この10年で劇的な変化を遂げている、検索エンジン最適化(SEO)。オンラインプレゼンスの重要性が高まるのにつれ、より多くの企業がSEOの強化に取り組んでいます。今回は、Kinstaがトラフィック403%増、月間セッション数400万超を実現するために実践した、SEOにまつわる60のヒントをご紹介します(この数字については、この記事の最後で詳しく見ていきます)。
これからご紹介するヒントを実践すれば、トラフィックを急増させ、競合他社を圧倒することができるはず。それでは、早速本題に入りましょう!
オンページSEO
1. SEOプラグインを導入する
WordPressサイトは、SEOプラグインを使って、検索エンジンに最適化することができます。Googleがページをクロールするのに必要なSEO要素を簡単に設定できます。
無料プラグインのYoast SEOが圧倒的な人気を誇りますが、他にも優れたSEOプラグインは多数あります。詳しくは、Rank MathとYoast SEOの比較記事や、おすすめSEOプラグインの記事をご覧ください。
Kinstaでは、Yoast SEOを採用しています(そのた、え、今回掲載するスクリーンショットは、ほとんどがYoast SEOの画面になります)。
優れたSEOプラグインの条件は、以下の通り。
- ページとキーワードの分析によって、質の高いコンテンツを作成できる
- メタディスクリプションの編集
- XMLサイトマップの自動生成
- パンくずリストの表示
- 構造化データのマークアップ
上記以外にも、さまざまな最適化機能があります。Yoast SEOは、500万回以上インストールされており、星評価も5つ星を獲得。WordPressのリポジトリから無料でダウンロードするか、WordPressの管理画面でインストールすることができます。
ステップ1. Yoast SEOを検索する
管理画面の「プラグイン」で「新規追加」を選択します。検索バーで「Yoast SEO」を検索しましょう。
Yoast SEOを見つけたら、「今すぐインストール」をクリックします。
ステップ2. Yoast SEOをインストール・有効化する
インストールが完了すると、ボタンが「有効化」に変わります。
これで、サイトにYoast SEOが導入されます。
ステップ3. プラグインの設定にアクセスする
プラグインを有効化すると、管理画面のサイドバーにSEOセクションが出現します。
このセクションで、Yoast SEOの設定を行うことができます。これについては、後ほど詳しくご説明します。
2. titleタグを最適化する
ブログ記事または固定ページのtitleタグには、メインキーワードを必ず含めましょう。以前は、検索エンジンで重要視されることから、可能な限りキーワードをタイトルの先頭に配置することが推奨されていましたが、2024年現在では、このアプローチは下火になりつつあります。
もちろん、titleタグの先頭に重要なキーワードを置くことは重要ですが、キーワードの関連性に加え、クリックスルー率(CTR)の最適化も重視され始め、より複雑になってきています。
タイトルに少し変更を加えるだけで、CTRが20%も向上したという事例もあるから驚きです。
例えば、このブログ記事のタイトルの一番最初に「SEO」というキーワードをもってきたのは、SEOの強化だけでなく、ブログ記事の内容を明確に読者に伝え、クリックスルー率を向上させることが狙いです。
titleタグのベストプラクティス
タイトルはピクセル数で制限されており、Googleでは最初の600pxしか表示されません。これを受けて、多くのSEOプラグインには、文字数カウントが搭載されています。
また、タイトルのスプリットテスト(A/Bテストとも)によって、CTRが高め、Googleにより関連性の高いコンテンツと認識される確率を上げることができます。ツールによっては、titleタグやメタディスクリプションをA/Bテストし、CTRを向上させることも。
また、titleタグの末尾に会社名を加えるかどうかも検討が必要です。Googleではtitleタグが変更されることもあり、タイトルの末尾にサイト名が追加されることはよくあります。
例えば、以下の記事のtitleタグは、「A Deep Dive Into WordPress Automatic Updates」。しかしご覧の通り、検索結果では、会社名「Kinsta」が追加されています。
会社名が入ってくると、文字数が変動するため、検索結果で表示されるtitleタグの長さは、短くなる可能性があることを念頭に置いてください。
WordPressでtitleタグを追加する方法
以下の手順で、Yoast SEOでtitleタグを設定することができます。Googleは、PC検索で半角で約65文字という制限があることは覚えておきましょう。この文字数を超えると、SERPにタイトルの全文が表示されない可能性があります。
3. メタディスクリプションを設定してCTRを高める
メタディスクリプションは、検索順位に直接影響を与えることはありませんが、CTRには影響します。わかりやすいメタディスクリプションは、SERPで他のページではなく、自分のページを選択するようにユーザーを誘導する効果があります。
CTRが高ければ高いほど、トラフィックが増加し、ユーザーがGoogleに直帰しない限りは、自分のコンテンツがヒットしたという強いシグナルが生まれ、検索結果でより上位に表示される可能性が高くなります。したがって、ある意味では、メタディスクリプションは間接的にSEOに影響すると言えます。
より良いメタディスクリプションの書き方については、動画での解説もご用意しています。
以前は、156文字程度に制限されていましたが、Googleが2017年12月に制限を320文字に引き上げ。その後、最終的には150〜170文字程度の長さになりました。
この文字数を超えると、SERPで表示されない可能性があります。 また、メタディスクリプションには、主要キーワードを含めること。Googleでは、検索結果に検索されたキーワードを太字で強調表示します。
例えば、Googleで「WordPressホスティング」と検索したとします。
Kinstaでは、メタディスクリプションに「WordPressホスティング」を含むブログ記事を公開しているため、以下のように、Googleの検索結果でキーワードが太字表示されます。
これによって、僅かながら他のページよりも目立つことができます。
ただし、Googleは検索クエリに基づいてメタディスクリプションを自動的に書き換えることがあり、入力した内容が常にSERPに表示されるとは限りません。以下のスクリーンショットは、Googleが検索クエリに一致するページ内の別のテキストを取得し、メタディスクリプションを書き換えた例です。
このように、異なるクエリが実行されると、ページのメタディスクリプションが変化します。
これは必ずしも悪いことではありません。Googleは常に検索結果をテストしているため、書き換えによって、そのページに関連性があることがより分かりやすくなるのが一般的です。
WordPressでメタディスクリプションを設定する方法
Yoast SEOで、エディターの下にある「スニペットを編集」をクリックすると、設定することができます。
WordPressでのメタディスクリプションの設定方法については、動画での解説もご用意しています。
4. 適切な見出しタグを使用する
Googleのクローラー(Googlebot)は、HTMLの見出しタグ(h1、h2、h3など)を検知し、コンテンツの関連性を判断します。一般的なベストプラクティスとしては、1つの記事または固定ページに1つのh1タグ、その下に複数のh2とh3を設けるというもの。
これは、重要度の階層と考えるとわかりやすいです。h1タグは最も重要な見出しであり、主要キーワードが含まれていなければなりません。h1以下の見出しにも、キーワード(またはロングテールキーワード)を含めるのが賢明です。
ただし、見出しの使い過ぎには要注意です。見出しは、あくまでコンテンツの読みやすさを向上させることが目的であり、キーワードを目立たせるためにただ盛り込めばいいというわけではありません。
WordPressでヘッダーを追加する方法
ほとんどのWordPressテーマは、コードに不備がなければ、固定ページや記事のタイトルが自動的にh1に割り当てます。その後、投稿や固定ページ内に他のヘッダー(h2、h3、h4など)を設定することができます。
クラシックエディターの場合は、ビジュアルエディターのドロップダウンを使ってヘッダーを作成します。
これで、Googleがヘッダーを読み取るのに必要なHTMLタグが選択したテキストに割り当てられます。ブロックエディターでは、ヘッダーブロックを使用します。
もちろん、HTMLタグを手入力で追加することも可能です。
5. 長文コンテンツの作成を検討する
「コンテンツの長さは、検索順位には影響を与えない」というSEOの噂は、耳にしたことがある方もいるのでは。
他の競合サイトが2,500語の記事を投稿しているからと言って、無理矢理2,500語の記事を書いても意味がありません。ユーザーが求めているものは、自分の疑問に簡潔に答えてくれるコンテンツです。
この良い例になるのが、レシピサイト。読者の関心は材料と調理手順。しかし、そのレシピにまつわる過去の思い出などが長尺で語られており、肝心の情報が埋もれてしまっているなんてことはよくあります。大体は、文字数稼ぎが目的です。
ただ文字数の多いコンテンツは、検索上位に表示されることはありません。
では、長文コンテンツは作成する必要はあるのでしょうか。答えは「イエス」。長文のコンテンツは、間接的に表示順位を上げる効果があります。
まず、長文コンテンツは、必然的により包括的な内容になる傾向にあります。つまり、そのコンテンツの権威性を高めるのに役立つサブトピックを網羅している可能性が高いということ。
もう1つのメリットは、ターゲットキーワードだけでなく、複数のロングテールキーワード(3、4語の単語を組み合わせて入力される検索キーワード)でも表示される可能性があるということ。
時には、数百の人気検索キーワードでヒットすることもあり得ます。ロングテールキーワードからのトラフィックは、メインキーワードより多くなる可能性があるため、包括的なコンテンツは良いこと尽くめ。
Kinstaのブログを読んだことのある方ならお分かりかと思いますが、私たちもこの記事のような情報満載のコンテンツの制作を大切にしています。
ただし、長文コンテンツがすべてのサイトに効果的とは言えません。例えば、ニュースサイトの場合は、旬なコンテンツを素早く発信することの方が重視されます。
6. 信頼性の向上につながるページを作成する
質の高いサイトには、共通して重要なページを持っています。このページがなければ、信頼性に欠けるウェブサイトと判断されてしまう可能性があるため、要注意です。
「E-E-A-T」は、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼)の頭文字をとった、Googleの品質評価ガイドラインで、近年SEO担当者の間で注目されています。基本的には、この4つの要素を意識し、権威と信頼を発揮するニッチな分野を極めたウェブサイトが良いとされる考え方です。
Googleは、コアアップデートの影響を受けるサイトは、E-E-A-Tを重視すべきと公言しており、このガイドラインがGoogleのアルゴリズムがいかに重要であるかを示しています。
したがって、最低限、以下のページは必ず作成しておきましょう。
- 会社概要ページ:会社やブランド紹介、理念、提供サービスなどの基本情報が記載されたページ。また、創業までの道のりなども記載することで、コンテンツにストーリ性を出すことができる。
- お問い合わせページ:住所(物理的なオフィスがある場合)、電話番号、メールアドレスなどの連絡先を記載することによって、実在する人物によってサイトが運営されることがわかり、信頼性が高まります。また、製品やサービスに関する質問を簡単に問い合わせることができるため、売り上げアップにも。
- 法的ページ(情報開示、プライバシーポリシー、利用規約など):法的ページは、制作するコンテンツの種類によって異なります。ブログ記事などを通じて何らかのアドバイスを提供したり、アフィリエイトリンクを設置したりする場合は状況開示ページ、ユーザーデータを収集するサイトでは、地域によってGDPRまたはCCPAに準拠していなければなりません。製品やサービスをオンラインで販売する際には、利用規約を掲載したページを用意するのが賢明です。
これ以外にも、ソーシャルプルーフ(社会的証明)を導入することで信頼性が高まり、SEO対策につながります。SNSアカウントへのリンクや、ユーザーや顧客からのレビューを掲載した「お客様の声」ページなどが効果的です。
オフページSEO
7. 質の高い被リンクを増やす
被リンクは、検索エンジン誕生初期、Googleでウェブページを順位づけするための重要な指標でした。各リンクは、リンク先のページに価値(ページランク)を与え、Googleはそのページの権威性を判断するために使用していました。
しかし、これは簡単に工作することができ、サイトを検索結果で上位表示させようとするSEO担当者の操作によって、スパムが大量発生する結果に。
例えば、相互リンクで被リンク数を大量に獲得しているサイトは「リンクファーム」と呼ばれ、この戦略の一環で生まれたもの。また、リンクを貼ることだけを目的とする記事配信サイトも登場し、同じ記事が異なるバリエーションで複数投稿されるようになりました。
これによって、Googleはこのような戦略を講じるウェブサイトを特定し、ペナルティを与えるために、数年かけてアルゴリズムを構築して、微調整を行いました。これがきっかけとなり、SEOの役割は、単にシステムを利用することから、真に質の高いウェブサイトを構築することへと変化を遂げました。
今日もリンクは重要な要素ですが、Googleは現在、何百もの要因をもとに表示順位を決定しているため、表示順位への影響力は大幅に減少しています。
Google検索品質部門のDuy Nguyen氏も、「ランキング要因としての被リンクは、Google検索が生まれた何年も前と比較すると、その影響力はかなり少なくなっている」と述べています。
とは言え、被リンクがまったくSEOに影響しないというわけではありません。サイトにリンクしているドメインの数が増えていくことは、そのサイトの人気を示す良い指標となります。ただし、リンク先のサイトの「量」よりも「質」がはるかに重要です。
検索エンジンは、被リンクの質と関連性を評価するため、単にリンク数を増やしても期待する効果は得られません。信頼できて質の高いコンテンツを作成し、自然とリンクが集まるというのが理想的です。
もちろん、これは簡単にできることではありません。他の人にリンクを貼ってもらうためのヒントを見てみましょう。
