手元のコンピュータにWordPressをインストールし、ローカル環境として作業した方が便利な場合があります。ただ、WordPressをインストールしたことのない人は自分にできるかどうか心配かもしれません。

実際には、WordPressはいくつかの簡単なステップでローカルにインストールできます。新しい機能をテストする、開発プロジェクトで実験する、本番前にWordPressサイトを構築する等々、ローカルにWordPressをインストールすることで様々な作業が可能になります。

この記事では、DesktopServer、XAMPP、WAMP、MAMPを使って、WindowsとMacにWordPressをインストールする方法を紹介します。

さぁ、はじめましょう!

WordPressのローカルへのインストール概要

Kinstaでは、簡単に開発やテストができるようにステージング環境を用意しています。しかし、WordPressのローカルへのインストールにも、いくつかの利点があります。たとえば旅行中でWi-Fiにアクセスできない場合、作業を継続するにはローカル環境が必要になるでしょう。

また、ファイルの操作や編集では、ローカル環境の方が良いレスポンスを得られます。通常、起動して実行するまでのセットアップも少なくて済みます。

ローカルにWordPressをインストールするには、AMPスタックをコンピュータにセットアップする必要があります。WordPressでの「AMP」はApache、MySQL、PHPになります。これらは、マネージドWordPressホストがウェブサーバー上で実行しているソフトウェアと同等です。

AMPスタックのセットアップには様々な方法がありますが、WAMP、XAMPP、MAMPを使用する方法が最も一般的です。どれも素晴らしいツールですので、それぞれについて説明します。

ただし、これらのツールは他の様々なソフトウェアやツールとの連携を想定して設計されているため、少々学習が必要です。そこで、まずはローカルAMPスタックとしてWordPress専用に設計、最適化されたDesktopServerを紹介します。

DevKinstaを使用してWordPressをローカル環境にインストールする方法

DevKinstaは、Kinsta独自のWordPress用ローカル開発ツールです。DevKinstaを使用することで、ワンクリックにてローカル環境でWordPressサイトが作成できます。また、高度なデータベースとメール管理ツールが付属し、MyKinstaと完全に統合されています。

何よりも、DevKinstaは完全に無料でご利用いただけます。

DevKinsta is a free suite of local development tools to build, test, and deploy WordPress sites
DevKinsta

DevKinstaのインストール方法へと進む前に、いくつかの重要な機能を簡単にご紹介します。

  • ワンクリックでのWordPressサイト作成、マルチサイトと WP-CLIをサポート
  • NginxMySQL、最新バージョンのPHPを搭載したスタック
  • MyKinstaとの統合: Kinstaでホストするサイトをインポートし、変更をKinstaに反映
  • Adminerを用いたデータベース管理
  • SMTPサーバーとメール検証ツールで送信メールをチェック

DevKinstaは、macOSおよびWindowsにて無料でダウンロードし利用できます。将来的にはLinuxをサポート予定です。

続いては、お使いのコンピュータで実際にDevKinstaをセットアップする方法をご紹介します。

DevKinstaをダウンロード、インストールする方法

はじめに、最新バージョンのDevKinstaをこちらからダウンロードしてください。

  • macOSにDevKinstaをインストールするには、ダウンロードしたDMGファイルを開き、DevKinstaアプリを「アプリケーション」フォルダにドラッグします。そして 「アプリケーション」フォルダにあるDevKinstaをダブルクリックします。
  • WindowsにDevKinstaをインストールするには、DevKinstaファイルをダブルクリックして、インストールウィザードを実行します。

DevKinsta初回起動時には、Docker Desktopがインストールされます。DevKinstaは、Docker Desktopを使用しコンテナ化したWordPress環境を作成します。

DevKinstaのインストールプロセス中に、「Docker Desktop needs privileged access.(Docker Desktopには特権アクセスが必要です)」というポップアップメッセージが表示されることがあります。このメッセージが表示されたら、「OK」をクリックして、パソコンのユーザーアカウントのパスワードを入力しDocker Desktopのインストールを許可します。

パスワードを入力すると、DevKinstaによりDocker Desktop、そして関連する画像がインストールされます。インターネットの速度次第でインストールに時間がかかる可能性があるため、しばらく他の作業をするなどしてから確認してみましょう。

 DevKinstaを使用してローカルWordPressサイトを作成する方法

DevKinstaには、ローカル環境でWordPressサイトを作成する方法が3つあります。

  1. 新規WordPressサイト: Nginx、MySQL、PHP 7.4、および最新バージョンのWordPressからなるデフォルトのホスティングスタックを使用してローカル環境でサイトを作成できます。
  2. Kinstaからインポート:Kinstaでホストしているサイトの複製をローカル環境で作成できます。ここでの作業後には、Kinstaのステージング環境に移行することが可能です。
  3. カスタムサイト:独自のホスティングスタックを用いたローカル環境でのサイト作成ができます。好みのPHPバージョンを選択、データベース名を指定、WordPressマルチサイトを作成することができます。
DevKinstaには、ローカル環境でWordPressサイトを作成する方法が3つある
DevKinstaには、ローカル環境でWordPressサイトを作成する方法が3つある

