可能性があり、サイトでポップアップを使用したくない人もいるでしょう。ほぼすべての人が感じることとして、ポップアップはいくぶん邪魔で、ユーザーエクスペリエンスに負の影響があります。

もしポップアップを使用したいならば、WordPressリード生成プラグインで素早く簡単に実装することができます。人気の選択肢は以下の通りです。

Kinstaでは、実際、Bloomプラグインのフライインポップアップを使用しています。この記事の半分までスクロールすると、ポップアップが現れるはずです。この仕様だと、うっとうしさをわずかに緩和しながら、読者の注意を引くことができます。Googleはモバイルデバイスでのポップアップを禁止しており、これを行うとペナルティーを受けることになるので注意が必要です。

フライインポップアップ(右下)CTA
フライインポップアップ(右下)CTA

プッシュ通知を使用することもできます。これを実装した、あるサイトでは、48時間以内に140人以上のプッシュ通知登録者を獲得しました(詳細は以下を参照)。あなた自身が登録を行わないタイプの人間だとしても、訪問者がすべてそうであると思い込まないでください。確実なデータを得るためには、テストを行うことが必要不可欠です。

onesignal push notification dashboard

ボタン

ボタンも非常に効果的なCTAです。実際、多くのランディングページが「今すぐ購入」ボタンをCTAとして採用しています。これを真似るだけでも効果的ですが、特定のランディングページに対して、独自のボタンを作成するのが理想的です。サイズ、CTAテキスト、色などの部分を調整することができます。

SAPはオレンジを使うことで、コンバージョン率の32.5%増加を経験しています。Performableでは、赤い色を使うことで、コンバージョン率が21%増加しました。

CTAボタンの色がコンバージョン率に影響を及ぼす
CTAボタンの色がコンバージョン率に影響を及ぼす

ボタンテキストも、劇的にコンバージョン率を左右します。Unbounceはボタンのテキストの1語を変えるテストを実施しました。「you」を「my」に変え、3週間テストを実行したところ、CTRが90%増加しています!

CTAボタンテキストは重要
CTAボタンテキストは重要

試行錯誤を通して、完璧なボタンを見つけることで、売り上げやコンバージョンを大幅に改善可能です。

価格表

価格表は、CTAの一種とみなせます。これにより、さまざまなサービスを売り込み、特定のパッケージを他のパッケージと比較して宣伝することができます。

価格表は優れたCTAになり得る
価格表は優れたCTAになり得る

WordPressサイトに質の高い料金表を実装できる人気の無料プラグインをいくつかご紹介します。

また、CTAを改善するその他の方法に関するNeil Patel氏の記事を確認しておくことをお勧めします。

3. シンプルなナビゲーション

ナビゲーションは、コンバージョンという意味で極めて重要な要素です。見落とされがちですが、ランディングページへの直接のトラフィックだけを気にすればいいという訳ではありません。サイトのナビゲーションがシンプルであるほど、サイト各所の訪問者がランディングページに戻りCTAに従う可能性が高くなります。

ランディングページでナビゲーションリンクを使用するかどうかについても検討する必要があります。VWOはyuppiechefを使用してテストを実施しました。ランディングページのナビゲーションメニューを削除することで、コンバージョンが3%から6%に増加しました。この伸びは実に2倍です。

ランディングページのナビゲーションリンクを削除
ランディングページのナビゲーションリンクを削除
  • 記事のインバウンドリンクを利用して、ランディングページへのトラフィックを増加させる
  • はっきりとした、わかりやすいナビゲーション用語を使ったカスタムメニューを用意する
  • 人気のリンクをサイドバーまたはインラインアンカーCTAに追加して、重要なページにトラフィックを誘導する
  • 矢印やテキストを使用して、潜在顧客をCTAに誘導

4. ページ読み込み速度

ページ読み込み速度は、WordPressサイトのコンバージョン率を左右します。2024年を生きる人々はもはや、遅いサイトに辛抱できません。一瞬でページが読み込まれるのを期待しています。時間がかかると、すぐ「戻る」ボタンが押されます。簡単に言えば、ウェブサイトが高速であるほど、一般的にコンバージョン率が上昇します。それを証明するデータは以下の通りです。