被リンクプロファイルの概要を把握するには、Ahrefsがおすすめです。サイトへの被リンクの総数、参照ドメインの数、オーガニックランキングキーワードなどを確認することができ、被リンク通知機能も画期的です。
下のスクリーンショットでは、SSD(ソリッドステートドライブ)に関するKinstaのブログ記事が、権威性の高いHubspotのページに表示されていることがわかります。
被リンクには、量よりも質が求められることはお分かりになったはず。これを踏まえ、以下のようなことを実践すれば、ニッチに関連する企業やユーザーと関係性を築くことができます。
ポッドキャストに出演する
質の高いインバウンドリンクを獲得するのに確実な方法の1つは、自社で専門とするトピックを扱い、ターゲットとするユーザー層向けのポッドキャストに出演すること。
では、具体的にどのようにインバウンドリンクが発生するのでしょうか。
ポッドキャストには、通常各エピソードの専用ページがあり、エピソードの概要、ゲスト名、エピソード中に取り上げられたリソースへのリンクなどが掲載されます。
リンクを通じて、ポッドキャストを聴くユーザーがゲストやその会社についてさらに理解を深めることができます。これは、ポッドキャストで見られる標準的なアプローチです。
インバウンドリンクを活用してソーシャルシグナルを高める
また、サイトにリンクしてくれているページをSNSで共有するのも手です。これによって、ソーシャルシグナルが構築され、そのページの権威性を高めることができます。権威性の高いサイトからのリンクはSEOにも効果的で、Win-Winの関係に。
つまり、時間を割いてリンクしてくれた他社のコンテンツを共有することで、自社にもメリットがあります。また、コンテンツライターにも積極的に連絡を取り、自社の記事を紹介してもらいましょう。
競合他社をリンクしているサイトを見つける
他のサイトに自社のコンテンツへのリンクを貼ってもらうことは、難易度が高いですが、すでに競合他社のコンテンツをリンクしているサイトは存在しているはず。どのようなサイトが類似コンテンツをリンクしているのかを調査することで、同じようにリンクを獲得できる可能性があります。
SpyFuのようなフリーミアムツールを使用すると、無料で毎日数件のウェブサイトをチェックできます。また、Ahrefsなどで、特定のページやドメイン全体に紐付くリンクを確認することも。
8. アウトバウンドリンクを確認する
状況によっては、自社サイトとリンク先のサイトとの関係を強調しなければならないことがあります。例えば、リンク先のサイトから報酬を得るために、コンテンツ内にアフィリエイトリンクを設置している場合。アフィリエイトリンクは不自然なものとして認識されるため、SEO的価値はありません。他のサイトへリンクするスポンサーバナーにも同様のことが言えます。
<a>
タグの中で、次にご紹介するrel属性を使用すると、検索エンジンにリンクの扱い方を伝えることができます。
dofollowリンク
dofollowはrel属性ではありませんが、いわゆる一般的なリンクを意味する言葉として広く知られています。
デフォルトでは、作成したリンクはすべてdofollowリンクで、Googleがサイトを分析する際には、このタイプのリンクをクロールします。dofollowリンクは、リンク先のページからリンクジュースを受け取ることができるため、SEOに効果的な権威付けに役立ちます。
インターネット上で「被リンクを増やす方法」などという表現は聞いたことがあるはず。これはつまり、「権威性の高いサイトからのdofollowリンクを増やす方法」と言い換えることができます。
nofollowリンク
nofollowリンクは、以下のようにrel属性が「nofollow」であるリンクを意味します。
<a href="https://kinsta.com" rel="nofollow">私のリンク</a>
nofollow属性は、検索エンジンのクローラーに対して、そのリンクを無視するように伝えるものです。それならnofollowリンクは不要なのでは?と思う人もいるかもしれませんが、そうでもありません。権威がなく、検索順位に影響を与えないとしても、トラフィックには良い影響を与えます。
nofollowリンクは、リンク先のサイトから要望を受けてリンクを設置する場合に使用されるのが一般的です。これは、リンクがページ間の価値を渡すもので、何の工作もなく発生するためです。リンクを獲得するためにサイトを操作することは、Googleのガイドラインに反し、無視すればペナルティを課せられかねません。自然な被リンクプロファイルには、dofollowリンクとnofollowリンクが良い比率で存在するものです。
WordPressでnofollowリンクを追加する方法
WordPressでnofollowリンクを追加する方法についての解説は、オンライン上に多数ありますが、以下、簡単にご紹介します。
Gutenbergエディターで投稿を開き、リンクを挿入したいアンカーテキストを選択し、リンクアイコンをクリックすると、下のようなメニューバーが表示されます。
「検索エンジンはこのリンクを無視する必要があります(nofollowとしてマーク)」をオンにすればOKです。
スポンサーリンク
スポンサーリンクには、以下のように「sponsored」のrel属性が含まれ、その名の通りリンクがスポンサーのものであることを示すために使用します。
<a href="https://kinsta.com" rel="sponsored">私のリンク</a>
スポンサーリンクは、有料キャンペーンの一環で使用されるのが一般的で、その目的はリンク先のページから価値を渡すことではなく、トラフィックの促進にあります。価値を渡すリンクにお金が発生することは、Googleのガイドラインに反するため、スポンサーリンクにはsponsored属性を使用することが重要です。
UGCリンク
UGC(User Generated Content)リンクは、rel属性に「ugc」を含みます。
<a href="https://kinsta.com" rel="ugc">私のリンク</a>
このリンクは、一般ユーザーが作成したリンクに使用され、ブログのコメント欄やフォーラムに貼られたリンクに追加されるのが通例です。
9. アフィリエイトリンクにsponsored属性を使用する
ブロガーの多くがアフィリエイトリンクを使用しています。アフィリエイトリンクは、ウェブサイト間で報酬、商品の紹介やアカウント登録を追跡するのに使用されます。
しかし、Googleが必要なrel属性を持たないアフィリエイトリンクは好まれません。サイトによっては、アフィリエイトリンクが多すぎるという理由でペナルティを受けることも。アフィリエイトリンクを安全に使用するには、このsponsored属性を必ず使用してください。
WordPressでアフィリエイトリンクを管理する方法
アフィリエイトリンクにsponsored属性が付いているかを確認するには、Pretty LinksやThirstyAffiliatesなどのプラグインが便利です。
なお、Googleでは、nofollow属性の使用は問題ないとしており、すでにnofollowを使用している場合は、リンクの更新は不要です。
Pretty Linksを使うと、sponsored属性付きのシンプルで短いアフィリエイトリンクを作成し、301でリダイレクトすることができます。手順は、管理画面から「Pretty Links」>「Options」に移動して、簡単な設定を行うだけでOK。
ドロップダウンメニューから、リダイレクトの種類を選択し、「Enable No Follow」と「Enable Sponsored」にチェックを入れてください。これで、アフィリエイトリンクにnofollowとsponsored属性が付きます。nofollow属性を追加すると、検索エンジンが、自然なリンク(dofollow)でないことを認識します。
10. 内部リンクを最適化する
内部リンクとは、あるページや記事から、同じサイト内にある別のページや記事へのリンクで、SEOだけでなく、サイトのナビゲーションとしても重要です。通常は、自社で作成した他のコンテンツを参照したり、ランディングページにリンクしたりする際に使われます。Mozが内部リンクの重要性を的確に説明していますが、簡潔にまとめると、以下の通りです。
- ユーザーがサイト内を移動するのに役立ち、より多くのコンテンツを閲覧するきっかけを与え、結果としてサイトでの滞在時間を伸ばす効果がある。
- コンテンツに階層を確立することで、サイトの構成を改善できる。
- リンクを通じて価値を渡すことで、サイト全体の権威性を高めることができる。
Kinstaでは、各投稿や固定ページに、少なくとも3〜5つの内部リンクを追加することをおすすめします。コンテンツの長さによっては、5つ以上あってもいいでしょう。
WordPressで内部リンクを追加する方法
以下、WordPressで内部リンクを追加する手順を見てみましょう。
ステップ1. アンカーテキストを選択する
まずは、リンクを挿入したいテキスト(アンカーテキスト)を選択し、リンクボタンをクリックします。クラシックエディターでは、以下のように、メインツールバーに表示されます。
ブロックエディターの場合は、段落ブロックの上部にある小さなツールバーにあります。
どちらのエディターでも、リンクボタンをクリックすると、小さなテキストボックスが出現します。
ステップ2. リンクするコンテンツを探す
テキストボックスに、リンクしたい投稿や固定ページのタイトルを入力し始めると、利用可能なコンテンツが予測表示されます。クラシックエディターでは以下のようになります。
ブロックエディターでは、以下の通り。
該当のコンテンツを見つけたら、タイトルをクリックすると、リンクが挿入されます。
11. リンク切れを修正する
Googleだけに限らず、リンク切れは好まれません。リンク切れは、ユーザー体験の質を低下させ、リンクジュースの流れが妨げれるため、検索結果での順位に影響を与える可能性があります。リンク切れには、以下3つのリンクで見られます。
- アウトバウンドリンク:サイトから別のサイトに紐付いているリンク
- 内部リンク:1つのページから同じサイト上の別のページに紐付いているリンク
- インバウンドリンク:別のサイトからページに紐付いているリンク
アウトバウンドリンクと内部リンクのリンク切れ
サイトのリンク切れを検出して修正する方法はいくつかあります。まずは、Google Search Consoleを使用する方法。この機能は、Google Search Consoleを使用するメリットの1つに挙げられます。「カバレッジ」セクションのエラーと「設定」セクションの無効なクロールリクエストを確認してください(詳しい方法はこちら)。
また、リンク切れを検出してくれる無料・有料ツールも。例えば、Online Broken Link Checkerは無料で利用でき、ページをクロールして、リンク切れを起こしているリンクを検出してくれます。
Ahrefsには、リンク切れを起こしているサイト上のアウトバウンドリンクを検出するリンク切れチェックツールがあります。最大10のリンク切れ、リンク切れの数、dofollowリンクの割合を確認することができ、リンク切れの状況を把握するのに便利です。すべてのデータを閲覧するには、有料プランの購入が必要です。
また、Googleがページをクロールするように、クローラーを使用してサイト上のページをクロールする方法もあり、リンク切れに起因するクロールのエラーも検出できます。Screaming Frogは、一部機能に制限がありますが無料で利用でき、有料版もあります。非常に便利なツールですが、その操作はやや複雑になるため、SEO初心者は使用方法に目を通しておくことをおすすめします。
リンク切れに役立つWordPressプラグインもありますが、サイトのパフォーマンスを低下させる傾向があり、あまり推奨されません。
インバウンドリンクのリンク切れ
外部サイトからのリンクは自分で管理することができないため、たとえ見つけても修正が困難なことも。先ほど挙げたAhrefsのリンク切れチェックツールは、無料で最大10のリンク切れを確認できますが、当然ながら有料ツールの方が高機能です。特に、長年運用されている大規模なサイトでは、時間をかけてリンク切れのリストを構築されていく傾向にあるため、月額の利用料金を支払う価値はあるかもしれません。
リンク切れがリスト化されたら、リンク元のサイトに連絡を取り、リンクを更新してもらうか、正しいURL(または適切なページ)への301リダイレクトの設定をお願いしましょう。これによって、リンクジュースの流れが回復し、ページが活性化され、検索順位を上げることができます。
12. 外部リソースに惜しみなくリンクする
内部リンク同様、他のウェブサイトのページもリンクすることで、扱うトピックの情報をさらに深めることができます。例えば、自社のサイトでは扱っていない特定のテーマに関する詳細な解説記事をリンクするのは良いアイデアです。外部コンテンツの参照リンクを追加することで、訪問者にさまざまなトピックについて理解を深める手段を提供することができ、コンテンツがユーザーにとって優れたリソースになります。ひいては、検索結果で上位表示される可能性も高まります。
また、他社に連絡を取るきっかけも生まれます。記事の中で他社のリソースをリンクしたら、公開後にメールでその旨をお知らせしたり、Twitterなどで記事の共有をお願いしたりしましょう。他社がオンラインで記事を共有してくれれば、その投稿を通じてトラフィックを誘導することができます。Kinstaではよくこの手法を利用しています。
各コンテンツには、少なくとも2つの外部リンクを盛り込むことをおすすめします。この際、ちょっとした小技として、リンクを新規タブや新規ウィンドウで開くように設定すると、自社の元の記事をそのまま残すことができ、訪問者をサイトに留まらせることができます。
この手法を好まない人も中にはいるかもしれませんが、訪問者が外部サイトに移動し、後になって元の記事を思い出して、再訪問することを促すことができます。
WordPressで外部リンクを新規タブで開くように設定する方法
ブロックエディターを使用している場合は、リンクを選択し、ドロップダウンリストの矢印をクリックして、「新しいタブで開く」をオンにすればOKです。
クラシックエディターで、リンクを新規タブまたはウィンドウで開くように設定する手順は以下の通り。
ステップ1. リンクの設定を開く
クラシックエディターで記事または固定ページを開き、編集したいリンクを探します。ブロックエディター同様、「リンク設定」を開きます。
鉛筆のアイコンを選択して、リンクを編集します。
ステップ2. 「リンクを新しいタブで開く」チェックボックスを選択します。
次に、歯車のアイコンをクリックして、「リンク設定」を開きます。
URLとリンク文字列の下にある「リンクを新しいタブで開く」にチェックを入れたら完了です。
これで、リンクのHTMLタグにtarget="_blank"