続いては、各サイト作成方法を詳しくご紹介します。

新規WordPressサイト

新規WordPressサイト」を選択します。この方法では、「サイト名」、「WordPressの管理画面のユーザー名」、および「WordPressの管理画面のパスワード」を指定します。これら3つのフィールドに情報を入力したら、「サイト作成」をクリックします。

DevKinstaで新しいWordPressサイトを作成
DevKinstaで新しいWordPressサイトを作成

Kinstaからインポート

2番目の選択肢は、Kinstaですでにホストしているサイトのインポートです。これを行うには、「Kinstaからインポート」をクリックしてMyKinstaのログイン情報を入力してください。

ログイン後、コンピュータに複製したいサイトとその環境を選択します。DevKinstaはKinstaの本番環境とステージング環境の両方をサポートしているので、好みの方を選択してください。

好みのサイトと環境の組み合わせをクリックしたら、該当する場合にはマルチサイトについての選択を行い、「サイトをインポート」をクリックします。

「Kinstaからインポート」機能を使用して本番サイトのクローンを作成
「Kinstaからインポート」機能を使用して本番サイトのクローンを作成

カスタムサイト

最後に3つ目の選択肢です。「カスタムサイト」を使用すると、ローカルWordPressサイトについて特定の設定を行うことができます。

このサイト作成方法で調整できる設定は次のとおりです。

  • サイト名
  • PHPバージョン(PHP 7.2, 7.3, 7.4, 8.0)
  • データベース名
  • HTTPS接続の有効化
  • WordPressサイトタイトル
  • WordPress管理者のメールアドレス
  • WordPress管理者のユーザー名
  • WordPress管理者のパスワード
  • WordPressマルチサイト
DevKinstaのカスタムサイト機能でWordPressをインストール
DevKinstaのカスタムサイト機能でWordPressをインストール

希望の設定を選択したら、「サイト作成」をクリックしてサイト作成プロセスへと進みます。

DevKinstaの「サイト情報」画面

サイト作成後には、「サイト情報」画面が表示されます。DevKinstaで作成したサイトには独自の「サイト情報」ページがあてがわれます。この画面はローカル環境におけるWordPressサイトのミッションコントロールダッシュボードだとお考えください。

この画面では、サイトのPHPバージョン、WordPressバージョン、SSLモード、データベース認証情報、ホスト名などの情報が確認できます。

「サイト情報」画面には、各種便利なボタンがあります。ローカルサイトをウェブブラウザで開いたり、サイトをKinstaステージング環境に移行したり、Adminerを起動してデータベース管理を行ったり、ローカルWordPressサイトのWordPress管理ダッシュボードにアクセスしたりできます。

「サイト情報」画面の各項目を見てみましょう。

 DevKinstaの「サイト情報」画面
DevKinstaの「サイト情報」画面

「サイト情報」画面の上部には、WordPressサイトに関する一般情報が表示されます。開発者には、「サイトのパス」と「サイトのホスト」が特に便利です。 「サイトのパス」とは、ローカルファイルシステム上でWordPressがインストールされている場所を指します。フォルダアイコンをクリックしてフォルダに直接移動し、テーマ、プラグインなどを編集できます。「サイトホスト」は、ウェブブラウザからローカルWordPressサイトにアクセスするために使用できる独自の.localドメイン(例えば「https://kinstalife.local」など)です。

「SSLとHTTPS」の項目には、切り替え操作のできるボタンがあります。これを使い、ローカルWordPressサイトのSSL証明書を自動で生成し、HTTPS接続を介しサイトにアクセスできます。

「データベース」には、ローカルWordPressサイトのデータベースに関する情報が表示されます。この情報は、MySQLコマンドラインツールまたはサードパーティのデータベース管理ツールを介してWordPressデータベースにアクセスする際に利用できます。

最後に、「WordPress」の項目には、WordPressコアバージョン情報、マルチサイト(該当するかどうか)、WP_DEBUGモードを有効にしてWordPressサイトのトラブルシューティングを行うためのボタンがあります。

DevKinstaでの複数サイトの管理

同時に複数のプロジェクトを扱うWeb制作会社や開発者向けに、DevKinstaには複数のローカルWordPressサイトを展開、管理できる機能が備わっています。DevKinsta上で管理するすべてのローカルWordPressサイトは、独自のコンテナ化された環境で実行されます。つまり、それぞれのサイトに、固有のPHPバージョン、WordPressバージョンの設定、メール受信箱などがあるということです。

