理想にぴったり合う画像を見つけ出すのは、時に大変な作業です。正確なキーワードを探して、存在しているかどうかわからない画像を検索しなくてはいけません。そんな時に便利なのが画像検索エンジンです。
このような検索エンジンがなければ、何百枚もの似たような写真の中から、これだと思うものを選び出さなくてはいけません。さらには、気に入ったものを見つけても、その画像のソースがわからないということもあり得ます。
そんな作業も、画像検索エンジンがあればうんと楽になります。マーケターであれば、一般的な画像検索エンジンや、類似画像検索エンジンを使って、求めているものを見つけることができます。
この記事では、画像検索エンジン、類似画像検索エンジン、そしてその両方を使って必要なものを探す方法について隈なくご紹介します。
画像検索エンジンについて動画での解説もご用意しています。
画像検索エンジンとは
画像検索エンジンとは、特定のキーワードでタグ付けされた何千もの画像をインデックス化するオンラインポータルサイトです。
特定の画像を探すときには、ほとんどの場合、人気の画像検索エンジンを使うことになるでしょう。
検索者がクエリを入力すると、検索キーワードに対応する画像が表示されます。画像検索エンジンは、探している特定の画像を見つけるのに便利で、多くの人が常用しています。
また、求めている画像の種類を絞り込んで簡単に検索することができる画像検索エンジンもあります。例えば、商用目的で使用できる画像を探す場合には、ロイヤリティフリー画像に特化した検索エンジンを使うと効率的です。
毎日、何百万枚もの画像が検索されており、Googleの全検索クエリの約19%は画像検索に関連したものです。以下は、「Kinsta」のGoogle画像検索結果です。
画像検索エンジンを適切に使えば、たった数秒で必要な画像を手に入れることができます。
画像を探す方法はこれだけではありません。すでに画像は持っているけど、その画像がどこからダウンロードされたのかを知りたい場合にはどうすればいいでしょうか。
そんな時に活躍するのが、類似画像検索エンジンです。
類似画像検索エンジンとは
類似画像検索エンジンは、ユーザーが検索クエリとして類似した関連画像をアップロードし、それを元にオリジナルの画像を探し出すことができる検索エンジンです。
キーワードを入力するのではなく、画像をアップロードして、その画像のソースを探します。
このタイプの検索エンジンは、似たような画像を持っていれば、それを使って探している画像を見つけ出すことができます。
Google画像検索は、最も使用されている類似画像検索エンジンの一つです。
類似画像検索エンジンは、主により画質の高い類似画像やソースファイルを探すために使われます。
また、類似画像検索エンジンには、さまざまなSEOの可能性があります。サイト上に適切なキーワードでタグ付けされた独自の画像があれば、ユーザーが画像検索や類似画像検索からあなたのサイトにアクセスしてくれる可能性があります。
サイトとサイト上の画像を類似画像検索エンジンに対応させておくのは、先見性のある企業の証です。そのような企業はさらに利益を生み出し、競合他社に差をつけるでしょう。
視覚検索と音声検索を考慮したサイト設計を行う企業は、今後1年間でデジタルコマースの収益を30%増加させると試算されています。
さて、人気検索エンジンを使う準備はできましたか?今日使われているトップクラスの検索エンジンをご紹介します。
画像検索エンジン&サイト11選
インターネット上には数多くの画像検索エンジンが存在していますが、どれを使うのが良いのでしょうか。
最も人気のある画像検索エンジンと、さまざまな状況に合わせて使えるものをご紹介していきます。
1. Google画像検索
最初にご紹介するのは、もちろんGoogle画像検索です。画像検索のために、すでに使ったことがあるのではないでしょうか。
Google画像検索は、検索クエリに一致する最適なものだけを表示するため、何十億もの画像をタグ付けしてインデックス化した人気画像検索エンジンです。
ミニマルなデザインが特徴のGoogleのホームページは、検索エンジンのシンプルな機能性とマッチしています。クエリを入力して虫眼鏡のマークを押せば、すぐに検索が始まります。
検索エンジンの結果ページ(SERP)が表示されたら、さらに条件を追加して結果を絞り込むことができます。
