1995年に開発されたJavaは、現在世界で最も使用され、長い歴史を持つプログラミング言語の1つです。

プログラミングの傾向やパラダイムが変化し続ける今日でも、Javaエンジニアには安定した需要と雇用の機会があります。Statistaの調べによると、2022年にはソフトウェア開発者の3分の1がJavaを使用しており、この数字は今後も減少することはないと予想されています。

では、Javaエンジニアはどの程度の収入を手にしているのでしょうか。

今回は、経験年数、経歴、地域別に、Javaエンジニアの平均給与に迫ります。またこれと関連して、Javaエンジニアの役割と職務内容、開発者の役割と責任、キャリアアップ、高収入な仕事に就くためのベストプラクティスもご紹介していきます。

Javaエンジニアの平均給与と職務内容について、動画での解説もご用意しています

Javaエンジニアとは

Javaエンジニアとは、Javaプログラミング言語(JavaScriptと混同しないように注意)を使用してソフトウェア、アプリケーション、ウェブサイトを開発する人を指します。

Javaの用途は非常に広く、Javaエンジニアは、多種多様なプロジェクトや技術に携わる機会があります。具体的な職務内容やプロジェクトにもよりますが、他の開発者や、ソフトウェアエンジニア、ビジネスマネージャーと連携し、優れた製品を開発するというのが一般的です。

Javaエンジニアについて掘り下げていく前に、まずは言語そのものについて簡単にご説明します。Javaというプログラミング言語を知ることで、Java開発の範囲や、給与に関係する要因をより理解することができます。

Javaとは

1995年にSun Microsystems社によって開発されたJavaは、幅広い技術分野で使用されている汎用オブジェクト指向型のプログラミング言語です。

Java
Java

Javaは、初期のバージョンから20年以上かけて成長し、今日知られている柔軟性と安全性の高い言語へと進化を遂げました。マルチプラットフォーム対応により、ノートパソコンやスーパーコンピュータからスマホからゲーム機まで、あらゆる場所で使用できます。

Javaの最もユニークな特徴の1つは、Java仮想マシン(JVM)と呼ばれるJavaプログラムを実行するための互換性の高いプラットフォームです。他のプログラミング言語では、高度なコードを各OS固有のバイナリ(機械語)に翻訳またはコンパイルする必要があるのに対して、Javaの場合はバイトコードに翻訳し、OS上ではなく、JVMで実行されます。

Java仮想マシン(出典: TechVidvan)
Java仮想マシン(出典: TechVidvan

これによって、JavaはJVMがインストールされていれば、どんなデバイスやオペレーティングシステム上でも実行可能になります。OS固有の慣習やパフォーマンスの課題を気にする必要がなく、非常に柔軟性が高い言語です。一方、C言語やC++で開発する場合は、デバイスのオペレーティングシステムや中央処理装置(CPU)に固有のコードを慎重に記述し、「ハードウェアに近い場所で作業」しなければなりません。

また、Javaにはクラスライブラリなどの便利なツールがあり、予め用意されたコンポーネントによって開発作業を効率化することができます。高度で読みやすい構文と相まって、Javaを使った開発は他のプログラミング言語よりもはるかに容易です。この結果、特定の開発者の役割に対する技術要件が低くなることもあります。

Javaエンジニアの概要

先にも触れた通り、JavaエンジニアはJavaアプリケーションの設計、開発、テスト、および管理を行います。

もちろん、これはあくまで一般的な説明。汎用性と柔軟性が非常に高いJavaを扱うエンジニアは、さまざまなプロジェクトに携わります。例えば、多くの人が利用しているSpotifyやTwitterもJavaアプリケーションです。

