今日、数え切れないほどのビジネスが新規顧客を獲得し、世界に事業を拡大するためにオンラインで活動しています。ウェブサイトを立ち上げ、運営する手っ取り早い方法は、インターネット上の全サイトの43%以上を稼働するWordPressを使用することです。
とはいえ、その人気の高さから、ボットやハッカーは常にWordPressサイトの脆弱性に目を光らせています。脆弱性には通常、安全でないプラグインやテーマをインストールしたり、分散型サービス拒否(DDoS)や総当たり攻撃のような一般的な攻撃を検出、防止できないレンタルサーバーを使用したりすることで発生します。
ビジネスオーナーの多くは、費用を抑えるために安価なレンタルサーバーを選びがちですが、この選択がのちにハッキングやサイバー攻撃のリスクを高め、結果的により多くの費用がかかることになり得ます。
したがって、ビジネスサイトのホスティングを選ぶ際には、価格ばかりを考慮しないこと。重視すべきはホスティングの質、特にセキュリティ機能にあります。プランを契約する前に適切な質問をしたり、セキュリティ強化策に関する詳細を問い合わせたりすること、そしてそのセキュリティ強化策がどのように実装されているかを理解する必要があります。
そこで今回は、ホスティング選びの際に、事前に問い合わせるべきセキュリティ上の確認事項をまとめました。この記事をブックマークしておいて、ホスティング探しの際にぜひお役立てください。
1. データの暗号化
暗号化は、ウェブサイトとユーザー間で交換されるデータを保護するのに不可欠な技術です。顧客情報や支払い情報、ビジネス上の機密情報のような大事なデータの保護は妥協が許されません。
ホスティングサービスへの確認事項
- SSL/TLS証明書を提供しているか、ホスティングプランに付帯しているか
- 転送および保存データにはどのレベルの暗号化が使用されているか
- 機密情報(顧客情報や金融取引など)のセキュリティをどのように確保しているのか
これが重要な理由
SSL/TLS証明書は、ウェブサイトとユーザー間で送信されるデータの暗号化に不可欠で、クレジットカード番号や個人情報などの機密情報が第三者に傍受されるのを防ぎます。SSL/TLS証明書がないと、悪意のあるユーザーがデータを傍受、操作する中間者攻撃(MiTM攻撃)の危険にさらされます。
また、暗号化はデータの転送中だけでなく、サーバーに安全に保管するのにも重要です。権限を持たないユーザーが物理的なサーバーやデータセンターにアクセスしても、データにアクセスできないようにするためです。
ホスティングを選ぶ際には、SSL/TLS証明書を提供しているか、256bitの暗号鍵を用いたAdvanced Encryption Standard(AES)などの強力な暗号化標準を使用しているかどうかを確認してください。
加えて、機密情報を暗号化し、緊急事態時にデータの安全性を確保するためのポリシーや慣行についても問い合わせてみてください。ホスティング会社の暗号化対策に注目することで、ビジネスと顧客情報をきちんと保護できるかを知ることができます。
Kinstaのデータ暗号化
Kinstaでは、データの転送および保存の両方に強固な暗号化対策を実装しています。
例えば、Kinstaで所有権を確認したドメイン(ローカルホストドメイン、一時ドメイン、独自ドメイン)は、デフォルトでCloudflare統合の恩恵を受けることができます。SSL証明書の自動インストールにより、独自SSL証明書を使用したい状況を除いて設定は不要です。
また、転送中のデータを保護するだけでなく、Google Cloud Platform(GCP)の最先端のセキュリティ強化策を利用して、保存データも保護します。Kinstaのサーバーに保存されているすべてのデータはAES256で暗号化され、何者かがデータセンターのディスクに物理的にアクセスしても、データの閲覧や盗用を阻止することができます。暗号鍵は定期的に更新され、暗号化レイヤーで保護されるため、セキュリティがより一層高まります。
ただし、ディスクは暗号化されますが、SSHアクセスなどの重要な認証情報やサイトの脆弱性を利用してサイトにアクセスした攻撃者は、暗号化されていないファイルのコピーを読むことができる点には注意が必要です。このため、強力なパスワードの使用、二要素認証の有効化、定期的なソフトウェアの更新など、サイト単位での強固なセキュリティ強化策を維持することが極めて重要になります。
データの暗号化に対するKinstaの取り組みは、技術的な対策だけにとどまりません。長年のセキュリティへの取り組みを証明するSOC 2報告書を受領し、最近ではISO 27001、27017、27018認証を取得しています。詳しくは、後半の『セキュリティ監査とコンプライアンス準拠』セクションをご覧ください。