  • Amazonほどの規模のオンラインビジネスであれば、ページの読み込み時間が1秒遅れるたびに、年間16億ドルの損失が発生する可能性がある
  • Mozillaがページ速度を2秒高速化した時には、Firefoxのダウンロード数は15.4%、つまり年間1,000万増加した
  • ウォルマートは、ページの読み込み時間が1秒改善されるごとにコンバージョン率が2%増加することを発見(数字は嘘をつきません!)
  • Kissmetricsによると、ページの応答が1秒遅れるごとにコンバージョンが7%減少する可能性あり

Soastaが調査を実施したところ、モバイルページが1秒早く読み込まれることで、コンバージョン率が最大27%向上することがわかりました。

高速なモバイルサイトではより多くのコンバージョンが生まれる
高速なモバイルサイトではより多くのコンバージョンが生まれる

ページ読み込み時間を短くする簡単な方法として、高速なWordPressホストを使用することができます。Kinstaは、高性能WordPressサイトに特化しており、どんな高負荷にも対応します。以前には、同時期に60,000以上の接続が発生するサイトの処理も難なくこなしました。多くのサイトで、Kinstaへの移行だけで、ページの読み込み時間45%短縮が実現しています。

ウェブサイトの速度テストから、簡単に現在のパフォーマンスを確認できます。WordPressサイトを自力で最適化する際には、以下の記事をご活用ください。

それでもパフォーマンスに満足できない場合は、ご連絡の上、ご要望をお聞かせください。Kinstaは、WooCommerceホスティングエンタープライズホスティングの両方を得意としています。

5. 認証済み支払いシステム、信頼保証マーク、送料無料

信頼関係の構築は、人と人のつながりに違いをもたらします。セールスで、長きにわたり重要視されてきた原則であり、オンラインとオフラインの両方で売り上げを増やす効果が証明されています。オンラインでコンバージョン率を向上させるには、信頼を築くこと。これを行うには、認証タグや支払いシステムの画像を表示できます。このような細かい要素が、潜在顧客との信頼関係を構築する上で、大きな違いを生む可能性があります。

VeriSignやSymantec SSLなど、信頼を示すマークを表示することの利点を証明するケーススタディは数多くあります。オンラインショッピングをするとき、消費者は安心を求めるものです。VeriSignのマークを決済ページに追加しただけで、Blue Fountain Mediaの売り上げは42%増加しました。

決済ページにおける信頼を示すマーク
決済ページにおける信頼を示すマーク

配送も、コンバージョン率に大きな影響を与える可能性があります。Forresterが調査を行ったところ、 買い物カゴ離脱の最大の理由は、送料と手数料の高さにあることがわかりました。

送料が高いと消費者は買い物カゴに入れた商品を購入しなくなる
送料が高いと消費者は買い物カゴに入れた商品を購入しなくなる

多くの人が、最も便利な販売元を介した、最良のショッピングを求めています。送料無料のポリシーがあると、消費者が大きな利便性を感じる可能性が高まります。現代の消費者は、決済実行前に送料を含む合計額を確認したいと思う傾向にあります。

6. 時間制限

意思決定について考える時間が長くなるほど、考えを変えたり、他のサイトのオファーに気を取られたりする可能性が高くなります。このような意味で、コンバージョン率を改善するために、CTAに従う決定を下すまでの時間を制限することができます。これにより、緊迫感が生まれます。具体的には、オファーに時間制限を設けることができます。たとえば「今から48時間限定ですべての商品が50%オフ!」といった具合です。

これのもう1つの良い例は、eコマース最大手Amazon.comです。Amazonのコンバージョン率はなんと74%で、2016年の第4四半期の売上が圧倒的でした。彼らから是非とも学びたいものです。

Amazonのマーケットシェア(2016年第4四半期)
Amazonのマーケットシェア(2016年第4四半期)

Amazonは、時間制限を使用して、個々の製品ページに緊迫感を付加しています。製品をいつ手に入れることができるか正確にわかり、さらに、期限切れになるまでのカウントダウンさえあります。

時間制限
時間制限

7. 数量限定

時間制限に似たアプローチとして、数量を限定することもできます。これにより、希少性が演出できます。数に限りがあると、逃してしまうことを恐れた人が、購入決定までの時間を大幅に短縮する傾向にあります。これにより、消費者はできるだけ早く購入する必要があると感じるのです。この小さなテクニックは、売上やコンバージョンを大幅に改善することにつながります。

