サイトを構築すると決まれば、最初に必要になる「部品」のひとつは、ドメインです。どのようなドメインを取得するかは、すでに会社名を持っている場合や、自分の名前を使用すると決めている場合などは、比較的シンプルでしょう。しかし、検索エンジンやブランドの認知度、最終的な支出額などを考慮しながら、慎重に決定しなければならない状況もあるでしょう。ビジネスに相応しいドメインを考案することに集中できるよう、この記事では優れたドメインレジストラの選び方をご紹介します。
GoDaddyやNameCheapなどの名前は、目にしたり耳にしたりしたことはあるかもしれません。レジストラとは、利用可能なドメインおよび拡張子を検索するツールを提供し、ドメインの販売(登録)を行う事業者です。
中にはドメインの販売以外にも、ホスティング、サイト制作、メールサービスなどのサービスも提供するレジストラも存在します。そのため、どのレジストラを選べば良いのか、お悩みの方もいるでしょう。
ドメインレジストラとは
ドメインレジストラは、インターネット上の固有のドメインの販売を管理および仲介する事業者です。ドメインの販売には、ICANN(正式名称:Internet Corporation for Assign Names and Numbers)または国別コードトップレベルドメインの認定が必要になります。最も一般的なジェネリックトップレベルドメイン(gTLD)の拡張子は、「.com」「.net」「.org」「.info」など。また、国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)には、「.jp」(日本)「.de」(ドイツ)「.uk」(イギリス)などが挙げられます。
優れたドメインレジストラの特徴
すべてのドメインレジストラが同じ質のサービスを提供しているわけではないため、注意が必要です。例えば、トップレベルドメイン(TLD)の提供数が少ないレジストラもあります。TLDは、「.com」「.net」あるいは「.ca」など、ドメイン名の最後にくる部分。優れたレジストラは、新たなTLDに継続的かつ積極的に対応し、可能な限り多くのドメインを提供しています。
その一方で、「.de」や「.in」のような国別のTLDなど、ニッチなドメインに特化したレジストラも存在します。
ドメインレジストラはどれも同じように見えるかもしれませんが、少し調べてみると、価格設定やセキュリティ機能など、さまざまなな違いが見えてきます。
まずは、ドメインレジストラを選ぶ際に、注目すべき特徴をいくつかご紹介します。
手頃の価格設定
これはドメインに限ったことではありませんが、買い物する際には複数の類似商品の価格を比較することから始めるのが、消費者の一般的な傾向です。ドメインレジストラのカスタマーサポートの質に注目することも大切ですが、Kinstaのようなホスティングプランのそれとは少し異なります。ドメインの購入後、レジストラとのやり取りが必要になるのは、おそらく年に一度か二度程度。サポートを一切利用しない場合の方が多いでしょう。
そのため、まず重要な指標となるのが価格設定です。サイト運営には毎月のホスティング費用に加えて、テーマやプラグインの購入も予想されます。ドメインにかかる費用はできれば抑えたいものです。
ドメインは一般に安価であることが知られており、「年額100円〜」のような特別キャンペーンも珍しくありません。平均すると、だいたい年間1,000〜2,000円程度が通例です。
したがって、この平均を上回る価格を提示するレジストラには要注意。また、高値でドメインを販売するドメイン仲介サービスや業者にも気をつけましょう。これらの業者は、価値のあるドメインを保有し、それを高額な価格で他の人に売るのが目的です。
たとえ完璧と思えるドメインを見つけて心が揺らいでも、ドメインがビジネスの運命を決める、なんてことはないのでご安心を。通常は、安価な代替ドメインを選ぶことをお勧めします。ドメインに2万ドルが支払われた事例もありますが、決して賢い判断とは言えません。
WHOIS保護
ドメインは、WHOISで検索を行うことができます。基本的には、ICANNによりドメインの連絡先情報を一般公開することが義務付けられています。連絡先情報には、ドメイン登録時に入力した以下の情報が含まれます。
