インターネットトラフィックの大部分を占める動画コンテンツ。しかし、動画はテキストベースのコンテンツよりもはるかに重く、サーバーに大きな負荷をかけることになります。
そこで、うまく利用したいのが動画共有サービス。サーバーの動作が遅くなったり、サイトがダウンしたりすることを回避しながら、高画質の動画をアップロードを共有して、マーケティング戦略を強化することが重要です。
今回は、おすすめの動画共有サービスを10種類ご紹介し、ビジネスの要件に適したものを選ぶお手伝いをしたいと思います。
動画の自己ホスティングは避けた方がいい理由
専用サーバーや仮想マシンを利用している場合、動画はサーバーに大きな負荷をかけます(たとえ再生回数の少ない動画でも)。
画像付きのウェブページの重さは通常数メガバイト以下ですが、解像度720pの動画一つで通常100メガバイト以上の重さになります。
これは、10人の訪問者が1分間HD動画を視聴するのに、1ギガバイトの帯域幅が必要になることを意味します。テキストと画像だけのページであれば同じ帯域幅で1,000人以上の訪問者に提供することができます。
帯域幅に制限のあるホスティングプランも多く、一つの動画をアップロードするだけで上限に達してしまうことも。このような理由から、通常は、外部の動画共有サービスを利用するのがベストです。
2024年おすすめの動画共有サービス10選
無料の動画共有サービス
まず気になるのは、無料で利用できるプラットフォームでしょう。代表的なサービスであるYouTubeを筆頭に、無料の動画共有サービスの利点と欠点をご紹介します。
1. YouTube
YouTubeは、インターネット上で最大のシェアを誇る動画共有サイト。毎月19億人ものユーザーがログインしており、動画共有の分野では、YouTubeの右に出る者はいません。
とはいえ、YouTubeがオンラインで動画を配信するのにベストな選択肢であるとは限りません。
コンテンツクリエイターにとっては、おすすめ機能や検索機能を通じて、膨大な数のオーディエンスを獲得できることは大きなメリットです(YouTubeチャンネルを作成する方法、YouTubeの最適化のヒントはこちら)。
データストレージと帯域幅は無制限で、最大128GBまでの動画をアップロードすることができます。さらに、動画によって生み出された広告収入の一部を手にすることも。
企業サイトで使用する場合、サイトに埋め込む動画にはYouTubeのロゴが表示されるため、ブランディングを損なう可能性があります。
YouTube動画は、コンテンツマーケティングにおいて重要な役割を果たしますが、オンラインコースやお客様の声などの動画ホスティングには最善とは言えません。
動画アップロードのガイドラインやさらに詳しい情報を見てみましょう。
YouTubeの動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最小サイズ:240p(426 x 240)
- 最大サイズ:4K(3840 x 2160)
- アスペクト比:16:9 (4:3の動画の場合自動で黒のフレームを追加)
- 最大ファイルサイズ:128 GB
- 動画の最大長さ:12時間
- 合計ファイルストレージ:無制限
- アップロード可能な動画形式:.MOV、.MPEG4、MP4、.AVI、.WMV、.MPEGPS、.FLV、3GPP、WebM
メリット
- 動画ファイルを保存できるクラウドストレージが無料かつ無制限
- 業界を牽引するサービスであり、検索、おすすめ、チャンネル登録などの機能を通じて19億人のユーザーに向けて配信できる
- 動画の限定公開や非公開の設定を行うことができる
- 埋め込みコードが個別に生成されるため、動画の埋め込みが簡単
YouTube最大のメリットは、1億人以上の登録者数を誇るチャンネルも存在するほど、オンライン上でのオーディエンスの獲得において確かな実績を持っている点でしょう。
他にも、無制限のクラウドストレージや動画の最大128GB、最長12時間の動画もアップロードできるなどのメリットもあり、さらにこれらがすべて無料で利用できるというのも魅力的です。
デメリット
- 埋め込みのオプションに制限がある
- 自社サイトに埋め込む商用コンテンツでも自動で広告が再生される
- 動画の最後におすすめ動画が表示される(以前は動画のURLの最後に「?rel=0」を加えることで非表示にできたが、現在は仕様が変わり、この方法は使用できない)
