Squarespaceは、シンプルなウェブサイトやオンラインストアを簡単に作成できる操作性の良いプラットフォームです。しかし、その機能には限りがあり、WordPressのような柔軟性のあるサービスを探している方もいるでしょう。
SquarespaceからWordPressに移行することで、ウェブサイトの可能性をさらに広げることができます。WordPressを使用すれば、ページビルダープラグインやブロックエディタを使って、何十通りもの方法でコンテンツをカスタマイズすることができます。さらに、コンテンツ管理システム(CMS)の使用や追加機能の解除はすべて無料です。
この記事では、SquarespaceからWordPressへの移行に取りかかる前に知っておくべきことをご紹介します。それから、その手順を段階的にご説明していきます。
では、早速みていきましょう!
Squarespace からWordPress への移行について動画での解説もご用意しています。
SquarespaceからWordPressに移行すべき理由
初めてのウェブサイト制作で、ホスティングの仕組みやまとめ方がよくわからない方には、Squarespaceは素晴らしいプラットフォームです。Squarespaceでは、ホスティング、ページ構築機能、マーケティングツールが1つのプラットフォームにまとめられています。
この場合の懸念点は、Squarespaceに縛られてしまうことです。より優れた機能を利用したい場合は、さらに料金を支払う必要があります。
Squarespaceの最も高価なプランは月額40ドルで、定期購入、割引、高度な配送機能などの機能が利用可能です。ですが、同じ価格で一流のマネージドWordPressホスティングプランを購入すれば、無料のプラグインを使って、すべての機能を利用することができます。サイトが完成しても、おそらくまだ予算は残るでしょう。
SquarespaceからWordPressに移行する前に考慮すべき点
ウェブサイトの引っ越しは、移行プラグインを使っていても時間がかかる作業です。大体の場合、そのプロセス自体に時間はかかりませんが、移行を始める前にいくつか準備が必要になります。これから、その必要な準備についてみていきましょう。
WordPressに適したサーバーを探す
WordPressを使う最大の特長は、自分の好きなサーバーを選択できるということです。CMSは、任意のホスティングプランとサーバーで動作し、WordPressに特化したサーバーに焦点を当てると、簡単に絞り込むことができます。
ほとんどのウェブサイトにはマネージドWordPressホスティングが適しています。マネージドホスティングでは、サーバーの最適化、サイトの保護、バックアップが管理されるため、サイトの成長とコンテンツの公開に集中して取り組むことができます。
Kinstaでは、様々な予算に合わせて幅広いマネージドWordPressホスティングプランを用意しています。どのプランでも、同じ高パフォーマンスのサーバーを利用できるだけでなく、サイトの運営に集中できる、以下のような機能も付帯しています。
- 24時間体制のサポートとマルウェア除去
- 自動バックアップ
- 無料SSL証明書とセットアップ
- CDN(コンテンツデリバリネットワーク)の自動統合
- ステージング環境
- 無料のローカルWordPress開発ツール「DevKinsta」との連動
優れたWordPress向けサーバーの選択肢は数多くありますが、価格を理由に、最も安価なホスティングプランを選ぶことはおすすめしません。プランを決める前に、ユーザーレビューを調べ、トップクラスのサーバーがどのようなサービスや機能を提供しているかをしっかり調べましょう。
Kinstaのプランに申し込むと、サイト移行サービスを利用することができます。移行元となるプラットフォームに応じて、WordPressのプロがサイトの移管作業を代行します。
Squarespaceのデータをバックアップする
注意点として、WordPressへの移行処理中にSquarespaceのウェブサイトが変更されたり消えたりすることはありません。つまり、移動を開始する前にウェブサイトをバックアップする必要はありません。
いずれにしても、Squarespaceには標準バックアップ機能はなく、問題が発生したときに備えて、簡単に復元ができる完全なバックアップを作成することができません。
Squarespaceでは、ウェブサイトのデータをエクスポートすることができ、これが一種のバックアップとして機能します。WordPressへの移行作業には、そのエクスポートしたデータを使用します。早速取りかかりましょう。
SquarespaceからWordPressへの移行方法(7ステップ)
SquarespaceからWordPressへの移行は、前者からすべてのコンテンツをエクスポートして、後者へインポートすることになり、この作業は意外とシンプルです。その前に、まずはWordPressをインストールする必要があります。
ステップ1. WordPressのインストール
使用するサーバーとプランが決まったら、次はWordPressのインストールです。マネージドWordPressホスティングの中には、ウェブサイトを作成する際、自動的にCMSのインストールを選択できるものがあります。
使用するサーバーにその機能がない場合は、別の方法があります。cPanelのようなホスティングのコントロールパネルには、何十ものオプションが付属した内蔵のソフトウェアインストーラがあります。
例えば、Softaculousは、WordPressのウェブサイトを数分でセットアップできます。
また、WordPressを手動でインストールすることも可能で、非常に簡単です。CMS全体はWordPress.orgでダウンロードすることができます。WordPressのファイルをサーバーにアップロードし、WordPressの「5分間インストール」を実行すれば、全工程を順に説明してくれます。
