検索エンジン最適化(SEO─Search Engine Optimization)業界は、この10年で劇的に変化しました。WordPressの市場シェア拡大を背景に、WordPressサイトにおけるSEOへの注目は高まり続けています。
今日の企業各社は、検索結果でトップを獲得する終わりなき競争のため、新しく、そしてユニークなアプローチを取らなければなりません。多くのスタートアップ企業やブログが、オーガニック検索(広告などを含まない、検索エンジンの結果のみによる検索)とWordPress SEO戦略を利用して、ブランド全体の構築を進めています。“これだけ”に頼るのが得策かどうかは置いておいて、SEOという軸がいまだに健全であることは確かです。
今回の記事では、Kinstaの継続的なオーガニックトラフィックの成長に力を発揮した、60以上のWordPressサイトで実践できるSEOのコツをご紹介します。数々のコツは、あなたのWordPressサイトでも同様にトラフィックを改善し、ライバルとの差を広げることができるはずです。
紹介したい項目が盛り沢山です。早速はじめましょう!
2023年に使えるWordPress SEOのコツ─Kinstaの実績
SEOと一口に言ってもその中には、Google、Bing、Yahooなどの検索エンジンにおいてウェブコンテンツの順位を上げる、様々な手法や戦略が含まれます。検索結果ページの順位を上げれば、より多くのオーガニックトラフィックとエンゲージメントが得られます。
SEOには2つの要素があります。一つは技術的な面で、検索エンジンのランキングアルゴリズムを利用したもの。もう一つは、オンラインビジネスと調和する自然なブランディング戦略です。
SEOを味方につけ「上位表示」を成し遂げるには、素晴らしいコンテンツ、高速読み込み、そして安全性という特徴に代表される、質の高いウェブサイトを用意することが重要です。事業で成功を収めるべく、WordPressサイトにおけるSEOのベストプラクティスを実践しましょう。
では、実際のところ…SEOには、どのくらいの効果があるのでしょう?
論より証拠。
KinstaはSEOが“大好物”(SEOマニアとでも言いましょうか😅)です。事業立ち上げ当初から、SEOを事業成長の道しるべにしてきました。次のスクリーンショットをご覧ください。Kinstaのオーガニックトラフィックが大幅に伸びていることがわかります。なお「オーガニック」とは、検索エンジンからのトラフィック「のみ」を意味し、SNSや有料広告等からの流入を含みません。

また、詳しく比較できるように、他のスクリーンショットもどうぞ。
ご覧の通り、オーガニックトラフィックは前年比で65%以上増加しています。

そして、2年前と比較すると、オーガニックトラフィックは393%増となっています。

Kinstaはこのような急成長を、今回の記事で扱う簡単なコツと戦略を実践することで達成しました。
前置きはこれくらいにして、早速、本題に進みましょう。2022年版のWordPressサイトで真似したいSEOのコツ(+よくある質問)をどうぞ。検索結果表示順位の上昇、オーガニックトラフィック量の増加にご活用ください。
オンページSEO
1.WordPressのSEOプラグインをインストールする
SEOについて言えば、WordPressはデフォルトでも優秀です。しかし、SEOプラグインのインストールをお勧めします。これにより、Googleがウェブサイトから取得するデータを細かく最適化できます。
人気の面で言えば、Yoast SEOプラグイン(無料)が圧倒的トップですが、他にも数多くのプラグインが存在します。「Rank Math vs Yoast SEO」という記事も執筆しています。おすすめのSEOプラグインの記事もどうぞ。
Kinstaでは、Yoast SEOを使用しています。そのため、今回のWordPress SEOガイドではYoast SEOのスクリーンショットや画像をいくつかご紹介しています。優れたSEOプラグインには次のような機能があります。
- ページ分析、キーワード分析による、より良いコンテンツの執筆支援
- メタディスクリプションの編集
- XMLサイトマップの自動生成
- パンくずリストの有効化
- ソーシャルとスキーママークアップの追加
他にも多数の最適化を支える機能が搭載されています。Yoastは500万以上のインストール実績があり、しかも5つ星の評価です。無料版はWordPressリポジトリから、または、以下の手順でWordPress管理画面から取得できます。
ステップ1:「Yoast SEO」で検索
WordPress管理画面のプラグインの項目で、「新規追加」を選択し、「Yoast SEO」を検索します。

プラグインの名前と「今すぐインストール」ボタンが表示されます。
ステップ2:プラグインのインストールと有効化
「今すぐインストール」ボタンをクリックすると、青色の「有効化」ボタンに変わります。

クリックすると、サイトでYoastの機能が有効になります。
ステップ3:プラグインの設定にアクセスする
プラグインを有効にすると、サイドバーに新しい「SEO」セクションが表示されます。

ここからYoast SEOの設定にアクセスし、サイトを最適化できます。この記事内では、適宜、この画面を説明に使用します。
2.タイトルタグを最適化する
ブログ記事やページのタイトルタグに、フォーカスキーワードを使用するようにしましょう。過去、SEO業界では、可能な限り前の方にキーワードを配置することが推奨されてきました。これは検索エンジンが前方により重みを置くと考えられていたためです。
2022年、このアプローチは徐々に支持を失いつつあります。タイトルタグの前の方にキーワードを配置することは依然として重要なものの、キーワードの関連性に加えて、(ページ表示数に対するクリック数を表す)クリック率(CTR)の最適化が考慮されるようになり、より複雑な仕組みになっています。
タイトルに少し手を加えただけでクリック率が20%増加した例もあります。
例えば、このブログ記事でもタイトルの最初に「WordPressのSEO」というキーワードを置いています。これには、SEOの施策という意味だけでなく、記事の内容を読者に明確に伝えることでクリック率を向上する目的もあります。
では、タイトルタグにフォーカスキーワードを追加するにはどうすればよいのでしょうか?
タイトルは現在ピクセル数で制限されており、Googleでは最初の600ピクセルのみ表示されます。多くのSEOプラグインがほぼ同じ値を使用しています。
下の画像のように、Yoast SEOでは、タイトルタグを設定できます。ただし、Googleはパソコンでの表示に65文字の制限を設けていますのでご注意ください。65文字を超えると、検索結果ページでタイトル全体が表示されません。

タイトルのスプリットテスト(A/Bテストとも呼ばれる)は、クリック率を引き上げる(コンテンツが重要なものであるとGoogleに伝えることにつながる)のに効果的です。クリック率向上のため、タイトルタグやメタディスクリプションをA/Bテストするツールもあります。
もう一つ検討するのは、タイトルタグの最後に社名を使用するかどうかです。Googleは時に自動でタイトルタグを変更することがあり、最も一般的な変更は、タイトルの末尾にサイト名を追加するというものです。
例えば、下図の記事のタイトルタグは、「A Deep Dive Into WordPress Automatic Updates」です。しかし、ご覧の通り、Googleの検索結果では、Kinstaという社名が追加されています。

会社名が入ると文字数制限がより厳しくなります。検索結果でタイトルが途切れてしまうのを防ぐためにも、この点は注意してください。

3.メタディスクリプションを書いてクリック率を引き上げる
メタディスクリプションは、ランキングの観点では、WordPressのSEOに影響を与えませんが、クリック率には影響します。メタディスクリプションがよく書けていれば、検索結果のページで表示される他の記事よりも先にクリックしてもらえる可能性が高まります。
そして、クリック率が高ければ高いほど、トラフィックは増えます。ユーザーがそのまま検索結果へ戻らなければ、Googleはコンテンツを「価値ある」ものとみなし、結果的にページの表示順位は上がります。したがってメタディスクリプションは、間接的にランキングに影響を与えます。
Yoast SEOプラグインでは、エディタの下の「スニペットの編集」ボタンをクリックして、メタディスクリプションを設定できます。

WordPressサイトのメタディスクリプション設定方法を、動画で解説しています。
以前はメタディスクリプションに156文字の制限がありました。Googleはこれを2017年12月に320文字に更新しましたが、その後150文字から170文字に戻しました。この文字数を超える文字は、検索結果ページで表示されない可能性があります。
また、メタディスクリプションにフォーカスキーワードを含めるのもおすすめです。Googleは、検索結果に表示する際に検索語を太字で強調表示します。
例えば、Googleで「managed WordPress hosting(マネージドWordPressホスティング)」と検索したとします。
メタディスクリプションに「managed WordPress hosting」を含むKinstaのブログ記事で、検索語に関連するとしてキーワードが太字に。
メタディスクリプションにフォーカスキーワードを含めれば(それが検索語句とマッチした際には)以下のように目立ちます。

しかし、前述のとおり、Googleは検索クエリに応じて自動的にメタディスクリプションを書き換えることがあります。入力したテキストが、常に検索結果ページに表示されるとは限りません。例えば、この場合、Googleは検索クエリにマッチする他のテキストをページから引っ張ってきて、メタディスクリプションを書き換えています。

下図のように、別の検索語句を使った場合には、このページのメタディスクリプションが変化しています。

これは必ずしも悪いことではありません。Googleは常に検索結果のテストを行っています。通常、このような変更により、ページが「検索結果に関連しているのだ」という側面が強調されます。
優れたメタディスクリプションを書くコツを動画でご紹介しています。
4.適切な見出しタグを使用する
Googleクローラー(Googlebot)は、H1、H2、H3などの HTML見出しタグをチェックし、サイトのコンテンツの関連性(検索語句との親和性)を判断します。一般には、投稿やページごとに1つのH1タグを置き、その下に複数のH2やH3を配置するのが、最善の構造とされています。
これを重要度の階層と考えてください。H1タグは最も重要な見出しですので、フォーカスキーワードを含めるのが得策です。他の見出しにもキーワード(または、その長いバージョン)を使用できます。
しかし、見出しを乱用してはいけません。見出しは、サイト訪問者が読みやすいようにコンテンツを分割するために使用すべきです。ページの目立つ場所にキーワードを詰め込むための格好の手段ではありません。
ほとんどのWordPressテーマで(適切なコーディングであれば)自動でページや投稿のタイトルにH1が割り当てられます。そして、投稿やページ内で、H2、H3、H4などの見出しを指定していきます。
クラシックエディタでは、ビジュアルエディタのドロップダウンを使って見出しを作成できます。

こうすることで、選択したテキストに(Googleがヘッダーを読む際に必要な)HTMLタグが割り当てられます。ブロックエディタでは、見出しブロックを使用して同じ効果を得ることができます。

もちろん、いつでも手動でHTMLタグを追加できます。
5.単語数に注意する
「Content is King (コンテンツは王である)」という言葉は、2023年の今も健在です。質の高いコンテンツはGoogleにもユーザーにも好かれます。また、一般には短い断片的な投稿よりも、長いコンテンツを公開する方が、はるかに大きな効果が得られるものです。
もちろん、これは場合によりけりです。ニュースサイトの運営であれば、関連する事柄を逃さないように、コンテンツは素早く公開したいでしょうから、まったく逆かもしれません。
しかし、検索結果のページでは長文のコンテンツが有利であることが何度も証明されています。

上の画像からもわかるように、検索結果上位3つのウェブサイトでは、コンテンツの長さ(文字数の多さ)が際立っています。
また、Capsicum Mediaworksも、Backlinkoと同様の趣旨の、コンテンツの長さの重要性に関する統計データを公開しています。

すでに数年前から、コンテンツの長さの重要性は指摘されていました。具体的には、CanIRankが、長いコンテンツがより多くの被リンクを生み出すかどうか、3ページ目と4ページ目の順位はどうなるかなど、SEOに影響を与える様々な要因を分析しています。