- 外部サービスを使用しない限りダウンロードは不可
- フェアユースの法理に従うと潜在的な著作権の問題に発展する可能性あり
ビジネスサイトでプロフェッショナルな動画を表示させたい場合、YouTubeの広告表示はかなり大きな欠点になります。
以前は広告を非表示にすることができましたが、現在では個々の動画の広告を非表示にすることしかできません。数点であれば問題がなくても、多数の動画を公開している場合、多くの時間をこの作業に充てる必要があります。
これだけであれば一部のビジネスにとってはそこまで打撃を与えないかもしれませんが、動画の最後に競合の動画がおすすめとして表示される可能性があるのもデメリットと言えます。
こんな人におすすめ
- ソーシャルプラットフォームでオーディエンスを獲得したいコンテンツクリエイター
- 動画を利用しウェブサイトへのトラフィックを増加させ、新しいオーディエンスへリーチしたいというビジネス
Kinstaでは、Wistiaのような有料サービスを利用しながら、オーディエンス獲得のため、YouTubeチャンネルでも動画をアップロード、公開しています。
2. Dailymotion
YouTubeに次ぐ動画共有プラットフォームを目指すDailymotionは、最も有力なYouTubeの競合サービスと言えます。3億人以上のユーザーを誇り、トップユーザーのT-Seriesは、およそ9万人のフォロワーを抱えています。
ちなみに、同じT-SeriesのYouTubeチャンネル登録者数は、1億2千万人以上です。
Dailymotionの動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最低サイズ:240p(426 x 240)
- 最大サイズ:4K(3840 x 2160)
- アスペクト比:16:9 (4:3の動画の場合自動で黒のフレームを追加)
- 最大ファイルサイズ:2 GB
- 動画の最大長さ:1時間
- 合計ファイルストレージ:無制限
- アップロード可能な動画形式:.MOV、.MPEG4、MP4、.AVI、.WMV、.FLV、.MKV、3GPPなど
メリット
- 無料かつ無制限に動画の共有が可能
- 動画を非公開にしたり、パスワードを設定したりできる
- YouTubeほど競争率が高くなく、よりオーディエンスを獲得できる可能性がある
デメリット
- YouTubeよりも全体のオーディエンスが少ない
- YouTubeよりも最大ファイルサイズが小さい
- 外部サービスを使用しない限りダウンロードは不可
- 動画の再生前、再生中、再生後に自動で広告が再生される
競合が少ないため、ゼロからオーディエンスを獲得しやすい一方、その後の長期的な成長のポテンシャルは、YouTubeより格段に低くなります。
YouTubeと同様、Dailymotionは広告で収益を得ています。最大の違いとして、Dailymotionでは登録者数に関係なく広告が表示されます。
また、パートナー登録をしない限り、設定を編集することができません。アップロードサイズの上限はYouTubeより小さく、サイトへの動画の埋め込みに関してはYouTubeと同様の課題があります。
こんな人におすすめ
- 補助的な配信チャンネルを開設したいコンテンツクリエイター
3. Vimeo
ソーシャル動画共有プラットフォームであるDailymotionやYouTubeとは異なり、Vimeoはプロフェッショナル用の動画共有およびコラボレーションサービスです。
Vimeoにもアルゴリズムではなく人間によって選別された動画視聴機能はありますが、そのオーディエンスは特定の人に限定されています。Vimeoはプロのクリエイター向けサービスであるため、以下のような動画以外には不向きかもしれません。
- オリジナルショートフィルム
- オリジナルアニメーション
- インディーズのミュージックビデオ
- エクストリームアウトドアスポーツ&自然系の動画
これらのカテゴリー以外の動画を提供する場合、Vimeoでのオーディエンスの獲得は難しいかもしれません。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最低サイズ:240p(426 x 240)
- 最大サイズ:8K(8192 × 4320)
- アスペクト比:16:9 (4:3の動画の場合自動で黒のフレームを追加)
- 最大ファイルサイズ:無料ユーザーの場合500 MB(有料ユーザーの場合256GB)
- 動画の最大長さ:ファイルサイズにより制限