Javaアプリケーション(出典: DataFlair)
Javaアプリケーション(出典: DataFlair

主なJavaアプリケーションには、以下のようなものがあります。

  • PC向けGUI:Javaは、グラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)を備えたWindowsベースのPCアプリの構築に使われます。ダウンロードしてコンピュータで直接実行するような、「伝統的な」タイプのソフトウェアがこれにあたります。
  • モバイルアプリケーション:AndroidのOSは、Javaで構築されているため、Android開発者はモバイルアプリケーションの開発にJavaを使用。
  • 組み込みシステム:交通信号の制御やセンサー情報の読み取りなど、特定の目的に特化した小規模なコンピュータ。多くはC言語が使用されていますが、より堅牢なハードウェアにはJavaを採用するのが一般的です。
  • ウェブアプリケーションオンラインフォーム、ショッピングカート、ファイル変換、ブラウザ上で使用可能なワープロソフトなど。
  • アプリケーションサーバー:主要アプリケーションのほとんどは、ビジネスロジックなどの重要な機能を提供するために、アプリケーションサーバーに依存しています。物理的なアプリケーションサーバーがJVMを実行し、ユーザーのリクエストに対して動的なレスポンスを返します。
  • ウェブサーバー:ウェブを動的に動かすウェブサーバーやアプリケーション。またこの場合、多くのJavaエンジニアはユーザーや顧客のリクエストを処理する顧客ポータルや管理画面を構築します。
  • エンタープライズアプリケーション:他の主なJavaアプリケーションとは異なり、大規模なアプリケーションでは、特定のユーザーではなく企業全体のためのロジックと機能の実現にJavaを使用します。そのセキュリティ、パフォーマンス、スケーラビリティの高さから、ほとんどのエンタープライズアプリで採用されています。
  • 科学的アプリケーション:その高度な計算機能により、科学的・数学的アプリケーションにも理想的。MATLABは、科学界で広く利用されている代表的な例の1つ。
  • ビッグデータ:Spark、Hadoop、その他多くのビッグデータツールも。Rのような言語ほど高性能ではないものの、比類ない柔軟性があり、すでに多くの主要ツールやアプリケーションでサポートされています。
  • ビジネスアプリケーション:エンタープライズアプリケーションだけでなく、顧客関係管理(CRM)ソフト、在庫管理システム、会計ツールなど、さまざまなビジネスアプリケーションも支えています。

Javaエンジニアは、通常、技術スタックのバックエンドを担当します。

フロントエンドとバックエンドの主な違い(出典: Kenzie Academy)
フロントエンドとバックエンドの主な違い(出典: Kenzie Academy

アプリケーションには、利用者向けのダッシュボードやインターフェース(フロントエンド)がありますが、バックエンドの中核機能はJava(またはその他のプログラミング言語)で構築されています。

Javaエンジニアは、アプリケーションの中核機能をコーディングするだけでなく、他の開発者、エンジニア、その他の関係者と連携し、他のスタックを構築する責任を担います。開発チームの形態や規模はさまざまですが、ほとんどの場合、優れた開発とは、円滑なコミュニケーションに基づいた共同作業と言えます。

後ほどご説明しますが、開発者は様々な責任を負い、まったく同じ業務は2つとしてありません。

Javaエンジニアの就職先

世界有数のテクノロジー企業の多くが、アプリケーションの構築と保守管理のためにJavaエンジニアを雇用しています。

Microsoft、Google、Amazonは、Javaエンジニアを採用している
Microsoft、Google、Amazonが、Javaエンジニアを採用している

これには、バックエンドのウェブサービス、モバイルアプリ、さらにはフロントエンドのサービスやスタンドアロンのソフトウェアパッケージが含まれることも。Javaエンジニアを雇用している代表的な企業としては、以下が挙げられます。