ステップ2. Squarespaceからサイトのコンテンツをエクスポート
Squarespaceでは、すべてではありませんが、ほとんどのコンテンツをXMLファイルにエクスポートすることが可能です。以下のものはエクスポートすることができます。
- ページと投稿(とメインのブログページ)
- ギャラリーページ
- テキストと埋め込みブロック
つまり、Squarespaceではサイトのコンテンツの大部分をエクスポートすることができます。ただし、エクスポートファイルには、商品ページ、画像、音声ファイル、動画ファイル、サイトのカスタムCSSが含まれないため、オンラインストアを運営している場合は厄介です。
このような含まれないデータを移行するためには、手動でコピー&ペーストするか、一からやり直す必要があります。この場合、Squarespaceの画像をWordPressにインポートするのはやや手間のかかる作業になり、プラグインを使って行います。
まずは、Squarespaceでダウンロードできるコンテンツをエクスポートしてみましょう。ウェブサイトの管理画面にアクセスし、「Settings(設定)」>「Advanced(詳細)」>「Import/Export(インポート/エクスポート)」と進みます。右側にサイトのプレビュー、左側にメニューが表示され、「EXPORT」というボタンがあります。
「EXPORT」をクリックすると、Squarespaceに投稿とページをWordPressにエクスポートするオプションが表示されます。WordPressのアイコンを選択してください。
エクスポートの準備には、1分程かかります。XMLファイルの準備が完了すると、左のメニューにダウンロードのオプションが表示されます。
ダウンロードしたファイルをコンピュータに保存し、保存した場所をメモしておきましょう。これがSquarespaceからWordPressへの移行を可能にするファイルになり、次のステップで必要になります。
ステップ3. SquarespaceのコンテンツをWordPressにインポート
WordPressには、あらゆる種類のコンテンツをインポートするツールが幅広く備わっています。Squarespace専用のインポートツールはありませんが、XML形式のコンテンツをインポートすることができます。
WordPressの管理画面を開き、「ツール」>「インポート」と進みます。ページの一番下にある「WordPress」を探して、「今すぐインストール」をクリックしてください。
WordPressのインポートツールがすでにセットアップされている場合は、代わりに「インポーターの実行」と表示されます。クリックすると、アップロードするXMLファイルの選択画面が表示されます。
ダウンロードしたファイルを選択して、「ファイルをアップロードしてインポート」をクリックします。これで、Squarespaceからインポートする投稿とページを、新規または既存のWordPress投稿者(管理者)に割り当てることができます。
また、その下には「添付ファイルをダウンロードしてインポートする」という項目が表示されます。これにチェックを入れて、「実行」をクリックします。インポートするデータ量によっては、処理に時間がかかる場合があります。完了後は、成功のメッセージが表示されます。
「投稿」または「ページ」タブに移動すると、インポートしたすべてのコンテンツが確認できます。前にも述べた通り、Squarespaceのエクスポートファイルでは、画像をインポートすることはできません。必要な場合には、プラグインを使用します。
ステップ4. Squarespaceから画像をインポート
90年代以降の今日では、画像のないウェブサイトなど存在しません。Squarespaceの画像をWordPressにインポートする方法の1つとして、すべての画像をダウンロードし、それぞれのファイルを新しいサイトにアップロードして、1つずつコンテンツ内に配置していくという手がありますが、数ページしかない場合は別として、これは気の遠くなる作業です。
もちろん、WordPressにSquarespaceの画像を自動でインポートするプラグインがあります。おすすめは、Auto Upload Imagesです。
このプラグインは、投稿やページ内にある画像のURLを探して、自動的に取得します。その後画像をダウンロードし、元のURLを置き換えてWordPressにアップロードしてくれます。
SquarespaceのデータをWordPressにインポートする際、画像はアップロードされませんが、元のSquarespaceの画像URLはインポートされるため、Auto Upload Imagesは、この場合に最適なプラグインです。
はじめに、プラグインをインストールして有効化し、管理画面の「投稿」>「投稿一覧」を開きます。画面上部にある「表示オプション」を選択し、「ページごとに表示する項目数」を、WordPressのすべての投稿を1つのページに表示する数に変更します。その後、「適用」をクリックしてください。
この設定を行うことで、WordPressのすべての投稿を一度に更新することができ、プラグインがすべての画像を一括でインポートすることが可能になります。
次に、サイト上のすべての投稿を選択し、「一括操作」のドロップダウンを開いて、「編集」を選択します。
メニューが表示され、既存の投稿の一括編集オプションが表示されます。何も選択せずに「更新」をクリックし、ページの再読み込みを待ちましょう。
「更新」のクリック後、WordPressがサイトに必要なSquarespaceの画像をインポートし、すべての記事を更新するため、ページの再読み込みや更新に時間がかかる場合があります。速度の遅いサーバーを使用している場合は、この過程で接続がタイムアウトしてしまう可能性もあります。