- 合計ファイルストレージ:無料ユーザーの場合500 MB/週(有料ユーザーの場合は20GB/週)
- アップロード可能な動画形式:.MOV、.MPEG4、MP4、.AVI、.WMV、.FLV、.MKV、3GPPなど
メリット
- 広告表示がない
- 控えめでカスタマイズ可能な埋め込み動画
- Vimeo Createを使用してプロフェッショナルなSNS動画を作成できる
- クリエイティブなサービスをプラットフォーム上で宣伝できる
- 動画のダウンロード設定が可能
- 有料プランも月額7ドルからとお手頃
Vimeoはビジネスでの使用を想定した設計となっています。広告がなく、動画の埋め込みをカスタマイズできるため、ランディングページに動画を載せたいという方には最適なチョイスです。
埋め込み動画プレイヤーは小綺麗で、読み込みも速く、広告や強制的なおすすめの表示もありません。レスポンシブもしくは固定サイズを選択でき、自動再生もしくはループ再生を選択できます。
有料のユーザーはさらに埋め込みの設定をカスタマイズすることができます。
無料でプロフェッショナルな動画をサイトに載せたいという方にとってVimeoは最適なオプションでしょう。
デメリット
- 無料のアカウントだとアップロードの上限が低い
- オーディエンスの幅が狭い
Vimeoの主なデメリットは無料アカウントの場合アップロードの上限が低いことと、オーディエンスが比較的限られているという点です。
映画の作品などを製作しているクリエイターでない限り、このプラットフォームでフォロワーを獲得するのに苦戦するでしょう。
こんな人におすすめ
- その分野に関心のあるオーディエンスに向けて、作品を共有して、サービスを宣伝したいプロのクリエイター
4. Facebook
Facebookはオーディエンスの規模でYouTubeに肩を並べることのできる唯一のプラットフォームです。実際、Facebookは月間24億5千万人のアクティブユーザーを持ち、YouTubeよりも多いオーディエンス数を誇ります。
しかし、FacebookはSNS兼メッセージングプラットフォームであり、厳密には動画共有プラットフォームではありません。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 推奨サイズ:720p(1280×720px)〜1080p(1920×1080 px)
- 対応アスペクト比:ワイドスクリーン(16:9)、完全ポートレート(9:16)、垂直(2:3, 4:5)、正方形(1:1)
- 最大ファイルサイズ:4 GB
- 動画の最大長さ:2時間
- 合計ファイルストレージ:無制限
- アップロード可能な動画形式:.MOV、.MPEG4、MP4、.AVI、.WMV、.FLV、.MKV、3GPPなど
メリット
- 動画の共有が無料かつ無制限
- Facebook上でそのまま動画を共有できる
- 最大SNSプラットフォームの一つで、多くのオーディエンスを獲得できる
タイムラインとFacebook Watchに動画機能が追加されたことで、Facebookはインターネット上最大の動画配信サービスの一つに。
毎週何十億という動画が閲覧され、多くの人気クリエイターがFacebook上に直接動画をシェアしています。
追記)フォロワー数の少ない動画クリエイターほど、「バズる動画」を公開してゼロからフォロワーを増やせる可能性が高い
デメリット
- 動画に自動で広告が再生される
- ベーシックでFacebookのロゴ入り動画しかサイトに埋め込むことができない
- 他のサービスと比較して低画質
Facebookの埋め込み動画には、最低限の設定しか追加することができません。自動再生やループ再生機能もなく、画質も他のサービスに劣り、動画の前後、そして再生中に広告が表示されます。
こんな人におすすめ
- ゼロからオーディエンスを獲得したいコンテンツクリエイター
- ブランドの認知度を高め、類似のキャンペーンを見据えて初見ユーザーにアプローチしたいマーケター
有料の動画共有サービス
ここからは、ビジネス向けにおすすめの有料動画共有サービスをご紹介していきます。無駄を省いたものから、動画にプラットフォームのロゴが入らないもの、高品質な動画の共有プラットフォーム、データに基づいたマーケティングに有用なサービスまで様々です。
5. Jetpack(WordPressサイト向け)
Jetpackは名の知れたプラグインですが、有料プランで動画ホスティングサービスを利用できることはあまり知られていません。