2. ファイアウォールとDDoS対策
ウェブサイトのセキュリティは、DDoSをはじめとするサイバー攻撃に対する防御の第一線として機能するファイアウォールがカギを握ります。
堅牢なファイアウォールは、悪意のあるトラフィックを排除、不正アクセスを防止し、中断が試みられてもサイトを利用できる状態に保ちます。ホスティング会社が実装するファイアウォールの詳細を確認しておくことは、サイトのセキュリティとパフォーマンスの維持に非常に重要です。
ホスティングサービスへの確認事項
- プランにウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)が付帯しているか
- 実装されているファイアウォールは、DDoS攻撃やその他の脅威からどのようにサイトを保護するか
これが重要な理由
ウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)は、一般的かつ潜在的な被害をもたらすSQLインジェクション、クロスサイトスクリプティング(XSS)、DDoS攻撃などのさまざまな脅威からサイトを保護します。
適切に管理されたWAFは、これらの脅威がサイトに到達する前にブロックし、セキュリティ侵害のリスクを最小限に抑えます。
特にDDoS攻撃は、大量のトラフィックでサイトを圧倒することで、速度を低下させたり、サイトを停止したりすることが目的です。その影響は壊滅的で、収益の損失、評判の低下、顧客の不満につながります。
優れたファイアウォールは、このような悪意のあるトラフィックをフィルタリングするだけでなく、DDoS攻撃からサイトを防御する上で重要な役割を果たし、攻撃を受けている最中であってもサイトを稼働し続けることができます。
効果的なファイアウォールとDDoS対策は、基本的な防御を設定するだけでは不十分です。継続的な監視、自動化された脅威検知、大規模な攻撃を最小限に抑える能力が必要になります。
KinstaのファイアウォールとDDoS保護対策
Kinstaでは、DDoS攻撃のような脅威からお客様のウェブサイトを安全に保つため、Cloudflare統合を中心に多層的なアプローチを取っています。
Cloudflareを通過したすべてのトラフィックを強力なWAFがフィルタリング。DDoS攻撃を含む悪意のあるリクエストは、サイトに到達する前に自動的にブロックされます。
例えば、ある1ヶ月間では、Cloudflareを通して755.1億件のリクエストを処理し、そのうち33億がCloudflareのWAFによって阻止されました。この数字は、悪意のあるトラフィックをフィルタリングするCloudflareのDDoS対策の有効性を示しています。
Cloudflare統合を使った対策にとどまらず、GCPのファイアウォールを第二の保護レイヤーとして使用し、インフラ全体を監視する内部システムにより、有害と判断されたパターンをブロックすることもあります。これにより、プラットフォーム全体の安定性を確保しています。
さらに、SysOps部門が特定の問題や脅威に基づいてファイアウォールのルールを常に更新。社内でこれらの更新を監視することで一流のセキュリティが確保されるため、お客様がコントロールパネルMyKinstaを通じてルールを手動で管理する必要はありません。
特有のビジネス要件を持つ場合は、SucuriやWordfenceのようなWAFサービスを使用して、WAFソリューションを別途追加することをお勧めします。
3. バックアップと復元プロセス
バックアップは、「もしもの時のセーフティネット」になります。サイバー攻撃、サーバー障害、または偶発的なデータ損失が発生した場合、信頼性の高いバックアップがあれば、サイトを迅速に復元し、サイトの長期的なダウンや重要なデータの永久的な損失を避けることができます。
バックアップは、作成頻度と容易な復元プロセスが重要です。ホスティングを選ぶ際には、どのようなバックアップと復元機能があり、万が一の備えとしてどのようなデータを保護できるのかを把握することも大切です。
ホスティングサービスへの確認事項
- バックアップの頻度と保存場所
- データ漏洩や紛失が発生した場合のデータ復元プロセス
- バックアップは暗号化されているか、ローカル災害時の損失を防ぐためにオフサイトに保存されるか
これが重要な理由
頻繁に自動バックアップを行うことで、情報漏洩、サーバーのクラッシュ、ユーザーエラーなどの予期せぬ問題によって、重要なサイトデータを失うことがなくなります。バックアップが毎日またはそれ以上の頻度で実行されていることで、重大なデータの損失を防ぎ、常にサイトを最新バージョンに復元できるという安心感は、何ものにも代え難いものがあります。