Googleは、幅広く様々なソースから画像を入手するのに非の打ち所がない検索エンジンです。
2. Yahoo!画像検索
大手検索エンジンであるYahoo!も画像検索の強力なポータルです。何十億人ものユーザーが最適な画像探しに利用しています。
画像検索エンジンは多種多様であり、アルゴリズムとタグ付けの規則が各ポータルで異なるため、Yahoo!の検索結果の上位に表示される画像は、Googleの結果と違うことがあります。
Yahoo!では、色で絞り込むことができるため、特定の色合いの写真を探している場合には便利です。さらに、画像の種類(写真、グラフィック、ポートレートなど)でも絞り込むことができるため、まさに求めている画像が見つかるでしょう。
3. Pixabay
知名度は低めですが、Pixabay(ピクサベイ)も一般的な画像検索エンジンです。Pixabayを利用する人の多くは、ロイヤリティフリーの画像を探しています。Pixabayで見つかる画像のほとんどは、商用目的で使うことができます。
ウェブサイトやマーケティング資料で使用する画像を探している場合は、ぜひ使ってみてください。
GoogleやYahoo!ほど幅広く検索ができるわけではありませんが、ロイヤリティフリーという側面から、マーケターやビジネスオーナーにとっては使い勝手が良く魅力的な検索エンジンです。
4. Pexels
Pexels(ピクセルズ)は、才能あるクリエイターたちによる最高のストックフォトと動画を無料で提供しています。Pixabayと同様、ロイヤリティフリー画像を検索するには優れた選択肢です。すべての画像が、フォトグラファーやビデオグラファーの卵を含む熟練したクリエイターによるものです。
Pexelsでは、動画も検索することができます。クリエイターが投稿した最新の画像は、「Discover(探す)」タブで閲覧することができます。自分の企画にどんな画像が合うかわからない時には、Pexelsを使えばインスピレーションが得られます。
また、Pexelsの洗練されたレイアウトで、操作も簡単です。ロイヤリティフリーかつクリエイティブな画像を探すのに向いています。
5. Shutterstock
ストックフォトといえば、Shutterstock(シャッターストック)を思い浮かべるかもしれません。Shutterstockは2003年に誕生した、購入可能なストックフォトのオンラインディレクトリです。
Shutterstockは、業界でも最も人気のあるストックフォトサイトの一つで、有料オンラインストックイメージ入手のマーケットリーダーです。どんな画像でも検索することができ、ライセンス可能な関連画像を多数検索できます。
予算があり、商用利用可能な洗練されたストックフォトを探している場合におすすめの検索エンジンです。その品揃えは豊富なため、探している画像がきっと見つかるでしょう。
6. CC検索
CC検索(クリエイティブ・コモンズ・サーチ)には、世界中のクリエイターから寄せられた投稿画像がまとめられています。5億点以上の画像が集約されており、すべて「再利用可能」です。使用料はかかりませんが、代わりに寄付を募っています。
また、検索条件を絞り込み、修正・加工可能な画像を検索することもできることから、会社のアセットとして活用できるコンテンツを簡単に見つけることができます。クリエイティブ・コモンズのホームページでは、数多くの有名ブランドがクリエイティブ・コモンズを利用していることが紹介されています。
2021年5月11日以降、CC検索はWordPressのオープンソースプロジェクト(Openverse)の一部になっています。
7. IQDB (優れたアニメーション画像検索エンジン)
変わったスタイルの画像や、より曖昧なものを探さなくてはいけない場合もあります。アニメ系の画像やグラフィックには、IQDBを使いましょう。
IQDBは、Danbooru、Konachan、yande.re、Gelbooruなど、複数のアニメ検索エンジンを網羅するマルチサービス画像検索エンジンです。トップクラスのアニメ画像を素早く総合的に検索することができます。
IQDBでは、画像を直接アップロードして検索することができます。キーワードを使う代わりにソースURLを追加して、関連画像を探すこともできます。ウェブ上の他の画像と一致するようなクエリを実行します。
8. Facebook画像検索エンジン