プレミアムプランでは月額19.95ドルで無制限の動画配信が利用できます(ストレージのソフトリミットは2TB)。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最大ファイルサイズ:2GB(1GB以下推奨)
- 動画の最大長さ:サイズにより制限
- 合計ファイルストレージ:無制限
- アップロード可能な動画形式:.MOV、.MPEG4、MP4、.AVI、.WMV、.FLV、.MKV、3GPPなど
メリット
- 埋め込み動画にはJetpackのロゴが入らず、カスタマイズも可能
- 動画配信が無制限
- WordPress管理画面で動画に関する統計を確認できる
Jetpackの動画ブロックを利用すると、WordPressの投稿やページの中にシームレスに動画を埋め込むことができます。
自動再生やミュート、ループ再生などの詳細設定も可能な上、再生ボタンなどを全て隠すこともできます。
デメリット
- 他の有料動画共有サービスにある高度な機能がない
- オーディエンスが確立されていない
Jetpackのデメリットは、他の有料のサービスに備わっているような機能が欠けている点です。分析は比較的ベーシックなもので、CTA(他サイト画面への誘導ボタンなど)やリードの獲得、動画の編集を行うことはできません。
また、YouTubeやFacebookとは異なり有料サービスであるため、このデメリットを上回るようなオーディエンス獲得のチャンスもありません。
こんな人におすすめ
- すでに有料のJetpackのプランを利用しているWordPressサイト所有者
6. Wistia
Wistiaは、動画共有サービスというよりも、デジタルマーケティングソリューションと言えるかもしれません。動画をアップロードしてサイトへ埋め込むのに利用することはもちろんできますが、そこは主なセールスポイントではありません。
Wistiaには動画プレーヤーの中に潜在顧客獲得用のフォームやその他のCTAを埋め込む機能など、便利な機能が備わっています。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最大解像度:4K(3840×2160px)
- 対応アスペクト比:レスポンシブ
- 最大ファイルサイズ:8 GB
- 動画の最大長さ:2時間
- 合計ファイルストレージ:有料プラン(月額99ドル)では動画10点まで、11点目以降は月額0.25ドルが加算
- アップロード可能な動画形式:.MP4(推奨)、.MOV、.AVI、.WMV、.FLV、.MKV、3GPPなど
メリット
- 広告がない
- 埋め込み動画を完全にカスタマイズできる
- チャンネル内の他の動画を強調表示(外部動画のおすすめは表示されない)
- Facebook/Instagram向けのカスタムオーディエンスを追加できる
- 動画から潜在顧客を獲得可能
- ロゴの表示をカスタマイズできる
- CRMとの連携
Wistiaの強みは、経験豊富なデジタルマーケターやデータを重視する企業の要件に応えたツールであること。Kinstaでも利用しており、Wistiaを通じて多くの動画を公開しています。
サイト上に動画を埋め込んで、リマーケティングキャンペーンのためにカスタムオーディエンスを生成することができます。また、動画から潜在顧客を獲得し、データをCRMと統合することも。
顧客毎にパーソナライズした体験を提供したい場合には、理想的な選択肢です。
デメリット
- 高価
- 既存のオーディエンスが存在しない
デメリットとして、動画10点で、月額99ドルと今回ご紹介する中でもかなり高額です。ただし、企業や軌道にのっているオンラインビジネスの場合は、予算に収まる程度の価格帯でしょう。
こんな人におすすめ
- データを重視し、顧客毎にパーソナライズした体験を提供する企業
- 潜在顧客の獲得や長期的な販売プロセスに重きを置く企業
- 経験豊富なデジタルマーケター
7. Spotlightr
Spotlightrもまた、趣味や個人のブログなどではなく、マーケター向けの動画共有サービスです。
詳細の動画の分析を提供し、カスタムオーディエンスの追加、潜在顧客の獲得などに便利です。マーケティングや営業に動画マーケティングを取り入れたいという場合には、オールインワンソリューションになります。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 対応プラットフォーム:Facebook、YouTube、Vimeo、Amazon S3、Dropboxなど