バックアップの保管場所も重要です。バックアップを外部の安全な場所に保管すれば、プライマリサーバーやデータセンターに問題が発生しても、データを保護することができます。またバックアップを暗号化すれば、機密データが傍受されても安心です。
最後に、復元プロセスが容易であることも重要になります。何かしらの問題が発生した場合、技術的な複雑さや遅延なしに素早く簡単にバックアップを復元できることで、サイトがダウンする時間を最小限にとどめ、サイトを円滑に運営し続けることができます。
ホスティングサービスのバックアップと復元プロセスを把握しておくことで、何が起きても混乱を最小限に抑えてサイトを効率的に復元することができます。
Kinstaのバックアップとリカバリの処理方法
Kinstaでは、質の高いバックアップの重要性を理解し、緊急時にもサイトを迅速に復旧できるよう、包括的なバックアップ機能を提供しています。
- 毎日の自動バックアップ:すべてのWordPressサイトが毎日自動的にバックアップ(ファイル、データベース、リダイレクト、MyKinstaの設定を含むサイトの完全なスナップショット)されます。万が一の事態が発生しても、数回のクリックでMyKinstaからサイトを簡単に復元することができます。
- 手動と時間単位のバックアップ:サイトに大規模な変更を加える場合、最大5つまで手動バックアップを作成することができ、必要時に復元ポイントを確保することができます。さらに、より頻繁に復元ポイントが必要な場合は、アドオンで1時間または6時間ごとにバックアップを作成することもできます。
- 外部バックアップ:Google Cloud StorageまたはAmazon S3にサイトをバックアップする外部バックアップアドオンを用意しています。利用することでセキュリティの層を増やし、より広範なディザスタリカバリに簡単に組み込むことが可能です。
- ダウンロード可能なバックアップ:週に一度、ZIPファイルでサイトのバックアップを作成し、ダウンロードすることもできます。これにはサイトのファイルとデータベースが含まれ、ローカルや外部にコピーを保存しておくことが可能です。
また、容易な復元プロセスも考慮し、MyKinstaでは、本番環境またはステージング環境に簡単にバックアップを復元できます。また、復元を行う際にも事前にシステム生成のバックアップが作成されるため、サイトの状態を柔軟に制御可能です。
バックアップは少なくとも14日間保持され、何か問題が発生しても十分な復元ポイントを確保することができます。上位プランでは、保存期間がさらに延長されます。
4. アクセス制御と認証
ウェブサイトのバックエンドとサーバー環境にアクセスできるユーザーを制御することもまた、セキュリティの確保に欠かせません。
不正アクセスは、データ漏洩、サイトの改ざん、侵害につながります。強力なアクセス制御手段と安全な認証方法を導入することは必須事項です。
ホスティング会社のアクセス制御と認証の管理方法を知ることで、サイトが不正ユーザーから保護されるかどうかを見極めることができます。
ホスティングサービスへの確認事項
- アカウントとサーバーへの不正アクセスを防ぐために、どのようなアクセス制御対策が実装されているか
- コントロールパネル、FTP/SFTP、およびSSHのアクセスに多要素認証(MFA)をサポートしているか
- 複数のユーザーやチームメンバーの権限をどのように制御できるか
これが重要な理由
高度なアクセス制御は、ウェブサイトのセキュリティの基礎になります。アクセス制御を適切に行わなければ、権限を持たないユーザーがサイトのバックエンドに侵入し、データの盗難、不正な変更、あるいはサイトが完全に乗っ取られてしまうかもしれません。
具体的には、サイトにアクセスできるユーザーを制限し、アクセス権限を持つユーザーが安全で最新の認証方法を使用することが重要です。
多要素認証は、安全なアクセス制御に欠かせない要素です。パスワードに加え、テキストメッセージのコードや認証アプリなど、2段階の認証を要求することで、不正アクセスに対するセキュリティレイヤーを増やすことができます。ホスティングサービスのコントロールパネルやFTP/SFTP、SSHアクセスなど、侵害されると深刻な結果を招きかねない重要な領域では特に重要です。
また、複数のユーザーが管理するウェブサイトでは、権限の適切な管理も不可欠です。適切に構造化された権限システムを確立することで、ユーザーがサイトの必要な領域のみにアクセスできるようにし、偶発的または悪意のある変更のリスクを低減します。
ホスティング会社がどのようなユーザー権限を提供しているのか、またチーム全体のアクセス管理に役立つツールを利用できるのかも確認しましょう。