何十億もの人々がFacebookアカウントを持ち、毎日写真を投稿しています。母親から有名企業まで、あらゆる利用者がこのプラットフォームでコンテンツを発信しています。
だからこそ、画像を探す時には、Facebookの画像検索機能もユニークな選択肢と言えます。Facebook上に投稿された画像の数を考えれば、探しているものが見つかる可能性は高いでしょう。
検索エンジンにアクセスするには、検索バーの虫眼鏡のマークをクリックするか、キーワードを入力してEnterキーを押します。その後、左側のオフィルターにある「写真」を選択して画像をフィルタリングします。
さらに、投稿の種類、タグ付けされた場所、投稿日などの条件を追加して絞り込むことも可能です。
9. Reddit
Reddit(レディット)は、自らを「インターネットのトップページ」と称しています。Redditでは、ユーザーがフォーラムに画像、動画、ニュース記事、GIFなど、さまざまなコンテンツを投稿しています。そのため、画像を探すのにRedditの画像検索機能を使うのも一つの手です。
キーワードを入力して検索すると、似たようなキーワードでタグ付けされたコンテンツ一覧が表示されます。画像付きの人気スレッドも探すことができます。
Redditは世界中にユーザーを持っているため、その画像コンテンツの可能性は無限大です。
自分が何を探しているのかがわからない場合には、Redditで検索して、エンゲージメントを高めるような画像や現在のトレンドを見てみましょう。
10. Artcyclopedia (優れたアート画像検索エンジン)
Artcylcopedia(アートサイクロペディア)では、現在世界中に存在するファインアートの画像を検索することができます。アーティスト、タイトル、美術館からキーワード検索することが可能なため、思い描いている芸術作品の画像を簡単に探すことができます。
また、サイト自体も使いやすく、その古い外観にもかかわらず、さまざまな年代のアート画像を総合的に集約しています。索引も充実しており、作品から作品への閲覧も簡単です。
特定のアート画像を探す方法を探している場合は、まずArtcyclopediaのライブラリを探索してみましょう。きっと探しているものが見つかるはずです。
11. Yandex
Yandex(ヤンデックス)は、GoogleやYahoo!に似た画像検索エンジンです。インターネット上で公開されている何百万もの画像が集約され、タグ付けされています。数回のクリックで検索条件に一致する数千枚の画像を閲覧することができます。
Yandexを利用すると、優れたユーザー体験を提供しているのがわかります。検索結果ページは、操作が簡単で、見やすい工夫もされています。画像にカーソルを合わせると画像が飛び出し、拡大表示されます。
画像の向き、画像の種類、公開日、ファイルの種類、サイズなどで検索結果を絞り込むことができます。Yandexの秀でた機能は、URLを入力すると、その特定のサイト上の画像を検索することもできることです。
このフィルタ機能を駆使すれば、あっという間に画像を絞り込むことができます。
おすすめの類似画像検索エンジン&ツール
画像の元になるファイルを探すには、類似画像検索エンジンが便利です。
画像は持っていても、サイズが小さかったり、ぼやけていたりする場合には、画像で検索することで、オリジナル画像を見つけられるかもしれません。
さらに、類似画像検索はコンテキストを追加するため、画像に何が写っているかわからない場合は、その画像がインターネット上のどこにあるのかがわかります。それからその画像をコピー&ペーストして、プロジェクトに追加できます。
トップクラスの類似画像検索エンジンをご紹介する前に、利用するために必要となる基本的な手順をご説明します。
類似画像検索の使い方
類似画像検索エンジンには、3つの手順が必要となります。
まずは、TinEye.comやReverseImageSearch.orgなどの類似画像検索エンジンにアクセスします。
次に、画像のURLを貼り付けるか、画像をサイトにアップロードします。ユーザーの操作が簡単になるよう、ほとんどのサイトには両方のオプションが用意されています。
検索ボタンを押すと、一瞬でクエリが実行され、一致するタグ付き画像がすべて一覧で表示されます。
最後に、結果の中から適切な画像を探して選択します。
では、特におすすめの類似画像検索エンジンを見ていきましょう。