が追加され、以下のようになります。
<a href="https://kinsta.com" target="_blank">Kinsta</a>
必要に応じて、テキストエディターでHTMLタグを直接挿入しても実行可能です。
13. 長文コンテンツにアンカーリンクを設置する
長尺のブログ記事などには、アンカーリンクが設置されているのが一般的です。アンカーリンクによって、記事のさまざまな項目に飛ぶことができます。Kinstaブログでは、記事の目次にアンカーリンクを使用しています。
アンカーリンクは、探している情報を素早く見つけるのに便利で、読者のユーザー体験を向上させます。長文コンテンツの中から一部の項目だけを確認したいユーザーは、スクロールの手間を省くことができます。
さらに、アンカーリンクは以下のように、検索結果でタイトルの下にGoogleサイトリンクとして表示されることも。
特定の情報を探しているユーザーがタイトルを見逃しても、アンカーリンクの1つに目が止まり、リンクをクリックしてくれるかもしれません。
これは、オーガニック検索でトラフィックを増やすのに役立ちます。ブログ記事にアンカーリンクを設置する方法はこちらをご覧ください。
14. 便利なサイトフッターを設置する
フッターリンクは、ウェブサイト上のすべてのページに表示されることから、欠かせない要素です。フッターリンクには、ユーザーがサイトをスムーズに移動できるよう、また検索エンジンにアピールできるよう、重要なページへのリンクを設置すること。
核となるページを作成することで、GoogleとE-E-A-Tに対する認識を向上させることができるというのは、先ほどご説明しました。訪問者は重要なページにはフッターからアクセスできることを期待しているため、まずは主要なページを含めることが良いスタートになります。
また、忘れてはならないのは、リンクはページ間の価値を渡すものであること。フッターリンクがサイト全体に適用されるため、主要なページのリンクを設置することで、Googleに重要なページを明示することができます。
Kinstaのウェブサイトのフッターには、「会社概要」や「お問い合わせ」、「プライバシーポリシー」などの重要なページがリンクされています。
WordPressでデフォルトのリンクを削除する方法
ウェブサイトの一番下に、必要のないリンクが表示されていることがあります。例えば、WordPressサイトに共通して表示される「Powered by WordPress」リンク。もう1つは、テーマ開発者のサイトにリンクされたクレジットです。
もちろん、このリンクが悪であるというわけではありませんが、プロフェッショナルなサイトでは、見栄えが損なわれることに。また、すでに触れていますが、リンクはSEOに大きな影響を与えます。
したがって、不要なリンクは削除しましょう。フッターから「Powered by WordPress」クレジットを削除する方法はこちらをご覧ください。テーマのクレジットが表示されている場合は、WordPressカスタマイザーで削除することができます。
また、テーマのfooter.phpファイルで削除するという手もありますが、カスタマイザーで行うのが得策です。
15. ネガティブSEOを考慮する
ネガティブSEOへの対策は、あまり知られていませんが、極めて重要です。
一般的にSEOでは、他のサイトから被リンクを獲得することで、ドメインやページの権威性を高めることができます。リンクの操作はGoogleのガイドラインに反するため、リンクスキーム(不正な方法でリンクを増やす行為)を行っていると指摘されれば、ペナルティを課せられる可能性があります。
これを逆手に取った手法が、ネガティブSEO。対象となるサイトの評価を下げるため、誰かが大量のリンクを追加して検索結果を操作しているように見せかけるというものです。ターゲットとなったサイトはペナルティを受け、結果としてトラフィックを失ったり、検索結果から除外されたりすることがあります。
そのため、被リンクプロファイルの監査は不可欠。被リンクが急増したり、アダルトサイトのアンカーテキストなどを用いた不自然なリンクを見つけたら、すぐに調査しましょう。
以下は、とある企業サイトの例です。自社サイトに紐付く悪質な被リンクが20万以上検出され、完全に対処するまでに2年以上かかったと言われています。
残念ながら、何者かによって、悪意ある被リンクを作成されることを未然に防ぐことはできません。これに対して、GoogleとBingは、検索エンジンが無視すべきURLやドメインを強調表示できるリンク否認ツールを提供しています。
テクニカルSEO
16. 適切なドメインを選択する
これについては、2つの側面があります。
wwwあり・なし
ウェブサイトの立ち上げ時には、SEOへの影響を考慮し、ドメインにwwwが必要かどうかを検討する人も多いでしょう。一言で言えば、wwwありのドメインにSEO上のメリットは特にありません。とは言え、wwwなしのドメインが必ずしも答えというわけではなく、wwwありのドメインを使用する状況として、以下が挙げられます。
- 以前はwwwありのドメインが標準であり(現在はそうでもなく、Kinstaはwwwなしのドメインを使用しています)、今になって変更すると余計な問題が発生する可能性があるために、wwwありのドメインを現在も使用している。
- ドメインネームシステム(DNS)レコードにwwwを使用したい、アクセス数の多い大企業のサイト。ネイキッド(wwwなし)ドメインには、フェイルオーバーが行われた際にトラフィックをリダイレクトするためのCNAMEレコードを追加することができない。この課題については回避策あり。
つまるところ、wwwありドメインとwwwなしドメインのどちらを選択するかは、個人の好みの問題ということになります。短いURLを好む場合は、ネイキッドドメインが賢明です。
いずれにしても、どちらかでしかアクセスできないように、リダイレクト設定を行うことをお忘れなく。例えば、「www.kinsta.com」にアクセスすると、「kinsta.com」にリダイレクトされるようになっています。
以前は、Google Search Consoleで検索結果に表示される優先ドメインを設定することができましたが、この機能は2019年に廃止されています。現在は、構造化データのマークアップなど、サイトから収集した情報に基づいて、どちらのバージョンが望ましいか判断することができます。
サイトマップの提出も効果的です。これについては、後ほど詳しくご説明します。
重複したURLを避ける
前述のように、URLは1つのバージョン(wwwあり、またはwwwなし)にしかアクセスできないようにリダイレクトを設定し、ユーザーやクローラーを正しいURLに誘導しなければなりません。また、大文字と小文字の区別などの要素も考慮する必要があります。例えば、以下の2つのURLは、同じコンテンツを読み込むにもかかわらず、検索エンジンでそれぞれ別ページとして認識される可能性があります。
kinsta.com/about-us/ kinsta.com/About-Us/
末尾にスラッシュがあるかないかも同様です。
kinsta.com/about-us/ kinsta.com/about-us
また、プロトコルの違いも。
https://kinsta.com/about-us/ http://kinsta.com/about-us/
このような重複は、結果として同じページが互いに競合しあうことになり、SEO上好ましくありません。
リダイレクト
重複したURLを正しいURLにリダイレクトすることで、ランキングシグナルが1つのバージョンに送信されるようになり、ページが検索結果に適切に表示される確率が高くなります。
リダイレクトルールを設定することで、異なるバージョンにアクセスしたユーザーを正しいページに確実に誘導することができます。
リダイレクトの設定方法について動画での解説もご用意しています。
Googleがどのページを検索結果に表示するかを確認するには、手作業またはプラグインでサイトにcanonicalタグを追加してください。
17. フレンドリーなURLを使用する
サイトで公開するページのURLが、SEOの観点から好ましくなく、変更した方が良い場合があります。
例えば、以下のURLスラッグでは、これがどのようなページであるかがわかりません。
https://kinstalife.com/blog/blog-post-11/
Googleでは、短く、ページの内容(ページタイトルなど)が含まれる以下のようなURLが好まれます。
https://kinstalife.com/blog/seo-tips/
URL構造については、以下のようなベストプラクティスが見逃せません。
- ユーザーが内容を把握できるようにする(ページIDや関連性のない文字列は避ける)
- 常に小文字を使用する
- 単語はハイフン(-)を使って区切る
- 前置詞や連結動詞(名詞や形容詞を必要とする動詞)、記号などは省略する
URLの最適化についてはこちらで詳しくご紹介しています。
WordPressでフレンドリーなURLを作成する方法
WordPressデフォルトのパーマリンク(URL構造)は、実はあまり美しくありません(サイトのURLを変更する方法はこちら)。
WordPressの管理画面で「設定」>「パーマリンク設定」に移動すると、投稿名を使用したパーマリンク構造に変更することができます。
ただし、投稿を公開した後にパーマリンク構造を変更すると、変更前のリンクがすべて壊れる可能性があるため、注意が必要です。
古いサイトのパーマリンク構造を変更するには、MyKinstaのリダイレクト機能を使用するか、Permalink Manager Liteなどのサードパーティ製プラグインを使って、以前のURLを新URLにリダイレクトするように設定してください。
Kinsta以外をご利用の場合は、以前のURLを新たなパーマリンクにリダイレクトするよう、.htaccessファイルを編集してください。
18. SSL証明書をインストールする
Googleは、HTTPSがランキング要因であることを公表しており、HTTPSは、Googleのページ体験の指標の1つでもあります。これについては後ほど詳しくご説明します。
これには、サイトにSSL証明書をインストールすることが不可欠。小さな要因の1つに過ぎないかもしれませんが、HTTPSはインターネットの標準プロトコルです。SSL証明書のないサイトでは、ChromeやFirefoxなどのブラウザで、「安全でないサイト」と認識され、ユーザーに警告が表示されます。
WordPressにSSL証明書をインストールする
Kinstaでは、Cloudflare統合によって、サイトが自動的に保護され、ワイルドカード対応のSSL証明書を無料で使用することができます。つまり、SSLを自分で設定する必要がありません。
Kinsta以外をご利用で、サイトにSSL証明書を導入していない場合は、『WordPressサイトのHTTPからHTTPSへの切り替え徹底解説』をご覧ください。
19. XMLサイトマップを作成する
XMLサイトマップは、Google、Bing、Yandexなどの検索エンジンが、サイトの階層と構造を理解し、適切にクロールするために使用されます。必須ではありませんが、サイトマップがあれば、サイトに関するより多くのレポートデータを取得できるため、作成するのがおすすめです。XMLサイトマップは、検索エンジンにサイトの構造を明確に伝えることができ、Googleサイトリンクを獲得できる確率が高まります。
WordPressでXMLサイトマップを追加する方法
Yoast SEOプラグインは、サイトマップファイルを自動的に生成してくれます。以下、手順をご紹介します。
ステップ1. XMLサイトマップの設定をオンにする
Yoast SEOがすでにインストールされていると仮定します。WordPressの管理画面で「SEO」>「一般」でサイトマップファイルを生成します。「XMLサイトマップ」のスイッチがオンになっていることを確認しましょう。
これだけで、サイトマップが自動作成されます。
ステップ2. サイトマップをテストする
自動生成されたファイルが正しく作成されているかどうかをテストしましょう。sitemap_index.xmlをドメインに追加すると、サイトマップのインデックスを確認することができます。
https://domain.com/sitemap_index.xml
すると、以下のような画面が表示されます。
インデックス内のサイトマップをクリックすると、各ファイルで参照されているURLを確認することができます。
このファイルをGoogleとBingに送信して、インデックスとクロールを効率化する方法については、次のセクションで見ていきます。また、WordPressのサイトマップの使用方法はこちらをご覧ください。
20. Google Search Consoleにサイトマップを登録する
XMLサイトマップファイルを作成したら、Google Search Consoleに送信し、サイトの状態に関する追加情報にアクセスできるように設定しましょう。なお、Google Search Consoleのアカウントは作成済みであることを前提とします。検索エンジンにウェブサイトを送信する方法はこちらでご紹介しています。Google Search Consoleで、「インデックス」セクションの「サイトマップ」をクリックし、先ほどのようにサイトマップファイルの場所を貼り付けて、「送信」をクリックします。
すると、送信・インデックスされたページと投稿の数が表示されます。これで、Googleがサイトマップファイルを定期的に自動クロールしてくれるように。
21. Bing Webマスターツールにサイトマップを登録する
Google Search Consoleと同じように、Bing Webマスターツールにもウェブサイトを送信しましょう。
Googleアカウントを作成済みで、Google Search Consoleで認証済みであれば、同じGoogleアカウントでBing Webマスターツールを認証することができます。
ログインしたら、サイドメニューから「サイトマップ」に移動し、右上の「サイトマップを送信」ボタンをクリックしたら、フィールドにサイトマップのインデックスURLを貼り付けましょう。
また、Bing WebマスターAPIの一部であるBingのURL Submission APIを使って、URLを送信する手もあります。これは、APIキー、またはOAuth 2.0のどちらかを使用します。これによって、一括でURLを送信できるようになるため、1日に何百ものURLを生成するニュースサイトなどには打ってつけです。
SEO対策の成果を確認する方法については、動画での解説もご用意しています。
22. インデックスの高速化のためにクロールをリクエストする
サイトにコンテンツを公開すると、通常Googleがコンテンツをインデックスするクロール速度(クロールレート)を決定します。これには、数分から数時間、数日かかることがあります。