- 名前
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
機密情報が表示されることはありませんが、組織や個人によっては、不特定多数のユーザーに情報を公開したくない場合もあります。実際、何かしらの理由で連絡を取りたいユーザーにくらいしかメリットがありません(しかもサイトのお問い合わせフォームを使えばいいだけの話)。
とはいえ、ICANNの規約により、連絡先情報とドメインは紐付けなければなりません。この懸念に対して、個人情報を自社の連絡先情報に置き換えてくれるレジストラがあります。例えば上のスクリーンショットの例では、NameCheapがレジストラとして表示され、登録者の連絡先は「WhoisGuard Protected」のように保護されています。
しかし、GDPRが施行されて以降、WHOISで実際に表示される情報量にどのような影響が出るかは、未だ明確になっていません。
このようなWHOIS保護を無料で提供しているレジストラの利用をお勧めします。このような保護サービスを有料で提供していたり、あるいはまったく提供していないレジストラもあるため、事前に確認してみてください。
ドメインの有効期限
ドメインは、1ヶ月や2ヶ月だけ取得するということできず、有効期限は最低1年と法的に決まっています。そのため、ドメインを取得する際には、1年分の料金を支払うことになります。
しかし、レジストラによっては1年以上の長期契約しか選択できない場合もあるため注意してください。
有効期限は選択できるのが理想的です。
1年や2年、あるいはそれ以上の有効期限の選択肢があり、ドメインを保有する期間を柔軟に決められると安心です。また、1年以上の期間で登録すると、割引が適用される場合もあります。
ドメインの最長有効期限は10年。遅くとも10年後には必ず更新が必要になります。
基本的には、大幅な割引がない限りは1年間の登録をお勧めします。ちなみにドメインの有効期限がSEOに影響するというのは、まったくの迷信です。
AFAIK most registrars don't provide registration length anyway. That's not what you want to spend your "SEO time" on.
— John (@JohnMu) November 3, 2016
自動更新と通知
先で述べた通り、ドメインはいずれ更新が必要になります。
一般的なレジストラでは、クレジットカードを登録していれば、自動更新されます。また、ドメインの有効期限を過ぎても、更新を行うための猶予期間を設けてくれるレジストラもあります。
数年後となれば、使用しているクレジットカードが変わることも珍しくありません。ドメインの有効期限が近づいていることを教えてくれる通知を受け取れると便利です。
重要)ドメインを更新しない場合、ドメインが一般公開され、他の人が購入できるようになります(公開までに保留期間を設けているレジストラもあり)。誰かが購入すると、そのまま保有されてしまうか、あるいは高値で販売される可能性があります。これは比較的よく起こるため、クレジットカード情報が最新であること、また自動更新を有効にしていることを確認しておきましょう。
トップレベルドメインの種類(+ニッチドメイン)
今回詳細は割愛しますが、トップレベルドメインはその名の通り、ドメイン全体の階層構造の中で最上位に位置します。
優れたドメインレジストラは、通常何百種類ものトップレベルドメインを提供しています。
例えば、NameCheapでは簡単にドメイン検索を行うことができ、一度の検索に対して数十のトップレベルドメインが表示され、お目当てのものが見つからない場合は代替ドメインも提案してくれます。
「.club」「.design」「.store」「.info」など、変わり種のトップレベルドメインもあります。
ほとんどの場合は、このような候補の中から選択するので事足りますが、国や特定の組織など、より一意なドメインをお探しの場合は、ニッチなドメインを提供するレジストラの方が適しているかもしれません。例えば、「.io」はスタートアップやIT企業に人気のあるTLDですが、すべてのレジストラが「.io」ドメインをサポートしているわけではありません。