DevKinstaでサイト一覧を表示するには、左側のサイドバーからサイトのアイコンをクリックしてください。

複数のWordPressローカル環境をDevKinstaで展開
複数のWordPressローカル環境をDevKinstaで展開

この画面では、すべてのローカルWordPressサイトが表示されます。別のサイトを追加するには、「サイトを追加」ボタンをクリックします。

DevKinstaで複数のローカル WordPressサイトを管理
DevKinstaで複数のローカル WordPressサイトを管理

DevKinstaとMyKinstaの統合

KinstaでWordPressサイトをホストしている場合には、DevKinstaからKinstaのステージング環境へ簡単に変更を適用できます。ローカルサイトをKinstaに移行するには、「サイト情報」ページの「ステージング環境に反映」ボタンをクリックしてください。

ローカルWordPressサイトをKinstaステージング環境に反映
ローカルWordPressサイトをKinstaステージング環境に反映

必要に応じ、MyKinstaアカウントへのログイン情報を入力するように求められます。

その後、対象となるサイトを選択します。このプロセスにより、既存のステージング環境(が存在する場合)は上書きされますのでご注意ください。

変更を適用する(上書きする)ステージング環境を選択
変更を適用する(上書きする)ステージング環境を選択

最後に「ステージング環境に反映」をクリックして操作を確定します。

「ステージング環境に反映」を押して変更を適用
「ステージング環境に反映」を押して変更を適用

ローカル環境のWordPressサイトをKinstaに移行すると、ステージング環境の URLからサイトを確認できるようになります。その後、適宜、MyKinstaから本番環境への反映(公開)を行うことができます。

Adminerを使用してデータベースを管理する方法

DevKinstaから、Adminerという軽量データベース管理ツールが利用可能です。Kinstaサーバー上のサイトで使用されているphpMyAdminのように、Adminerのウェブインターフェースから、データベーステーブルの編集、データベースクエリ、バックアップのインポートやエクスポートといった操作が実行できます。

Adminerを起動するには、「サイト情報」ページの上部にある「データベースマネージャー」ボタンをクリックします。すると、Adminerがデフォルトのウェブブラウザで開きます。

DevKinsta「データベースマネージャー」からAdmiberを開く
DevKinsta「データベースマネージャー」からAdmiberを開く

Adminerにて、WordPressデータベースのテーブルが表示されます。下のスクリーンショットは、テストサイトである「Kinstalife」のデータベースです。「テーブル」列にwp_commentswp_postsなどのデフォルトのWordPressテーブルがあることがわかります。

AdminerでWordPressデータベースを表示
AdminerでWordPressデータベースを表示

データベースの中身を編集するには、目的のテーブルをクリックしてください。たとえば、WordPressサイトのホームとそのURLを編集したい場合は、wp_optionsテーブルをクリックします。

「データ」をクリックして、WordPressデータベースのテーブルを編集
「データ」をクリックして、WordPressデータベースのテーブルを編集

このページでは、siteurloption_valueを編集して、サイトURLを変更できます。HomeのURLについても同じことが言えます。

AdminerでWordPressデータベース「option_value」を編集
AdminerでWordPressデータベース「option_value」を編集

Adminerは、データベースのインポートとエクスポートもサポートしています。これは、ダウンロード可能なバックアップなどのデータベースのバックアップファイルを扱う際に便利です。

データベースファイルをインポートするには、Adminerの左上隅にある「インポート」をクリックします。「ファイル選択」ボタンからデータベースのバックアップファイルを選択し、「実行」をクリックしてインポートを開始します。Adminerは、.sqlファイル(rawデータ)と.sql.gzファイル(圧縮データ)の両方をサポートしています。

Adminerでデータベースのバックアップファイルをインポート
Adminerでデータベースのバックアップファイルをインポート

データベース全体のバックアップデータをエクスポートするには、Adminerの左上隅にある「エクスポート」をクリックします。出力は「gzip」、データベース形式は「SQL」を選択し、その他の設定はそのままにしておきます。「エクスポート」をクリックすると、エクスポートが始まります。

これで、Adminerから、WordPressデータベースの圧縮データある.sql.gzファイルをエクスポートできます。

Adminerからデータベースのバックアップファイルをエクスポート
Adminerからデータベースのバックアップファイルをエクスポート

AdminerはSQLコマンドの実行をサポートしています。つまり、WordPressデータベースに対して、データベースクエリを実行可能です。たとえば、データベース内のオートロードされたデータ量を把握するには、Adminerで以下のSQLコマンドを実行できます。

SELECT SUM(LENGTH(option_value)) as autoload_size FROM wp_options WHERE autoload='yes';