これとは別に、Google Search Consoleのインデックス登録リクエスト機能で、個々のページのインデックスをGoogleに依頼する方法があります。
この機能は画期的で、ページの更新を行った後、ページの表示順位の変化を確認することができます。ただし、しばしば遅延が発生するため、更新後インデックスされるまでには少し時間がかかることがあります。
Googleは、インデックス登録リクエスト機能に依存しないように勧告しています。Googlebotは、サイトやXMLサイトマップをクロールして新規ページを高度に検出することができるため、ページがインデックスされない場合、他のページに問題がある可能性があります。
Google Search Consoleで、サイドバーの「サマリー」にある「URL検査」を選択し、インデックス登録をリクエストしたいページのURLを貼り付け、Enterキーを押しましょう。
賢い使い道としては、このURL検査ツールを使って、定期的に最もアクセス数の多いページをチェックしてインデックスエラーを特定し、検索結果でページが適切に表示されるようにすること。
Google Search Consoleがリクエストを受け付けると、以下のような確認メッセージが表示されます。
23. クロールエラーを確認する
クローラー(検索エンジン、ボットなど)がページに到達できないと、クロールエラーが発生します。原因はリンクが正しく設定されていなかったり、削除したコンテンツのリダイレクトが行われておらず、リンク切れを起こしていたり(詳しくはこちら)、サーバーがクロールリクエストに応答できていなかったりなど、さまざまです。
クロールエラーは、Google Search Consoleで確認することができます。「ページ」画面には、サイトのクロール中に発生したエラーの詳細レポートが表示されます。
エラーをクリックすると、発生元のURLがいくつか表示され、各リンクの横にあるURL検査(虫眼鏡)のアイコンをクリックすると、GoogleがどのようにそのURLを検出したのかを詳しく確認できます。
ここで、Googleがリンク切れを最初に見た場所、つまり参照元ページを確認することができます。
リンク切れを起こしているサイトに連絡を取り、更新をお願いするか、リンク元が自社のページであれば、自分で更新しましょう。また、リンク切れのURLから、正しいURLへの301リダイレクトを設定することも可能です。
Google Search Consoleには、その他のクロールエラーを表示する別の便利ツールもあります。左側のメニューから「設定」に移動し、「クロール」セクションの「レポートを開く」をクリックします。
「レスポンス別」セクションには、クロールリクエストの種類の内訳が表示されます。クリックして、関連エラーを確認すると、詳細情報がわかります。
標準的なクロールリクエストである「OK(200)」と「Not modified(304)」以外のエラーはすべて確認しておきたいところ。
先ほどと同様に、URLを検査してエラーの原因を把握し、修正しましょう。
24. Googleがページをクロールできているかを確認する
クロールはインデックス、そしてインデックスはSEOの鍵を握っています。Googleがページをクロールしなければ、インデックスされない、つまり検索結果に表示されないことを意味します。
幸い、Google Search ConsoleのURL検査ツールは、ページが正しくクロール、インデックスされているかどうかも確認することができます。
確認したいページのURLを上部の検索バーに貼り付けると、GoogleがURLを検出した方法、最後にクロールされた日時、ユーザーが指定した正規URLとGoogleが選択した正規URLなどの情報が表示されます。
25. Googleがクロールしたデータを確認する
加えて、GoogleがインデックスされたページのHTMLをどのようにレンダリングしたかをチェックすることも可能で、コンテンツやリンクが適切にインデックスされたかどうかを確認できます。
Google Search ConsoleのURL検査ツールを使用した後、「クロール済みのページを表示」をクリックしてHTMLを確認し、コピーしてテキストエディターで開くか、検索ツールを使用して特定のコンテンツやリンクが表示されているかどうかを確かめましょう。
「スクリーンショット」タブでは、ページがどのようにレンダリングされたかのスナップショットを確認できますが、フォールドの上にしか表示されません。完全にレンダリングされたページを確認するには、HTMLをHTMLテストツールにコピー&ペーストしてください。これで、Googleがクロールできる範囲がわかるため、クロールに関する問題を特定することができます。
26. 構造化データを活用する
「構造化データ」や「構造化マークアップ」という言葉は、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。構造化データとは、検索エンジンに強調スニペットを通じて、そのページの構造や内容をよりわかりやすく伝えるためのコード。
SERPでレビューの横に表示される星評価は、構造化データによるものです。これは、SERPで他のページと差をつけるのに便利で、CTRを劇的に増加させる効果があります。星評価が、その企業への関心、または製品やサービスも購入したいという意思決定に影響を与えないと回答する消費者は、わずか6%(BrightLocal調べ)。構造化データを利用しない手はありません。
構造化データを活用すべきもう1つの重要な理由は、ビジネスの内容やウェブ上での位置付けをGoogleがより理解できるようにためです。
これにより、自社のナレッジパネル(検索結果ページの右上に表示される情報ボックス)が確立され、ブランド検索のCTRが向上し、競合他社のカルーセルなど、他のエンティティ固有の検索結果でサイトが表示されるようになります。
WordPressで構造化データを追加する方法
多くのWordPressテーマには、構造化マークアップがコード化されていますが、中にはそうでないものもあります。Googleのスキーママークアップ検証ツールを使って、サイトやブログ記事をテストすることができます。
基本的には、画面右側に「0 ERRORS」の文字とともに何らかの結果が表示されるのが理想的で、空白の場合は、サイトに構造化データのマークアップがないことを意味します。
Yoast SEOには、いくつかの構造化データが組み込まれています。WordPressの管理画面で、「SEO」の下にある「検索での見え方」に移動し、組織名を入力し、組織ロゴをアップロードして保存すると、組織のスキーマが設定され、スキーママークアップ検証ツールで表示されるようになります。
また、ページに構造化データも追加されるため、すべての記事が構造化データとして表示されます。
WordPressサイトに別のスキーママークアップを追加する場合は、必要なコードが自動的に追加される無料のSchemaプラグインがおすすめです。追加後は、スキーママークアップ検証ツールでテストを実行しましょう。
27. 定期的なSEO監査を実施する
サイトがどの程度最適化されているかを瞬時に確かめるには、簡単なSEO監査を行いましょう。これには無料・有料含めさまざまな便利ツールがあります。
例えば、SeoSiteCheckupは、50以上のチェック項目を持つ無料ツールで、サイトがどのような状態にあるのかを把握することができます。ベーシックなツールですが、手軽に使い始められるのでおすすめです。
AhrefsやSemrushなどのSEOツールを使用すると、毎週のサイト監査をスケジュールすることができ、SEOの観点から問題を引き起こす可能性のある要素をすぐに検出することができます。
28. 重複コンテンツのインデックス登録を削除する
同じコンテンツが2つ存在するなんて、と思うかもしれませんが、これは意外によく見られます。例えば、ステージングサイトがGoogleにインデックスされているというケース。
コンテンツが重複してインデックスされることは、深刻なSEO上の問題につながる可能性があります。ペナルティが課せられることはありませんが、表示順位に影響を与えることはあります。
重要な問題としては、同じコンテンツが2つあると、Googleはどちらを上位に表示すればいいかわからなくなるということです。つまり、本番サイトではなく、ステージングサイトが表示される可能性があり厄介です。
WordPressでインデックス登録を削除する方法
重複コンテンツの最も手っ取り早い解決策は、ステージングサイトのインデックス登録を削除すること。WordPressでの手順は、非常にシンプルです。ステージングサイトの「設定」>「表示設定」に移動し、「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」にチェックを入れるだけ。
Kinstaのステージング環境を使用している場合は、デフォルトで検索エンジンにインデックスされないように設定されているため、特別な操作は不要です。
その他の重複コンテンツの原因としては、URLの両方のバージョン(wwwあり、wwwなし)にアクセスできる状態になっている、またはコンテンツに変更を加えることなくURLを変更するURLパラメータを使用しているなどが考えられます。
コンテンツの重複を回避するには、すべてのページで自己参照canonicalを使用し、優先されるバージョンのURLを強調表示するのが一般的です。例えば、この記事には、<head>
に以下のようなcanonicalが含まれています。
<link rel="canonical" href="https://kinsta.com/blog/seo-tips/">
加えて、WordPressの.htaccessファイルにリダイレクトルールを追加して、ユーザーとボットが常に正規のURLにリダイレクトされるようにすることも大切です。
29. 不要なリダイレクトを解除する
リダイレクトは、ユーザーやクローラーを別のURLに転送するのに便利ですが、ほとんどの場合、あくまで一時的な解決策として使用しましょう。リンクは常に正しいURLに紐付いているのが理想的です。
ウェブサイトを運営し続ける限り、URLの更新やページの削除、セクション全体の変更など、さまざまな変更(大きな変更を含め)を加えることになるのが普通です。リダイレクトは、あらゆる隙間を埋め、404エラーを回避するために使用されます。リダイレクトが生じても、ほとんどの一般ユーザーは気がつきません。
懸念としては、ユーザーがリダイレクトされるたびに、パフォーマンスが少し低下することです。リダイレクトチェーンと呼ばれる追加のリダイレクトを組み合わせると、ページの読み込み時間が長くなり、ユーザー体験の質が下がり、検索順位が下がる恐れがあります。
一般的なリダイレクトには、以下のようなものがあります。
- 末尾のスラッシュを含む・含まない内部リンク:例えば「kinsta.com/blog」にアクセスすると、「kinsta.com/blog/」にリダイレクトされる。Kinstaでは、すべてのページの内部リンクの末尾にスラッシュを付け、不要なリダイレクトを回避。
- wwwあり・なし:ドメイン上のすべてのページがwwwあり、またはwwwなしを使用しているのが理想的。例えば、wwwありの場合は、「www.yourdomain.com」、または「yourdomain.com」にリダイレクトされる。
- 大文字と小文字:URLで大文字を使用している場合は、小文字のバージョンにリダイレクトするのが理想的。内部リンクでは、常に小文字のURLを使用することが重要。
- サイトワイドリンクのリダイレクト:ナビゲーションやフッターのリンクに不要なリダイレクトが設定されていると、サイトの全ページに反映されるため、優先順位の高いものを設定すること。
Kinstaをご利用の場合は、このような不要なリダイレクトを避けるため、リダイレクトルールに関するドキュメントをご覧ください。
不要なリダイレクトを簡単に見つけられる便利ツールもあり、Ahrefsは、サイトのクロールをスケジュールすることができる有料ツールで、サイト上で発生したエラーを突き止めるのに役立ちます。リダイレクトレポートでは、すべてのリダイレクトが表示され、リダイレクトリンクを更新するために必要な情報を確認することができます。
同様に、Screaming Frogのクローラーには、リダイレクトチェーンレポートがあり、リダイレクトを検出して修正するのに便利です。
UXデザイン
30. ページエクスペリエンスの最適化
Googleのページエクスペリエンス指標は、ウェブページを評価する際に重視される一連のシグナルで、ページ速度、インタラクティブ性、視覚的安定性、セキュリティなどの要素に基づき、ページでのユーザー体験をアルゴリズムで分析します。これには、Core Web Vitalsも含まれます(詳細については次のセクションで)。
ページエクスペリエンスは、モバイルとPCのランキングシグナルとして使用されます。スコアは、Google Search Consoleの「ページエクスペリエンス」セクションで確認可能です。
モバイルとPCのページエクスペリエンスのスコアが別々に表示されます。モバイルでのスコアが高くて、PCのスコアが低い場合は、当然ながらモバイル検索結果での順位のみ上がります(その逆も然り)。
ページエクスペリエンスを評価する際に考慮される要素は、Core Web Vitals、モバイルフレンドリー、HTTPS、そして煩わしいインタースティシャルがないこと。「良好」と評価されているページが少ない場合は、各要素を確認して、原因を突き止めるのが得策です。
ユーザー体験(UX)について動画での解説もご用意しています。
31. Core Web Vitalsを改善する
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)とは、ユーザー体験の観点からサイトの機能を分析する、測定可能なパフォーマンス指標で、以下の要素に基づいています。
- 読み込み時間
- インタラクティブ性
- 視覚的な安定性
- Google Chromeでの実測値
Core Web Vitalsでは、ページのモバイルフレンドリーさ、HTTPS使用の有無、煩わしいインタースティシャルが含まれているかどうかも評価されます。ページのパフォーマンスは、Google Search Consoleのレポートで確認できます。
Core Web Vitalsの評価項目
レポートは、以下3つの指標で構成されています。
- LCP(Largest Contentful Paint):ページのメインコンテンツを読み込むのにかかる時間を測定。
- FID(First Input Delay):ユーザーがページ上の要素を操作できるようになるまでにかかる時間を測定。
- CLS(Cumulative Layout Shift):ページが読み込まれてから表示されるまでに、どのくらい「レイアウトのずれ」が生じるかを測定。日本語では、累積レイアウトシフトとも。