結果、他の要因を考慮したとしても、より長いコンテンツの方が順位が高いことが分かりました。
長いコンテンツはSEOの施策をさらに後押しします。長文のもう一つの利点は、時間が経つにつれてフォーカスキーワードだけでなく、ロングテールキーワードでも順位が上がり始めることです。
時には、何百もの検索用語やフレーズまで網羅できるようになることも。コンテンツに含まれるすべてのロングテールキーワードからのトラフィックを合わせると、フォーカスキーワードのそれを上回るかもしれません。広い範囲をカバーするコンテンツは、一石‘百’鳥です。
そして、おそらくはお気づきのようにKinstaでもその効果を実感してきました。そうでなければ、こんなに長いコンテンツの作成に膨大な時間をかけたりはしません。
6.信頼性を構築するキーページを作成する
こちらもまた、直接的ランキング要因ではありませんが、重要です。すべての質の高いサイトには、キーページが複数あるものです。サイトにキーページが存在しない場合、信用できないサイトとみなされる危険性すらあります。
E-A-T(専門性─Expertise、権威─Authoritativeness、信頼性─Trustworthiness)は、Googleの検索品質評価ガイドラインで強調されている概念で、近年、SEO担当者の間で注目されています。おおまかには、サイトはEATを意識して構築し、権威と信頼を示しつつ、ニッチ分野での専門性も示すべきだ、ということです。
Googleは、コアアップデートの影響を受けるウェブサイトはEATを重視すべきであると公言しており、この概念がGoogleのアルゴリズムにとっていかに重要であるかを示しています。
まだキーページが存在しない場合は、WordPressサイトに、最低でも次のページを用意してください。
- 「このサイトについて/サイト紹介/当社紹介(About us)」ページ: このページには基本的なブランド情報、ミッション、ユーザーに提供する商品やサービスの概要を記述します。ブランドやサイト誕生の経緯などを物語風のコンテンツとして紹介するのも良いでしょう。
- 連絡先ページ: 所在地(ある場合)、電話番号、メールアドレス、その他の関連する連絡先情報を記述します。これにより、サイトの裏に生身の人間がいることを意識してもらえます。また、製品やサービスについての質問があればすぐに連絡できる状態を確保することで、効率的に販売につなげられます。
- 利用規約、プライバシーポリシー、ディスクロージャーページ: サイトに必要な法的事項を説明したページです。作成するコンテンツの種類によってその中身は異なります。ブログ記事などで、助言を提供したり、アフィリエイトリンクを組み込む場合には、ディスクロージャーページを用意するのが理想です。ユーザーデータを収集するサイトは、GDPRへの準拠やCCPAへの準拠が必要です。オンラインで製品やサービスを販売する場合は、利用規約の記載は必須です。
これらのページ以外にも、サイトにソーシャルプルーフ(社会的証明)を追加することで信頼性を高められます。SNSアカウントへのリンクや、クライアント、お客様、ユーザーからの口コミやレビューが効果的です。
オフページSEO
リンクの最適化に関するビデオガイドをご覧ください。
7.質の高い被リンクを構築する
WordPressのSEOに関して言えば、被リンクは今でも非常に重要です。Googleは被リンクを用いてサイトのオーソリティを判断し、情報を補完する関連サイトを表示します。
オーソリティの高いドメインからリンクをもらう(リンクが貼られる)と、ともするとあなたが考えている以上に、大きな効果が得られます。BacklinkoのBrian Dean氏は100万件以上の検索結果を分析した結果、被リンクは、依然として重要なランキング要因である、という結論に達しました。
一般に、サイトにリンクする参照ドメインの数が増え続けていれば、良い兆候です。これは、多くのサイトが、そこにある情報の価値を感じていることを意味します。
Brian氏の調査では、参照ドメインの数がランキングと最も強い相関関係があることがわかりました。より多くの参照ドメインを持つウェブサイトは、ランキング上位のウェブサイトとなっています。
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参照ドメイン数とGoogleランクの相関関係
被リンクを調べるにはAhrefsが便利です。サイトへのリンクの総数、参照ドメイン数、オーガニック検索で既に上位に付けているキーワードなどを確認できます。リンク獲得のたびに送られる通知も便利です。
以下は、Kinstaのコンテンツにリンクしているウェブサイトの例です。具体的には、Mozillaから「405 Method Not Allowedエラーを修正する方法」という記事へのリンクと、Wikipediaから「PHPベンチマーク」に関するブログ記事へのリンクが貼られています。


第三者のポッドキャストに参加し、リンクを獲得する
新しい、質の高い被リンクを獲得するもう一つの方法がポッドキャストです。あなたが既に経験のあるテーマで(リスナーがあなたの顧客層と一致する番組の)インタビューを受けるのが効果的です。
これが、どのようにサイトへの被リンクにつながるのでしょうか?
ほぼすべてのポッドキャストには、ショーノート(エピソードの説明)、ゲストの名前、言及したサイトのリンク等が掲載されたページがあるものです。
Kinstaのビジネス・技術系ポッドキャスト「Reverse Engineered」を例にとると、すべてのゲストが自サイトとSNSアカウントにリンクを貼っています。

リンクを辿りリスナーはゲストやそのビジネスについて深く知ることができます。だからこそ、多くのポッドキャスト配信者がこの方法を採用しています。
被リンクを活用した強力なソーシャルシグナルの構築
ちょっとしたコツ: サイトを紹介してくれたページを、自分のSNSアカウントでシェアしましょう。そのページにソーシャルシグナルが生み出され、結果としてページオーソリティを構築できます。高いページオーソリティを持つサイトからのリンクはWordPressのSEO的にも有益ですから、Win-Winです。
言い換えれば、リンクのために時間を割いてくれた第三者のコンテンツをシェアすることが、自分自身のためにもなります。他のブロガーと交流することを恐れず、ブログ内であなたの記事に触れてくれるよう尋ねてみましょう。
8. 競合サイトに既にリンクを貼っているサイトを見つける
他のサイトからあなたのコンテンツにリンクを貼ってもらうことは、簡単ではありません。しかし、あなたのサイトと似たようなサイトが既にこの作業を行っている可能性があります。どのサイトがリンクしているのか、裏側を覗いてみると、同じようにリンクが獲得できる機会を発見できるかもしれません。
Ubersuggestなどのツールでは(有料版を利用することなく)1日にいくつかのサイトを無料でチェックできます。Ahrefsなどのツールでは、特定のページ、もしくはドメイン全体へのすべてのリンクを確認できます。
9. 外部リンクの質管理
時に、「あなたのサイトとリンク先との関係を明確化」する必要性が生じることもあります。例えば、リンク先のサイトからコミッションを得る目的で、コンテンツ内にアフィリエイトリンクを組み込む場合、(不自然と判断されるため)SEO上の価値を持たせてはいけません。他のサイトへリンクしているスポンサーバナーにも同じことが言えます。
次の「rel」属性を<a>
タグ内に使用することで、リンクの取り扱いに関する情報を検索エンジンに伝えることができます。
dofollowリンク
dofollowはリンクの「rel」属性ではありませんが、この用語は「通常の(nofollowでない)」リンクを呼ぶ言葉として広く使われるようになりました。
デフォルトでは、WordPressで作成するすべてのリンクはdofollowリンクです。Googleはサイトを分析する際に、このタイプのリンクをクロールします。リンクジュースはリンク元のページから渡されるため、オーソリティの構築に役立ち、ランキングにも影響を与えます。
できるだけ多くの被リンクが必要だという意見を聞いたことがあるかもしれません。おそらくそれは、他の「オーソリティの高い」サイトからのdofollowリンクのことを指しています。
nofollowリンク
nofollowリンクは、「rel」属性が「nofollow」のリンクです。
<a href="https://kinsta.com" rel="nofollow">my link</a>
nofollowリンクは、検索エンジンのクローラーに「クロールを無視」するよう伝えます。しかし、これは、nofollowリンクが重要ではないという意味ではありません。オーソリティを渡さず、ランキングに影響を与えなくても、トラフィックは生み出されます。関連記事「WordPressでnofollowリンクを追加する様々な方法」もご確認ください。
nofollowリンクはしばしば、リンク先サイトの「要望」でリンクを貼る場合に使用されます。というのも、リンクは本来、ページ間で価値を渡す、自然発生的なものであるべきだからです。特別な計らいによりリンクを貼ることはGoogleのガイドラインに反するため、これを無視するとサイトがペナルティを受ける可能性があります。
一般に、dofollowリンクとnofollowリンクが適切な比率で使用されているのが健全です。
sponsoredリンク
sponsoredリンクは、「rel」属性が「sponsored」のリンクです。リンクにスポンサーが付いていることを示します。
<a href="https://kinsta.com" rel="sponsored">my link</a>
sponsoredリンクはしばしば、有料キャンペーンの一部として使用されます。このときsponsoredリンクの目標は、リンク元のページから価値(つまりオーソリティ)を渡すのではなく、トラフィックを増やすことです。これは価値を渡すリンクに対して支払いを行うGoogleのガイドラインに反するため、すべてのスポンサー付きリンクには「sponsored」属性を使用することが重要です。
UGCリンク
UGC(User Generated Content、ユーザー生成コンテンツ)リンクは、「rel」属性が「ugc」のリンクです。
<a href="https://kinsta.com" rel="ugc">my link</a>
UGCリンクは、ユーザーが作成したリンクであることを示します。これは、ブログ記事のコメントやユーザーがリンクを挿入できるフォーラムに記載されたリンクに追加されることが多いです。
10.アフィリエイトリンクにsponsored属性を追加する
多くのWordPressブログ(当然、企業でも可能性あり)にアフィリエイトリンクが組み込まれています。一般にアフィリエイトリンクは、製品やサインアップのコミッションや紹介者をサイト間で追跡するために使用されます。
残念なことに、Googleは通常、必要とされる「rel」属性を欠いたアフィリエイトリンクを好みません。大量のアフィリエイトリンクのためにペナルティを受けたサイトもあります。安全にアフィリエイトリンクを使用するには、常にsponsored属性を用いること。アフィリエイトリンクを追跡し、sponsored属性を使用するには、Pretty LinksやThirstyAffiliatesなどのアフィリエイトプラグインが使用できます。
Googleはアフィリエイトリンクにnofollow属性を使用しても問題ないと言っているので、すでにこれを導入している場合はリンクの変更は不要です。
Pretty Linksを使用すると、sponsored属性を含む簡単で短いアフィリエイトリンクを作成でき、301でリダイレクトすることもできます。これらの設定を有効にするには、WordPress管理画面で「Pretty Links」>「Options」にアクセスします。

ドロップダウンから関連するリダイレクトタイプを選択し、「Enable No Follow」と「Sponsored」チェックボックスをオンにして、アフィリエイトリンクにnofollow属性とsponsored属性を追加します。nofollow属性の追加により、検索エンジンはリンクが「自然発生的ではない」ことを理解します。
11.内部リンク戦略を立てる
内部リンクとは、サイト内のあるページや投稿から、同じサイト内の別のページや投稿を指すリンクのことです。これはSEOだけでなく、サイトのナビゲーションとしても重要な役割を果たします。
通常は、自分が書いた他のコンテンツを参照したり、ランディングページにリンクを貼るのに使用します。
Mozは、なぜ内部リンクが重要かについて、素晴らしい記事を書いています。まとめると内部リンクは…
- サイト内の案内となるため、より多くのコンテンツが読まれ、結果的にサイト訪問者による滞在時間が長くなる
- 情報の階層化を支援し、サイトを構造化する
- リンクを介し価値を伝え、サイト全体にオーソリティを広める
各記事やページに少なくとも3〜5つの内部リンクを用意することをお勧めします。コンテンツの長さによっては、さらに追加できます。WordPressで内部リンクを組み込む手順は、以下の通りです。
ステップ1:アンカーテキストの選択
まず、リンクを追加する単語や文章を選択します。ここで選択した単語や文章は「アンカーテキスト」と呼ばれます。次に、リンクボタンをクリックします。クラシックエディタでは、メインツールバーの中にあります。
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クラシックエディタの「リンクの挿入」ボタン
ブロックエディタでは、段落ブロック上部の小さなツールバーにあります。
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ブロックエディタの「リンク」ボタン
どちらのエディタでも、リンクボタンをクリックすると、小さなテキストボックスが表示されます。
ステップ2:リンク先となる内部コンテンツを探す
テキストボックスに、リンクする記事やページのタイトルを入力します。WordPressは、タイプするごとにマッチするコンテンツの検索結果を表示します。クラシックエディタでは、以下のように表示されます。
-
クラシックエディタで他のページを検索する
ブロックエディタでは、以下のように表示されます。
-
ブロックエディタで他のページを検索する
どちらも、記事やページのタイトルをクリックして、リンクを追加できます。
12.リンク切れを修正する
リンク切れが好きな人はいないと思いますが、それはGoogleも同じです。ユーザーエクスペリエンスを低下させ、リンクジュースの流れを断ち切り、検索結果でのページの順位に影響を与える可能性があります。
リンク切れには、大きく分けて3つの種類があります。
- 外部リンクのリンク切れ: あなたのサイトから、他のサイトに向けられたリンクが切れている
- 内部リンクのリンク切れ: あなたのサイトのあるページから、別のあるページへのリンクが切れている
- 被リンクのリンク切れ: 他のサイトから、あなたのページへのリンクが切れている
外部リンクと被リンクのリンク切れ
WordPressサイトのリンク切れを解決する方法はいくつかありますが、Google Search Consoleでチェックするのが簡単です。この機能こそ、Google Search Consoleを使用すべき理由の一つです。Google Search Consoleでリンク切れを探すには、「カバレッジ」セクションにアクセスします。「エラー」ボックスをクリックして「詳細」セクションまでスクロールすると、サイトのクロール中にGoogleが遭遇した問題が表示されます(詳細はクロールのエラーに関する記事をご覧下さい)。
無料、または有料ツールを使用して、サイトのリンク切れをスキャンすることもできます。例えば、Online Broken Link Checkerはページをクロールし、リンク切れを検出する無料のツールです。
Ahrefsは、サイト上の外部リンクのリンク切れの一部を知らせてくれるリンク切れチェック機能を搭載しています。最大10個のリンク切れしか表示されませんが、検出されたリンク切れの数と、dofollowリンクの割合を知らせてくれるため、リンク切れの程度を把握するのに便利です。ただし、すべてを見るには有料プランを利用する必要があります。