  • GoogleGoogle ドキュメントを筆頭に、多くの人気サービスにJavaが使用されている。新機能のコーディングやメンテナンスに加えて、Androidアプリケーションの構築にもJavaエンジニアを雇用。
  • MicrosoftMicrosoft Edgeブラウザをはじめとする多くのアプリケーションにJavaを採用。MicrosoftのJavaエンジニアの多くは、フロントエンド(PC向けGUI)とバックエンドの開発を担当している。
  • Amazonウェブ開発、アプリケーション開発、ビッグデータ処理などにおいて、Javaは最も広く使用されているプログラミング言語。巨大なインフラと本番サーバーの保守管理に何百人ものJavaエンジニアを採用している。
  • Netflix─世界で最も人気のある動画配信サービスであるNetflixも、大規模にJavaを使用しており、常に優秀なJavaエンジニアを募集している。

また、Javaエンジニアを雇用しているのはソフトウェア会社だけではありません。例えば、保険会社も顧客からの保険金請求、保険情報の提供、支払い処理などを行うアプリケーションの構築と保守管理のためにJavaエンジニアを採用しています。

Javaエンジニアの需要

Javaエンジニアには安定した需要があり、特にJavaは多くの最新技術や企業システムの基礎となっていることから、今後もその需要が下がることはないでしょう。

ソフトウェア開発者の数は、2024年までに2,870万人(2020年から320万人増加)に到達すると予想されており、Java開発(およびソフトウェア全般)は将来性があると言えます。

Javaエンジニアの職務内容

一般的なソフトウェア開発者・エンジニアの役割と同様、Javaエンジニアの職務内容は、ジュニアレベル、ミドルレベル、シニアレベルの3つに分かれます。

開発者のスキルレベル(出典: Altexsoft)
開発者のスキルレベル(出典: Altexsoft

上の図にもありますが、ほぼ実務経験のない開発者見習い(Trainee)を採用している企業もあります。これは一見賢明な判断とは思えませんが、新たな才能へに投資すると同時に、自社の目標にスキルセットが適合しているかどうかを確認する良い方法になり得ます。

とは言え、「研修生・見習い」という役職はほとんどなく(特に大企業やハイテク企業)、またすべての企業がJavaエンジニアを上記のように分類しているわけではありません。基本的な考え方として押さえておいてください。

ジュニアレベルJavaエンジニアの職務内容

ジュニアまたはエントリーレベルは、新規卒業生、インターン、または開発業界に転職を目指す人に該当します(企業によっては、アソシエイトやアシスタントと呼ばれることも)。

実務経験は必須というわけではありませんが、ほとんどの場合は、Javaで何かを構築した経験、または講義を受けたかどうかが問われます。この両方を満たす方法としては、大学や専門学校の学位の取得が最も一般的ですが、熱心な開発者は、ポートフォリオサイトで自分のこれまでの作品や仕事を紹介して仕事を獲得しています。

ジュニアレベルの開発者は、厳格な監修のもと、最小限のコードに絞った小規模な機能の開発を担当します。一般的に、ジュニアレベルではプロジェクトの全体像を掴む必要はありませんが、ジュニアエンジニアとしての経験を積むことで、将来より大きな業務を担当することができるようになっていきます。

ミドルレベルJavaエンジニアの職務内容

ミドルレベルは、通常、少なくとも3〜5年のソフトウェア開発経験を持つエンジニアが該当します。

Javaの経験(ジュニアJavaエンジニアとしての勤務経験を数年持つなど)があることが理想的ですが、必ずしも必要ではありません。とは言え、雇用主から過去に携わったJavaプロジェクト(または同等の経験)にまつわる資料を求められる可能性が高く、質の高いポートフォリオサイトを用意しておくのが賢明です。また、これまでの実務経験やJavaの知識について説明できるようにしておきましょう。

ミドルレベルのエンジニアは、ジュニアエンジニアよりも業務を任されるようになり、一般的には、「全体像」の個々のパーツを書くことに専念します。ジュニア開発者が個々のコード行や単純なアルゴリズムを書くのに対して、ミドルレベルの開発者はクラスやメソッド全体を記述することも。