Kinstaでのアクセス制御と認証方法
KinstaのWordPress専用マネージドホスティングには、cPanelを採用せず、サイトを管理するための独自のコントロールパネル『MyKinsta』を開発しています。このコントロールパネルでは、cPanelにはない機能が多数組み込まれ、直感的に使用できます。
MyKinstaでは、役割ベースのアクセス制御(RBAC)により、ユーザー役割に基づいてチームメンバーに異なるアクセス権限を割り当て、各ユーザーが必要なものだけにアクセスできるようにすることができます。例えば、「WordPressサイトの開発者」はステージング環境のみにアクセスでき、「企業の管理者」は企業アカウント全体を管理できます。このようなきめ細かな権限の管理により、不正な変更の可能性を最小限に抑え、限られたユーザーのみに機密性の高い領域へのアクセスを許可することが可能です。
MyKinstaのセキュリティは、すべてのユーザーが使用できる二要素認証(2FA)によって強化可能です。認証アプリで生成されるコードでユーザーの身元を確認することで、ユーザーのパスワードが漏洩しても、アカウントへのアクセスを確実に保護します。二要素認証はサイトとアカウント保護に効果的なシンプルかつ強力なセキュリティレイヤーです。
さらに、GitHub経由でOAuth 2.0を使用したシングルサインオン(SSO)もサポートしています。高いセキュリティ基準を満たしながら、GitHubの認証情報を使って、MyKinstaにスムーズにログインすることも可能です。
インフラストラクチャレベルでは、GCPのIAM(Identity and Access Management)システムを利用して、サーバーへの内部アクセスを管理しています。このシステムにより、社員は業務を遂行するために必要な最小限のアクセス権しか持たないようになっています。最小権限の原則を徹底し、インフラストラクチャへの不正アクセスのリスクを最小限に抑え、何重ものセキュリティレイヤーでお客様のサイトを保護しています。
バックエンドアクセスには、MyKinsta内の認証情報を使ったSSHおよびSFTP接続をサポート。パスワードの有効期限を設定したり、IPアドレスでアクセスを制限したり、SSH鍵のみのアクセスを有効化したりすることで、セキュリティを強化できます。
さらに、不要時にはSFTP/SSHアクセス自体を無効にしたり、パスワードの制御を調整したりすることができるため、アクセスの許可方法とタイミングを完全に制御可能です。これにより、サイト環境の安全が保たれます。
5. マルウェアの検出と除去
WordPressサイトには、数々のプラグイン、テーマ、ソフトウェアコンポーネントがインストールされるため、脆弱性は簡単に生じてしまいます。ひいては、マルウェア(悪意のあるソフトウェア)感染のリスクを高め、データの盗難、サイトの改ざん、またはサイトの制御不能のような深刻な問題につながります。
マルウェアを速やかに検出して削除することは、ウェブサイトのセキュリティとビジネスの評判を維持する上で非常に重要です。ホスティング会社がマルウェアの検出と除去をどのように処理しているかも必ず確認しておきましょう。
ホスティングサービスへの確認事項
- マルウェアの自動スキャンを提供しているか
- マルウェアの検出時にはどのように対処してくれるのか
- マルウェア対策を強化するためのツールやプラグインを利用できるか
これが重要な理由
マルウェア感染は、サイトのセキュリティと評判を低下させ、顧客の信頼を失い、SEOに悪影響を与える可能性があります。脅威を早期に検知し、深刻な被害が発生する前に迅速な対処を行うためには、定期的な自動マルウェアスキャンが必要不可欠です。また、マルウェア検出時に備えた明確で効率的な除去プロセスは、サイトを迅速にクリーンな状態に戻すための鍵となります。
さらに、セキュリティツールやプラグインを追加できれば、防御をさらに強化可能です。
ホスティング会社がマルウェアの検出と除去をどのように処理しているかを確認し、サイトが継続的に監視され、感染が発生した際には迅速にクリーンアップ可能なサービスを選択してください。
Kinstaのマルウェア検出と除去の処理方法
Kinstaでは、お客様のサイトを3分毎に監視し、悪意のあるコードや潜在的な脅威をスキャンします。継続的かつ積極的なアプローチにより、深刻な被害を引き起こす前にマルウェアを早期検出し、マルウェアを速やかに一掃します。
また、セキュリティ保持誓約により、万が一お客様のWordPressサイトがハッキングされた場合は、無料でマルウェアを削除しサイトを復旧します。この作業には、サイトのファイルのディープスキャン、感染源の特定、影響を受けたプラグインやテーマの削除が含まれます。