また、クローラーを使って、Googleと同じようにサイト内のページをクロールすることもできます。これは、リンク切れによって引き起こされるクロールの問題を見つけるのに有用です。Screaming Frogでは、この機能が無料で使えます。さらに、有料版ではその他の機能も利用できます。このクローラーは非常に強力ですが、高度なツールなので、SEOに慣れていない方は、まず使い方を読んでおくことをおすすめします。

WordPress向けのリンク切れチェックプラグインも存在します。しかし、サイトのパフォーマンスを低下させる傾向があるため、お勧めしません。
被リンクのリンク切れ
外部サイトのリンク状況は制御できないため、「あなたのウェブサイトへの」リンク切れを見つけ、対処するのは、少し難しいかもしれません。Ahrefsのリンク切れチェック機能(上記)でも最大10個のリンク切れを知らせてくれますが、有料ツールではより多くの情報が確認できます。特に、開設してから時間が経っている大規模なサイトでは、時間と共にリンク切れが増えている可能性が高く、月額料金を支払うだけの価値はあるかもしれません。

リンク切れの一覧ができたら、リンク先のサイトに連絡して更新してもらうか、正しいURL(または別の適切なページ)にリダイレクト(「301」を使用)しましょう。これにより、リンクジュースの流れが回復します。検索結果表示順位が向上する可能性もあります。
13. 外部のソースに積極的にリンクする
内部リンクだけではなく、他のサイトのページにもリンクを貼って、訪問者にあなたの扱うトピックの関連情報を提供するのがおすすめです。例えば、あなたのサイトでは扱っていない特定のトピックの詳細な記事があれば、そこにリンクを貼ることができます。外部コンテンツへのリンクを追加することで、訪問者による、さまざまなトピックについての掘り下げや調査を後押しできます。結果的に、あなたのコンテンツが優れた情報ソースとして認められ、検索結果で上位表示されるための大事な一歩になり得ます。
これは、他のサイト運営者とコミュニケーションをとるという意味でも重要です。ページから他サイトにリンクしたら、相手にメールを送るか公開後にツイートでシェアしてもらえないかお願いしてみることをおすすめします。相手が自分のSNSアカウントでそれをシェアすれば、あなたのサイトへのトラフィック流入が期待できます。Kinstaでもこの方法をよく使っています。
各コンテンツには、少なくとも2つの外部リンクを追加することをお勧めします。その際、リンク先を「新しいタブ(またはウィンドウ)」で開くようにすると、ユーザーをサイト内に留めておくことができるので便利です。
これを好まない人もいるかもしれませんが、そうすることで、訪問者があなたのサイトを忘れてしまうことを防げます。後で戻ってきて閲覧してもらう可能性は、ぜひとも残しておきましょう。
ブロックエディタでは、リンクをクリックしてから、ドロップダウンの矢印をクリックして、新しいタブで開くように設定することができます。
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ブロックエディタでリンクを新しいタブで開くよう設定
クラシックエディタでは次の手順に従って、リンクを新しいタブ、または新しいウィンドウで開くよう設定できます。
ステップ1:リンクの設定を開く
クラシックエディタで投稿または固定ページを開き、対象のリンクを選択します。ブロックエディタと同じように、リンクをクリックするとリンクの設定項目が開きます。
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クラシックエディタでリンクの設定を開く
鉛筆のアイコンを選択しリンクを編集します。
ステップ2:「リンクを新しいタブで開く」にチェックを入れる
次に歯車のアイコンをクリックし、詳細設定を開きます。
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クラシックエディタでリンクの詳細設定画面を開く
リンク先とリンク文字列の欄の下に、「リンクを新しいタブで開く」というチェックボックスがあります。チェックを入れるとこの設定が該当のリンクに適用されます。
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クラシックエディタでリンクを「新しいタブで開く」よう設定
これにより、リンクのHTMLタグにtarget="_blank"
が追加されます。次のようなコードになります。
<a href="https://kinsta.com" target="_blank">Kinsta</a>
もちろん、テキストエディタから上記を手動で入力することもできます。
14.長いコンテンツにアンカーリンクを組み込む
長いブログ記事を読んでいると、しばしばアンカーリンクを見かけます。アンカーリンクは、同じ記事内の別の部分にジャンプするリンクです。
Kinstaのブログでは一部の記事で、アンカーリンクを使用して目次を作成しています。
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Kinstaのブログ記事のアンカーリンク
アンカーリンクがあると読者は、探している答えにすぐに到達できるため、ユーザーエクスペリエンスの向上に寄与します。また長い記事の中で、コンテンツの一部の情報のみを必要としている人もいるため、アンカーリンクは非常に便利です。面倒なスクロール操作を省けます。
さらに、下図のように、アンカーリンクは検索結果ページ内の投稿タイトルの下にGoogleサイトリンクとして表示される場合があります。
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Googleの検索結果ページ内のアンカーリンク
特定の情報を探しているユーザーは、表示されたサイトリンクのいずれかを直接クリックするかもしれません。
これは、オーガニックトラフィック増加につながります。詳細については、アンカーリンクを作成する方法をご覧ください。
15.プロ仕様のサイトフッターを用意する
フッターリンクは、すべてのページ下部に表示される大事な要素です。フッターリンクには、訪問者がサイトを閲覧しやすいよう、軸となるページのリンクを掲載します。検索エンジンに、どのページが最も重要であるか示すことにもなります。
先ほど、キーページを作成することで、Googleと訪問者に対して「E-A-T」を強調することができることをご説明しました。訪問者はそのような重要なページをフッターに求めるものです。忘れずに掲載しましょう。
また、リンクはページ間で価値を渡すものです。そのため、サイト全体に適用されるエリアであるフッターにリンクを貼ることで、掲載されたページが重要なものである、ということをGoogleに明確に伝えることができます。
Kinstaのフッターを例に取ると、会社概要、お問い合わせ、プライバシーポリシーなど重要なページを掲載しています。
デフォルトリンクの削除
サイトを一番下までスクロールすると(ともすると書いた記憶のない)クレジットがあるかもしれません。恐らく、そのうちの一つはすべてのWordPressサイトで標準的に見られる「Powered by WordPress」というリンク、もう一つはテーマの著作権表示(開発者のサイトにリンクしている)でしょう。
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フッター内のテーマクレジットと「Powered by WordPress」リンク
リンクは悪戯目的で組み込まれているわけではありません。しかし、少なくとも、プロフェッショナルなサイトには見えません。さらに、この記事を通して見てきたように、リンクはWordPressのSEOに大きな影響を与えます。ベストプラクティスとして、サイトから不要なリンクは削除しましょう。
フッターから「Powered by WordPress」リンクを削除する方法もあわせてご確認ください。テーマのクレジットについては、多くの場合、「カスタマイザー」画面から削除できます。

- Removing the theme credit in the Customizer.
または、テーマのfooter.phpファイルを編集してもリンクを削除できます。しかし、これは少しトリッキーな方法のため、可能であればカスタマイザーを使用することをおすすめします。
16.ネガティブSEOを理解する
ネガティブSEOは非常に重要なテーマです。しかし、多くの人が「どのように対処すべきか」と頭を悩ませています。
通常、SEOでは、ドメインオーソリティとページオーソリティの構築のために、他サイトからのリンクはできるだけ取得したいものです。しかし、リンクを意図的に操作することはGoogleのガイドラインに反します。不正なリンク構築スキームに関与していると判断された場合には、ペナルティを受ける可能性があります。
ネガティブSEOはこの性質を利用したものです。誰でも、好きなサイトにリンクを貼ることができます。誰でも、あなたのサイトに大量のリンクを貼れます。すると、「あなたが」意図的にリンクを大量取得したかのように見えてしまいます。結果、ペナルティを受ける可能性があり、トラフィックを失うか、最悪、検索結果から除外されるかもしれません。
そうならないように、サイトの被リンク状況を監視する必要があります。被リンク数の突然の上昇や、通常とは異なる、しばしば成人向けの内容のアンカーテキストを使用したリンクが見られる場合は、すぐに調査してください。
例えば、あるビジネスサイトのケースでは、20万件以上の劣悪被リンクが発見されています。この問題の解消には、2年以上かかったようです。
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スパムリンク
誰かがサイトに不正にリンクを貼ることは止められません。明らかに不公平です。そのため、GoogleとBingには「Disavow」と呼ばれるツールが用意されています。これを使用すると、Googleに「無視してもらいたい」URLやドメインを指定することができます。
テクニカルSEO
17.希望のドメインを選択する
このコツには2つの意味があります。
wwwの有無
ウェブサイトを立ち上げたばかりのユーザーの最初の質問は恐らく、ドメインに「www」を含めるべきか否かでしょう。実際、wwwの有無がWordPressサイトのSEOに影響を与えると考える人もいます。
しかし、端的に言って、ドメインにwwwを含めてもSEOのメリットはありません。ランキングには一切影響はありません。ただ、常にwwwのないアドレスを使用すべきとも言い切れません。wwwを使用するのにも理由があるからです。
- 以前はドメインの一部としてwwwを使用することが標準でした。しかし、今では必ずしもそうではありません。Kinstaではwwwを使用していません。今もwwwを使用しているサイトを目にする理由の1つは、単純に変更が複雑で、問題を引き起こす可能性があるためです。また、多くの古いサイトは単純に同じドメインを使い続けています。
- トラフィックの多い大企業では、ドメインネームシステム(DNS)レコードの関係でwwwを使用したい場合があります。wwwなしのドメインは、技術的にはフェイルオーバー時にトラフィックのリダイレクトで使用されるCNAMEレコードを持つことができないためです。ただし、この問題には回避策があります。
結局のところ、wwwの有無は個人の好みの問題です。ただおそらく短いURLの方が好まれる傾向にあります。そちらを選ぶ場合はwwwのないドメインを選択してください。
どちらのバージョンを選択しても、1つのバージョンでしかアクセスできないようにリダイレクトを設定する必要があります。例えば、www.kinsta.comにアクセスすると、kinsta.comにリダイレクトされます。
以前はGoogle Search Consoleを介して、検索結果に希望のドメインが表示されるように設定できました。しかし、2019年にこのオプションは廃止されました。現在では、スキーママークアップなど、サイトから収集した情報に基づいてどちらのバージョンが希望かを判断します。
同様にサイトマップの送信も有効です。適切な方法については後述します。
URL重複を避ける
上述したように、本線は1つのURLにしましょう。このために、リダイレクトを設定して、正しいURLにユーザーとクローラーを誘導します。さらに、URLに使用される大文字と小文字のバリエーション等の他の要因も考慮する必要があります。例えば、以下のURLは恐らく同じコンテンツを読み込みますが、検索エンジンは別々のページとしてインデックスします。
kinsta.com/about-us/ kinsta.com/About-Us/
URLの最後のスラッシュの有無も同様です。
kinsta.com/about-us/ kinsta.com/about-us
プロトコルの違いも同様です。
https://kinsta.com/about-us/ http://kinsta.com/about-us/
これでは、それぞれの重複版が元のURLと競合するため、SEO的に良くありません。重複したURLを正しいURLにリダイレクトすれば、すべてのランキング指標が1つのバージョンに統一され、表示順位によい影響がもたらされる可能性が高くなります。
リダイレクトルールは、重複版URLにアクセスしたユーザーを正しいURLへと誘導するためのものです。
WordPressサイトでリダイレクトを設定する方法を動画にてご紹介します。
Googleがどのページを使用するか確認するには、手動またはプラグインを使用して、サイトに「canonical」タグを追加します。
18.簡潔なパーマリンクを設定する
WordPressのデフォルトのパーマリンクは汚い(URL構造が美しくない)と言わざるを得ません(参考: サイトのURLを変更する方法)。例えば以下のように、日付や投稿やページ名が挿入されてしまいます。
https://kinstalife.com/2020/03/31/sample-post/
Googleはこのような、コンテンツのタイトルやキーワードを含むURLを好む傾向にありますが、一般には、できるだけ簡潔なURLにしたいところ。投稿名をパーマリンク設定に使用することをお勧めします。この設定であれば、クリーンであり、サイトのSEOにとっても効果的です。
https://kinstalife.com/sample-post/
投稿名のパーマリンク構造に変更するには、WordPress管理画面で「設定」>「パーマリンク設定」にアクセスし、「投稿名」を選択して、「変更を保存」をクリックします。
-
WordPressのパーマリンク
重要な点として、投稿の公開後にパーマリンクの構造を変更すると、それまでのリンクが壊れる可能性があります。
古いサイトのパーマリンク構造を変更する場合は、MyKinstaのリダイレクト機能や、Permalink Manager Liteなどのサードパーティ製プラグインを使用して、以前のURLを新しいURLにリダイレクトしてください。
別のレンタルサーバーをご利用の場合は、.htaccessファイルを編集して、以前のURLを新しいパーマリンクにリダイレクトする方法も考えられます。
19.SSL証明書をインストールする
GoogleはHTTPSがランキング要因であると公式に発表していますが、今に始まったことではありません。HTTPSはGoogleのページエクスペリエンスの指標の一つでもあります(こちらについては後ほど詳しくご紹介します)。
HTTP接続を設定するには、サイトにSSL証明書をインストールする必要があります。これはわずかなランキング要因に過ぎませんが、現在ではHTTPSはインターネットの標準となっています。SSL証明書を使用していないサイトをChrome、Firefoxなどのブラウザで閲覧しようとすると、ウェブサイトへのアクセスが安全ではないという旨の警告が表示される可能性があります。