そして、クリエイティブさも重要です。残りの在庫を単に表示するだけでなく、それに合わせてCTAを作成できます。Tradlandsはその良い例で、「Quick, only 1 left!(お急ぎください、残り1つです!)」と言うCTAが表示されるようになっています。

数量限定
数量限定

8. モバイル向けに最適化する

言うまでもありませんが、2024年には、モバイル向けにウェブサイトを最適化することが、これまで以上に重要になっています。これには、WordPressサイトの応答性の確保などが含まれ、モバイルとデスクトップでのA/Bテストも重要です。現在のインターネットユーザーの50%以上がモバイルデバイスを使用していることは、広く知れ渡った事実です。comScoreのレポートによると、この転換点は2014年に遡ります。

モバイルユーザー数とデスクトップユーザー数
モバイルユーザー数とデスクトップユーザー数

また、Monetate公開の最新データ(同社の消費者についてのデータ)によると、2016年第4四半期には、スマートフォンとタブレットの合計コンバージョン率が、デスクトップよりも高かったことが判明しています。

モバイルとタブレットのコンバージョン率
モバイルとタブレットのコンバージョン率

これだけの人にコンバージョンの可能性があるということです。簡単に言うと、モバイル向けに最適化しないと、多くのコンバージョンを逃す可能性があります。ウェブサイトがレスポンシブでない場合には、手軽な方法として、モバイルプラグインが利用できます。

9. 推薦やレビューを掲載する

信頼を築き、販売を促進するもう1つの便利な方法として、推薦やレビューを利用することができます。これらは、特定のオファーの詳細情報やメリットの直後に表示でき、説明が本当であることを証明してくれます。Nielsenが行った調査によると、92%の人が知人からのおすすめを信頼し、70%の人が知らない人からのおすすめであっても信頼しています。

お客さんからの声が重要であるというのは、人間のそもそもの性質に関係しています。他の人があなたの製品やサービスに満足していると、新しい訪問者はそれに続いて購入に踏み切る可能性が高くなります。ほとんどの場合、あなたのウェブサイトがどれほど説得力があっても、訪問者には、まだ幾分かのためらいがあるもの。そして、最終決定が先延ばしになる傾向にあります。そこで、他のお客さんの感想を利用することで、確信が持てるように後押しするのです。つまり、サービスや製品が、消費者を満足させている、という確証です!

VWOは、Buildiumを使用してA/Bテストを実施し、ホームページを微調整しました。お客さんからの声を追加することで、コンバージョン率が22%増加しています。

お客さんからの声が信頼を作る
お客さんからの声が信頼を作る

このような口コミに効果がある理由は次のとおりです。

1. ためらいを確信に変える

ウェブサイトのコンテンツを作成するときには、訪問者に対して、あなたの製品の並外れた価値を保証するために、セールスのベストプラクティスを実践する必要があります。あなたが説得を巧みにこなすプロであろうとも、訪問者は、販売を目的としたコンテンツで圧倒されるものです。うまく構成された文章を読んだ後、訪問者が、まだ、ためらっているとします。そんな時に、すでに購入をしてみた他の消費者の声を聞くと、それが決断の瞬間になるかもしれません。ソーシャルプルーフは、消費者の抱く不確実性に打ち勝つことができます。

Basecampは、ソーシャルプルーフをうまく活用している好例です。

ソーシャルプルーフと口コミを使ってコンバージョン率を上げる
ソーシャルプルーフと口コミを使ってコンバージョン率を上げる

2. 個々の結果が確認できるようになる

サイトに掲載する感想が3つであっても、25であっても、誰もがサービスの特定の価値について言及することは間違いなく、それを各訪問者が自分の疑問への答えとして認識できます。人は他の人の「成功事例」を聞くのが大好き。他の消費者が既にあなたのサービスに大満足していることを知り、安心してくれるはずです。

3. 他者と自分の状況を比べられる

ほとんどの人は、サプライヤを頻繁に変更するのを面倒に感じる(または、そもそも全く変えたがらない)ものです。この「乗り換え」は通常、不満を感じた時に起こります。また同じミスを避けるために、別のサプライヤへの乗り換えを検討する前には、十分な下調べをします。他の人が、以前のサプライヤでどのような経験をしたのか…といった内容を読むことで、現在(つまり、乗り換えを考えている)の状況と紐づけて考えることができます。意思決定を支える非常に堅実な要素です。