また、チームの一員として、自ら解決策を考案していくことも期待されます。

シニアレベルJavaエンジニアの職務内容

その名から連想される通り、シニアエンジニアは、開発プロジェクトを率いる存在です。

シニアエンジニアに求められるもの(出典: Springboard)
シニアエンジニアに求められるもの(出典: Springboard

通常、5年以上の経験を持つシニア開発者は、幅広い知識を持ち、プロジェクトの全体像を計画する役割も担います。したがって、豊富な開発経歴だけでなく、プロジェクト管理(特にアジャイル)、ITインフラ、その他の技術スタックのスキルも身につけていなければなりません。

シニアエンジニアは、ビジネスニーズと技術的な解決策を結びつけるために、これまでの経験で培った直感を頼りにプロジェクトを推進します。これには、Javaとその関連プログラム(Java ServletやJava Beansなど)の深い知識だけでなく、ソフトスキルやプロジェクトマネジメントの専門知識も求められます。

もう1つの重要な役割は、研修生、インターン、ジュニア開発者の指導。プロジェクト全体の管理から、個々の主要部分の管理まで、シニアエンジニアは、それぞれの船(プロジェクト)の「船長」になります。

Javaエンジニアの平均給与

そして、ここからが今回の本題。Javaエンジニアの収入について見ていきましょう。

Javaエンジニアの平均給与は高く、正確な金額は経験、地域、スキルによって異なります。大手求人サイトが発表している、米国のJavaエンジニアの平均基本給(年間)は以下の通りです。

  • Indeed─平均10万6000ドル(約1,410万円)/7万ドル〜16万1000ドル(約930万円〜2,140万円)
  • ZipRecruiter─平均10万7,000ドル(約1,420万円)/4万1,000ドル〜15万7,000ドル(約550万円〜2,090万円)
  • Payscale─平均8万2000ドル(約1,090万円)/5万6000ドル〜12万ドル(約750万円〜1,600万円) ※2023年4月時点
Javaエンジニアの平均基本給(年間)
Javaエンジニアの平均基本給(年間)

経験値別平均給与

エントリーレベルのJavaエンジニアの平均給与は、米国では4万1,000ドル(約550万円)を下らず、10年以上の経験を持つシニアJavaエンジニアの平均給与は、10万ドル(約1,330万円)を超えています。

Javaエンジニアの平均給与(経験年数別)
Javaエンジニアの平均給与(経験年数別)

なお、ほとんどの大手企業では、賞与や確定拠出年金(401k)などの手当も含まれているため、数字に影響を与える可能性があります。

地域別平均給与

Javaエンジニアの給与は、地域(米国では州)によって大きく異なり、多くの技術職と同様、大都市を中心とした州で最も高給になります。

米国の州別のJavaエンジニアの平均給与(出典: Indeed)
米国の州別のJavaエンジニアの平均給与(出典: Indeed

上の図から、米国を拠点とするJavaエンジニアは、コロラド州(デンバー)、ニューヨーク州(ニューヨーク)、メリーランド州(ボルチモア)、ワシントンDC、ジョージア州(アトランタ)、ワシントン州(シアトル)で、平均より15~25%高い給与を期待できることがわかります。

また、Javaエンジニアは、世界的にも似たような額の給与を得ています。Salary Expertによると、米国以外での国における平均給与は以下の通りです。

  • 日本 :6万5,000ドル(約870万円)
  • スイス :12万ドル(約1,600万円)
  • フランス :8万5,000ドル(約1,130万円)
  • イギリス :4万2,000ドル(約560万円)
  • イタリア :6万5,000ドル(約870万円)
  • 中国 :4万ドル(約530万円)
  • 香港 :9万ドル(約1,200万円)
  • 台湾 :5万ドル(約670万円)
  • インド :6万ドル(約800万円)

プログラミング言語別平均給与との比較

Javaエンジニアの給与は比較的高額ですが、他のプログラミング言語を扱う開発者はどうでしょうか。Indeed.comによると、フルスタックJavaエンジニアの平均給与は10万6,000ドル(約1,410万円)と言われています。その他の開発者の平均給与は以下の通りです。