Core Web Vitalsの存在は、Googleが検索アルゴリズムにユーザー体験を取り入れる方向にシフトしていることを示唆しています。
Core Web Vitalsを確認する方法
Core Web Vitalsのレポートは、フィールドデータを使用して、実際のユーザーデータに基づくページパフォーマンスを示します。現在、サイト内のすべてのページのデータを確認することはできませんが、代表的なページを確認し、結果一覧からページを選択すると、他の類似ページに関する結果を閲覧できることもあります。
LighthouseやPageSpeed Insightsなど、Googleの他の開発者向けツールでも、ラボデータを用いて任意のページのCore Web Vitalsを確認し、問題を特定することができます。
ただし、お使いのマシンやインターネット速度のデータに基づいた結果が出るため、実際のユーザー体験が反映ないされない可能性があることを念頭に置いてください。
Googleは、2021年5月にCore Web Vitalsを検索アルゴリズムに組み込み始め、パフォーマンスの高いページは表示順位が上がり、低いページは表示順位が下がることが予想されます。
Core Web Vitalsレポートは、モバイルとPC両方の結果を示し、両方のスコアが良好であれば、モバイルとPCのどちらの検索結果でも表示順位が向上されます。
Core Web Vitalsを改善する方法
Core Web Vitalsレポートでは、各評価指標に対するページのパフォーマンスが表示され、「良好」、「改善が必要」、「不良」の3段階で評価されます。
GSCの他のレポートと同様、一部のURLしか確認することができませんが、問題のあるページの種類を十分把握することができます。例えば、あるウェブサイトでは、ほとんどのブログ記事が「不良」と判定されました。調査を行うと、すべてのブログ記事に「関連記事セクション」があり、それがLCPに悪影響を及ぼしていることが判明しました。
LCPの問題を特定するのは、他の指標に比べてやや複雑です。LCPのスコアを下げる一般的な原因とその解決方法はこちらを参考にしてみてください。
問題をデバッグするためのツール
LighthouseやPageSpeed InsightsなどのGoogle開発者向けツールを使用すると、スコアの低いURLの原因を調査することができます。
十分に改善されたと判断したら、Google Search Consoleの「修正を検証」をクリックし、URLを再評価することができます。
結果がレポートに反映されるまでに時間がかかることがあるため、すぐに結果が表示されない場合は、少し待ちましょう。
詳しくは、詳細については、『Core Web Vitalsに対応した最適化と改善方法』をご覧ください。
32. サイト速度を最適化する
SEO対策において、ウェブサイトのスピードは非常に重要です。Googleは、2010年にサイト速度が表示順位に影響することを発表しています。そして何より、訪問者にとっても重要な要素です。これを裏付ける以下のような統計が出ています。
- 訪問者の4人に1人が表示に4秒以上かかるページを離れている。
- 46%のユーザーが低速なウェブサイトには再訪問しないと回答。
- サイト所有者は、ページを離れようとする前のたった5秒間で、訪問者を惹きつけることができる。
- モバイル端末では、読み込みに5秒以上かかると74%のユーザーが離脱する。
- Amazonのような大型ECストアでは、ページの表示が1秒遅れるごとに、年間16億ドル(およそ約2,200億円)の損失につながる可能性がある。
CDNを導入し、高速なテーマを使用し、それに応じてサイトを最適化すれば、サイトの速度をすぐに改善することは可能です。しかし、この対策には限界があります。 と言うのも、利用するホスティングサービスによって、サイト速度が大きく異なるためです。
したがって、サイトを最大限に高速化するなら、質の高いホスティングサービスを選ぶのが賢明。例えば、Kinstaに移行し、サイト速度が200%以上向上した事例もあります。
優れたホスティングサービスをお探しなら、Kinstaのホスティングプランをぜひご検討ください。
33. サイトがモバイル対応であることを確認する
Googleは、2016年にモバイルファーストインデックスのテストを発表しました。その言葉通り、Googleの検索アルゴリズムでは、主にモバイル版のページをもとにランク付けされるようになり、モバイル対応が以前よりも重要になっていることを意味します。
ウェブサイトがまだレスポンシブでない場合は、最優先事項として、すぐにレスポンシブ対応を行いましょう。
これにはChromeのLighthouse拡張機能が便利で、サイトのモバイル版をテストし、以下のようなレポートを取得することができます。
以下のようなデータが確認可能です。
- ページ全体のパフォーマンス(表示速度)
- サイトのアクセシビリティ(高齢者、障がい者の利用を配慮しているか)
- SEOのヒント(検索エンジンにクロールされ、検索結果に表示される方法)
- セキュリティのベストプラクティス
また、Google アナリティクスでモバイル端末からのトラフィックを確認したり、Google Search Consoleを活用したりするのも効果的です。
34. 短いドメイン名を選ぶ
ウェブサイトのアドレスは、重要な意味を持つもの。サイト、ひいてはブランド全体の第一印象を形成する要素の1つです。したがって、サイトのドメイン名は慎重に選ぶこと。ドメイン名の決定方法についてはこちらで詳しくご紹介していますが、まとめると、以下のような点が重要です。
- 比較的短く、覚えやすいもの
- キーワードを入れる(必要に応じて)
- 社名、ブランド名を入れる
- 完全一致ドメインの使用を避ける
特に最後の点は、SEOに重要です。完全一致ドメイン(Exact Match Domains: EMDとも)とは、サイトが検索結果に表示されるキーワードと完全に一致するドメインを意味します。
例えば、Kinstaの場合、完全一致ドメインを使用すると「cloudhosting.com」のようになるでしょう。かつてはSEO対策になり得ましたが、同時に多くの問題が発生しました。ユーザーの検索との関連性が高くなる完全一致ドメインであれば、SERPの上位に表示されるようになり、その結果、質の低いサイトも上位に表示されるように。これを受けて、Googleは完全一致をアルゴリズムの要素から排除しました。完全一致ドメインは、質の高いコンテンツを提供しているウェブサイトにのみメリットがあります。
35. 短いURLを使用する
Googleでは、クリーンでシンプル、かつ構造化されたサイトが好まれます。これには、URLにも当てはまります。
また、CTRの向上にもつながり、Rebrandlyの調査によると、短いURLでエンゲージメントが39%増加することがわかっています。したがって、URLをできるだけ短くすることは、他に差をつける対策になり得ます。
WordPressでURLを短くする方法
WordPressでは、投稿記事のタイトルをもとにURLが自動作成されます。この記事の場合は、以下の通り。
https://kinsta.com/blog/seo-tips
WordPressの投稿や固定ページのURLを短縮するには、以下の手順に従ってください。
ステップ1. パーマリンク設定を見つける
クラシックエディターとブロックエディターのどちらにも、投稿のスラッグ(URLの最後のバックスラッシュ(/)
の後ろにくる文字列)を編集できるパーマリンク設定機能があります。クラシックエディターでは、投稿のタイトルのすぐ下に表示されます。
右にある「編集」ボタンをクリックしてスラッグフィールドを開きます。
ブロックエディターの場合は、右側サイドバー、または見出しブロックの上部に「パーマリンク」セクションがあります。
表示されているテキストフィールドで編集を行ってください。
ステップ2. 投稿のスラッグを編集する
次に、新たな投稿のスラッグを入力します。ハイフンで単語を区切ることをお忘れなく。なお、各投稿や固定ページには固有のURLが必要になるため、すでに使用しているスラッグを再利用することはできません。同じスラッグを使用すると、スラッグの後に「-1」が自動追加されます。
クラシックエディターでは、スラッグの入力後、「OK」ボタンを押して保存します。
ブロックエディターの場合は、入力し終えると、自動的に保存されます。
36. 直帰率を下げる
「直帰」とは、ウェブサイトの文脈において、ユーザーがアクセスしたページからすぐに離れてしまうことを意味します。これは、訪問者がコンバージョンに至るまで滞在していないことを意味するため、高い直帰率は一般的に望ましくありません。
Google アナリティクスで、ページの直帰率を確認することができます。「オーディエンス」>「概要」のメイングラフの下に「直帰率」の項目があります。
直帰率に関しては、いくつか重要な点があります。
まず、直帰率は、Googleなどの検索エンジンの直接的なランキング要因ではないこと。また、直帰率とサイトの種類は密接に関係しています。例えば、ニュースサイトの直帰率は、他の種類のサイトと比較して高い傾向にありますが、あくまでニュースの配信が目的であるため、それ自体は問題にはなりません。
しかし、直帰率の高さは、SEOに悪影響を与えかねないサイトの根本的な問題を示唆していることがあります。
ユーザーが直帰してしまう理由はさまざまで、例えばサイトのナビゲーションや見出し、リンクがわかりにくい、広告が多い、あるいは誤ってリンクやボタンをクリックしてしまうなどのちょっとしたミスなどが挙げられます。
そのため、直帰率の改善方法を見極めるのが難しいことも。直帰率に対する対策については、以下の記事で詳しくご説明していますので、参考にしてみてください。
また、セッションレコーディング機能を使って、サイト上でのユーザーの行動を観察するのも効果的です。
自社のサイトの動作はよく把握していることから、「灯台下暗し」な状況に陥ってしまうことがあり、自分では気づけなかった問題や要因を明らかにすることができます。Clarityは、Microsoft提供の無料ツールで、ユーザーの行動を自動追跡し、ヒートマップや記録を表示してくれるため、ユーザーがどのようにページ間を移動し、サイトを操作しているかをよく理解できます。
37. 訪問者の滞在時間を考慮する
滞在時間とは、検索者がSERPで見つけたサイトにアクセスし、再び検索結果に戻るまでの時間を意味します。Googleは、滞在時間は直接的なランキング要因ではないと述べていますが、ユーザーがお目当てのコンテンツを見つけたかどうかを示す明確な指標となります。
Googleがこのデータを利用し、ユーザーがそのページへの訪問後、どのような検索を行ったかを追跡できるとなれば、検索結果の質を向上するために、これを考慮していないとは考えにくいものがあります。
ページの滞在時間を伸ばすことは至難の業ですが、いくつか実践できることがあります。まずは、重要な情報は常にAbove the foldに配置して、見つけやすくすること。
Above the foldとは、ユーザーがスクロールせずに閲覧できる領域を指します。
例えば、Kinstaのウェブサイトのトップページには、メインナビゲーションメニューとプラン、機能、導入事例の閲覧を促すCTAボタンが、Above the foldに配置されています。
ナビゲーションに関しては、明確でわかりやすいことも滞在時間を伸ばす条件になります。
また、訪問者が煩わしいと感じる不要な要素も減らしましょう。ポップアップや自動再生される動画はその代表例です。
そして、ユーザーが検索しようとしている情報を提供することを心がけること。Google Search Consoleの検索結果レポートで、そのページがどのクエリでランクインしているかを確認し、さらにユーザーの期待に応えられるよう、その裏にある意図を分析しましょう。
コンテンツ最適化
コンテンツ最適化については、動画での解説もご用意しています。
38. キーワード調査をする
キーワードは、2024年現在も健在。だからこそ、検索順位が重要というもの。先にも述べた通り、Googleはまだコンピュータのアルゴリズムです。順位を決定する際には、何かしらのデータが必要であり、キーワードは今日でもその大部分を占めています。
以下は、わずか投稿記事30件未満で、0から26万以上の月間アクセスを獲得した開設されたばかりのウェブサイト例です。
ここまでの急成長を遂げた理由は、ニッチを賢く探し、戦略的なキーワード調査を行ったことにあります。これに役立つツールは多数あり、Semrush、Ahrefs、KWFinderは特におすすめです。コツとしては、検索ボリュームのある良いキーワードを見つけること、そして競争率が高すぎるものは選ばないこと。
また、多言語SEOも見逃せません。他言語のキーワードは、ものによって競争率が低いことがあります。コンテンツマーケティングに関して言えば、英語市場は完全に飽和状態と言えます。
例えば、英語で「marketing strategies(マーケティング戦略)」というキーワードを検索してみると、全世界で月間約8万1,000回の検索ボリュームがあります。このキーワードのSERPを見れば、この用語でランクインするため、ドメインオーソリティ(DA)のスコアが高い大型サイトと戦わなければならないことがわかります。
つまり、「marketing strategies」でのランクインは非常に難易度が高く、よほどの権威性を持つブランドでない限りは、このキーワードを狙うことはないでしょう。
ところが、同じキーワードをスペイン語「estrategias de marketing」で見ると、検索ボリュームは月間約3万5,000回と、まだボリュームがあるものの、英語のキーワードと比較すれば、はるかに現実的です。
この程度なら、取り組む価値はあるでしょう。その他の言語は、英語と比較して、多くの検索キーワードがランクインしやすいことがわかります。ウェブサイトを翻訳するメリットについてはこちらをご覧ください。
39. 常にメインキーワードをターゲットにする
Googleはコンピュータのアルゴリズムであり、2024年の今でもキーワードが重要な役割を担っていることはもうご存知の通り。
もちろん、コンテンツは訪問者や顧客のことを考えて作成すべきですが、少し頭を使いましょう。
つまり、SEOのベストプラクティスを念頭に置くこと。BingやYahoo!のようなGoogleの代替検索エンジンは、「時代遅れ」と一部で呼ばれるほどSEOのそれに依存しています。
ブログ記事を執筆したり、サイトのページを公開したりする際には、常にメインのキーワードを考慮しましょう。ただコンテンツを増やすために記事を投稿しないこと。キーワードの調査については、後ほど詳しくご紹介します。
WordPressでメインキーワードを設定する方法