さらなるコンバージョンや独創性のコツ

お客さんからの声は、さまざまな方法を用いて、サイト各所に掲載したいものです。これを行う方法は、以下のようなものがあります。

  • スライダーを使ってメインページに堂々と表示
  • 感想の外観を特別なものにアレンジしたい場合には、あらゆる機能が備わった口コミ表示系プラグインが使える
  • 信頼性を高めるために、お客さんの名前と共に、顔写真や会社のロゴを掲載するのがお勧め(また、ソースへのリンクもつけることで訪問者が簡単にページへ移動してチェックできる)
  • また、コンバージョン率を大幅に向上できるので、可能であれば感想動画を使用するのがお勧め(例はこちら)(Fiverrのような偽物ではなく、動画の中身では高い質を確保すること)
  • 物語を活用する:サイト各所に短い感想を表示することに加えて、中でも注目の成功事例を取り上げ、元々の問題と、それをどのように解決したかについてのケーススタディを書くことができます。ポジティブな事例は、消費者の行動に影響を与えます。
  • 著名な人がお客さんの中にいる場合は、その人による言葉を引用し紹介する:影響力のある人からの推薦は、あなたのブランドやサービスに対する本物のお墨付きになります。

また、Amastyの調査 によると、このような口コミの数は多ければ多いほどよいとのことです。

レビュー数が多いほどコンバージョン率が高い
レビュー数が多いほどコンバージョン率が高い

上記アドバイスに加えて、「クライアント」ページを全体の中でも最も重要なメッセージを伝えるページの1つとし、これを訪問者が意識して探す傾向にあることをお忘れなく(Kinstaのクライアントページはこちら)。また、サイト上で口コミなどを掲載する前には、必ず、ウェブサイトやソーシャルメディアアカウントへのリンク、写真、ロゴ、または名前の表示についての許可をもらうようにしましょう。

注目しておきたい2つのヒント

お客さんからの感想やケーススタディの目的は信頼性を生み出すことであるため、適切な影響を確保するために、以下のポイントを意識することをお勧めします。

1. 本物であること

お客さんには、できる限り細かな感想を書いてもらいましょう。「細かく」とは、必ずしも「長い」ことを意味しません。特定の問題や、便利だった機能など、具体性を重視することが重要です。もらった文章に修正を加えるのはNGです。一般の人は、本物の感想と「作られた」文章の違いに敏感に気づくもの。偽物はすぐに見破られるのが世の常です。

2. 感想のA/Bテストを実施する

事業の在り方はそれぞれ違います。どのような感想が効果を生み出すのか、試してみないとわかりません。また、消費者がどの感想に最も感化されるのかは、予想できることではありません。シンプルなA/Bテストがコンバージョンの増加に大きく役立つのはそのためです。

お客さんの声をサイトに掲載する方法

お客さんの声をサイトに掲載するためのWordPressプラグインはいくつもあります。その中でも人気のある選択肢を以下にご紹介します。

ただし、必ずしもプラグインが必要であるとは限りません。この機能を標準でサポートするWordPressテーマは豊富にあります。また、写真と一緒に引用マークをつけて表示するだけでもOKです。とても簡単ですね。ウェブサイトに(できるだけ多くのページに)感想を掲載することは、コンバージョン率を高める強力な技です。このメリットを最大限に活用すれば、間違いなく収入の違いに気付くはずです。

10. 補色を使用する

Nich Babich氏が、色とコンバージョン率に関する優れた記事を公開しています。ぜひともご覧ください。特定の色を使用すると、閲覧者の特定の感情や行動がどのように促進されるかについて、詳しく説明されています。たとえば、緑は「平和、成長、健康」が連想される色です。Facebookがなぜ青なのかなどなど、特定の大手ブランドが独自の色を使用するのには理由があります。

トップ企業を例にした色と感情のつながり
トップ企業を例にした色と感情のつながり

特定の感情や行動を促進するだけでなく、デザインの面からも互いに補完し合う色を利用することにより、訪問者にサイト/リンク先ページに長くとどまってもらうこともできます。どちらかと言えば、潜在顧客の注目を長く引くほど、購入の可能性が高くなります。