  • Python:11万7,000ドル(約1,560万円)─1万1,000ドル多
  • C:9万6,000ドル(約1,280万円)─1万ドル少
  • C++:11万6,000ドル(約1,550万円)─1万ドル多
  • PHP:9万5,000ドル(約1,270万円)─1万1,000ドル少
  • Node.js:11万4,000ドル(約1,520万円)─8,000ドル多
  • Laravel:9万2,000ドル(約1,230万円)─1万4,000ドル少
  • フロントエンド開発者:10万3,000ドル(約1,370万円)─3,000ドル少
  • バックエンド開発者:11万6,000ドル(約1,550万円)─1万ドル多
  • フルスタックエンジニア:10万4,000ドル(約1,390万円)─2,000ドル少

Javaエンジニアが給与を上げるには

より多くの企業がデータやエンタープライズアプリケーションにJavaを採用するようになれば、以下のようなスキルの需要が高まり、それに伴い給与も高くなることが予想されます。

  • 高度なJava技術─Java ServletやJSPに加え、EJBやJ2EEといった先進的なJava技術の知識は、ユビキタス化(コンピュータやネットワークが生活に溶け込んだ状態)により非常に高い需要あり。
  • データシステム─アプリケーションのデータのリッチ化に伴い、データベース管理システム(DBMS)、データベース設計、データモデリングなどの知識は重宝される。Javaに特化したツールとしては、Hibernate ORMが代表的。
  • エンタープライズアーキテクチャ─ネットワークやサーバーなど、企業システムの構成要素の理解は、高収入な上級開発者には不可欠。
  • アジャイルプロジェクト管理─開発チームは、で小さな管理単位(スプリント)で大きな成果を出すために、アジャイルプロジェクト管理を採用している企業が多く、アジャイル手法を理解しておけばキャリアアップにつながる可能性あり。
  • ライブラリを使ったアプリ開発─アプリ開発を効率化するために既存のライブラリを使用する開発チームが多いため、ライブラリの使用経験があるだけで、給与が上がる可能性も。
  • Javaに関する深い知識─他の言語や専門知識と同様、Javaの深い知識は、より良く、高速かつ効率的なシステムの開発に役立つ。

Javaエンジニアになるには

ソフトウェア開発の経験を持たなくても、適切なスキルさえ習得すれば、基本的には誰でもJavaエンジニアになることができます。今日のインターネットの発展により、新たなスキルを学び、自分の作品を発表し、雇用の機会を見つけることは、かつてないほど容易になりました。

Javaエンジニアに求められる17のスキル

Java開発には、プログラミングの基本原則とJava特有の構文や技術に関する深い知識が求められます。

技術スタックはかつてないほど融合しているため、バックエンド開発者であっても、フロントエンドとバックエンドの両方について、ある程度理解しておくことが重要です。

フルスタックJavaエンジニアに求められるスキル(出典: Javatpoint)
フルスタックJavaエンジニアに求められるスキル(出典: Javatpoint

フルスタックJavaエンジニアのスキルを持つと、転職市場において有利です。より総合的な開発者になれるだけでなく、実務経験を積んでいく中で、ミドル・シニアレベルの職務に就くための資格取得にも有用です。