1. TinEye
TinEye(ティンアイ)は、必要なものがすべて見つかるシンプルな類似画像検索エンジンです。トップページには可愛らしいロボットが登場し、画像のアップロード、または画像のURLの貼り付けが簡単に行えます。
2. Reverse Image Search
ReverseImageSource.org(リバース・イメージ・ソース)も人気のある類似画像検索サイトです。この検索エンジンは、「超高速写真検索サイト」を謳っています。画像をアップロードすると、何百万枚もの写真を収集し、類似画像を見つけ出します。
他のサイトで見られる余計な機能や特徴を省いた、シンプルな類似画像検索エンジンです。使い勝手の良さは、トップページにアクセスすれば一目瞭然です。初級・中級者向けの検索エンジンです。
複数の画像を探す場合には、DropboxやGoogle Driveからアップロードすると、時間をかけず、より効率的に検索することが可能です。ReverseImageSource.orgを使えば、求めていた画像を見つけるのは簡単です。
すでに確立された検索エンジンには頼りたくないでしょうか?それでは、自分で作ってみるのはどうでしょう。
画像を利用した検索エンジンの作り方
満足いく検索エンジンが見つかりませんか?他のユーザーに向けて、画期的なソリューションを構築したいとお考えでしょうか。
画像を使った検索エンジンは、自作することも可能です。
画像を利用した検索エンジンは、主に3つの要素で構成されています。
- クエリエンジン
- タグ付けされた写真の一覧
- 要求されたタグ付き写真を引き出す仕組み
まずはアセットを保存して、スクレイピングするためのバックエンド機能を持つデータベースのコーディングと構築の方法を理解しましょう。
次に、写真を集めてデータベースに追加します。写真には、独自のタグ付けシステムを使ってタグ付けしなくてはいけません。
検索エンジンの成功は、(タグに対応するクエリに基づいて)関連性の高い画像をユーザーに提供する能力にかかっています。
タグ付けルールで考慮すべき点としては、以下が挙げられます。
- 画像の種類(写真かグラフィックか)
- 画像の色
- 画像の内容(関連キーワード)
- 画像のカテゴリ(広く網羅したカテゴリの種類)
検索クエリを作成する際には、これを知っておくと便利です。例えば、高層ビルの白黒写真を探したい人がいれば、類似画像検索エンジンは、その画像を持ってこられるようになっていないといけません。
これは適切なタグ付けルールがあれば可能です。
最後に、すべてをまとめる仕組みがあるといいでしょう。クエリボックスが画像ライブラリに接続されていなければ、画像検索エンジンは使い物になりません。
画像を呼び出す仕組みを構築できなければ、検索エンジンは機能せず、エンジンのない車を作るようなものです。パーツが個別に存在していても、すべてが組み立てられていなければ、目的地にはたどり着きません。
しかし、画像検索による類似引きツールの構築は、単純なスクリプトをコーディングするだけでは完成しません。検索結果を形成するためには、非常に多くの要素が必要になります。
他のビジュアル検索エンジンと同じ時間枠で類似画像を探したり、画像を入手するためには、追加のツールやアプリが必要になる場合があります。
その上で、ユーザーも獲得しなければなりません。画像はGoogleで検索する人が多いため、Twitterなどで大々的にマーケティングし、自分の画像データベースを宣伝することは必須になるでしょう。
画像ベースの検索エンジンを構築するのは大仕事です。本気でない限りはおすすめしません。市場に出回っている優れた検索エンジンが、すでにユーザーのニーズに応えています。
まとめ
画像検索エンジンは、何百万人もの人々が高画質の画像を見つけるために必要なポータルサイトです。画像検索エンジンがなければ、求めている画像を見つけ出すのに延々と無駄な時間を費やすことになります。
画像検索エンジンの効率的な使い方を知ること自体が、非常に効率的です。使い方を知ることで、次に必要な画像を見つけるために、検索クエリをよりうまく実行できるようになります。
オンラインで画像を検索する時のコツやアドバイスはお持ちですか?以下のコメント欄でぜひお聞かせください!
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