利用可能なすべてのトップレベルドメインを探りたいという方は、IANA(Internet Assigned Numbers Authority)の最新リストをご覧ください。
制限付きトップレベルドメイン
トップレベルドメインの中には、特定の組織や国によって作成・管理されているものがあります。これらのドメインは「ブランドTLD」とも呼ばれ、取得するにはいくつかの条件を満たす必要があります。
ほとんどの制限付きドメインは、通常のドメインレジストラでは見つかりません。
例えば「.gov」は米国の行政機関向けのドメイン。国や企業によっては、独自のドメイン拡張子を保有している場合もあり、「.apple」は、Appleによって管理・配布されています。
その他の製品とサービス(ドメインの無料取得も)
ドメインだけを探している場合も、優れたレジストラが提供するその他の製品やサービスにも目を向ける価値はあります。
複数のサービスをパッケージで購入できたり、ホスティングを契約すると無料でドメインを取得できたりすることもあります。
レジストラによって異なりますが、以下のような製品やサービスがあります。
- ドメインの一括取得割引
- ドメインのプライバシー保護
- サイトビルダー
- オンラインストア向けツール
- サイトテンプレート
- 非マネージドまたはマネージドホスティング
- 専用サーバー
- SSL証明書
- サイトのセキュリティとバックアップ機能
- SEOツール
- メールマーケティング機能
- ビジネス用メールアドレスと受信トレイ(Google Workspaceライセンスが割引される場合も)
注意点として、上記のようなアドオンを購入する前に、利用しているホスティングサービスが提供する機能を確認してください。例えば、Kinstaでは追加料金なしでSSL証明書がすべてのプランに付帯します。ドメインレジストラから購入するよりも、専用コントロールパネルのMyKinstaからインストールする方がはるかに簡単です。
避けるべきドメインレジストラの特徴
Googleで検索すると、何千ものドメインレジストラが見つかります。また、ICANN認定レジストラ一覧には、世界的に認められているドメインレジストラを探すことができます。
しかし、ICANNに認定されているレジストラであっても、質の高いサービス、ユーザーインターフェース、サポートを提供しているとは限りません。
したがって、避けるべきレジストラの特徴を理解し、自分で調査を行うことが重要です。レジストラ選びの際は、以下のような点に注意してみてください。
不透明な価格設定
「格安レンタルサーバー」などと同じように、一部のドメインレジストラは破格の金額でユーザーを誘惑しています。これは、特定のキャンペーン期間を過ぎると、年間料金が上がるというのがよくあるパターン。そのため、毎年の料金を提示しているレジストラからドメインを購入することをお勧めします。もちろん、割引を受けるために数年間分ドメインを購入することは問題ありませんが、注意が必要なのは隠れた料金です。
また、他のレジストラに移管する際に手数料が発生するレジストラも。優れたドメインレジストラでは、このような点を心配する必要がありません。候補のレジストラを見つけたら、ドメインを購入する前にGoogleで検索を行い、隠れた料金が発生しないかどうかチェックしてみてください。
質の低いカスタマーサポート
評判の良いドメインレジストラの大半は、多くの従業員を抱える大企業です。これはチャットから直通電話まで、あらゆるサポートを提供している傾向があることを意味します。また、気になったことをすぐに自分で調べられる知識ベースも充実している傾向にあります。
年中無休のサポートを提供しているレジストラを見つけて、料金や移管プロセスについて問い合わせてサポートの質を探ってみるのも良いアイデアです。
ウェブ上でカスタマーレビューに目を通すこともできますが、大企業のレビューといえば、ほとんどが不満を持つ顧客が投稿しているということは念頭においてください。平均評価だけを見るのではなく、レビューを読んで詳細を確認しましょう。
わかりづらいユーザーインターフェース
優れたレジストラは、ドメインを探すための簡単検索ツールや、ドメインパーキング(未使用のドメインを管理するサービス)、ドメインの移管、ドメイン設定の編集などを簡単に実行できる優れたユーザーインターフェースを提供しているもの。