ヒント:新しいプロジェクトを始めたばかりであれば、coolorsなどのツールが便利です。これを使えば、素早く補色を生成することができます。

11. 気を散らさないランディングページを作る

ランディングページも忘れてはいけません!CTAのあるランディングページの役割は、商品やサービスを販売すること。潜在顧客の意識をその他のものに向けてしまう要素は絶対にNGです。サイドバーを非表示にし、余計なテキストやメディアは使わず、CTAの存在感を妨げてしまうものは取り除きましょう。前述のように、ランディングページからリンクを削除すると、コンバージョン率を簡単に高めることができます。

Hubspotは、5つのランディングページでA/Bテストを実施。そこからリンクの削除を行い結果を比較しました。ほぼすべてのページでのコンバージョンが増加し、28%の増加を見せました。

リンク数が少ないランディングページほどコンバージョン率が高い
リンク数が少ないランディングページほどコンバージョン率が高い

ここまでのすべてのヒントを利用して、実際にランディングページに適用してみてください。あわせて、KlientBoostの記事「31の素晴らしいランディングページ例と71のポイント」に目を通してみることをお勧めします。WordPressサイトのA/Bテストに使えるツールも、たくさん出回っています。

12. 質の高いコンテンツ

最後に、重要な点です。質の高いコンテンツの提供を忘れてはなりません。あなたの目的が製品を売ることだとしても、記事を宣伝チラシのようにするのは、大きなミスです。製品やビジネスに関連する価値ある情報を提供し、興味深い話、役立つアドバイス、証拠となるデータなどを公開しましょう。また、各記事であなたが何をしているのか伝えることも重要です。一部の読者は(特にどこか他の場所からその記事に直接アクセスした場合、また、メインページを見たことのない場合)は、まったく、何も知らない可能性があります。

Content Marketing Instituteの調査によると、コンテンツマーケティングを採用した際のコンバージョン率は、競合他社のほぼ6倍とのこと。

質が高いオリジナルコンテンツは必須です。ユーザーに気に入ってもらえることは言うまでもなく、Googleに高く評価してもらえます。他の記事をたくさん読んで有用なアイデアを集めましょう。そして、執筆を始める時には、自分自身の考えや経験を言葉にして、誠実な文章の作成に努めましょう。

業界での地位を高めるために、コンテンツの公開を行うものです。このタイプのコンテンツを閲覧する人は、すぐに製品を購入する準備ができているとは言えません。しかし、ひとたび購入の準備が整ったら、ともするとコンバージョンに至る可能性は高まります。残念ながら、このタイプのコンテンツに関連するコンバージョンの増加は、証明するのが非常に困難です。しかし、証明が難しいという理由だけで、無視すべきでしょうか。– David Bain氏(Digital Marketing Radioホスト)

その他の役立つ情報

以下のリソースから、コンバージョン率最適化のヒントをさらに掘り下げてみることをお勧めします。

WooCommerceストアの製品ページにおけるコンバージョンを増やす方法

Single Grainが、コンバージョン率の高いサイトの構造に関する優れた記事を公開しています。ここで、Eric Siu氏とNeil Patel氏がケーススタディ(企業が簡単な変更を加えることでコンバージョン率が大幅に増加)を用い、データに基づく洞察に富んだ結果を共有しています。たとえば、ウェブサイトで人に焦点を当てる時には「明るさ」を意識する必要があることは、ご存知でしたか?High Riseでは、幸せな表情の女性の写真を追加したところ、コンバージョンが 102%増加しています。

また、サイトでGoogleアナリティクスのセットアップをしておくことも大事です。訪問者がどこから来ているのか、どのページにたどり着いているのか(その方法と理由)というデータを収集、分析することは、ほとんどの企業が認識している以上の利益をもたらします。コンバージョンの向上=収益の増加です。

まとめ

コンバージョン率最適化は、終わりなきゲームです。上記のすべてのコンバージョン率最適化のヒントを実行することで、きっと、売り上げまたは見込み客の急速な増加を経験できるはずです。そして、最も大事なのは、絶えず新しいアイデアをテストし、どれが優れたパフォーマンスを見せるか確認すること。ここで説明されているヒントやプラグインを、実際にWordPressサイトで使用したことはありますか?コンバージョン率を最適化するためのコツをご存知でしたら、以下のコメント欄から教えてください。コンバージョンにつながるWordPressウェブサイトの構築を一緒に始めましょう!

Brian Jackson

Brianの最大の情熱の一つは10年以上使用してきたWordPressです。複数のプレミアムプラグインさえ開発しています。Brianの趣味はブログや映画やハイキングなどです。TwitterでBrianとつながりましょう。