データベースクエリを実行するには、Adminerの左上隅にある「SQLコマンド」をクリックします。データベースクエリを指定し、「実行」をクリックします。

AdminerのSQLコマンドを使用してデータベースクエリを実行
AdminerのSQLコマンドを使用してデータベースクエリを実行

このように、DevKinstaのAdminerとの統合により、WordPressデータベースを高度に制御できます。

データベーステーブルの編集、バックアップのインポートやエクスポート、または複雑なSQLコマンドの実行であっても、DevKinstaにお任せください。

WordPressサイトからのメール送信を検証する方法

DevKinstaには、SMTPサーバーとメール検証ツールが組み込まれています。これにより、ローカルWordPressサイトからでも本番サイトのようにメールを送信できます。ただし、このようにして“送信”したメールは自動で取得の上、DevKinstaのメール受信箱に保存されます。

これには、2つのメリットがあります。DevKinstaから、マーケティング自動化ワークフローWooCommerce注文確認といった機能に付随するメールの送信をテストできます。しかも、実際に訪問者や顧客にテストメールが届いてしまう心配はありません。

DevKinstaのメール受信箱は、左側のサイドバーにあるメールアイコンをクリックして確認できます。

DevKinstaはSMTPサーバーとメール検証ツールを搭載
DevKinstaはSMTPサーバーとメール検証ツールを搭載

メールの受信箱には、送信(そして自動取得)されたメールが保存されています。以下のスクリーンショットでは、テストサイト「kinstalife」からの送信メールが確認できます。

“送信済み”メールをDevKinstaのメール受信箱から確認
“送信済み”メールをDevKinstaのメール受信箱から確認

メールの中身を見るには、該当するものをクリックしてください。DevKinstaでは、メールごとに、差出人のメールアドレス、宛先のメールアドレス、本文、配信時間などを確認できます。

DevKinstaのメール受信箱でメッセージの中身を確認
DevKinstaのメール受信箱でメッセージの中身を確認

メールをHTML、プレーンテキスト、またはrawモードで表示することができます。HTMLモードはHTMLメールテンプレートのテストに最適です。一方で、rawモードではMIME-VersionX-Mailerなどのメールヘッダーを直接検証できます。

DevKinstaの詳細については、公式コミュニティフォーラムに参加するか、DevKinstaのドキュメントをお読みください。

DesktopServerを使用してローカルにWordPressをインストールする方法

DesktopServerはServerPressの優れたWordPress製品です。ローカルにWordPressを簡単にインストールできます。

DesktopServerの画面
DesktopServerの画面

DesktopServerはボタンをクリックするだけで、数秒で新しいWordPress開発環境を立ち上げることができます。また、マルチサイトWP-CLIを完全にサポートし、WindowsとMacの両方で動作します。

DesktopServerには無料版とプレミアム版があります。プレミアム版は年間99.95ドルで、以下のような高度な機能があります。

  • マルチサイト対応
  • サードパーティのバックアップのインポートとエクスポート
  • 実際のサイトに直接デプロイ
  • ログインプラグインのバイパス

どちらが適しているかはニーズによりますが、簡単にテストをするだけであれば無料版で問題ありません。

ステップ1: コンピュータにDesktopServerをダウンロードする

WordPressをローカルにインストールするには、まずウェブサイトからDesktopServerをダウンロードする必要があります。Windows版とMac版がありますが、この例ではWindows 版を使用します。

ウェブサイト上で、右上の「Free Download」(無料ダウンロード)ボタンをクリックしてください(プレミアム版が希望であれば「Buy Premium」(プレミアムを購入する))。

ServerPressのウェブサイト
ServerPressのウェブサイト

自動的に.zipファイルのダウンロードが始まります。

ステップ2: DesktopServerインストーラを起動する

ファイルをダウンロードし、DesktopServerインストーラを起動します。まず、ダウンロードしたファイルを解凍してください。これには数分かかります。

解凍後、「Install DSL」をクリックします。

DesktopServerインストールプログラム
DesktopServerインストールプログラム

最初にプログラムを起動すると、管理者権限で再起動するように指示されます。「Continue」(続行)を選択してください。その後、サービスの利用規約に同意し、インストールするオプションを選択します。

DesktopServerのインストールウィンドウ
DesktopServerのインストールウィンドウ

「New DesktopServer Installation」(新規DesktopServerのインストール)が選択されていることを確認して、「Continue」をクリックします。インストールプロセスが始まりますが、これには少し時間がかかります。

完了すると、完了したことを知らせるポップアップが表示されます。また、アプリケーションがインストールされたディレクトリも表示されます。「Finish」をクリックしてプログラムを終了してください。