さらに、コンテナベースのホスティングインフラストラクチャは、サーバーレベルでサイト間の相互汚染を防止し、他のサイトの影響を受けることがありません。SucuriやWordfenceのような人気セキュリティプラグインも利用可能です。
6. 稼働状況の監視と対応
ウェブサイトがダウンすると、収益の損失、評判の低下、ユーザーの不満など、ビジネスに深刻な影響を及ぼします。サイトを常にオンライン状態に保ち、訪問者がアクセスできるようにするためには、稼働率の監視が非常に重要です。
利用を検討しているホスティング会社が優れた稼働率を保証してくれるか、また堅牢な監視システム、サイトのダウンした際の迅速な対応を提供してくれるかを確認しましょう。
ホスティングサービスへの確認事項
- 常にサイトの稼働状況を監視してくれるか
- サイトを再稼働するためのプロセス
- サービスレベル契約(SLA)で高い稼働率が保証されているか
これが重要な理由
ウェブサイトのダウンにはコストが発生します。サイトがダウンすると潜在的な売上やエンゲージメントを失いSEOが低下し、さらにはビジネスの評判も低下する可能性があります。したがって、稼働率を常に監視することは非常に重要です。
継続的に監視を行うことで、サイトがダウンしても即座に検出されるため、迅速に対応し、影響を最小限に抑えることができます。
優れたホスティングサービスは、稼働率を常に監視するシステムを備えており、問題に対処する専任スタッフを配属しているものです。また、サービスレベル契約(SLA)で99.9%のような限りなく高い稼働率が保証されていれば、確実にサイトをスムーズに運営することができます。
サイトの信頼性と可用性を確保するには、常にサイトの稼働状況を監視し、サイトの停止時には復旧作業を行ってくれるホスティング会社を選びましょう。
Kinstaの稼働状況監視
Kinstaでは、プラットフォーム上のすべてのWordPressサイトの稼働状況を3分ごとに監視しており、発生した問題をすぐに検出します。サイトが稼働していないことを検出すると、専任のエンジニアが通知を受け、即座に復旧作業にあたります。
社内での対応に加え、サイトエラー、DNSの誤設定、SSL証明書の問題、ドメインの有効期限切れのような重要な問題が連続して検出された場合には、お客様にも通知が送信されます。これにより、お客様も常に状況を把握し、必要に応じて迅速に対応することができます。
堅牢なインフラストラクチャにより、Kinstaではサービスレベル契約(SLA)で99.9%の稼働率を保証しています。
7. ログとアクティビティ追跡
稼働状況の監視に加え、詳細なログにより、サイト上で発生したすべてのアクションとイベントを追跡できることも重要なポイントです。ユーザーの行動、データアクセス、サーバーパフォーマンスの記録を保持することで、トラブルシューティング、監査、およびサイトのセキュリティの維持に役立ちます。
ホスティングサービスへの確認事項
- ユーザーの行動やデータアクセスを追跡するためのログにアクセスできるか
- トラブルシューティングやパフォーマンス監視のためにサーバーログを確認できるか
- ログはどのくらい保存されるか、アクセスは容易か
これが重要な理由
サイトのセキュリティとパフォーマンスを維持するには、ログへのアクセスが欠かせません。誰がいつ何をしたかを追跡することで、不正な操作を検出したり、問題の原因を特定したりすることができます。サーバーログへのアクセスは、サーバーレベルの問題のトラブルシューティング、エラーの診断、リソース使用状況の監視にも重要です。
優れたホスティングサービスは、ユーザーアクティビティとサーバーログへのアクセスが容易で、サイトの健全性とセキュリティを監視するツールを提供してくれます。
Kinstaのログとアクティビティの追跡方法
Kinstaでは、詳細なアクティビティログとサーバーログにアクセス可能です。アクティビティログでは、サイトの変更や更新など、MyKinsta内で実行されたすべての重要なアクションを追跡し、どのユーザーがいつ実行したかを追跡することができます。これはチームの活動を監視し、問題を迅速に特定するのに特に有用になります。
トラブルシューティングをスムーズに行えるため、エラーログやアクセスログなどの重要なサーバーログはMyKinstaから直接アクセス可能です。
このようなログは、PHPエラー、キャッシュパフォーマンス、またはサーバーリクエストなどの問題を診断するのに役立ち、問題を効率的に解決しやすくなります。キャッシュのパージやメールログなどの追加ログは、SFTP経由でより高度な診断のために利用できます。