Kinstaでは、すべてのサイトがCloudflareの統合により自動的に保護されています。ワイルドカード対応のSSL証明書も無料でご利用いただけます。
別のレンタルサーバーをご利用の方や、まだサイトにSSL証明書をインストールしていない場合は、WordPressサイトのHTTPからHTTPSへの移行方法をあわせてご覧下さい。
20.XMLサイトマップの設定
Google、Bing、Yandexなどの検索エンジンは、XMLサイトマップを使用して、WordPressサイトの階層や構造を理解し、クロールを行います。サイトマップは必須ではありませんが、上の理由を別にしても、サイトマップを作成することで、サイトに関するより多くのデータが用意できます。
XMLサイトマップファイルの活用をお勧めします。検索エンジンにサイトの構造のクリアな全体像を伝えることで、他のデータと相まってGoogleサイトリンク獲得機会の増加につながります。
Yoast SEOプラグインには、サイトマップファイルを自動的に生成する機能があります。この機能を有効にするか、その設定を確認する方法は以下のとおりです。
ステップ1:XMLサイトマップの設定を有効化する
先ほど触れたように、すでにYoast SEOがインストールされているとします。サイトマップファイルを生成するには、WordPress管理画面で「SEO」>「一般」にアクセスし、「機能」タブをクリックします。「XMLサイトマップ」のスイッチがオンになっていることを確認してください。
-
Yoast SEOのXMLサイトマップの設定
これだけで、自動的にサイトマップが作成されます。
ステップ2:サイトマップのテスト
自動生成されたファイルが、正常に機能しているか確認してください。ドメインに「sitemap_index.xml」を追加すると、サイトマップインデックスが表示されます。
https://domain.com/sitemap_index.xml
結果は、以下の画像のようになります。

インデックス内の任意のサイトマップをクリックすると、各ファイルで参照されているURLを確認できます。
このファイルをGoogleやBingに送信してインデックスやクロールを高速化する方法については、以下でさらに詳しく説明します。また、「WordPressのサイトマップの使い方」でも詳しく説明しています。
21.Google Search Consoleにサイトマップを送信する
XMLサイトマップファイルを作成したら、Google Search Consoleへの送信をお勧めします。WordPressサイトについて、役立つデータが得られます。以下では、すでにGoogle Search Consoleのアカウントがあることを想定します。詳細については関連記事「検索エンジンにサイトを送信する」をあわせてご覧下さい。
Google Search Consoleを開き、「インデックス」セクションの「サイトマップ」をクリックします。次に上で説明したようにサイトマップファイルのURLを入力し、「送信」をクリックします。

どれだけのページや投稿が送信され、どれだけ実際にインデックスされたかを確認できます。これでGoogleは自動で定期的にサイトマップファイルをクロールしてくれます。
22.Bing Webmaster Toolsにサイトマップを送信する
Google Search Consoleと同じように、Bing Webmaster Toolsを使用して、サイトマップを送信するのもお勧めです。
Googleアカウントを使用してサインアップできます。また、Google Search ConsoleですでにGoogleアカウントを使用している場合は、紐付けられたGoogleアカウントを使用してBing Webmaster Toolsを検証することも可能です。
ログインしてサイドメニューの「サイトマップ」をクリックし、「サイトマップを送信」ボタンをクリックして、サイトマップのインデックスURLを登録します。

23.Yandex Webmaster Toolsにサイトマップを送信する
Google Search ConsoleやBing Wemaster Toolsと同様に、YandexにWordPressサイトのサイトマップを送信するのも得策です。Yandexはロシアの検索エンジンですが、日本国外からのアクセスもある場合には、やっておいても損はないでしょう。
詳細については「主要な検索エンジンにサイトを送信する方法」(そしていつ実行すべきかにも触れています)をご覧ください。
24.インデックス登録申請でインデックスを高速化する
通常、WordPressサイトでコンテンツを公開すると、Googleの決めたスケジュールでクローラーが回ってきます。クロールの間隔は数分から数時間、数日の場合もあります。
しかし、Google Search Consoleの「インデックス登録リクエスト」を使用すると、Googleに特定のページのインデックスを申請できます。
この機能はページを更新した後に、ページの表示順位がどうなったかをテストする際に便利です。クロールにはしばしば遅延が発生するため、更新したページが即座にインデックスされるとは限りません。
Googleはインデックス登録のリクエスト機能に頼らないようアドバイスしています。Googlebotは極めて優秀なため、サイトやXMLサイトマップをクロールすることで、新しいページを自然に発見します。もしページがインデックスされていないのであれば、他に問題があるかもしれません。
Google Search Consoleでは、サイドバーの「概要」の「URL検査」をクリックし、インデックスをリクエストするページのURLを入力します。

定期的にURL検査機能を使用して重要なページをチェックし、インデックスエラーの発見にあたりましょう。これにより、ページが検索結果に正しく表示されるようになります。
Google Search Consoleがリクエストを受け取ると、以下のような確認メッセージが表示されます。

25. クロールエラーを確認する
クロールエラーは、クローラー(検索エンジン、ボットなど)がページに到達できないことを意味します。リンクの設定ミスによるリンク切れ(詳しくはリンク切れに関するコツを参照)や、リダイレクトを行わずにコンテンツを削除した場合、サーバーがクロールのリクエストに応答できない場合(サーバーエラー)など、さまざまな理由で発生する可能性があります。
クロールエラーを確認するには、Google Search Consoleのアカウントにアクセスするのがおすすめです。カバレッジレポートから、Googleがサイトをクロールした際に発生したエラーの詳細が表示されます。

エラーの種類をクリックすると、そのエラーが発生したURLを確認できます。各リンクの横にある「URLの検査」アイコンをクリックすると、GoogleがそのURLをどのように発見したかを詳しく知ることができます。

参照ページを通じて、Googleが最初にリンク切れを発見した場所をうかがい知ることができます。

リンク切れを起こしているサイトに連絡して更新を依頼するか、リンク元がご自身のサイトのページであれば自分で更新しましょう。また、リンク切れのURLから正しいURLへの301リダイレクトを追加する方法もあります。
Google Search Consoleには、他にもクロールエラーを検出する便利な機能があります。左側のメニューから「設定」をクリックし、「クロール」の「レポートを開く」をクリックします。

「レスポンス別」の項目で、クロールのリクエストタイプの内訳を確認することができます。クリックして、関連するエラーを確認し、詳細を確認してください。

例えば、標準的なクロールリクエストである「OK(200)」と「Not modified(304)」以外は調べたいところです。
先ほどと同様に、エラーの原因について詳しく知るためにURLを検査し、修正することができます。
26. Googleがページをクロールできる状態を確保する
クロールはインデックスの鍵であり、インデックスは検索結果上位表示の第一歩となります。Googleがページをクロールできなければ、インデックスされない、つまり、検索結果に表示されないことになります。
幸いなことに、Google Search ConsoleのURL検査ツールは、ページが正しくクロールされ、インデックスされたかどうかを確認できるため、ここでも役に立ちます。
Googleが最初にURLを検出した方法、前回のクロールの日時、ユーザーが指定した正規URLおよびGoogleが選択した正規URLなどの情報が確認できます。
ページを確認するには、ページ上部にある検索ボックスにURLを入力します。

27. Googleがクロールした内容を確認する
また、インデックスされたページのHTMLをGoogleがどのようにレンダリングしたかを確認することもできます。これにより、コンテンツやリンクが正しくインデックスされたかどうかを確認することができます。「クロール済みのページを表示」をクリックしてHTMLを確認し、それをコピーしてテキストエディタで確認するか、検索ツールを使って特定のコンテンツやリンクが表示されるかどうかを確認するだけです。

スクリーンショットのタブでは、ページがどのようにレンダリングされたかを確認できますが、画面の上部しか表示されません。完全にレンダリングされたページを見るためには、HTMLテストツールにHTMLをコピーして貼り付けることです。これにより、Googleがクロールする内容を確認できるため、クロールに関する問題を予め見つけることができます。

28.構造化データを適用する
ウェブ業界で「構造化データ」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。構造化データとは強調スニペットにより、検索結果がより分かりやすく表示されるようにするためのコードのことです。
検索結果ページのレビューの横に、星の評価(スター評価)が表示される場合があります。これが構造化データを適用した結果です。スター評価を使用することで、クリック率を飛躍的に改善できる可能性があります。
CXL Instituteが実施した調査によると、スター評価を使用した企業は、オーガニック検索結果でのクリック率が大幅に高く、35%も増加したことがわかりました。CXL Instituteは、この戦略が効果的だと結論づけました。
構造化データを使用すべきもう一つの理由として、対象のサイトがどのようなビジネス、または分野であるかをGoogleが判断しやすくなります。これにより、ナレッジパネルが表示されるようになり、検索結果でのクリック率が改善します。また、競合他社を検索した際に表示されるカルーセルなど、同じ分野での他の検索結果にも表示されるようになります。
多くのWordPressテーマには構造化データが実装されていますが、そうでないテーマもあります。Googleの構造化データテストツールを使って、ウェブサイトやブログ記事のテストを実施してみてください。
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Googleの構造化データ
エラーがなく、画面の右側に何らかの表示がある状態が理想です。右側が完全に空白の場合は、WordPressサイトに構造化データが付加されていないことを意味します。
Yoast SEOにも構造化データが組み込まれています。WordPressの管理画面で、「SEO」>「検索の見え方」をクリックしてください。組織名を入力し、組織のロゴをアップロードします。変更を保存すると、「組織」の構造化データが設定され、Googleの構造化データテストツールに表示されるはずです。
Yoastを使うことで、ページ構造化データが盛り込まれます。例えば、すべてのブログ記事に「Article」という構造化データが付加されます。
WordPressサイトに他の構造化データを追加するには、無料のSchemaプラグインをお勧めします。必要なコードを自動的に追加してくれます。追加後は、再度、Googleの構造化データテストツールでテストを実行しましょう。
29.定期的なSEO監査の実施
WordPressのSEOの簡易監査を行うことでサイトがどの程度最適化されているかを瞬時に確認することができます。専用の無料のツールや有料のツールがたくさん存在します。
中でも、SeoSiteCheckupは50以上のチェック項目でSEOの状態を判定できる、無料のツールです。非常に基本的な監査ですが、取りかかりとしては役立ちます。AhrefsやSemrushなど、他のSEOツールでは、毎週のサイトの監査を計画でき、SEOに関して問題を引き起こす可能性のある箇所を速やかに発見可能です。
30.重複コンテンツのインデックスを解除する
サイトに同じコンテンツが2つある、と聞くと、疑問に思うでしょうが、実際は想像する以上に頻繁に起きています。よくある例はステージングサイトがGoogleにインデックスされた場合です。
残念なことに、複数の重複したコンテンツがインデックスされると、深刻なSEO上の問題につながります。Googleは、重複した投稿やページがあっても、正式にペナルティを課すことはありませんが、それでも順位に影響する可能性があります。
主な問題は、2つの同一コンテンツがあった場合、Googleはどちらをランキングの対象にすべきか分からないことです。極端な話、ステージングサイトが実際のウェブページの代わりに表示されるという最悪な事態を招きかねません。
このような場合、一番簡単な対処法は、ステージングサイトのインデックスの解除です。WordPressではこれを簡単に行うことができます。ステージングサイトの管理画面で「設定」>「表示設定」にアクセスし、「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」の横にあるチェックボックスにチェックを入れます。