Yoast SEOで、メインキーワードを簡単に設定することができます。例えば、この記事では「SEO Tips」がメインキーワードに設定しています。分析結果から、キーワード出現率がやや低いことがわかります。
キーワード出現率はランキング要因ではないものの、コンテンツにターゲットキーワードが含まれているかどうかを確認するのに便利です。
40. 冒頭にメインキーワードを含める
どのような投稿や固定ページであっても、最初の段落が重要。できれば、冒頭にメインキーワードを含めるようにしましょう。Googleはコンテンツを上から下にクロールするため、キーワードがすぐに見つかれば、そのページがそのトピックに関連していると判断される確率が高まります。
また、読者に対して最初からこれがどのようなページであるかを説明し、期待通りのコンテンツを提供することで、直帰率の改善にもつながります。
WordPressでは、Yoast SEOがこのようなベストプラクティスを活用できているかどうかを確認してくれます。
とは言え、コンテンツは常に自然で、価値のあるものでなければなりません。SEOだけにこだわり、冒頭にキーワードを詰め込むのではなく、自然に入れることを心がけてください。
GoogleのPassage Ranking
Googleは、ページ全体をインデックスするだけでなく、ページの一部分だけどインデックスすることも押さえておきたいところ。
これは、Googleが投稿やページ内の特定のセクションに注目していることを意味し、ページの主要な部分を考慮することなく、特定のコンテンツを表面化しやすくなります。
41. キーワードカニバリゼーションを回避する
キーワードカニバリゼーション(キーワードの共食いとも)は、サイト内の複数のページが同じキーワードで競合してしまうことを意味します。すべてのページが検索結果に表示される可能性もありますが、複数のページで権威性を低下させるよりも、1つのページに集中させる方が通常簡単です。これによって、1つのページがさらに上位に表示される可能性があります。
運良く複数のページが1位と2位に表示された場合は、別のキーワードの見直しに移るのも良い選択肢です。
下のスクリーンショットでは、Yoastの2つのページが上位に表示されています。この2つのページとそれに付随するシグナルを組み合わせれば、さらに順位を上げられる可能性も。
キーワードカニバリゼーションは、どれが最も関連性の高いページなのかがわからず、検索エンジンを混乱させてしまう可能性があり、ページの順位が変動する不安定な順位の原因に。例えば、せっかくページが上位に表示されても、数日後に変動し、順位が下がってしまうということがあります。
キーワードカニバリゼーションを確かめる方法
キーワードの共食いが起こっているかを確認する方法はいくつかあり、Ahrefsでは、複数のページが同じターゲットキーワードでランクインしているかどうかを確認することができます。
異なるページが検索結果に出現したりするなど、検索順位の変動もすぐに把握できます。
また、Google Search Consoleで、複数のページが1つのキーワードでランクインしているかを調べることも可能です。
「検索結果」セクションで「クエリ」タブを選択し、「掲載順位」が20より小さい場合は、すぐ上にあるフィルタリングのアイコンをクリックし、「掲載順位」で並び替えると、Googleの検索結果の最初の2ページが表示されます。
次に、「クリック数」、「表示回数」、「平均掲載順位」を選択し、順位が1以上のインプレッションの高いキーワードを探します。各キーワードをクリックし、「ページ」タブを開くと、選択したクエリに対して複数のページがランクインしていないかを確認することができます。
また、コンテンツを複数の言語で展開している場合には、上部のフィルターに対象国を追加することをおすすめします。
以下のスクリーンショットでは、「err_connection_reset」というクエリに対して、複数のページがランクインしていることがわかります。このデータを踏まえ、コンテンツを1つのページに統合するか、1つ以外のページでは別のキーワードを使用するかを検討しましょう。
42. エバーグリーンコンテンツを作成する
エバーグリーンコンテンツとは、時間が経過しても価値が落ちることのないコンテンツを意味し、長期的なオーガニックトラフィックの生成に欠かせません。
ほとんどの業界は、時と共に変化を遂げていくのが常。そのため、エバーグリーンコンテンツには、定期的な更新が求められるのが通例です。
エバーグリーンコンテンツの主なメリットは、繰り返し共有しながら、被リンクとソーシャルシグナルを構築し続けることができる点にあります。エバーグリーンコンテンツか、旬なニュースのどちらかを投稿するなら、長期的に見て前者を選ぶのが賢明です。
43. 古いコンテンツを更新する
古くなったコンテンツの更新は、SEO強化につながります。Googleは、コンテンツの鮮度を考慮して、表示順位を決定します。したがって、投稿を見直し、業界の変化を鋭く反映することで、知名度を大幅に向上させることができます。Yoast SEOで、更新すべきコンテンツを確認することができます。コーナーストーンコンテンツに設定していて、過去6ヶ月間編集されていない投稿は、投稿一覧の「古いCornerstoneのコンテンツ」リンクの下に表示されます。
また、無料オンラインツールAnimalz Reviveもおすすめです。
URLを貼り付け、Google アナリティクスのアクセスを許可するだけで、SEOの強化につながる、更新が必要な投稿を確認することができます。
44. 不要なコンテンツを排除する
似たような対策になりますが、コンテンツを見直し、不要なものを削除するのもSEOに効果的です(英語では「content pruning」と呼ばれる)。これはかなり大胆な作業で、せっかく作り上げたコンテンツを削除することに抵抗がある方も多いはず。
とは言え、量より質。訪問者が求めているトピックとの関連性もなく、価値のない記事がたくさんあるよりは、少なくても質の高いコンテンツが揃っている方が好ましいです。また、クロールバジェット(一定期間内にGoogleが1つのサイトに対してクロールできる上限数)の懸念もあります。
しかし、コンテンツの削除は簡単に行えるものではなく、例えば、サイトのコンテンツの半分を削除するなどは推奨されません。HubSpotがブログから3,000件の記事を削除したケーススタディ(英語)は、参考になるかもしれません。
この記事を読むと、具体的な作業内容やSEOの改善方法がわかります。なお、訪問者が混乱しないよう、削除したコンテンツには301リダイレクトを設定することをお忘れなく。
45. コンテンツをカテゴリで分類する
これはあくまで任意の対策ですが、タクソノミー(投稿のグループ化)を設定することで、訪問者およびGoogleがページ間の関係を理解しやすくなり、扱うトピックの専門知識を包括的に紹介することができます。
もう1つの大きなメリットは、コンテンツ間にリンクのネットワークを構築することで、リンクを通じてページ全体の権威性を高めることができる点。
Kinstaのウェブサイトでは、まさにこれを実践しており、コンテンツをカテゴリと関連ページで構成されています。例えば、「WordPress」、「ホスティング」、「アプリケーション開発」のカテゴリがあり、それぞれに関連するコンテンツが用意されています。
Kinstaの「SEO」カテゴリでは、YouTubeのSEO、画像最適化、SEOツールなどのサブカテゴリがあり、一連の関連記事をまとめてる役割を果たしています。余談ですが、この記事は、記事上部にリンクされている「SEO戦略」のサブカテゴリに分類されます。
このようにカテゴリを分類するには、以下の手順を参考にしてください。
ステップ1. WordPressでカテゴリインデックスを有効にする
多くのWordPressテーマでは、デフォルトでカテゴリの説明が表示されませんが、設定を行えば、カテゴリをインデックスしてサイトに表示することができます。まずは、「SEO」>「検索での見え方」に移動し、「タクソノミー」タブを選択します。
「カテゴリーを検索結果に表示しますか?」を有効化しましょう。
ステップ2. カテゴリを作成する
有意義なカテゴリを作成することが重要です。まずは、ブログ記事の一覧をスプレッドシートにエクスポートし、類似トピックに関する記事をグループ化していくことから始めます。一覧を整えたら、カテゴリを作成していきましょう。
ステップ3. カテゴリの説明を追加する
インデックスさせたい投稿カテゴリの下に、説明を追加します。「投稿」>「カテゴリー」に移動し、該当のカテゴリの「編集」をクリックしてください。
完了後、「更新」をクリックして保存しましょう。 タクソノミーの詳細はこちらをご覧ください。
46. Googleの強調スニペットにコンテンツを表示させる
GoogleのSERPの上部に、時折複数の画像と一覧や表、または段落のボックスが表示されるのをみたことがあるはず(以下参照)。この領域は、強調スニペットと呼ばれ、Googleの検索結果の「ポジションゼロ」(検索結果の首位)に位置付けられます。
強調スニペットは、従来の青色のリンク(タイトル)と説明文以上のスペースを占め、クリック数が高まります。したがって、強調スニペットの座を獲得することで、サイトへのアクセス数を増やすことができます。
では、強調スニペットに掲載されるには、どのようにページを最適化すればよいのでしょうか。
いくつかの調査で、強調スニペットに表示されるにはまず、ページが検索結果の1ページ目にランクインする必要があることが判明しています。
Google Search Consoleのクエリレポートを参照し、1位から10位までのすべてのクエリを含む順位でフィルタリングすると、対象となるキーワードの一覧を作成できます。また、必ず対象国を選択しましょう。各クエリのインプレッション数が多ければ多いほど、ポジションゼロに表示された際のトラフィックが増える確率が高まります。
そして、ページが表示されている順位にランクインしているかをGoogleで直接確認しましょう。他のサイトですでに強調スニペットに掲載されている場合は、改善すべき問題のヒントが得られます。
残念ながら、強調スニペットにページを確実に表示させる方法はありませんが、以下のような点を心がけると、表示される確率を上げることができます。
- 構造化データのマークアップで、コンテンツの内容とウェブサイトとの関連性をGoogleにわかりやすく伝える。
- ヘッダータグ(<H1>~<H6>)、箇条書きリスト、番号付きリストを活用する。
- 投稿の構成を整理する。
- 段落は短くする(強調スニペットの長さは40~50英単語程度)。
- 質問を見出しにして、本文でその質問に答える形式をとる(質問は強調スニペットの対象になりやすい)。
- 画像や動画は高画質のものを使用する。
以上を実践して、強調スニペットの座を獲得しましょう。
47. Discoverにコンテンツを最適化する
GoogleのDiscoverは、Androidのコンテンツ提案機能。検索履歴や以前に閲覧したコンテンツに基づき、ユーザーが関連性を感じると予想されるページを集めたフィードです。先にも述べた通り、モバイルトラフィックは増加し続けているため、Discoverに最適化することは、SEOに効果的です。
Discoverは検索ベースではないため、キーワードの調査や最適化は役立ちませんが、以下のような最適化に有効な対策がいくつかあります。
- 質の高いコンテンツを作成する。
- 見出しを最適化する(クリックを促す扇情的なタイトルの方が効果的な場合も)。
- 投稿に画像や動画を追加する。幅1,200pxで、ロゴの使用は避ける。
- コンテンツの種類を変え、リスト記事、Q&A、話題のトピックなど、さまざまなスタイルを試す。タイムリーなコンテンツを投稿しながら、エバーグリーンコンテンツも作成する。
- ソーシャルプルーフ(社会的証明)を取り入れて、コンテンツの信頼性を高める。
- コンテンツを翻訳する。
- サイトをモバイル対応にする。
- E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼)を考慮・強化する。
投稿に使用する画像については、サイズの大きなものを選ぶのが得策です。CTR、ページの滞在時間、ユーザーからの評価の向上につながることが統計で明らかになっています。大きな画像を使用するには、このフォームを使用して、Googleのプログラムにオプトインしてください。
Google Search ConsoleのDiscoverレポートでは、Discoverからサイトにどのくらいトラフィックを誘導できているか、表示されているページと合わせて追跡することができます。
画像最適化
48. 画像ファイル名を工夫する
多くのサイト所有者は、画像ファイル名は重要でないと考えていますが、これは大きな間違い。以下のSEOベストプラクティスに従うことで、SERPとGoogle画像検索の両方で、より良い結果を出すことができます。
- 画像ファイルをアップロードする前に、コンテンツに関連する単語を使用したファイル名を付ける。例えば、「DC0000.jpg」などの名前は「seo-tips.jpg」に変更する。
- ファイル名の単語は、必ずハイフン(-)で区切る。例えば、「seo_tips.jpg」や「seotips.jpg」などのファイル名は、Googleが読み取れず、ハイフンが個々の単語を含むファイルしか読み取れないため、「seo-tips.jpg」が理想的。
- 少なくともアイキャッチ画像の名前には、メインキーワードを含める(Kinstaでは、ブログ記事のアイキャッチ画像にメインキーワードの使用を徹底しています)。
- 小文字を使用する。画像のURLがすっきりした見た目になり、URLの一貫性を保つことができる。
どのルールも、次回の画像アップロード時からすぐに取り入れられるものばかりです。
49. 画像に代替テキストを設定する
代替テキスト(alt属性、altテキストとも)は、サイト上の画像の代わりとなるテキストです。alt属性は、視覚に障がいのあるユーザー向けの音声読み上げソフトで使用され、画像にコンテキストを追加する役割があります。また、検索エンジンもalt属性を使用して、画像の内容や前後のコンテンツとの関連性を理解します。例えば、Dragon Naturally Speakingソフトを使用している場合、代替テキストを設定しておくことで、ページをナビゲートしやすくなる可能性があります。サイトのHTMLを確認すると、以下のように<img>
タグの中にalt属性が含まれています。
<img src="image.jpg" alt="image description" title="image title"/>
画像には必ず代替テキストを追加するようにしてください。これも今すぐ始められる対策です。
WordPressでaltテキストを設定する方法