ステップ3: プラグインを有効にしてApacheとMySQLサービスを起動する

インストールが完了すると、多数の開発者プラグインを有効にすることができます。

DesktopServerの開発者向けプラグイン画面
DesktopServerの開発者向けプラグイン画面

以下に、ローカルのWordPressで使用可能な開発者向けプラグインをまとめました。Bypass loginプラグインとDS-CLIプラグインを強く推奨します。

  • Airplane mode(機内モード): ローカルでの開発時に外部ファイルの読み込みを制御します。
  • Bypass login(ログインのバイパス): 開発者はコンボボックス内の最初の100人から、選択したユーザーのログイン認証をバイパスできます。
  • Clean Import(クリーンインポート): .htaccessをリセットし、サードパーティホストからのキャッシュをクリアします。
  • Debug and Trace(デバッグとトレース): WP_DEBUG = trueを強制的に実行し、PHPやJavaScript でクロスプラットフォーム/言語トレース文を有効にします。
  • Dreamweaver Support(Dreamweaverサポート): Dreamweaverプロジェクトファイルの自動作成、テンプレートファイルやcssでの作業時のWYSIWYGモードを有効にします。
  • DS-CLI: プロの開発者向けに拡張されたクロスプラットフォームのコマンドラインインターフェースです。CLI、Composer、Git、PHPUnitを簡単に使うことができます。NodeJSやNPMも含まれているため、GRUNTやGulp、その他のNodeの依存もインストールできます。
  • DS-Deploy: ローカルのDesktopServerから実際のサーバーへサイトを移動します。
  • InnoDB Autoconvert(InnoDB自動変換): 作成、コピー、移動、インポート操作によりサイトのテーブルをInnoDBに変換します。
  • Local Admin Color Bar(ローカル管理者カラーバー): ツールバーの色を変更します。
  • Mailbox Viewer(メールボックスビューア): メール配信サービスの開発者向けオフライン簡易表示を提供します。

オプションの中には、プレミアム版でのみ利用可能なものがあることに注意してください。選択の完了後に、「Next」をクリックします。Webサービスとデータベースサービスを開始するかどうかを尋ねられるので、もう一度「Next」をクリックします。

ステップ4: 新規開発サイトを作成する

プラグインが有効化され、Webとデータベースサービスが起動します。次の画面で「Create a new development website」(新規開発サイトを作成する)を選択してください。

新規開発サイトを作成するオプション
新規開発サイトを作成するオプション

ここでプログラムがWordPressをインストールします。途中、サイトの名前を入力する必要がありますが、これはローカルアドレスにもなります。この例ではサイト名を「testsite」としますので、開発サイトのURLはローカルコンピュータ上の「testsite.dev」になります。

サイト名を作成する画面
サイト名を作成する画面

DesktopServerでは自分で、完成品に近い雛形を作成することもできますが、ここでは単純に新規にインストールします。

DesktopServerは常に最新バージョンのWordPressをデフォルトの雛形として使用します。このため、リポジトリから手動でダウンロードしたり、解凍したりする必要はありません。

デフォルトでは、サイトのルートは「ドキュメント」フォルダになります。これでよければ、そのままで構いません。ここでは便宜のため、C:ドライブのルートフォルダ「C:¥wordpress」に変更しました。

次に、「Create」(作成)をクリックします。すると、ローカルのWordPressのURLが表示されます。URLをクリックするとインストールが完了します。

ステップ5: WordPressサイトのインストールと設定

URLをクリックすると、ローカルのWordPressサイトがブラウザで開きます。

WordPressの新規インストール設定ページ
WordPressの新規インストール設定ページ

言語の選択後、サイトのタイトルとユーザー名、強いパスワード、メールアドレスを入力します。将来的にサイトの公開を考えている場合はユーザー名に「admin」を使用しないでください。詳細については「WordPress Security Guide」をご参照ください。

新規WordPressサイトのウェルカムページ
新規WordPressサイトのウェルカムページ

最後に「WordPressのインストール」を選択します。これで完了です。ローカルへのWordPressのインストールは終了し、サイトが稼働しています。サイトを参照すれば、すぐにテストを始められます。

今回の例では、ブラウザのアドレスバーで「testsite.dev」に移動します。セットアップ中にBypass loginプラグイン機能を選択しましたので、自動ログイン可能な管理者を選択するドロップダウンメニューがあります。もちろんこの機能は本番サイトでは使えませんが、開発環境では非常に便利です。

DesktopServerを使用してローカルにWordPressをインストールする際のヒント

Windowsのファイルパーミッションによっては、ログイン時WordPressの更新に失敗したとメッセージが表示される場合があります。

更新に失敗したと伝えるWordPressのメッセージ
更新に失敗したと伝えるWordPressのメッセージ

修正するには、管理者としてコマンドプロンプトを開き、WordPressのディレクトリフォルダ内で以下のコマンドを実行してください。

attrib -s *.*
WordPressのLAMPパーミッション
WordPressのLAMPパーミッション

より詳細な説明や手順が必要であればServerPressのドキュメントを参照してください。

WordPressのサイトを追加で作成したり、既存のサイトを編集するには、再度DesktopServer.exeファイルを起動します。ここからサービスの停止や再起動、新規サイトの作成、編集、エクスポートやインポートができます。phpMyAdminにアクセスするには、左下の「Sites」(サイト)ボタンをクリックしてください。