Kinstaでステージング環境を使用している場合は、ご安心ください。検索エンジンにインデックスされないよう予め設定されています。
その他、これまでにこの記事でもご紹介した重複コンテンツの例としては、wwwの有無でどちらのURLにもアクセス可能なケースや、コンテンツを変えずにURLだけが変わるURL内のパラメータの使用などがあります。
このタイプの重複コンテンツを防ぐための一般的なルールは、すべてのページで自己参照canonicalタグを使用し、希望のURLのバージョンを指定することです。例えば、この記事には、<head>内に次のcanonicalタグが含まれています。
<link rel="canonical" href="https://kinsta.com/blog/wordpress-seo/">
また、WordPressの.htaccessファイルにリダイレクトルールを追加して、ユーザーやボットを常に正規のURLにリダイレクトすることもできます。
UXデザイン
31. ページエクスペリエンスを最適化
Googleのページエクスペリエンスの指標は、Googleがウェブページを審査する際に重視する一連のシグナルで、ユーザーが体感するページ速度、インタラクティブ性、視覚的安定性、セキュリティをアルゴリズムが理解できるようにするものです。これには、コアウェブバイタルも含まれます(これについては、「コアウェブバイタルを改善する」の項目で詳しく説明します)。
ページエクスペリエンスは現在、モバイル、デスクトップの検索結果表示順位のシグナルとして使用されています。このスコアを確認するには、Google Search Console のページエクスペリエンスのメニューに移動します。

モバイルとデスクトップのグラフが別々のレポートに分割され、各デバイスでページエクスペリエンスのスコアが良好かどうかを確認できます。モバイルでのスコアが高くてもデスクトップでのスコアが低ければ、ページはモバイル検索結果でのみランキングが上昇し、その逆も然りです。
ページエクスペリエンスを評価する際に考慮されるシグナルには、「コアウェブバイタル」「モバイルフレンドリー」「HTTPS」「煩わしいインタースティシャルがない」などがあります。「良好」と表示されたページの割合が低い場合は、これらのシグナルをそれぞれチェックし、原因を調査しましょう。
32.コアウェブバイタルを改善する
コアウェブバイタルは、ユーザーエクスペリエンスの観点からウェブサイトの機能を分析するための一連のパフォーマンス指標です。次の要素に基づいています。
- 読み込みのパフォーマンス
- ページのインタラクティブ性
- 視覚的な安定性
- Google Chromeからの実際のデータ
コアウェブバイタルでは、モバイルフレンドリーであるか、HTTPSの使用、煩わしいインタースティシャルが含まれているかどうかも考慮されます。
Google Search Consoleのコアウェブバイタルレポートを使用して、ページのパフォーマンスを確認できます。レポートはページを「良好」「改善が必要」「不良」の3段階で判定します。
コアウェブバイタルの指標とは?
レポートは3つの要素で構成されます。
- LCP(Largest Contentful Paint、最大コンテンツ描画):ウェブページ上のメインコンテンツの読み込み時間を測定する
- FID(First Input Delay、初回入力遅延):ユーザーがウェブページ上の要素に対して最初にアクションできるまでの時間を測定する
- CLS(Cumulative Layout Shift、累積レイアウトシフト):ページがどのように読み込まれるかを分析し、レイアウトのシフト(変更、ずれ)によってユーザーがページ上の別の要素を誤ってクリックする可能性があるかを判定する
これらが指標として採用されていることからも、Googleが検索結果表示順位のアルゴリズムにおいて、ユーザーエクスペリエンスを重視する傾向が高まっていることが分かります。

コアウェブバイタルの確認方法
コアウェブバイタルレポートでは、実際のユーザーデータに基づいたフィールドデータを使用してページのパフォーマンスを表示します。現在はまだ、サイト内のすべてのページを確認できませんが、サンプルページの結果一覧からページを選択することで、他の類似ページの結果も推測できます。

Googleのその他の開発者ツール「Lighthouse」や「PageSpeed Insights」でも、研究データを使用して任意のページでコアウェブバイタルを確認できるため、問題を特定する際に役立ちます。
しかし、これらのツールはコンピュータのデータを基にしており、ユーザーエクスペリエンスを如実に反映していない可能性があります。
Googleは、2021年5月からランキングアルゴリズムにコアウェブバイタルの組み込みを開始しました。つまり、パフォーマンスの良いページは劇的に検索結果表示順位が上がり、パフォーマンスの悪いページは順位を下げるでしょう。
このレポートでは、モバイルとデスクトップの両方の結果が表示されるため、両方で良いスコアを獲得すれば、モバイルとデスクトップの両方の検索結果で、ページの順位が上昇することになります。
コアウェブバイタルの改善方法
コアウェブバイタルレポートでは、評価された各指標に対してページのパフォーマンスを確認し、Googleが何を「良好」「改善が必要」「不良」と判断したのかを確認することができます。
Google Search Consoleの他のレポートと同様に、提供されるのはサンプルのURLのみですが、それでも問題のあるページの種類を推測するのに役立ちます。例えば、あるウェブサイトのブログ記事の多くが「不良」と判定される場合。調査の結果、すべてのブログ記事に「関連記事セクション」が含まれていてLCPに悪影響を与えていたことが分かるかもしれません。
CLSの問題は特定が難しくなる傾向にあります。そこで、LCPの値が「不良」になる代表的な原因とその対処法に関する記事もご用意しています。
デバッグのためのその他のツール
LighthouseやGoogle PageSpeed InsightsなどのGoogle開発者ツールを使用すると、URLのスコアが低い理由を掘り下げられます。
十分に改善できたら、Google Search Consoleの「修正を検証」ボタンを使用して、URLを再検証します。
なお、コアウェブバイタルレポートに結果が表示されるまでには時間がかかる場合があります。すぐに結果が出なくても慌てないでください。
詳しくは、Googleのコアウェブバイタルを最適化する方法に関する記事をご覧下さい。
33.サイトの速度を最適化する
WordPressのSEOにおいて、サイトの速度は非常に重要です。Googleも2010年に、サイトの速度が検索結果表示順位に影響すると発表しています。また、速度は訪問者にとっても重要です。これを裏付ける統計データをご紹介します。
- 4人に1人の訪問者は、読み込みに4秒以上かかるとサイトを離れます。
- 46%のユーザーは、パフォーマンスの低いサイトを再訪しません。
- サイトの所有者には、訪問者が離脱を考え始めるまでに5秒の猶予しかありません。
- モバイルサイトユーザーの74%は、読み込みに5秒以上かかると離脱します。
- Amazonと同規模のオンラインショップでは、ページの読み込みが1秒遅れるごとに年間16億ドルの損失が発生する可能性があります。
サイトの速度を簡単に改善する方法としては、CDNの導入、高速なテーマの使用、それに応じたサイトの最適化が挙げられます。しかし、これらの方法で得られる成果は限られます。
サーバーは、サイトの速度を決定する大きな要因です。このため、質の高いマネージドWordPressプロバイダへの投資が鍵となります。例えば、Kinstaへの乗り換えで、サイト速度が200%向上したお客様もいらっしゃいます。

新しいホスティングプランの利用をお考えの場合は、是非、Kinstaのプランを検討してください。
34.サイトのモバイルレスポンシブ対応を確認する
2016年、Googleはモバイルファーストインデックス戦略のテスト施行を発表しました。現在、Googleのランキングアルゴリズムは、まずサイトのモバイル版コンテンツを使用してページを順位付けします。これは、Googleのコンテンツのインデックス方法に劇的な変化をもたらしました。今やモバイルは、かつてないほどに重要です。
まだサイトがレスポンシブでない場合には、今すぐすべてを投げ出してでも対応してください。現段階でWordPressサイトが、Googleモバイルフレンドリーツールのテストに合格するかどうかを確認しましょう。

もう一つの選択肢は、Google AMPの実装です。Google AMPのオープンフレームワークを使用して軽量なウェブページを構築できます。
しかし、AMPは万人向けではありません。KinstaのAMPのケーススタディと、サイトからAMPを削除した理由を是非お読みください。
また、モバイルデバイスからサイトにどのくらいのトラフィックがあるのかはGoogle Analyticsで確認できます。結果から、レスポンシブ対応の優先度を決定できます。
35.短いブランドドメインを使う
サイトのアドレスは非常に重要です。しばしばサイトの第一印象を決定し、時にはブランド全体の印象にも影響します。これだけでも、サイトのドメイン名の選択には細心の注意が必要なことがお分かりいただけるでしょう。
ドメインの選択については独立した記事もお読みいただくとして、ここでは2、3のコツを挙げます。
- 比較的短く、覚えやすいものを選択する
- 可能であれば、キーワードを含める
- ブランド名を意識したドメイン名にする
- 完全一致ドメイン(Exact Match Domain、EMD)の使用は避ける
最後のコツは、サイトのSEOにとって特に重要です。「完全一致ドメイン」とは、ランクインを狙うキーワードと正確に一致したドメインのことです。
例えば、Kinstaが完全一致ドメインを使用するなら、サイトのアドレスは「managedwordpresshosting.com」となるでしょう。
これは、以前は効果的なSEO戦略でしたが、多くの問題を生み出しました。ドメイン名からユーザーの検索と関連性が非常に高いと判断され、検索結果の上位にサイトがランクインした所までは良いのですが、肝心のサイトの質が非常に低かったのです。
これに対応するためGoogleはアルゴリズムに変更を加え、完全一致ドメインを評価しなくなりました。基本的に、完全一致ドメインは、質の高いコンテンツが存在する場合にのみ成立します。
36.短いURLを使用する
Googleは、すっきり整理されていて、構造化されたサイトを好みます。これには、短いURLの使用も含まれます。またこれはクリック率の向上にもつながります。MarketingSherpaが、ビジネスに従事する人を対象に調査を実施。その結果、組織重役がオーガニック検索結果(つまり広告等を含まない)からリンクをクリックする可能性が、以下の場合では250%も高いことが明らかになりました。
- 比較的短いURL、かつ、
- 長いURLを持つ項目の直下に位置する
したがって、URLを可能な限り短くすることで、競合に大きく差を付けられます。WordPressはタイトルに基づいて自動的に記事のURLを生成します。今回の記事では次のようになりました。
https://kinsta.com/blog/wordpress-seo
WordPressの記事やページのURLを短縮する方法は以下のとおり。
ステップ1:パーマリンク設定を開く
クラシックエディタにもブロックエディタにも、投稿の「スラッグ」、または最後のバックスラッシュ(/)の後に表示されるURLの一部を編集するパーマリンクの設定があります。クラシックエディタでは、投稿タイトルの直下に表示されます。

「編集」ボタンをクリックして、スラッグフィールドを有効にします。
ブロックエディタでは、右サイドバーの「文書」タブの「パーマリンク」の下、または見出しブロックの最上部にこのオプションがあります。

必要なテキストフィールドはすでに表示されています。
ステップ2:投稿のスラッグを編集する
次に、投稿の新しいスラッグを入力します。単語はハイフンで区切ることを忘れないでください。また、サイトの各記事やページは個別のURLでなければなりません。すでに使用したスラッグを繰り返し使用することはできません。重複した場合は自動的にスラッグに「-1」が追加されます。
クラシックエディタの場合、新しいパーマリンクを保存したら、OKボタンをクリックします。

ブロックエディタでは、入力が終わると自動的に新しいURLが保存されます。

37.直帰率を下げる
ウェブサイトにおける「直帰」とは、ユーザーがサイトのページにアクセスした後、すぐにそのページから離れることを指します。通常、高い直帰率は好ましくないものと見なされます。これは訪問者がサイトで十分な時間を費やさなかった、という意味です。
Googleアナリティクスでページの直帰率を確認できます。「集客」>「概要」にアクセスし、メインのグラフの下の表を見てください。
以下は直帰率に関する重要なポイントです。
まず、直帰率が、Googleなどの検索エンジンにおいて直接の検索結果表示順位決定の要因でないことに注意してください。また、直帰率の良し悪しはサイトの種類にも大きく関係します。例えば、ニュース専門サイトの中には、直帰率の高いものもありますが、ニュース記事を配信することが主な目的のため、特に問題にはなりません。
しかし、それでも直帰率の高さは、サイトSEOに影響する、何かしらの問題を示唆している可能性もあります。
サイト訪問者は様々な理由で離脱します。紛らわしいサイトナビゲーション、誤解を招く見出しやリンク、過剰な広告、あるいは、訪問者が誤ってリンクやボタンをクリックした等の単純なミスが原因の場合もあります。
このため、直帰率の改善のために何をすべきか絞り込むのは困難です。そこで、このトピックに関する記事を1つならず2つ執筆しました。「直帰率を下げる動的サイドバーとウィジェットの表示方法」と「WordPressサイトで直帰率を下げる方法(18のコツ)」をご確認ください。
また、セッション録画ツールを使用すると、サイト訪問者がどのようにサイトを操作したかを実際に見ることができます。
作り手側はサイトの仕組みを熟知しているため視野が狭くなっています。セッション録画ツールは気づかなかった問題や阻害要因を明らかにするために非常に役立ちます。ClarityはMicrosoftの無料ツールで、ユーザーを自動的に追跡します。ヒートマップや録画を確認して、ユーザーがどのようにページを移動しているか、どのようにサイトを操作しているかを把握できます。
38.滞在時間を意識する
「滞在時間」とは、ユーザーが検索結果ページで見つけたサイトにアクセスしてから、検索結果ページに戻るまでの時間を指します。Googleは、滞在時間は直接のランキング要因でないと否定していますが、ユーザーが自分の疑問に対する答えを見つけられたかどうかの明確な指標であることには違いありません。
また、Googleがこのデータを取得しており、ユーザーがサイトにアクセスした後、どのような検索行動をとったのかを追跡できるのであれば、検索結果の質の判断にこのデータを利用していないとは考えにくいです。
もちろん、ページの滞在時間を伸ばすことは簡単なことではありません。しかし、いくつか実践できる対策はあります。手始めに、重要な情報は常に「アバブ・ザ・フォールド」に配置して、見つけやすくしましょう。
「アバブ・ザ・フォールド」とは、スクロールすることなく表示されるページ上部の領域を指します。
例えば、Kinstaのホームページでは、メインナビゲーションメニューとサービスプランを紹介するCTA(コールトゥアクション)ボタンが、「アバブ・ザ・フォールド」に配置されています。