また、リアルタイムでシステム状況を知らせる通知が送信されるため、プラットフォーム全体に問題が発生した際にも常に把握することができます。
8. セキュリティ監査とコンプライアンス準拠
セキュリティ監査とコンプライアンス準拠によって、業界標準を満たし、機密情報保護のベストプラクティスに従っていることを確認することができます。
定期的なセキュリティ監査は、システム内の脆弱性や弱点を特定します。また、セキュリティフレームワークに準拠することで、特に個人情報や金融情報を扱う企業サイトが必要な規則に従って運営されることを保証することができます。
ホスティングサービスがセキュリティ監査とコンプライアンスへの準拠にどのように取り組んでいるかを確認することも忘れてはなりません。
ホスティングサービスへの確認事項
- インフラストラクチャの定期的なセキュリティ監査は行われているか
- 業界のセキュリティ基準や規制(SOC 2、GDPR、PCI DSSなど)に準拠しているか
- 取得しているセキュリティ認証と更新頻度
これが重要な理由
機密情報を扱う企業は、EU一般データ保護規則(GDPR)やPCI DSSに準拠し、SOC 2報告書を受領しているホスティングを利用することで、罰金を回避し、顧客の信頼を維持することができます。
定期的な監査を実施し、業界標準への準拠を維持するホスティングは、セキュアな環境の確保に真剣に取り組んでいることを意味します。ISO 27001認証やSOC 2報告書などは、厳格なセキュリティプロトコルに従い、継続的なセキュリティを確保するために定期的な監査を受けている証拠になります。
セキュリティ監査とコンプライアンス準拠に関するホスティング会社のアプローチを確認することで、セキュリティのベストプラクティスと規制要件の両方を満たすことができるか、ひいては侵害のリスクを低減し、データを確実に保護することができるかを見極めることができます。
Kinstaのセキュリティ監査とコンプライアンスへの取り組み
Kinstaでは、セキュリティとコンプライアンスに真剣に取り組み、業界最高の基準を満たすことに尽力しています。SOC 2報告書タイプ2、およびISO 27001認証を継続的に維持するため、BARRをはじめとする第三者機関による年次セキュリティ監査を受けています。これらのレポートは毎年更新され、お客様のデータとインフラの保護に対するコミットメントを証明します。
さらに、ISO 27017およびISO 27018認証も取得しており、クラウドコンピューティング環境におけるクラウドセキュリティと個人情報保護のベストプラクティスの遵守を強化しています。
加えて、データ漏洩防止(DLP)とデジタル著作権管理(DRM)も重視しており、お客様の組織の情報セキュリティポリシーに沿うように設計されており、機密情報を不正なアクセスや漏えいから確実に保護します。
Kinstaの利用規約の一部であるデータ処理契約(DPA)では、GDPRやカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)のような規制へのコンプライアンスを確保しながら、お客様のデータをどのように扱うか─データの処理方法、保存方法、保護方法を概説しています。
GCPとCloudflareを利用することで、厳しいセキュリティ基準を満たすインフラストラクチャを保証。さらにGCPのインフラストラクチャは、PCI DSS 3.2の要件に対する独立した評価を受けているため、信頼とセキュリティレイヤーがさらにもう一層追加されます。
上記のような認証の取得と定期的な監査により、高度に厳しい業界標準を常に満たし、コンプライアンスに準拠した安全なプラットフォームをお客様に提供しています。
Kinstaのセキュリティと信頼性の詳細はこちらをご覧ください。
まとめ
「決定版チェックリスト」とまではいきませんが、ホスティングセキュリティの重要な側面の多くを取り上げました。データ保護、DDoS対策、稼働状況監視、コンプライアンス準拠のような点に注目することで、ホスティングサービスのセキュリティの質を見極めることができます。
今回ご紹介した項目について問い合わせることで、ビジネスを一般的な脅威から保護し、データセキュリティとプライバシーのベストプラクティスに準拠した環境でサイトを運営することができます。
セキュリティに対して真摯に取り組み、顧客のウェブサイトの安全を第一に考えるホスティングサービスを利用すれば、ビジネスの成長に専念することができます。
KinstaのWordPress専用マネージドホスティングにご興味がございましたら、営業までお気軽にお問い合わせください。お客様に適したプランをご提案させていただきます。
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