DesktopServerアプリケーションの「サイト」ボタン
DesktopServerアプリケーションの「サイト」ボタン

あるいは、ブラウザのアドレスバーに「localhost」と入力して、localhost上の管理者インターフェースを表示することもできます。

DesktopServerのlocalhostの管理者インターフェース
DesktopServerのlocalhostの管理者インターフェース

ここにはすべてのWordPressサイトへのリンクの他、ダッシュボードへのリンクやphpMyAdminへのリンクがあります。

さらに素晴らしい機能として、ワンクリックでWP-CLI(またはDS-CLI)を起動できます。セットアッププロセスでDS-CLIオプションを選択した場合、ダッシュボード内にリンクがあり、クリックするだけでWP-CLIコマンドを起動できます。

DesktopServerにはエクスポート機能もあり、WordPressサイトを本番環境や.zipファイルに直接エクスポートできます。ただし、この機能を利用するには、プレミアム版が必要です。

WAMPを使用してWindowsにWordPressをインストールする方法

WindowsコンピュータにWordPressをインストールする場合は、WampServer(以下、WAMP)を利用することもできます。WAMPは、Windows専用のApacheウェブサーバー、PHP、MySQLをバンドルしたソフトウェアです。WAMPを使用してローカルにWordPressをインストールする方法を見ていきます。

ステップ1: コンピュータにWAMPをダウンロードしてインストールする

まず最初のステップとして、WAMPソフトウェアをダウンロードしてコンピュータにインストールします。WampServerのウェブサイトにアクセスし、「Start Using WampServer」(WampServerを使い始める)を選択してください。

WampServerのウェブサイト
WampServerのウェブサイト

自動的にサイトのダウンロードセクションに移動しますので、WampServer 32ビット版とWampServer 64ビット版の2つのバージョンから選択します。使用中のWindowsに合わせて選択してください。

使用中のWindowsが32ビットか64ビットかわからない場合は、Windowsの「設定」>「システム」>「バージョン情報」を選択すると「システムの種類」で確認できます。

Windowsの「デバイスの仕様」ページ
Windowsの「デバイスの仕様」ページ

「デバイスの仕様」セクションでは、使用中のWindowsの種類を調べることができます。

ステップ2: Wampserver.exeファイルを実行してインストールする

ダウンロード後、wampserver.exeファイルをクリックしてインストーラを実行します。これには1~2分かかります。

後で使用するため、このファイルをどこにダウンロードしたかをメモしておきます。

WAMPのセットアップウィンドウ
WAMPのセットアップウィンドウ

画面上に一連の指示が表示され、インストール作業が完了します。

この作業中に、ウェブブラウザを定義するように求められます。このオプションは、コンピュータの「Program Files」に移動することで、いつでも希望するブラウザに変更できます。

ステップ3: 新しいMySQLデータベースを作成する

次にブランクのMySQLデータベースを設定します。WAMPを起動すると、画面右下に緑色のアイコンが表示されます。

アイコンをクリックし、phpMyAdminをクリックします。自動的にブラウザにログイン画面が表示されます。

phpMyAdminのログインページ
phpMyAdminのログインページ

ユーザー名フィールドに「root」と入力し、パスワードフィールドは空欄のまま、「Go」ボタンを選択します。次に、「データベース」をクリックします。

phpMyAdminのデータベースページ
phpMyAdminのデータベースページ

「データベースの作成」セクションで、新しいデータベースに名前を付けます。次に、「作成」をクリックします。これでデータベースの設定は完了です。

ステップ4: WordPressをダウンロードしてファイルを展開する

データベースの作成後は、ローカルにWordPressをインストールします。WordPress.orgにアクセスして「WordPressを入手」をクリックし、「WordPressをダウンロード」をクリックします。

WordPress.orgのダウンロードページ
WordPress.orgのダウンロードページ

.zipファイルがコンピュータにダウンロードされます。次に、ファイルを解凍します。フォルダをクリックして、「すべて展開」を選択してください。

解凍後は、フォルダを右クリックして「コピー」を選択します。WAMPをダウンロードしたフォルダに移動し、「wordpress」フォルダを貼り付けます。

必要に応じて「wordpress」フォルダの名前を変更してください。フォルダの名前は、ローカルのWordPressサイトのURLになります。このチュートリアルでは、「mytestsite」に名前を変更します。

ステップ5: ブラウザでローカルのWordPressサイトにアクセスする

ブラウザを開き、アドレスバーに「http://localhost/mytestsite」と入力します。ここで「mytestsite」は、上の手順で「wordpress」から変更したフォルダ名で置換してください。