以下、フルスタックJavaエンジニアに求められるスキルをご紹介します。大体のエントリーレベルの仕事は、最初の10項目をクリアするだけで十分です。

  1. プロジェクトとファイルのインポート ─最低限、プロジェクトやファイルを社内開発環境(IDE)に読み込むことができること。
  2. Javaでの意思決定─他の言語と同じく、Javaの算術演算子、三項演算子、代入演算子の使い方。また、if文、if else文、else文などの条件文の理解も欠かせません。
  3. フロー制御─意思決定の延長として、while文、do-while文、for文、入れ子ループ、break文、continue文、剰余演算などの演算子で意思決定やロジックのフローを制御する方法を習得すること。
  4. メソッド─入力(パラメータ)や戻り値(return)を受け取ることができるメソッドを作成し、呼び出すことができること。
  5. コアの概念─インタフェース、例外処理、try-catchブロック、ユーザーによる入力、データ型など、Javaがどのようにコアとなる概念を扱っているかを把握すること。これは、大体のJava開発入門コースで学ぶことができます。
  6. OOPの概念─カプセル化、抽象化、継承、ポリモーフィズムなど、オブジェクト指向プログラミング(OOP)の概念はJavaを扱う際に避けて通れません。
  7. Javaの配列─配列の定義、反復処理、および操作の方法は、頻繁に使用するため習得必須。
  8. コレクションフレームワーク─配列と同様に、ArrayListクラス、LinkedListクラス、Stackクラスなどの他のコレクションフレームワークやデータ構造を理解すること。
  9. ジェネリックス─抽象的なデータ型(整数、文字列など)をクラス、メソッド、インターフェースの入力パラメータとして使用できること。堅牢で汎用性の高いコードを記述するためのカギになります。
  10. マルチスレッドによる並列処理─複数のプロセスを同時に実行するマルチスレッド機能を使いこなせれば、より高度な開発が行えるようになります。
  11. ラムダ式─高度な開発では、ラムダ式の省略記法を他のコードとインラインで記述することが必要になることも。
  12. ファイル操作─データストリーム、ファイルの読み書き、オブジェクトのシリアライズなどは、習得しておくべきファイル操作の主要スキルのほんの一部です。
  13. デバッグ─コード全体のエラーを特定、追跡、解決(デバッグ)できること。
  14. Gitの基礎知識─多くの企業では、バージョン管理や共同作業にGitまたはGitHubを使用しています。
  15. JSP(Java Server Pages)とServlet─HTTPリクエストに応答するJavaプログラムで、専用のJavaアプリケーションサーバー上で動作。つまり、ウェブ開発には必須。
  16. Hibernateデータベースと通信するためのORM(オブジェクト関係マッピング)ツール。
  17. Spring Framework─Java Enterprise Edition(EE)を中心に、Javaアプリケーションを開発するための人気フレームワーク。

Javaエンジニアの仕事探し

先にも触れましたが、Javaエンジニアの需要は非常に高く、適切なスキルと経験さえあれば、良い仕事を見つけることはそこまで難しくありません。

常に高い需要があるJavaエンジニア
常に高い需要があるJavaエンジニア

他の業界での仕事探しにも言えることですが、重要になるソフトウェア開発の経験を中心に履歴書を作成してください。大学やオンラインコースでの経験であっても記載しましょう。また、Javaエンジニアを目指す人は、プロジェクトのポートフォリオも用意してください。できればGitHubで運用して、Gitの知識も示すのが理想的です。

応募書類を用意したら、早速求人サイトで仕事探しです。米国で技術職を探すなら、Diceは間違いのない選択肢ですが、LinkedIn、Glassdoor、Indeedなども求人情報を豊富に掲載しています。LinkedInを利用する場合は、まずは自分のプロジェクトを紹介し、仕事を探していることがわかるように、完成度の高いプロフィールを作成することから始めましょう。

また、Stack OverflowやRedditなどの開発者コミュニティに参加して仕事を見つけるのも手です。

まとめ

Javaエンジニアの平均基本給は10万ドル(およそ1,330万円)を超えており、その専門的なスキルセットを武器に、多くのJavaエンジニアが比較的高い報酬を手にしていると言えるでしょう。ソフトウェア開発の仕事は毎年数百万単位で増え続けているため、今からスキルを習得してこの分野に参入するのは悪くない選択かもしれません。

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Jeremy Holcombe Kinsta

Content & Marketing Editor at Kinsta, WordPress Web Developer, and Content Writer. Outside of all things WordPress, I enjoy the beach, golf, and movies. I also have tall people problems ;).