経験値を問わず、初心者でも簡単に理解できる仕様であるのが望ましいです。
また、スムーズな購入プロセスも重要です。何十ものアップセルによって、なかなか欲しいドメインを購入できないというようなレジストラは、避けるのが妥当です。
自動で追加されるアドオン
先ほど隠れた料金について触れましたが、決済時にショッピングカートに何が含まれているかを確認することも大切です。レジストラの中には、”サービス”としてアドオン製品が自動的に追加されるものもあります。
アップセルがあるのは普通ですが、必要のないものにお金を支払うのは避けたいもの。
ほとんどのドメイン名は1,000〜2,000円程度です(特殊なものであればもう少し割高)。この平均を大きく上回る場合は、何らかのアドオンが追加されている可能性が高いです。
WHOISプライバシー保護やサイトビルダーなどがその一例です。
おすすめのドメインレジストラ8選
「最高のドメインレジストラ」を見つけるのは困難ですが、選んで間違いない選択肢はいくつかあります。最近登場した会社から老舗サービス、また驚くべき価格設定を提供しているものまで様々。
KinstaがXでアンケートを行ったところ、100以上の投票のうち、39%のユーザーがNamecheapを挙げる結果となりました。
Time to spill the beans! Who is your favorite domain registrar? 😄
Leave a comment if you prefer one not listed below. See a more exhaustive list here: https://t.co/GNCGDJZ5l7 #domains #domainnames
— Kinsta (@kinsta) April 16, 2019
なお、これから価格についても触れていきますが、ドメインの価格は空きドメイン、レジストラ、およびドメイン拡張子によって異なることに留意してください。また、今回ご紹介するドメインレジストラはすべて二要素認証をサポートしています。
- Google Domains(Squaresaceが買収予定)
- Cloudflare
- Namecheap
- GoDaddy
- Hover
- OVH
- Enom
- Name.com
1. Google Domains
Google Domainsはベータ版ですが、メールやストレージ製品がうまく連携されています。2015年にローンチされてから、数々の改良が行われています。
Google Domainsの詳しいメリットとデメリットはこちらをご覧ください。
Googleを通じて「.com」から「.dating」まで、何百ものトップレベルドメインがサポートされています。また、Googleは全トップレベルドメインと関連する価格のリストを保有していることを考慮すると、価格設定の透明性が高いのもメリットです。随時変更される可能性がありますが、現在はすべての「.com」ドメインを年間12ドルの定額料金で購可能です。ドメインの更新は年単位で行われ、期限が切れる前にリマインダーを受け取ることもできます。
注意点としては、ドメイン拡張子によっては高額になる場合がります。例えば、「.io」ドメインは年間60ドルと他のレジストラより25ドルほど高くなっています。
ユーザーインターフェースは非常にシンプルで、誰でも利用しやすい仕様になっています。利用可能なドメインを選択して購入し、任意のサイトビルダーやホスティングに紐付け。また、ドメインを用いて独自のメールアドレスを取得することも可能です。これは有料サービスになりますが、手頃な価格で、ビジネスをより本格的に見せることができます。
Google Domainsの特徴
- 追加費用なしでプライバシー保護が付帯。すべてのドメイン拡張子ではないが、主要なものは個人情報を非公開にしてくれる。
- Google Workspaceのメールをシームレスに登録可能。
- 電話、チャット、メールでのカスタマーサポートあり。日本語では24時間メールでの問い合わせを受け付けている。
- 購入したドメインを用いて、最大100のメールエイリアスを作成できる。