WordPressでは、altテキストの追加にコードの知識は不要です。メディアライブラリで画像を選択するか、エディター内で画像をクリックするだけで、入力可能です。ブロックエディターでは、サイドバーのブロックタブの「画像設定」にある「Altテキスト(代替テキスト)」フィールド入力します。
クラシックエディターで代替テキストを追加する手順は、以下の通りです。
ステップ1. 画像設定を開く
クラシックエディターで投稿または固定ページを開き、altテキストを追加したい画像を選択します。すると、画像の上にツールバーが表示されます。
鉛筆のアイコンをクリックして、画像設定を開きましょう。
ステップ2. 代替テキストを追加する
WordPressの最新バージョンのWordPressを使用している場合、代替テキストのフィールドは、「画像設定」の一番上に表示されます。
「更新」をクリックして保存します。
できる限り、メインのキーワードを使用するのが得策ですが、すべての画像に追加するのは避けましょう。これはすべてのSEO対策に言えますが、詰め込みすぎず、適度に行うのがベストプラクティス。やりすぎはGoogleに好まれません。
50. 高画質の画像を使用する
画像がGoogle画像検索からのトラフィックを誘導するのに有用なのは、すでに触れた通り。また、アイキャッチ画像、スクリーンショット、グラフ、チャートなどのビジュアルコンテンツは、テキストを区切り、コンテンツを見やすくする効果もあります。
コンテンツに画像やグラフィックを使用することは、以下のようなメリットがあります。
- Google画像検索で上位に表示され、より多くのオーガニックトラフィックを生み出す。
- 検索エンジンのクローラーに記事の関連性を提示するのに役立つ。
- コンテンツがより面白く、読みやすいものになる。
ページの表示速度が低下するのを避けるため、画像は100KB以下に抑えましょう。また、画像のアップロード時には、必ず正しい画像サイズを選択していることを確認してください。ブラウザによってリサイズされた大きな画像は、読み込み速度を低下させる原因になります。
Googleは現在、高品質の画像をサポートしており、ビジュアルコンテンツを洗練させるには絶好のチャンスです。過去に公開したコンテンツの画像を高解像度のバージョンに置き換えて、コンテンツの質を上げましょう。
51. CDNを使用する際は、画像がアクセス可能であることを確認する
画像を通じたトラフィックは、時間の経過とともに劇的に増える可能性があるため、検索エンジンが画像をクロールできる状態にしておくことが重要です。Jumpshotのデータによれば、Googleの画像検索は、ウェブ検索の22%以上を占めています。
CDNを利用している方は、CDNのrobots.txtによって画像がブロックされていないかを確認してください。Yoast SEOをインストールしている場合は、functions.phpファイルの末尾に以下のコードを貼り付けます。
もちろん、ドメイン名とCDNのドメイン名は自社のものに置き換えましょう。
function wpseo_cdn_filter( $uri ) {
return str_replace( 'http://yourdomain.com', 'http://cdn.yourdomain.com', $uri );
}
add_filter( 'wpseo_xml_sitemap_img_src', 'wpseo_cdn_filter' );
一部のサイトで、画像のインデックスが削除された事例もあります(以下参照)。
検索結果に画像を表示させる方法についてはこちらをご覧ください。
併せて、GoogleのJohn Mueller氏による『Search Central Lightning Talk』でも、画像最適化のベストプラクティスが多数紹介されています。ぜひご覧ください。
Kinstaのお客様は、200以上のPoPを持つCloudflareのグローバルネットワークによる高性能Kinsta CDNを追加料金なしでご利用いただけます。
CDNのメリットの1つは、可逆圧縮および非可逆圧縮による画像最適化で、これを活用すると、サイト上のすべてのPNG、GIF、JPEG画像をWebPフォーマットに変換し、サイトの速度を向上させることができます。
52. 画像だけのページをインデックスさせない
画像をアップロードし、投稿や固定ページに挿入すると、その画像だけが存在する別のページが生成され、Googleがこれをインデックスしてしまうことがあります。画像だけのページには価値がないため、クロールバジェットの無駄遣いになります。
例えば、検索結果で画像の添付ファイルのページをクリックすると、表示されるのは画像だけで、投稿のコンテンツは表示されません。その結果、ユーザーはすぐにページを離れてしまい、直帰率が上がってしまいます。
WordPressで画像添付ファイルのページのリダイレクトを解除する
画像だけのページがインデックスされている場合、Yoast SEOで修正可能です。「SEO」>「検索での見え方」に移動し、「メディア」タブを開きます。
「添付ファイルURLを添付ファイルそのものにリダイレクトしますか?」を「はい」にすればOKです。
SNSと動画
53. SNSアカウントを立ち上げる
SNSアカウントは、すぐに立ち上げ可能です。できれば、企業サイトを開設した直後に行うことをおすすめします。SNSからの被リンクのほとんどはnofollowで、SEOには役立ちませんが、多くの訪問数は見込めます。
また、もう1つの大きなメリットは、SNSアカウントのプロフィールページは、SERPで上位に表示されることが多いということ。訪問者が最初に目にする検索結果を制御することができるため、ブランディングに大きな効果を発揮します。Kinstaの例を見てみましょう。
例えば、Googleで「Kinsta」と検索すると、KinstaのTwitter、Instagram、Youtubeアカウントがすべて1ページ目に表示されます(以下参照)。また、Twitterを頻繁に更新していれば、最新の3つのつぶやきが検索結果に表示されることも。SNSアカウントの活用は、ブランドにとって即効性のあるSEO対策で、なおかつほとんど手間がかかりません。
Namechkのような無料ツールで、すべてのSNSプラットフォームで利用可能な名前を調べることができます。検討しているユーザー名を今すぐ確認して、利用可能ならすぐに登録しましょう。また余談ですが、ブログ名の変更をお考えの方はこちらを参考にしてみてください。
54. ソーシャルシグナルを活用する
ソーシャルシグナルとは、そのウェブサイトがオンライン上でどの程度関心を集め、共有されているかを測るもので、例えばTwitterのつぶやき、SNSなどでの共有、いいね!など、ブランドの評価を示す要素が指標になります。
ソーシャルシグナルは、SEOに影響を与えるか否かは、明らかになっていません。しかし、RedditやY Combinatorを考えれば、ソーシャルシグナルが検索結果の順位に一時的に影響を与えている可能性は大いにあります。
RedditやY Combinatorでトレンドになった投稿が、すぐさまGoogleの検索結果の1ページ目に表示され、話題性がなくなるにつれて、順位も変動し、最終的にはその順位に落ちつく、というような事例は、過去度々見られています。これは、大量のトラフィックとソーシャルシグナルの組み合わせによって、Googleがその投稿を非常に関連性が高いコンテンツと判断し、その結果SERPで上位に表示されたと予想されます。これについては、SEO担当者の間で議論されていますが、実際にこのような現象は起こっているのは事実です。
以下は、検索ボリュームがそこそこあるにもかかわらず、翌日にSERPで急上昇したKinstaのブログ記事の例です。ソーシャルシグナルによる大量のトラフィックが理由と思われます。
重要なのは、いずれにしても、SNSシェア、ソーシャルシグナル、そしてより多くのトラフィックが、検索順位に影響を与える可能性が高いということ。あるコンテンツが話題になることで、より多くのユーザーの目に触れるようになり、誰かが他の人にそのコンテンツを共有することで、より多くのリンクを獲得できることはよくあります。SNSを活用しない手はありません。
55. サイトとSNSアカウントを連動させる
WordPressでは、Yoast SEOでSNSアカウントとサイトを連動させることができます。これによって、GoogleのナレッジパネルにSNSアカウントを表示することができるように。SNSアカウントをリストアップするだけで、構造化データを用いてサイトと関連付けることができます。
OGP
FacebookやTwitterで、ブログ記事を共有すると、サムネイルが表示されるのを見たことがある方は多いはず。これは、OGP(Open Graph Protocol)で自動生成されています。タイトルタグやメタディスクリプションと同様、SNSプラットフォームで共有されるコンテンツに関する情報を提供するものです。
以下は、Facebookで共有する際のKinstaのブログ記事例です。
ここでまた一役買ってくれるのが、Yoast SEO。Yoast SEOの「ソーシャル」画面で、できるだけすべてのフィールドを埋めましょう。
また、ウェブサイトが共有されたときに表示されるデフォルトのサムネイル(og:image
)や、Twitterで使用されるサムネイルの種類なども設定することができます。
以下は、Yoast SEOで自動追加されるコード例です。SEOに関するこちらの記事で使用しています。
<meta property="og:locale" content="en_US" />
<meta property="og:type" content="article" />
<meta property="og:title" content="What Does SEO Stand For? (+ 7 Beginner's Tips for Ranking a Site)" />
<meta property="og:description" content="Search Engine Optimization is one of the most powerful ways to attract new users. But what does SEO stand For? Learn more in our in-depth guide!" />
<meta property="og:url" content="https://kinsta.com/blog/what-does-seo-stand-for/" />
<meta property="og:site_name" content="Kinsta Managed WordPress Hosting" />
<meta property="article:publisher" content="https://www.facebook.com/kinstahosting" />
<meta property="article:tag" content="seo" />
<meta property="article:tag" content="WordPress" />
<meta property="article:section" content="Business Growth Strategies" />
<meta property="article:published_time" content="2019-07-01T07:40:12+00:00" />
<meta property="article:modified_time" content="2020-03-04T17:00:23+00:00" />
<meta property="og:updated_time" content="2020-03-04T17:00:23+00:00" />
<meta property="og:image" content="https://kinsta.com/wp-content/uploads/2019/07/what-does-seo-stand-for.png" />
<meta property="og:image:secure_url" content="https://kinsta.com/wp-content/uploads/2019/07/what-does-seo-stand-for.png" />
<meta property="og:image:width" content="1460" />
<meta property="og:image:height" content="730" />
<meta name="twitter:card" content="summary_large_image" />
<meta name="twitter:description" content="Search Engine Optimization is one of the most powerful ways to attract new users. But what does SEO stand For? Learn more in our in-depth guide!" />
<meta name="twitter:title" content="What Does SEO Stand For? (+ 7 Beginner's Tips for Ranking a Site)" />
<meta name="twitter:site" content="@kinsta" />
<meta name="twitter:image" content="https://kinsta.com/wp-content/uploads/2019/07/what-does-seo-stand-for.png" />
<meta name="twitter:creator" content="@matteoduo" />
FacebookとGoogleはOGPタグを使用して情報を取得しますが、TwitterはTwitterカードという独自の機能を持っています。サムネイルを再生成する方法はこちらでご紹介しています。
56. 動画を活用する
具体的には、以下2点を念頭に置いてください。
- コンテンツを動画形式にして再利用し、コンテンツに関連する動画を埋め込む。
- 構造化データを使用して動画の可視性を最適化し、動画検索に表示されやすくする。
文章コンテンツを動画アセットに再利用する
YouTubeは、Google所有のプラットフォームで、近年、検索トラフィックで最もアクセスされたウェブサイト上位100件中、第2位にランクインするほどまでに成長しています。そのため、コンテンツの動画バージョンを作成することで、新たなチャネルでまた別の訪問者をターゲットにすることができます。
人が好むコンテンツの消費方法はさまざま。