ナビゲーションに関して言うと、クリーンで理解しやすいものにすれば、滞在時間の増加につながります。
さらに、ユーザーを不快にする可能性のある機能は削除してください。ポップアップと自動再生動画は「2大嫌われ要素」で、検索結果画面からアクセスしてきたユーザーがすぐに離脱することが実証されています。
最後に、ユーザーが検索した質問に「答えられているかどうか」を確認します。Google Search Consoleの検索結果レポートで、どのクエリでページがランクインしているかを確認し、その背後にある意図を理解します。あとはページを編集し、確実に質問に答えられるようにします。
コンテンツ最適化
コンテンツの最適化について動画での解説もご用意しています。
39.キーワードを調査する
キーワードは2022年の今でも健在であり、検索結果表示順位における重要なファクターとなります。上述の通り、Googleはコンピュータのアルゴリズムに過ぎません。検索結果表示順位の決定には何かを参照せねばならず、キーワードは今もその大きな部分を占めています。
以下は、30以下の記事数で、月間訪問者数を0から26万以上に増やした新規サイトの例です。
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毎月のSEOトラフィック
どのようにこれを達成したのでしょうか?彼らはニッチなエリアを見つけ、戦略的にキーワードを調査しました。この作業を支援する素晴らしいツールがたくさん存在します。たとえば、私たちのお気に入りは、KWFinder、SEMrush、Ahrefsです。コツは、検索ボリュームがありながら競争率の低いキーワードを見つけ出すことです。
多言語SEOについても忘れてはいけません。同じキーワードでも他の言語の方が競争力が低い場合があります。コンテンツマーケティングに関して言えば、英語のマーケットは飽和状態です。
例えば、英語で「marketing strategies」(マーケティング戦略)を調べてみましょう。世界で月に約48,000件の検索が行われています。この言葉の検索結果ページを見ると、ここで表示順位を上げるには、ドメインオーソリティの高い巨大サイトと戦わなければならないことが分かります。

言い換えれば、「marketing strategies」でのランクインは、厳しい競争になりそうです。高いオーソリティを誇るビッグブランドでない限り、このキーワードで勝負しない方が賢明でしょう。
しかし、同じ意味のスペイン語「estrategias de marketing 」を検討すると、検索ボリュームは月に36,000と十分であると同時に、既にランクインしているサイトと渡り合うことも十分可能であることが分かります。
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「estrategias de marketing」のキーワードボリューム
つまり、コンテンツを他の言語に翻訳することで、多くの検索ワードでランクインできる可能性があるということです。
サイトを翻訳するメリットについてはこの後詳しくご紹介します。また、他の言語での検索結果ページにランクインするには、WordPressサイトの多言語化に関する記事を合わせてご覧下さい。
39.常にフォーカスキーワードを使用する
WordPressのSEOという観点では、Googleは所詮コンピュータのアルゴリズムに過ぎません。そのため、キーワードは2023年の今も非常に重要です。
コンテンツはもちろん訪問者やお客さんのために執筆すべきですが、賢く書きましょう。
訪問者のためにコンテンツを執筆しながらでも、SEOのベストプラクティスに従うことはできます。BingやYahooなど、その他の検索エンジンは、一部の人が「時代遅れ」と呼ぶSEOに依存していることもお忘れなく。
WordPressサイトでブログ記事を書いたり、ページを公開したりする場合は、常にフォーカスキーワードを念頭に置きましょう。コンテンツの数を増やすためだけに記事を作成してはいけません。キーワード調査については、以下でさらに詳しく説明します。
Yoast SEOプラグインを使用すると、含めたいフォーカスキーワードを簡単に設定できます。例えば、この記事では「WordPressのSEO」をフォーカスキーワードとして使用しています。Yoast SEOの分析によれば、この記事のキーワードの使用頻度は少し低いという結果でした。
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フォーカスキーワードの例
キーワードやキーフレーズの密度はランキング要因になりませんが、コンテンツにターゲットのキーワードが含まれているかどうかを確認する際には役立ちます。
40.最初の段落でフォーカスキーワードを使用する
どんな記事やページでも、最初の段落が非常に重要です。可能であれば、常にフォーカスキーワードを冒頭に含めましょう。Googleはコンテンツを上から下にクロールします。キーワードを早く見つければ、その分、トピックへの記事の関連度が高いと判断される可能性が高くなります。
また、最初から適切な内容を展開し、読者の期待する情報を提供することで、直帰率を低減できます。
Yoast SEOプラグインは、このベストプラクティスに従っているかどうかをチェックします。
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Yoast SEOの「冒頭のキーフレーズ」チェック
以上をふまえた上で、コンテンツは常に自然で、意味のあるものでなければなりません。SEOのために最初の段落に単純にキーワードを詰め込むのではなく、冒頭に自然にキーワードを使うようにしましょう。
Googleパッセージランキング
また、Googleは単純にページ全体をインデックスするだけでなく、ページ内のパッセージ(一部分)を個別にインデックスできるようになっています。
記事やページ全体の主要なテーマのみを考慮するのではなく、特定のセクションを加味し、より簡単に特定のコンテンツを検索できる仕様です。

42.キーワードの競合を避ける
キーワードの競合(カニバリゼーション、共喰い)は、サイト内の2つ以上のページが、同じキーワードで「競合してしまう」ことを意味します。まれに両方のページがランクインすることもありますが、通常は、複数のページにわたってオーソリティを分散するよりも、すべての努力を1つのページに集中する方が簡単です。また理論的には、その方が一方のページの検索結果表示順位が上がるものです。
もし、運良く複数のページで上位を独占できたなら、そのときは自分の幸運に感謝し、別のキーワードをチェックしましょう。
次の例では、Yoast が2つの結果でランクインしています。この2つのページを組み合わせ、データが統合されれば、ランキングでさらに良い順位になる可能性があります。
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キーワードの競合の例
また、キーワードの競合により検索結果表示順位が不安定になる可能性があります。どのページが最も関連性の高いページか検索エンジンにはわからないため、ページの位置が変動する原因となります。一方のページが数日間高い順位に付けたとしても、その後もう一方のページが代わりにランクインし、順位も下がってしまうことがあります。
キーワードの競合をチェックする方法
WordPressサイトでキーワードの競合が問題を引き起こしているかどうかを確認する方法はいくつかあります。Ahrefsのようなツールを使用すると、ターゲットキーワードに対して複数のページがランクインしているかどうかを確認できます。
異なるページが上位表示されたり急降下するなど、ランキングの変動を簡単に確認できます。
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キーワード競合の例
また、Google Search Consoleでも、同じキーワードで複数のページがランクインしていないかを確認できます。
「検索結果」セクションで「クエリ」タブを選択し、「掲載順位」20以下で行をフィルタリングします。これはGoogleの検索結果の最初の2ページに表示されることを意味します。
次に、「クリック数」「表示回数」「平均掲載順位」を選択し、1より大きな「表示回数」のキーワードを確認します。
各キーワードをクリックし、「ページ」タブを選択して、選択したクエリに対して複数のページがランクインしていないかを確認します。
コンテンツを他の言語に翻訳している場合は、先頭のフィルターで対象の国を追加するとよいでしょう。
下図では、クエリ「wordpress multisite hosting」に対してKinstaの記事が2ページ、ランクインしています。平均掲載順位に一貫性がないことが分かります。このデータを参考に、コンテンツを1つのページに統合するか、ランクインしたページの一方で、該当のキーワードをターゲットに設定しないことにするかを判断しましょう。
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Google Search Consoleでキーワードの競合を確認する
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43.エバーグリーンコンテンツを公開する
エバーグリーンコンテンツは、WordPressのSEOや長期的なオーガニックトラフィックの流入において非常に重要です。エバーグリーンコンテンツとは、いつ読んでも常に価値のあるコンテンツを指します。
通常、エバーグリーンコンテンツを公開する場合、ライターは定期的に投稿を更新する必要があります。どのような業界であっても時間が経てば少なからず何か変化があるはずだからです。
エバーグリーンコンテンツの主な利点は、何度でも共有し、被リンクやソーシャルシグナルを構築し続けられることです。エバーグリーンコンテンツとニュースのどちらか一方を選ぶとすれば、長期的な利点からエバーグリーンコンテンツを選択するのが賢明です。
44.古いコンテンツを更新する
この記事で何度か言及したように、古いコンテンツの更新は堅実なSEO戦略です。Googleはランキングを決定する際にコンテンツの「新鮮さ」を考慮するため、サイトの投稿全体を見直し、業界の変化をより正確に反映した修正を行えば、ランキングを劇的に向上できます。
Alfred Lua氏が指摘しているように、Yoast SEOを使用すると更新すべきコンテンツを特定できます。「コーナーストーンコンテンツ(象徴的なコンテンツ)」に指定している投稿のうち、過去6ヶ月間編集されていない投稿が、一覧の「コーナーストーンコンテンツ」リンクの下に表示されます。
あるいは、無料のオンラインツール「Animalz Revive」を利用しても良いでしょう。
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Animalz Reviveツール - 構造化データを設定して、何についてのコンテンツか、サイトとどのような関連性があるかをGoogleに示す。
- 見出しタグ(<H1>〜<H6>)、箇条書きリスト、番号付きリストを効果的に使用する。
- 投稿を整頓された構成にする。
- 段落を短く保つ。強調スニペットの長さは一般に40~50語程度です。
- 見出しには質問を使用し、その直後に回答する。質問は強調スニペットの表示につながりやすい傾向があります。
- 高品質な画像や動画を使用する。
URLを入力し、Googleアナリティクスへのアクセスを許可すると、SEOの向上のために更新すべき投稿が強調表示されます。
45.コンテンツを整理する
同様に、「コンテンツの整理」も行ってください。更新も改良もできない古いコンテンツはサイトから削除します。これは、勇気のいる作業です。懸命に作ったコンテンツの削除は、おそらく本能に反する行為でしょう。
しかし、関連性も価値もない大量の投稿より、質の高い少数のコンテンツの方がユーザーには好まれます。また、少ないクロールリソースで済むため、Googleも与えられた時間の中で最大限、サイトをクロールできます。
コンテンツの整理は、さじ加減が重要です。今すぐサイトの投稿の半分を削除しろとは言いません。しかし、HubSpotでブログから3,000件の投稿を削除した事例は是非参考にしてみてください。
そこでは、必要な作業の概要と、どのようにSEOが改良されたかが紹介されています。ただし、訪問者が「迷子」にならないように、削除したコンテンツの301リダイレクトは忘れずに設定しましょう。
46. コンテンツハブとタクソノミーを検討する
こちらは任意の対策です。しかし、Googleでカテゴリーをインデックスすることで、コンテンツの関連性を強調し、ページの検索結果表示順位を上げ、トラフィックを増やし、WordPressのSEOを改善できる可能性があります。
多くのWordPressテーマでは、デフォルトでカテゴリーの説明が表示されません。カテゴリーをインデックスしてサイトに表示する方法は次のとおりです。
ステップ1:Yoastでカテゴリーインデックスを有効にする
まず、管理画面の「SEO」>「検索での見え方」を開き、「タクソノミー」タブをクリックします。