- ドメイン管理ツールは、一般的なユーザーがドメインのロックやDNS設定などのタスクを完了できるほどシンプル。
- 「blog.example.com」のようなサブドメインを最大100まで作ることができる。
- Googleは幅広いサイトビルダーやホスティングと統合可能で、多くはワンクリックでインストールできる。
- 二要素認証をサポートしている。
Google Domainsの大きな注意点は、デフォルトではドメインが個人のGoogleアカウントに紐付いていることです。セキュリティ上、ホスティング、メール、ドメイン(場合によってはDNSも)のサービスを使い分けるのがベストプラクティスです。これにより、万が一1つがハッキングされても、すべてに危険が及ぶことがありません。二要素認証を利用していても、Gmailがハッキングされると簡単にドメインも乗っ取られてしまいます。
Google Domainsのドメインでこれを回避するには、ドメイン用に別のGmailアカウントを作成してください。
2. Cloudflare
Cloudflareは、信頼性の高いWAFやコンテンツデリバリネットワーク(CDN)が多くのホスティングサービスやプラグイン、特にWordPressと統合できるため、利用しやすい選択肢です。より高速なサイトを無料(有料プランもあり)で提供する、社会的責任を持ち透明性の高い企業として知られています。
そんなCloudflareも、現在ドメインレジストラ事業に参入しています。既存の顧客向けに早期アクセスプログラムを用意し、顧客の利用期間に応じて順次展開されています。Cloudflareへのドメインの引っ越しはとても簡単です。
Cloudflareでは、仲介手数料なしでドメインを購入することができます。加えて、多くのセキュリティ機能、Cloudflare統合、ドメインの一括移管などのアドオンも提供しています。
Cloudflareの特徴
- 卸価格でドメインを購入することができ、「.com」ドメインは年間およそ8ドル。
- (多くの大手ドメインレジストラ同様)初年度以降の値上げがない。
- 何百ものトップレベルドメインをサポートしている。
- 二要素認証とWHOIS保護により、ドメインと個人情報を安全に保つことができる。
- ドメインの自動更新がシステムに組み込まれており、クレジットカードが最新でない場合のリマインダーもあり。
- 安全で便利なドメインの取得にアドオンの購入は不要。
- 購入したドメインは、Cloudflareの多くの製品やサービスと統合可能(CDN、DNS、SSLサービスなど)。さらに高度なセキュリティ機能を利用できる。
関連して、WordPressサイトにCloudflareのAPOを設定する方法もご覧ください。
3. Namecheap
手頃な価格でドメインを販売するNamecheapは、ご存知の方が多いかもしれません。ほぼすべての「.com」ドメインが約8ドルで取得でき、最初の1年または2年間は破格でドメインを購入できるなど、数々の特典も用意されています。業界で価格上昇が見られる中、Namecheapは現在も低料金を維持しています。
Namecheapをおすすめしたい理由は、直感的で高速なサイトのインターフェースにあります。ドメインを確保しアカウントに移動するまでのプロセスは一瞬で、カスタマーサポートもチャットやメールで親切に対応してくれます。
ドメイン登録の手順も簡単で、ドメイン移管で1年分が無料になることも。また、フリーランスや個人事業主に適した、パーソナライズドドメイン用の検索ツールも便利です。トップレベルドメインも豊富に揃っており、総合的に見て間違いない選択肢です。
Namecheapの特徴
- 2001年からこの分野を牽引する老舗サービス。
- SSL証明書を業界最安値で取得できる(ドメインの料金を支払うと、実質無料でSSL証明書が付帯)。
- カスタマーサポートは24時間年中無休で利用可能。チャットとメールでのサポートに加え、知識ベースもあり。
- 無料のDNSサービスは、メール転送やレコードの変更をリアルタイムでサポートし、高速で安全。
- プライベート用のメールアドレスも手頃な価格で取得可能。
- 二要素認証をサポート。
4. GoDaddy