この場合は、一括ですべての投稿の画像をアップロードするのではなく、複数に分けて投稿を更新しなくてはいけません。一度に更新できる投稿数は、サーバーによって異なります。
また、投稿だけでなく、ページでも同様の作業を行う必要があることもお忘れなく。最終的には、SquarespaceのすべてのコンテンツがWordPressに反映され、画像も欠けることなく表示されるはずです。
ステップ5. WordPressへのドメイン指定
現在、サイトに使用しているドメインは、Squarespaceのネームサーバーを指定している状態です。WordPressのサイト用に新しいドメインを登録する代わりに、既存のドメインを更新することができます。この方法を取ると、ユーザーがドメインを入力すると、移行先のウェブサイトに転送されます。
ドメインの設定を更新する手順は、そのドメインを登録した場所によって異なります。ドメインレジストラを使用している場合は、アカウントにログインして、DNS設定(ドメインの指定先を示す情報)を変更する必要があります。
サーバーによっては、コントロールパネルからドメインの登録と管理を行えることもあります。その場合は、DNSレコードを更新し、移行先のWordPressウェブサイトへドメインを指定するため、パネルにアクセスします。
Kinstaを利用している場合、MyKinstaでウェブサイトのドメイン指定を行うことができます。KinstaのCloudflare CDNを使用しているウェブサイトでも、使用していないウェブサイトでも機能します。
ステップ6. WordPressパーマリンク構造の更新
WordPressの投稿やページを開くと、URLは次のようになっています。
yourwebsite.com/?p=123
これは、WordPressデフォルトのURL、もしくはパーマリンク構造です。各投稿やページには独自のIDが与えられ、URLにはその番号が入ります。このパーマリンク構造は、早々に変更することをおすすめします。サイトの検索エンジン最適化(SEO)に影響を与え、重大なエラーを引き起こす恐れがあります。
サイトのパーマリンク構造を変更するには、ダッシュボードの「設定」>「パーマリンク設定」と進んで、使用するURLの種類を選択します。
最適なパーマリンク構造として、「投稿名」の選択をおすすめします。各投稿とページに独自のスラッグを設定すれば、「投稿名」構造が、最も短く、シンプルなURLになります。
どのパーマリンク構造を選択してもOKですが、「デフォルト」構造は避けましょう。選択が完了したら変更を保存し、最後のステップに進みましょう。
ステップ7. WordPressサイトのテーマ選び
Squarespaceのウェブサイトは、洗練されたクリーンな外観が特徴です。そのため、WordPressでは以前のウェブサイトほど素敵な外観にできないのではないかと思うかもしれません。ですが、適切なテーマさえ見つけられれば、WordPressのウェブサイトはSquarespaceのものよりもずっと美しくなります。
WordPressには、膨大な種類のテーマが用意されています。Squarespaceで作成したウェブサイトと似たようなスタイルを探したければ、無料のWordPress.orgテーマリポジトリが最適です。
違った外観を試すなら、今がその時です。WordPressでは、テーマを選択すれば、コンテンツは自動で溶け込むものです。多くの有料テーマには、優れたページビルダーや完全なレスポンシブデザインなど、高度な機能が搭載されています。
また、WordPressでは操作が簡単なブロックエディタが利用することができ、視覚的なインターフェースを使ってページや投稿のレイアウトやスタイルを編集することも可能です。WordPressは、Squarespaceよりもはるかに有用なプラットフォームです。
どのテーマを使えばいいのかわからないという方のために、2021年版おすすめのWordPressテーマを厳選してリストアップしています。あらゆる種類のウェブサイトに合わせたテーマを網羅していますので、ぜひご覧ください。
SquarespaceからWordPressへの移行後にすべきこと
SquarespaceからWordPressに移行した後は、無限の可能性があなたを待っています。最大のメリットは、プラグインを使うことができるようになることです。
Squarespaceにも多数の拡張機能がありますが、WordPressで使用できるプラグインの数には到底敵いません。WordPress.orgのプラグインリポジトリには、約60,000のプラグインがあり、すべて無料です。
Auto Upload Imagesのように、思い描く機能を実現できるプラグインが存在する可能性は大いにあります。初めてWordPressを使うユーザーは、さまざまな機能を試すのに何時間、何日と時間を費やしてしまいがちですが、おすすめのプラグインの厳選リストも用意してありますので、ぜひご参照ください。
まとめ
Squarespaceは、初めてのウェブサイト制作には適したプラットフォームです。ですが、WordPressが世界で最も人気のあるCMS(全ウェブサイトの40%が使用)であるのには理由があります。その理由とは、WordPressの柔軟性です。
WordPressでは、思い描くあらゆるスタイルと機能を使って、自由自在にウェブサイトを作ることができます。SquarespaceからWordPressへの移行にたった数時間を費やすことで、その後何年にもわたって優れたプラットフォームを活用し続けることができます。
SquarespaceからWordPressへの移行方法について、その他ご不明点はございませんか?下のコメント欄でぜひお聞かせください!
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