WordPressのインストールに必要な一連のプロンプトが表示されます。言語を選択し、データベース情報を確認します。これはすでに上のDesktopServerのセクションで説明した手順と同じです。完了後は「Let’s go!」をクリックしてください。

新規インストールしたWordPressのデータベース詳細ページ
新規インストールしたWordPressのデータベース詳細ページ

次の画面では、データベース情報を入力します。名前にデータベースの名前、ユーザー名に「root」、パスワードフィールドは空欄のままにします。

次に、「Run the installation」(インストールの実行)ボタンをクリックします。サイトに名前を付け、ユーザー名とパスワードを作成します。完了後は「Install WordPress」(WordPressのインストール)を選択します。インストールが完了すると、「Success!」と表示されます。

「Log In」をクリックしてください。WordPressサイトの管理者のログインページに移動します。

これで完了です。ローカルにテスト環境がインストールされました。

MAMPを使用してMacにWordPressをインストールする方法

Macコンピュータで利用可能なローカルサーバー用のソフトウェアが必要であれば、MAMPを検討してください。MAMPはMacintosh、Apache、MySQL、PHPの略です。非常にユーザーフレンドリーで使いやすいソフトウェアです。

ステップ1: コンピュータにMAMPをダウンロードしてインストールする

これまでの2つのセクションと同様に、まずMAMPをダウンロードしてコンピュータにインストールします。MAMPの公式サイトにアクセスしてください。

MAMPのダウンロード画面
MAMPのダウンロード画面

MAMPは無料でダウンロードして使用できますが、プレミアムプランも用意されているため注意してください。

ステップ2: MAMPを起動して、サーバーを開始する

ダウンロードの完了後は、mamp.pkgファイルをクリックします。インストールウィンドウが表示されます。「Continue」ボタンを選択して、一連のプロンプトに従ってください。

MAMPのインストールウィンドウ
MAMPのインストールウィンドウ

次に、コンピュータの「移動」>「アプリケーション」に移動し、「MAMP」フォルダをクリックします。

MAMPアプリケーションフォルダ
MAMPアプリケーションフォルダ

フォルダの中で、MAMPの象のアイコンをクリックします。

MAMPアプリケーションのアイコン
MAMPアプリケーションのアイコン

新しいウィンドウが開きます。「Start Servers」をクリックします。

MAMPの「Start Servers」オプション
MAMPの「Start Servers」オプション

ApacheとMySQLサーバが起動すると、MAMPは自動的にブラウザでWebStartページを開きます。

ステップ3: データベースの作成とユーザー情報の更新

新しいデータベースを作成します。WebStartページで、「ツール」>「phpMyAdmin」を選択します。

MAMP WebStartページからphpMyAdminを開く
MAMP WebStartページからphpMyAdminを開く

起動したphpMyAdminで、「データベース」タブをクリックします。データベースに名前を付け、「作成」を選択します。

ローカルのMAMPサイト用に新しいデータベースを作成する
ローカルのMAMPサイト用に新しいデータベースを作成する

次に、MAMPが作成したデフォルトアカウントに合わせて、MySQLデータベースのユーザー資格情報を更新する必要があります。これはWordPressのインストールプロセスを完了するために必要です。phpMyAdminのホーム画面に戻り、「ユーザーアカウント」タブをクリックします。

次に、ユーザー名「mamp」のアカウントの「権限の編集」をクリックします。

MAMPのデフォルトのphpMyAdminユーザーアカウントの編集
MAMPのデフォルトのphpMyAdminユーザーアカウントの編集

「パスワードの変更」タブを選択し、希望のパスワードを入力して、「Go」をクリックします。

MAMPのデフォルトのphpMyAdminアカウントのパスワードの変更
MAMPのデフォルトのphpMyAdminアカウントのパスワードの変更

phpMyAdminを閉じます。

ステップ4:WordPressをインストールしてLocalhostからサイトにアクセスする

WordPress.orgのサイトにアクセスして、WordPressの最新バージョンをダウンロードします。ダウンロード完了後は、「wordpress」フォルダを解凍します。フォルダを右クリックして「コピー」を選択します。

コンピュータの「移動」>「アプリケーション」>「MAMP」にアクセスし、「htdocs」フォルダを開きます。

MAMP アプリケーションのhtdocsフォルダ
MAMP アプリケーションのhtdocsフォルダ

その中に、先ほどコピーしたWordPressフォルダを貼り付けます。このフォルダは、「mytestsite」などの名前に変更することを推奨します。

MAMPのWordPressフォルダの名前を変更する
MAMPのWordPressフォルダの名前を変更する

次に、ブラウザで「http://localhost/8888/mytestsite」を開きます。データベースの認証情報と、サイト名の入力を求められます。

WordPressインストールウィザードの完了
WordPressインストールウィザードの完了

WordPressのインストールで必要な情報をすべて入力して、完了です。このステップの詳細な説明が必要であれば、この記事の前のセクションを参照してください。

XAMPPを使用してローカルにWordPressをインストールする方法

XAMPPもローカルにWordPressをインストールする際に人気のPHP開発環境です。Windows、macOS、Linuxのいずれにも対応しています。ここではWindowsでの方法を紹介しますが、Macユーザーでもプロセスはほぼ同じです。