長いブログ記事をじっくりと読むのが好きな人もいれば、動画コンテンツを好む人も。Kinstaでは、ブログとYouTubeチャンネルの両方を持っており、両方を用意しておくことで、より多くのユーザーを獲得することができます。
YouTubeに動画を最適化(YouTube SEO)する方法はこちらをご覧ください。
動画を動画検索に最適化する
Googleの「動画」タブでは、動画コンテンツを検索することができます。Googleはウェブページから動画を取得することに長けていますが、動画(VideoObject)の構造化データを使用してより多くのコンテキストを提供すれば、Googleにその動画(またはページに埋め込んだ他の人の動画)を表示するように促すことができます。
VideoObjectの構造化データを使用すると、タイトル、説明、サムネイル画像など、詳細情報をGoogleに提示することができます。
Kinstaでもこれを実践しており、構造化データと一緒に掲載した動画が、Googleの動画検索結果、特に上位に表示されているキーワードで、度々良い結果を出すことができています。
ローカルSEO
57. ローカルSEOを活用する
ローカルSEOは、特に中小企業にとって欠かせません。この記事では語り尽くせないほどの要素がありますが、すぐに実践できる簡単な手法としては、Google ビジネス プロフィールとBing Places for Businessにサイトを登録すること。どちらも無料で登録可能で、位置情報をもとにした検索で、SERPに表示されるようになります。例えば、以下は、ニューヨークで「イタリアンレストラン」と検索した例です。
Bingは現在、Google ビジネス プロフィール (旧Google マイビジネス)の情報を使って、Bing Places for Businessのアカウントを作成することができるため、手間をかけずに登録することができます。TheSiteEdgeによるローカルSEOの解説記事を読めば、ローカルSEOを強化し、競合他社に差をつけることができるはずです。
58. ウェブサイトを翻訳する
サイトを複数の言語で提供することで、SEOとトラフィックを大きく変えることができます。Neil Patel氏は、これに関する実験を行い、自分のサイトを82ヶ国語に翻訳したところ、トラフィックが47%増加しました。
もちろん、これはすべてのサイトに効果があるわけではなく、成功するかどうかはビジネス形態や地理的な場所に依存します。とは言え、検討の価値はあります。
Kinstaでは、サイトを9ヶ国語に翻訳し、昨年のオーガニックトラフィックが107%増加しました。
サイトを翻訳する場合は、重複コンテンツとしてペナルティを課せられることはありませんが、正しいhreflang
とcanonical
タグを設定すること。
下の例では、英語版のページのURLを強調しながら、スペイン語版があることも示しています。これによって、検索エンジンは、ユーザーのブラウザの言語設定に基づき、どのバージョンがユーザーに適しているかを判断することができます。また、x-default hreflang
属性も重要で、ユーザーが使用する言語の翻訳版がない場合に、どのバージョンを使用すべきかを示すことができます。
英語版
<link rel="canonical" href="https://kinsta.com" />
<link rel="alternate" href="https://kinsta.com" hreflang="x-default" />
<link rel="alternate" href="https://kinsta.com/es" hreflang="es" />
スペイン語版
<link rel="canonical" href="https://kinsta.com/es" />
<link rel="alternate" href="https://kinsta.com" hreflang="x-default" />
<link rel="alternate" href="https://kinsta.com/es" hreflang="es" />
コンテンツの翻訳に便利なプラグインや、Weglotなどのの自動翻訳サービスを利用することもできますが、生身の人間の翻訳に勝るものはありません。翻訳する言語の母国話者を雇うか、プロの翻訳サービスを利用することをお勧めします。
トラッキング
59. Google アナリティクスを活用する
SEOの効果を知るには、Google アナリティクスの(GA)無料アカウントを作成するのがベストです。GA4の仕組みや設定方法については、『Google アナリティクス 4(GA4)徹底解剖』をご覧ください。まず最初にやるべきことは、Google アナリティクスのアカウントをGoogle Search Consoleのアカウントと連動させること。これで、GSCのデータをGAのレポートに取り込むことができます。 これを行うには、適切なアカウントとプロパティを選択し、歯車のアイコンをクリック。「プロパティ」列の「サービスとのリンク」にある「Search Console のリンク」を選択し、手順に沿って両サービスを連動します。
この統合で、以下2つのレポートが取得できるようになります。
- Googleのオーガニック検索トラフィック:ランディングページと関連するSearch Consoleとアナリティクスの指標を表示
- Googleのオーガニック検索クエリ:検索クエリと関連するSearch Consoleの指標を表示
Google アナリティクスの最も重要な(かつ注意すべき)セクションの1つは、「レポートのスナップショット」。
数々の主要レポートが1つのダッシュボードにシンプルにまとめられており、サイトのパフォーマンスの概要を把握することができます。具体的には、以下のような情報を確認可能です。
- 現在サイトに滞在しているユーザー数
- 最も多くアクセスされているページ
- 最も売れている商品
また、「トラフィック獲得」レポートでは、どのチャネルからサイトにトラフィックが流入しているかを確認することができます。各チャネルを経由してたどり着いたユーザーの割合から、実行したSEO対策にどの程度効果があったかがわかります。
虫眼鏡のアイコンがある検索フィールドに「オーガニック検索」と入力し、Enterキーを押します。それから、+のアイコンをクリックして、「セッションソース」を選択すると、Google、Bing、Yahoo!などの検索エンジンからのトラフィックに関する詳細情報が表示されます。
余談ですが、上のスクリーンショットがGoogle アナリティクス 4(GA4)のものであることにはお気づきでしょうか。Google アナリティクスの旧バージョンであるユニバーサル アナリティクス(UA)は、2023年7月1日にサポートが終了します。これに伴い、重要な意思決定に欠かせないUAのデータが使用できなくなります。
何らかの理由でGA4にまだ移行したくないという方は、Matomo、Clicky、Fathom Analyticsなどの代替ソフトをチェックしてみてください。
60. キーワードの順位を追跡する
キーワードの順位を追跡することも、効果的なSEO対策に。メインキーワードの進捗状況を把握することができます。時間をかけてコンテンツの最適化を行う場合は、その進捗を長期的に監視することも大切です。
Kinstaで実践し、効果を得られた方法としては、Googleの検索結果で2ページ目の一番上に表示されるキーワードを追跡すること。また、コンテンツや画像の追加、被リンクの構築など、今回ご紹介したその他のヒントをじっくり実践してみてください。そうすれば、2ページ目から1ページ目に押し上げることができるはず。
Google Search Consoleで、サイトが現在どのようなキーワードでランクインしているかを把握しましょう。
さまざまなデバイスごとの各国での順位を追跡するなら、AccuRankerは画期的なツールで非常におすすめです。
キーワードの長期的なパフォーマンスを把握することができます。
SEOのヒントとKinstaの実績(2024年版)
SEOとは、Google、Bing、Yahoo!などの検索エンジンで、ウェブコンテンツを検索結果の上位に表示させるための施策。検索エンジンで上位に表示されれば、オーガニックトラフィック、そしてコンバージョンが増加します。
SEOには2つの側面があり、1つは検索アルゴリズムに関連する技術的な部分。もうひとつは、オンラインビジネスのためのブランディング戦略です。
企業がSEOで他社と差をつけるには、質の高いコンテンツ、高速表示されるページ、安全性の高いウェブサイトなど、優れたユーザー体験を提供することが鍵となります。つまり、SEOのベストプラクティスに従うことが大切です。
では、SEOはウェブサイトにどの程度の効果をもたらすのでしょうか。
この質問にお答えするには、実際の結果をお見せするのが一番。
KinstaはSEOにこだわり、創業当初からSEOを「北極星」的存在に位置付けています。Kinstaのオーガニックトラフィックの成長率は、以下のグラフをご覧ください。「オーガニック」とは、SNSや有料広告経由ではなく、検索エンジンから生成されたトラフィックを意味します。
そして以下は、過去5年間に見られたオーガニックグロースの全体的な上昇傾向を表すグラフ。
トラフィックは、常に季節的なトレンドや不測の事態(これにはここ数年で誰もが慣れたはず…)、そして常に変動し続けるGoogleのアルゴリズムの影響を受けるもの。そんな状況の中でも、Kinstaは今日に至るまで、着実に成長を遂げられたと自負しています。
より具体的な比較ができるよう、以下のグラフを見ていきましょう。
ご覧の通り、わずか3年間でオーガニックトラフィックを403%増加させることができました。
2年前と比較すると、オーガニックグロースが31%向上しています。
そして前年と比べても、オーガニックトラフィックは7%以上増加。
2023年の第1四半期では、すでに記録的な数字が出ているため、2024年にはまた良い結果を共有できそうです。ここまでの成長と400万超の月間訪問数の達成は、この記事でご紹介するヒントを実践した結果です。
2024年に実践したいAIを活用したSEO対策
本題に入る前に、2023年に人工知能(AI)がSEOに与える影響について、簡単に触れておきます。 もちろん、今後何が起こるかはまだ明確に予測することはできません。現在も日々さまざまな変化が目まぐるしく起こっていますが、以下の3点は押さえておきましょう。
- 2022年末、OpenAIによる「ChatGPT」がリリース。まるで生身の人間と会話していると錯覚するような会話形式の応答が話題を呼び、すぐさま人気を博す。
- Microsoftが、ChatGPTよりもさらに強力なAI搭載のBing検索エンジンを発表。SERP(検索エンジン結果ページ)における検索方法に革命を起こすと宣言。
- Googleは競合他社に対抗し、Google検索から独立したAIチャットボット「Bard」を発表。
AIを活用したSEOツールは以前から存在していますが、ここ最近の急速なAIの発展により、今後さらに増えていくことが予想されます。
今後、私たちがAIとどのように関わっていくか(仕事、趣味、日常生活のちょっとした調べ物にも)という点で、2023年はこの先の未来を決定するような年になりそうです。今後もさらなるニュースが発表されることでしょう。
AIを活用したコンテンツの未来
SEOスペシャリストのAleyda Solis氏も紹介していますが、ChatGPTをSEOに活かして、ワークフローを簡素化することができます。中には、コンテンツ制作の糧となるテキスト全体をAIで生成している企業も。Googleによると、AIが生成したコンテンツは、検索結果の順位の操作を主目的としていなければ、検索のガイドラインに反していないとのこと。コンテンツをAIで作成する場合には、機械で作成されたコンテンツを見直す専任の編集者を採用することをおすすめします。以下3つのAIツールが有用になりそうです。
また、以下のツールは、フリーランサーなどに制作を依頼したコンテンツが、AIツールによって生成されているかどうかを確かめるのに役立ちます。
まとめ
SEOは、あらゆるビジネスの成功の鍵握っています。そしてすべては、適切なホスティングサービス選びから始まると言っても過言ではありません。今回は、Kinstaが月間400万以上の訪問数を実現するのに実践したSEOのヒントを一挙にご紹介しました。実践できるものはすべて取り入れてみてください。オーガニックトラフィックが増加し、SEOを強化することができるはずです。
SEOは、言うなれば、さまざまな側面を持った現在進行形型のゲーム。裏技を押さえて、賢くビジネスを成功に導きましょう。
SEOについてご質問がありましたら、以下のコメント欄でぜひお聞かせください。
よくある質問
SEOとは
Search Engine Optimization(日本語で「検索エンジン最適化」)の略で、SERP(Search Engine Result Page: PDFページ)で上位に表示され、検索エンジンからのトラフィックを増やすことを目的とした戦略や手法。
WordPressはSEOに強いのか
WordPressは、SEOに強いCMSです。単なるCMSに留まらない高い柔軟性が強みで、プラグインを活用して、サイトの機能を思いのままに拡張することができます。また、すべての機能をコアに組み込むのではなく、それぞれの機能を極めたサードパーティ製のプラグインを、必要に応じて実装することができる点は、他のCMSやウェブサイトビルダーと異なります。あらゆる機能に特化したプラグインが豊富に存在し、互いに競い合っており、SEOプラグインにも数々の優れた選択肢があります。
オンページSEOとは
自社のウェブサイト上で行う最適化。タイトルタグ、メタディスクリプション、ヘッダータグ、内部リンクの最適化などが挙げられる。
オフページSEOとは
自社のウェブサイト外で行う最適化。ソーシャルシグナルや外部サイトからのリンクなど。
テクニカルSEOとは
クローラーがページを効率的にクロール、インデックスできるようするための最適化。ページ速度、XMLサイトマップ、canonicalタグなどが含まれる。
ローカルSEOとは
ローカル検索結果に表示されるようにするための最適化。Google ビジネス プロフィールの登録や、特定の地域に特化したコンテンツの作成などがその一例。
UXデザインとは
サイト上でのユーザーの操作やナビゲーションなどのUX(ユーザーエクスペリエンス)をより良いものに設計すること。ユーザーの目的を理解し、その目的達成までのプロセスを可能な限り簡素化する。これには、ユーザーシナリオを作成し、不要なステップを省き、コンバージョンに至る経路が最適化されているかを確認するなどの作業が含まれる。
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