次に、「カテゴリーを検索結果に表示する」オプションが有効になっていることを確認してください。
ステップ2:カテゴリーの説明を書く
次に、インデックスを作成する投稿カテゴリーの下に、その説明を入力します。管理画面の「投稿」>「カテゴリー」を開き、該当のタクソノミーの下の「編集」をクリックします。

最後に、必ず「更新」ボタンをクリックしてください。
47.Googleの強調スニペットにコンテンツを掲載する
Googleの検索結果ページ上部に、リスト、表、段落の形式のボックスが、画像と共に表示されることがあります。これは強調スニペットと呼ばれ、Google検索の最上部にページが表示されやすくなります。
以下は強調スニペットの例です。

強調スニペットは、従来のリンクと説明の検索結果よりも広いスペースを占めます。強調スニペットが、クリック数増加に大きく影響することは明白です。強調スニペットに表示されることは、サイトに大量のトラフィックを呼び込む一番の方法です。
問題は、どのように強調スニペットに表示されるようページを最適化するかです。
最初に重要なポイントとして、強調スニペットに表示されるには、基本的にGoogleの検索結果の一ページ目のトップを獲得していなければならないことが、多くの調査により明らかになっています。
まず、ターゲットとする候補のキーワードの一覧を作成します。Google Search Consoleのクエリレポートを調べ、順位でフィルタリングし、過去に1位から10位になったクエリを検討します。ターゲットとする国を必ず選択してください。各クエリのインプレッション数が多いほど、検索画面の最上部に表示された際にトラフィックが増える可能性が高くなります。
次にGoogleで、ページが予想された検索結果表示順位にランクインしているかどうかを確認します。他のサイトが強調スニペットに表示されている場合は、そこからクリアしなければならない課題を推測できるでしょう。
残念ながら、強調スニペットにコンテンツを掲載するための裏技のようなものは存在しません。しかし、個人的な経験から、以下のポイントがあると考えられます。
このコツを実践することで、光は見えてくるはずです!
48.コンテンツをGoogle Discoverに最適化する
Google Discoverは、Androidのユーザー向けにコンテンツをおすすめするサービスです。Googleがユーザーの検索履歴や購読したコンテンツに基づいて関連性を判断します。前述したように、モバイルのトラフィックは劇的に増加しているため、このプラットフォームに向けて投稿を最適化すれば、訪問者増加につながります。
Google Discoverは検索ベースではないため、キーワードの調査や最適化を行ってもユーザーのフィードには直接反映されません。しかし、その可能性を高める、今すぐできる対策がいくつかあります。しかも、すべて、すでにこの記事で紹介してきたものばかりです。
- 質の高いコンテンツを作成する。
- 見出しを最適化する(ここでは大げさなくらいが良いかもしれません)。
- 投稿に画像や動画を使用する。(1200px、ロゴの使用は避ける。)
- リスト記事、Q&A、トレンドトピックなど、さまざまな種類のコンテンツを試す。エバーグリーンコンテンツを作成する。同時に、新しくタイムリーな投稿を作成する。
- ソーシャルプルーフ(社会的証明)を取り入れ、コンテンツの信頼性を高める。
- コンテンツを翻訳する。
- モバイルフレンドリーなサイトにする。
- A.T.シグナル(専門性、権威性、信頼性)を理解し、強化する。
投稿に含める画像は、Google Discover用に大きな画像を使用することも検討してましょう。統計によれば大きな画像はクリック率、ページビューの時間、ユーザーの満足度の向上につながります。大きな画像を使用するには、このフォームを使用してGoogleのプログラムにオプトインする必要があります。

Google Search ConsoleのDiscoverレポートを確認することで、Google Discoverからサイトにもたらされるトラフィックの量や、表示されているページを追跡できます。
画像最適化
49.画像ファイルに適切な名前をつける
多くのWordPressユーザーが誤解していますが、実は画像のファイル名は重要です。正しいWordPress SEOを行うことで、検索結果表示順位とGoogle画像検索の両方で成果を期待できます。
次のルールを守るようにしましょう。
- WordPressにアップロードする前に、画像ファイルには必ずコンテンツに関連する単語を使用した名前を付けてください。例えば「jpg」ではなく、「wordpress-seo.jpg」という名前をつけます。
- 画像ファイル名の単語と単語の間には必ずハイフンを入れてください。例えばファイル名を「jpg」や「wordpressseo.jpg」にすると、Googleはこれを読みとることができません。個々の単語の区切りとして認識できるのはハイフンのみなので、画像には「wordpress-seo.jpg」という名前を付けてください。
- 可能であればファイル名にはフォーカスキーワードを含めてください。少なくともアイキャッチ画像には必須です。Kinstaでは、ブログ記事のアイキャッチ画像の名前には必ずフォーカスキーワードを使用します。
- ファイル名は小文字にしましょう。画像のURLをすっきりとさせ、他のURLとの一貫性を保てます。
今後ファイルをアップロードする際にすぐに実践できる簡単な対策です。
50.画像にAltテキストを追加する
ALTテキストとは、サイト上の画像に適用するALT属性、すなわち代替テキストのことです。ALTタグは、視覚障がいのあるユーザーのスクリーンリーダーで使用され、画像を説明する補足情報を提供します。また、検索エンジンは画像コンテンツとその周辺のコンテンツとの関連性を認識するためにALTタグを利用します。
例えば、ソフトウェア「Dragon Naturally Speaking」のユーザーは、ALTテキストによりスムーズにページを操作できます。サイトのHTMLを見ると、<img>
タグの中にalt属性があることが分かります。
<img src="image.jpg" alt="image description" title="image title"/>
画像には必ずALTテキストを追加してください。もしまだ追加していなければ、今すぐにでも設定しましょう。WordPressでは、コードを記述できなくてもALTテキストを追加することができます。メディアライブラリで画像を選択するか、WordPressエディタで画像をクリックして入力するだけで済みます。
ブロックエディタでは、サイドバーの「ブロック」タブの「画像設定」の下に「Altテキスト(代替テキスト)」の入力画面があります。
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ブロックエディタでのALTテキストの追加
クラシックエディタでALTテキストを追加する方法は次の通りです。
ステップ1:画像設定を開く
まず、クラシックエディタで投稿やページを開きます。次に、ALTテキストを追加する画像をクリックします。上部にツールバーが表示されます。
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クラシックエディタで画像設定を開く
鉛筆のアイコンをクリックして画像設定を開きます。
ステップ2:ALTテキストを追加する
WordPressの最新バージョンを使用している場合、画面の最上部に代替テキストの入力画面が表示されるはずです。
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クラシックエディタでのALTテキストの追加
追加したら、青い「更新」ボタンをクリックします。
画像に適しているのであれば、ALTテキストにフォーカスキーワードを含めてもいいでしょう。しかし、すべての画像のALTテキストにフォーカスキーワードを使うのはやめましょう。SEO全般で言えることですが、バランスが重要です。Googleはスパム行為を好みません。
51.質の高い画像を使用する
画像が、Google画像検索経由でサイトへのトラフィックを生み出すことはすでに述べたとおりです。アイキャッチ画像、スクリーンショット、グラフ、チャートなどのビジュアルコンテンツは、テキストを区切り、コンテンツを分かりやすくしてくれます。
コンテンツへの画像やグラフィックの追加は、様々なメリットがあります。
- Google画像検索の上位に表示されれば、サイトへのより多くのトラフィックが期待できます。
- 画像により検索エンジンのクローラーに投稿の関連性を示すことができます。
- ビジュアルを追加することで、コンテンツはより興味深く、魅力的で、分かりやすくなります。
画像サイズを100KB以下にして、ページの読み込みが遅くなるのを防ぎましょう。また、画像をアップロードする際には、適切なサイズの画像を使用します。画像が大きすぎるとブラウザがリサイズを行わなければならず、ページの読み込みに余分に時間がかかってしまいます。
Googleは現在、高品質な画像に対応しているため、ビジュアルコンテンツを刷新するには絶好の機会です。低画質の画像を高解像度なものに差し替え、古いコンテンツを更新してみましょう。
52.CDNを使用している場合は、画像のアクセスを確認する
時間が経つにつれ、画像からのトラフィックの流入は大幅に増加します。そのため、画像が検索エンジンにクロールされているかどうかの検証は重要です。Jumpshotのデータによると、2018年に行われたウェブ検索のうち22%以上がGoogle画像検索によるものだったということです。
CDNを使用している場合は、CDNプロバイダのrobots.txtで画像がブロックされていないことを確認してください。Yoast SEOプラグインでは、以下のコードをfunctions.phpファイルの一番下に追加します。
ドメインとCDNドメインはご自身のものに置き換えてください。
function wpseo_cdn_filter( $uri ) {
return str_replace( 'http://yourdomain.com', 'http://cdn.yourdomain.com', $uri );
}
add_filter( 'wpseo_xml_sitemap_img_src', 'wpseo_cdn_filter' );
一部のサイトで画像がインデックスから外されるケースも発生しているようです。
画像最適化ガイドでは、画像の検索順位を上げる方法について詳しく説明しています。
また、GoogleのJohn Mueller氏によるSearch Central Lightning Talkも是非ご覧下さい。画像最適化のベストプラクティスに関する有用なコツが多数紹介されています。
Kinstaのお客様には、200以上のPoPを持つCloudflareのグローバルネットワークを利用した高性能Kinsta CDNを無料でご利用いただけます。
53.画像添付ページをインデックスしない
WordPressで画像をアップロードし、記事やページに挿入すると、WordPressでは必ず、画像のみを掲載した個別の添付ページが作成されます。放っておくとGoogleがこれらのページもインデックスし、無駄なクロールが発生してしまいます。
ユーザーが検索結果内の画像添付ページをクリックすると、投稿内のコンテンツではなく、画像のみが表示されます。おそらくユーザーはすぐにサイトから離脱するでしょうから、直帰率が上昇します。
Yoast SEOプラグインには、これを防止するリダイレクト機能があります。「SEO」>「検索での見え方」を開き、「メディア」タブをクリックしてください。

ここで、「添付ファイルURLを添付ファイルそのものにリダイレクトする」オプションを有効にします。
SNSと動画
54.SNSアカウントを公開する
すべてのSNSアカウントを今すぐ作成しましょう。特に、ビジネスにおいては、サイトを立ち上げた直後にアカウントを公開することが重要です。ほとんどのSNSアカウントからの被リンクはnofollowでSEO的な利点はありませんが、多くのトラフィック流入を見込めます。
もう一つの大きな利点は、SNSのページは多くの場合、検索結果ページで上位に表示されるということです。検索を行ったユーザーが最初に目にする内容をコントロールしやすいため、ブランディングにおいて非常に重要です。Kinstaを例に挙げましょう。
Googleで「Kinsta」を検索すると、Twitter、Facebook、LinkedIn、Youtubeのアカウントがすべて1ページ目に表示されます。さらにTwitterの非常にアクティブなユーザーの場合、次のスクリーンショットのKinstaの検索結果のように、最新の3つのツイートを掲載した専用の画面が表示されます。SNSアカウントの活用はほとんど労力を要さずに実践できる上、非常に有効です。

Namechkなどの無料ツールを使用すると、各SNSで利用可能なアカウント名を確認できます。今すぐすべてのアカウント名を抑えましょう。なお、ブログ名を考えるのに苦戦している方は、こちらの記事をご覧ください。
55.ソーシャルシグナルを活用する
「ソーシャルシグナル」とは、ブランドに関連するオンラインアクティビティを指します。WordPressサイト自体で発生したアクティビティは含みません。ソーシャルシグナルには、ツイートやシェア、「いいね!」などのブランドの質を示す指標があります。
ソーシャルシグナルはWordPressのSEOに影響を与えるでしょうか?残念ながら明確な答えはありません。しかし、RedditやY Combinatorを利用する中で、ソーシャルシグナルが一時的に、検索結果ページの順位に影響を与えるケースがあることを実際に私たちも目にしてきました。
過去には、これらのサイトでトレンドに入った投稿が、すぐさまGoogleの1ページ目に表示されたこともありました。トレンドから外れると、投稿の順位は変動し、最終的には本来あるべき順位に落ち着きました。
この原因はなんでしょうか?大量のトラフィックとソーシャルシグナルが相まって、Googleがこれらの投稿を非常に重要なものとみなし、検索結果での表示順位が上昇したと考えられます。これについては、SEOの専門家によって意見が分かれますが、私たちは実際にこの現象を何度も目にしてきました。
次のスクリーンショットは、キーワードを十分含めて執筆したコンテンツの検索結果表示順位が、公開翌日に急上昇したことを示す例です。これは多くのソーシャルトラフィックを得ることで起きた現象だと推測できます。
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ソーシャルシグナルによるトラフィック
シェア、ソーシャルシグナル、トラフィックの増加がさまざまな形でランキングに影響を与える可能性が高いというのが重要なポイントです。特定のコンテンツが話題になれば、より多くの人の目に触れ、多くのSNSアカウントでコンテンツが参照されるため、リンクの増加につながります。そのため、SNSを最大限に活用することをお勧めします。
56.ソーシャルマークアップを指定する
Yoast SEOプラグインでは、ソーシャルマークアップも追加できます。Googleはソーシャルマークアップを使用してサイトとSNSを関連付け、ブランドのナレッジパネルを表示します。構造化データを使用してサイトとSNSを関連付けるには、SNSアカウントをリストに入力してください。
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Yoast SEOのSNS設定
Open Graphタグ
FacebookやTwitterでWordPressサイトのブログ記事をシェアするとサムネイルが表示されます。このサムネイルは、Open Graphタグ(OGタグ─Open Graph ProtocolタグからOGPタグとも)を使用して自動的に生成されます。タイトルタグやメタディスクリプションと同様に、OGタグはSNSで共有されたコンテンツの情報を提供します。
以下は、FacebookでシェアされたKinstaのブログ記事です。