今回ご紹介するレジストラの中で世界的に最も知名度が高いのは、おそらくGoDaddyでしょう。GoDaddyはドメインレジストラ事業に特化したことで成功した企業ですが、さまざまなアドオンも提供しています。また、1999年に登場した最も古いドメインレジストラの1つです。
現在は、過去にユーザー体験の妨げとなっていたアドオンやポップアップの数が減っており、スムーズにドメイン検索を行うことができます。また、多くの競合他社よりも安価にドメインを購入可能です。ただし、「キャンペーン期間」がいつまで継続するかは忘れずにチェックしましょう。
GoDaddyは、長年に渡り高度なセキュリティ機能、サイト構築ツール、さらにはドメイン選択に役立つヒントや知識を提供しています。例えば、ドメインを検索すると、そのドメインに価値の高いキーワードが含まれているかどうかを表示してくれます。
なお、ドメインの価格が非常に手頃である分、購入時に付帯するサービスやアドンはそれほどありません。例えば、プライバシー保護は個人および企業用の2つのパッケージで別途販売されています。
GoDaddyの特徴
- (ドメインによるが)最初の1年は1〜2ドルで購入できるため、予算がない場合に理想的。
- ドメインと同じメールアドレスを取得できる。
- 無料サイトビルダーとサイトにドメインを紐付ける機能あり。
- プライバシー保護は任意。
- SSL証明書やその他のサイトセキュリティ機能もあり。
- アップグレードすると、SEOとメールマーケティングサービスも利用できる。
- 二要素認証をサポート。
5. Hover
Hoverは、サイト構築やホスティングなどの分野には参入せず、より良いサービスを提供するため、ドメインレジストラの事業だけに専念しています。この特徴から、包括的なサービスではなく、専門性の提供にこだわるサービスを好む方にお勧めしたい選択肢です。特定のホスティングやサイトビルダーの利用を促されることなく、取得したドメインを自由に扱うことができます。
何百ものドメイン拡張子の中から選択でき、中にはニッチなものも含まれます。また、独自のビジネス用メールアドレスもすぐに取得でき、お好きなメールクライアントに設定できます。
Hoverはパートナーシップにおいては中立を保ちながら、Shopify、Squarespace、Bloggerなど、ドメインの使用に役立つ様々なサービスと提携しています。インターフェースも申し分なく、購入途中のアップセルもほぼありません。
ただし、Hoverはドメインの販売のみを行なっていることから、料金は若干割高(とは言っても年間数百円程度)になります。
Hoverの特徴
- 膨大な数のトップレベルドメインを提供。
- ドメインを検索し、業種で絞り込むことができる(不動産業界やスポーツ業界など)。
- ドメイン価格は若干割高になるが、ホスティングやウェブセキュリティのようなサービスのアップセルがない。
- ドメインの移管作業を一任できる。
- 自動更新を設定し、クレジットカードの有効期限が切れた際には通知を受け取ることができる。
- サイトビルダーやホスティングとの統合も豊富。
- メールプランは手頃な価格で利用でき、ドメイン名を含むビジネス用メールアドレスを作成可能。
- 二要素認証をサポート。
6. OVH
OVHは、ドメインから専用サーバーまで、幅広いサービスと製品を販売しています。同社は800以上のドメイン拡張子を提供しており、認証が必要な地域や国別のドメイン拡張子など、他では見つけられないものまで取得できます。
ドメインの購入には、メールアドレスと5GBのストレージ、さらにWHOIS保護が付帯します。また、OVHのDNSも無料で、ドメインを介したすべての通信を保護することができます。
OVHは、世界中のユーザー向けに多言語および多通過にも対応しています。国を選択するだけで、その国の通貨と言語に切り替えることができます。ただし、現時点では日本語および日本円のサポートは行われておらず、英語および米ドルでの購入になる点は注意が必要です。ドメイン価格もリーズナブルで、希望のドメインが利用できない場合には、多数の代替ドメインも提案してくれます(お目当てのドメインが見つかっても提案あり)。
OVHの特徴
- ウェブサイトが洗練されており、ドメイン購入プロセスが明確化されている。多言語&多通貨対応。
- 地域や国別のトップレベルドメインもあり、手頃な価格で取得できる。