ステップ1: コンピュータにXAMPPをダウンロードしてインストールする

Apache Friendsのウェブサイトにアクセスし、緑色のダウンロードボタンの横の「XAMPP for Windows」、または使用しているOSのバージョンを選択します。

Apache Friendsのウェブサイト
Apache Friendsのウェブサイト

ソフトウェアが自動的にコンピュータにダウンロードされます。ダウンロード後、.exeファイルをクリックしてインストーラを起動してください。

macOSの場合、.dmgファイルがダウンロードされます。クリックして開き、XAMPPアイコンをクリックして、アプリケーションフォルダにドラッグしてください。

ステップ2: インストールするコンポーネントを選択する

インストーラを実行すると、インストールするコンポーネントの選択を求められます。Apache、MySQL、PHP、phpMyAdminは必ず選択してください。

XAMPPのセットアップコンポーネント画面
XAMPPのセットアップコンポーネント画面

他のコンポーネントは、必要なければチェックを外しても構いません。選択後は「Next」ボタンをクリックして、どのフォルダにXAMPPをインストールするかを選択します。

再び「Next」ボタンをクリックし、Bitnamiのプロンプトは無視して、もう一度「Next」を選択します。

ステップ3: XAMPPコントロールパネルを起動し、サーバーをテストする

最後の画面で、XAMPPコントロールパネルの起動を選択します。XAMPPコントロールパネルでは、ApacheとMySQLの両方の横にある「Start」ボタンをクリックします。

XAMPPコントロールパネル
XAMPPコントロールパネル

起動すると、ステータスが緑色になるはずです。サーバーをテストしてみます。ウェブブラウザから「http://localhost/」にアクセスしてください。ページが表示されれば、コンピュータにXAMPPが正しくインストールされています。

ステップ4:WordPressをダウンロードしてデータベースを作成する

次に、コンピュータにWordPressをインストールします。WordPress.orgにアクセスし、「WordPressを入手」をクリックしてください。

パッケージのダウンロードが終了後、ファイルを解凍し、フォルダをコピーします。次に、コンピュータ上のXAMPPフォルダに移動し、「htdocs」フォルダを探して開きます。

次に、htdocsフォルダの中に新しいフォルダを作成します。名前は「mytestsite」のような名前にしてください。そのフォルダの中に、WordPressのファイルを貼り付けます。

データベースを作成します。

XAMPPコントロールパネルに戻り、「MySQL」の隣の「Admin」を選択します。phpMyAdminが起動します。

「データベース」をクリックし、データベースに名前を付けて「作成」を選択します。詳細なガイドが必要であれば、この記事の前のセクションを参照してください。

データベースには好きな名前をつけられますが、「test_db」のようなシンプルで覚えやすい名前にしておくことを推奨します。

ステップ5:ブラウザでサイトにアクセスして、ローカルにWordPressをインストールする

プロセスを完了するには、ブラウザで「http://localhost/mytestsite」にアクセスします。ここで「mytestsite」は、変更したWordPressフォルダの名前で置き換えることに注意してください。

言語を選択し、サイトの名前、データベースの詳細を入力します。これで完了です。WordPressサイトにログインして、ローカル環境を使い始められます。

まとめ

WordPressのローカル環境を準備することで、サイトの本番リリース前に新しい機能をテストし、十分な開発を行うことができます。実際には、ローカルにWordPressをインストールするには様々な方法があります。

今回の記事では、MacとWindowsの両方で、ローカルサーバー環境のソフトウェアDesktopServer、WAMP、MAMP、XAMPPを使用する方法を説明しました。どのツールを使うかによって具体的な手順は異なりますが、手順は大きく5つのステップにまとめることができます。

  1. コンピュータにローカル環境ソフトウェアをダウンロードし、インストールする。
  2. .exe、または.dmgファイルを開き、インストーラを実行する。
  3. 空のMySQLデータベースを作成する。
  4. WordPressの最新版をダウンロードする
  5. ブラウザでテストサイトにアクセスし、ローカルホストの設定を完了する。
Brian Li

WordPressユーザー歴は10年以上で、自分の知識をコミュニティと共有することを楽しみとする。休みの日はピアノを弾いたり、カメラを持って東京を探索したりしている。ウェブサイトはこちら。