ここでもYoastが活躍します。Yoast SEOの「ソーシャル」画面を開き、すべての欄を入力してください。
サイトがシェアされた際に表示されるデフォルトのサムネイル(og:image
)や、Twitterで使用されるサムネイルの種類なども設定できます。
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Yoast SEOでTwitterのデフォルトカードタイプを設定する
以下は、Yoast SEOにより自動的に追加されるコードの例です。ここでは例としてSEOに関するこちらのブログ記事を使用しています。
<meta property="og:locale" content="en_US" />
<meta property="og:type" content="article" />
<meta property="og:title" content="What Does SEO Stand For? (+ 7 Beginner's Tips for Ranking a Site)" />
<meta property="og:description" content="Search Engine Optimization is one of the most powerful ways to attract new users. But what does SEO stand For? Learn more in our in-depth guide!" />
<meta property="og:url" content="https://kinsta.com/blog/what-does-seo-stand-for/" />
<meta property="og:site_name" content="Kinsta Managed WordPress Hosting" />
<meta property="article:publisher" content="https://www.facebook.com/kinstahosting" />
<meta property="article:tag" content="seo" />
<meta property="article:tag" content="WordPress" />
<meta property="article:section" content="Business Growth Strategies" />
<meta property="article:published_time" content="2019-07-01T07:40:12+00:00" />
<meta property="article:modified_time" content="2020-03-04T17:00:23+00:00" />
<meta property="og:updated_time" content="2020-03-04T17:00:23+00:00" />
<meta property="og:image" content="https://kinsta.com/wp-content/uploads/2019/07/what-does-seo-stand-for.png" />
<meta property="og:image:secure_url" content="https://kinsta.com/wp-content/uploads/2019/07/what-does-seo-stand-for.png" />
<meta property="og:image:width" content="1460" />
<meta property="og:image:height" content="730" />
<meta name="twitter:card" content="summary_large_image" />
<meta name="twitter:description" content="Search Engine Optimization is one of the most powerful ways to attract new users. But what does SEO stand For? Learn more in our in-depth guide!" />
<meta name="twitter:title" content="What Does SEO Stand For? (+ 7 Beginner's Tips for Ranking a Site)" />
<meta name="twitter:site" content="@kinsta" />
<meta name="twitter:image" content="https://kinsta.com/wp-content/uploads/2019/07/what-does-seo-stand-for.png" />
<meta name="twitter:creator" content="@matteoduo" />
FacebookやGoogleはOGタグを使って情報を取り込みますが、Twitterは「Twitterカード」と呼ばれる独自のメタ情報を使用します。サムネイルを作成し直したい方は、こちらの関連記事をご覧ください。
57.動画を活用する
ここでは2つのアドバイスをご紹介します。
- コンテンツを動画形式で作り直し、コンテンツに関連動画として含める
- 構造化データを使用して動画が見つかりやすいようにし、動画検索での表示順位を向上する
1.文字コンテンツを動画アセットとして作成し直す
YouTubeは近年急速に成長しているGoogleが所有するプラットフォームで、検索トラフィックから最も閲覧されたウェブサイトトップ100で2位にランクインしています。つまり、動画版のコンテンツを作成することで、新たなチャネルを通じて別のターゲット層に訴求できます。
コンテンツの楽しみ方は人それぞれです。
長いブログ記事を読むのが好きな人もいれば、動画コンテンツを見るのが好きな人もいます。KinstaのようにブログとYouTube チャンネル、両方の選択肢を用意することで、より多くのオーディエンスをターゲットにできます。

YouTube動画最適化(YouTube SEO)には通常のSEOとはまったく異なるルールがあります。詳細については「YouTube SEOガイド」をお読みください。
2.動画検索用に動画を最適化する
Googleの「動画」タブからは、動画コンテンツを検索できます。Googleはウェブページの動画をうまいこと解釈してくれますが、VideoObject構造化データを使用することで、より多くの関連情報を付加し、サイトの動画(またはページに埋め込んだ別のサイトの動画)の取得を後押しできます。
VideoObject構造化データを使用すると、タイトル、説明、サムネイル画像など、動画についての詳しい情報をGoogleに提示できます。
構造化データありの動画を埋め込んだところ、Googleの動画検索で優れた結果が得られました。特に、Google検索でも上位につけるキーワードではこれが顕著でした。
ローカルSEO
58.ローカルSEOを実践する
ローカルSEOは特に小規模のビジネスにとって非常に重要です。この記事だけですべてのポイントを網羅することはできませんが、まずは今すぐサイトをGoogleマイビジネスとBing Placesに登録しましょう。
どちらも完全に無料で、場所を指定した検索での表示順位の向上に役立ちます。例えば、以下はニューヨークで「italian restaurant」を検索した結果です。

Bingでは、Googleマイビジネスの情報を使用してBing Placesのアカウントを作成できます。簡単な手順で済むため、時間を大幅に短縮できます。
TheSiteEdgeのローカルSEOに関する詳細な記事も合わせてご覧下さい。ローカルSEOの基本を学び、競合と差をつけるのにきっと役立つでしょう。
59.サイトを翻訳する
サイトを複数の言語へ翻訳することで、WordPressのSEOやトラフィックは劇的に変化します。Neil Patel氏が行った実験では、自身のサイトを82言語に翻訳したところトラフィックが47パーセントも増加しました。
もちろん、これは万能ではなく、ビジネスの種類や地域によってもその効果は変わってきます。しかし、検討すべき事項であることは間違いないでしょう。
Kinstaでは、サイトを9つの言語に翻訳した結果、昨年のオーガニックトラフィックが107パーセント増加しました。

WordPressサイトの多言語化で、重複コンテンツとしてGoogleにペナルティを科されることは通常ありませんが、正しいhreflang
とcanonical
タグを設定することが重要です。
下の例では、タグにより英語版ページのURLを優先していますが、スペイン語版があることも示しています。これにより検索エンジンは、ユーザーのブラウザの言語設定に基づき、どの言語のページを表示すべきかを判断できます。また、hreflang
属性の「x-default」にも注目してください。これは、ユーザーの設定した言語の翻訳が存在しない場合に、どのバージョンを使用すべきかを指定しています。
英語版
<link rel="canonical" href="https://kinsta.com" />
<link rel="alternate" href="https://kinsta.com" hreflang="x-default" />
<link rel="alternate" href="https://kinsta.com/es" hreflang="es" />
スペイン語版
<link rel="canonical" href="https://kinsta.com/es" />
<link rel="alternate" href="https://kinsta.com" hreflang="x-default" />
<link rel="alternate" href="https://kinsta.com/es" hreflang="es" />
コンテンツの翻訳に利用可能なプラグインや、WeglotなどのWordPress用翻訳サービスがあります。
ただし、自動翻訳ツールは、実際の人間の翻訳には及びません。可能であればネイティブスピーカーを雇うか、プロの翻訳サービスを利用しましょう。
追跡
60.Googleアナリティクスで分析する
WordPressサイトのSEOの効果を長期的に追跡するには、Googleアナリティクスアカウントを登録(無料)するのがおすすめです。あわせて、Googleアナリティクスを連携する方法に関するこちらの記事もご覧下さい。
まずは、GoogleアナリティクスアカウントとGoogle Search Consoleアカウントを連携します。ドメインのプロパティ設定の下にある「Search Consoleの設定」をクリックして、連携の設定をしましょう。

これにより、Googleアナリティクスアカウントに新たなメニューが表示され、検索クエリや最もパフォーマンスの高いランディングページなどが確認できます。

もう一つ注目すべきなのは、「概要」>「集客」>「すべてのトラフィック」下の「チャネル」です。オーガニック検索を含め、サイトへの直接のトラフィックの流入源となっているチャネルが表示されます。

「Organic Search」をクリックすると、Google、Bing、Yahooなどの検索エンジンからのトラフィックの詳細情報が表示されます。各チャネルからどのくらいの割合で訪問者がアクセスしているのかを記録しておくと、SEOの効果の分析が捗ります。
61.キーワードランキングの推移を監視する
キーワードランキングの追跡も重要です。これにより、SEOで注力しているキーワードに関する表示順位の推移を把握できます。時間をかけて投稿の最適化を行ったのであれば、長期的な推移にも着目すべきです。
Kinstaでは、Googleの検索結果で2ページ目の上位に表示されるキーワードのモニタリングを実践し、これが功を奏しました。該当するキーワードに対しては時間をかけてコンテンツや画像を追加し、他ページからリンクを貼り、この記事で紹介した様々なコツを実践しましょう。そうすることで、キーワードを含むページが検索結果の1ページ目に上昇するはずです。
Google Search Consoleは、サイトが現在「どのようなキーワードでランクインしているか」を調べるのに便利です。検索パフォーマンスレポートを確認してみましょう。

国を問わず、さまざまなデバイスでの表示順位を追跡できるもう一つのツールとして、AccuRankerもあります。信頼の開発元による非常に便利なツールですので、おすすめです。

AccuRankerを使用することで、長期にわたりキーワードのパフォーマンスを注視できます。
まとめ
SEOはどのようなビジネスの成功にも必要不可欠。その旅路は、適切なレンタルサーバー選びから始まります。
こちらの記事では、私たちが実際に採用し、成果につながった、様々なWordPressのSEO戦略をご紹介しました。今回ご紹介したコツを一つでも多く実践することで、オーガニックトラフィックやSEOランキングを間違いなく向上させることができるでしょう。
SEOは今もまだ発展し続けており、注目すべき点がたくさんあります。だからこそ、SEOのコツを学ぶことがビジネスの成功に繋がるのです。
WordPressのSEOについてご質問はありますか?下のコメント欄で是非お聞かせ下さい!
よくある質問
SEOとは何ですか?
SEOとは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、SERP(検索エンジン結果ページ)で上位に表示されることにより検索エンジンからのトラフィックを増やすことに焦点を当てた一連の戦略や戦術のことを指します。
WordPressはSEOに適していますか?
WordPressは、CMSとして柔軟なだけでなく、プラグインを用いることもできます。プラグインは、ウェブサイトにおける機能拡張の可能性を無限に広げます。他の多くのCMSやサイトビルダーとは異なり、WordPressはあらゆる機能を熟知していなくても、各機能に特化したサードパーティのプラグインに任せることができます。ここでも良い意味での競争が繰り広げられており、使用するプラグインの選択肢はいくつもあります。
そのため、サイト最適化に必要なあらゆる機能を備えた優れたSEOプラグインは数多く存在します。
オンページ(サイト内)SEOとは何ですか?
オンページSEOとは、サイト自体でコントロールできる最適化のことを指します。タイトルタグ、メタディスクリプション、ヘッダータグ、内部リンクの最適化などが含まれます。
オフページ(サイト外)SEOとは何ですか?
オフページSEOとは、サイトを改善するために、外部のウェブサイトとの関わりの中で実践できる最適化を指します。これには、ソーシャルシグナルや他のウェブサイトからのリンクなどが含まれます。
テクニカルSEOとは何ですか?
テクニカルSEOとは、クローラーがウェブページをより効率的にクロールし、インデックスするための最適化を指します。ページの読み込み速度最適化、XMLサイトマップ、正規化などが含まれます。
ローカルSEOとは何ですか?
ローカルSEOとは、ローカル検索結果でウェブサイトが見つかりやすいようにするための最適化を指します。Googleビジネスプロフィールへの登録や、特定の場所に関連するコンテンツの作成などが含まれます。
UXデザインとは何ですか?
ユーザー・エクスペリエンス・デザインとは、ユーザーがウェブサイトをどのように操作し、何を達成したいのかを考え、それを達成するプロセスをできるだけシンプルにするための改善や施策を指します。カスタマージャーニーのテストを行い、コンバージョンまでのステップから無駄を排除し、流れを円滑化していきます。
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