- 追加料金なしでメール、WHOIS保護、DNSを利用できる。
- より高速なDNSにアップグレードすることも可能。
- 二要素認証をサポート。
7. Enom
Enomはドメイン、ウェブセキュリティ、メールなどのサービスを提供しており、「サイトの必需品」を揃えた企業と言えます。わかりやすい大きな検索バーでドメインを検索すると、「.com」や「.org」のような主要ドメインに加え、「.life」や「.today」のような変わったものも表示されます。
Enomは特に低価格で知られているわけではありませんが、標準的なドメイン拡張子は13〜15ドル程度。また地域や業種に基づいてドメインを絞り込める機能も画期的です。カスタマーサポートも年中無休で利用でき、電話での問い合わせも可能です。EnomはGoDaddy同様、1998年に創業された歴史あるサービスです。
購入したドメインには、移管サポートが無料で付帯し、WHOISや商標保護のオプションも。また、プレミアムドメイン(数千ドルなどで販売される高価なドメイン)検索も、広く利用されています。
注意点として、ほとんどのアドオンやサービスは有料になります。
Enomの特徴
- 利用可能なドメイン拡張子一覧はわかりやすく、個性的なものも多数。場所や業種で絞り込むこともできる。
- セキュリティやメールなど、ドメインに関連する有料サービスあり。
- ドメインの移管は完全無料で、カスタマーサポートが対応してくれる。
- 一括ドメイン検索機能は、マルチサイトを作成する場合や類似ドメインをすべて取得したい場合に便利。
- 二要素認証をサポート。
8. Name.com
ドメインの代名詞といえば、Name.com。安価で他にはないドメインとメールアドレスの取得で知られています。複数のドメイン名を一括で検索したい場合にも便利です。リンク短縮ツールはName.comの目玉機能で、ビジネスに関連した独自の短いリンクを作成することができます。
多くのドメインが非常に手頃な価格で販売されており、特殊なドメインやプレミアムドメインをお探しの場合も、良い選択肢になるはずです。
Name.comは他にもいくつかのサービスを提供していますが、ドメイン購入の際に無料で付帯するサービスはほとんどありません。しかし、購入時に紹介されるサービスはどれも安価で(洗練されたサイトビルダーやホスティングなど)、アップセルも控えめです。月々数ドルでビジネス用のメールアドレスも利用できるため、検討してみてもいいかもしれません。
Name.comの強み
- 非常に手頃な価格でドメインを取得できる。気に入ったドメインを選択すると、さらにユニークなドメインの提案を見ることもできる。
- 決済プロセスは高速で、アップセルも控えめ。
- ドメインだけでなく、必要になるものもすべて一箇所で揃えられる(SSL、ホスティング、メールアドレスなど)。
- 専用のURL短縮ツールを利用して、リンクのクリック率を高めることができる。
- Google Workspaceとの統合で、サービスコストを削減し、すべてのGoogle Businessツールを利用できる。
- DNS管理、SNSアカウントへの転送、2段階認証などの気の利く特典あり。
まとめ
ドメインレジストラについて少し知っておくだけで、経費削減につながります。例えば、Namecheapは今回ご紹介した中で最も低価格でドメインを販売しており、UIも非常に優れています。Google DomainsとCloudflareはどちらも価格設定の透明性が高く、隠れた料金や将来の料金の値上がりなどを心配せず、安心して利用できます。
1つのドメインレジストラに絞ってお勧めするのは難しいですが、例えば一番使いやすいインターフェースを提供しているレジストラを選ぶのも手です。サイトを古く感じたり、ボタンや操作がわかりにくかったりすると、ドメイン設定の管理も面倒になる可能性があります。また、料金変動の有無や隠れた料金があるかどうかも、事前にしっかり確認しておくこと。二要素認証を利用できるかどうかも重要です。
おすすめのドメインレジストラはありますか?ドメインレジストラについてご質問があれば、以下のコメント欄でお知らせください。
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