- 最大解像度:4K(3840×2160 px)
- 対応アスペクト比:レスポンシブ
- 最大ファイルサイズ:記載なし
- 合計ファイルストレージ:月額14ドルのプランで容量25GB、帯域幅50GB
- アップロード可能な動画形式:MP4(推奨)、Ogg、WebM、MOV、FLV(非推奨)など
- 360度動画対応
メリット
- 広告なし
- 利用料金がお手頃
- ロゴの表示をカスタマイズできる
- 埋め込み動画の完全カスタマイズ可能
- 高度な動画視聴分析とヒートマップ
- キャプチャゲートによる潜在顧客の獲得
- PPV(ペイパービュー)動画で収入を得ることができる
- 動画でコンテストを開催
- Google、Facebook、Instagramの広告と連携できるオーディエンスビルダー
Spotlightrでは動画から潜在顧客を獲得し、収入を得るための分かりやすいツールボックスが利用できます。ブランド名を含め動画プレーヤーは完全にカスタマイズが可能で、オーディエンスの増加、潜在顧客の獲得に役立てたり、閲覧者のコンテストを開催したりすることも可能です。
ユーザーが個々の動画にどのようなアクションを起こしているかが分かる高度な視聴分析では、深い考察やヒートマップを確認できます。
動画の主な利用目的がマーケティングやブランディングである場合、Spotlightrは是非とも検討したいツールです。
デメリット
- 使い方がやや複雑
多機能であるゆえに、デジタルマーケティングの経験が浅い人にとっては習得するのに時間がかかる可能性があります。
こんな人におすすめ
- データを重視し、顧客毎にパーソナライズした体験を提供する企業
潜在顧客の獲得や長期的な販売プロセスに重きを置く企業
経験豊富なデジタルマーケター
8. Brightcove
Brightcoveは、他のマーケティングオートメーションツールとの連携やサーバーサイド広告挿入に特化した法人向けの動画共有ソリューションです。
大手出版社の面々や、フォーチュン500企業の半分で採用されているスケーラブルなソリューションです。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最大解像度:無制限
- 対応アスペクト比:レスポンシブ
- 最大ファイルサイズ:なし(100GBまでは問題なくアップロードできることを確認済み)
- 合計ファイルストレージ:プラン毎に異なる
- アップロード可能な動画形式:.MP4、.MOV、.AVI、.WMV、.FLV、.MKV、3GPPなど
メリット
- 動画広告インベントリ(在庫)の管理、販売が可能
- ウェブサイトやアプリへの直接ライブ配信が可能
- 多くの会社が扱いやすいコンテンツ管理システム(CMS)
- 高度なマーケティングオートメーション(MA)と連携できる
Brightcoveは法人に適した選択肢で、マーケティングやコミュニケーションに最大限活用したい場合に有用です。パブリッシャー向けには、主要DSPソリューションとの連携可能なサーバーサイド広告挿入機能も用意されています。
デメリット
- 高額(事業規模による)
- 操作がやや複雑
Brightcoveのプランは年間300万円から(要見積もり)で、通常年間契約が必要となります。また、法人向けツールであることから、中小企業や個人事業主には機能が多すぎて扱いにくいかもしれません。
こんな人におすすめ
- マーケティング戦略にデジタル動画を活用したい企業
9. SproutVideo
SproutVideoもまたビジネス向けの動画共有サービスです。
共有およびコラボレーションツールの他、潜在顧客獲得フォーム、オーディエンスの構築、高度な動画の視聴分析などの機能を提供します。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最大解像度:無制限
- 対応アスペクト比:レスポンシブ
- 最大ファイルサイズ:100GB
- 動画の最大長さ:無制限
- 合計ファイルストレージ:月額24.9ドルのプランで、容量500GBおよび帯域幅500GB
- アップロード可能な動画形式:.MP4、.MOV、.AVI、.WMV、.FLV、.MKV、3GPPなど
メリット
- 動画を通じて潜在顧客を獲得できる
- 詳細な動画分析により深いインサイトを得ることができる
- 監査ログによる編集の追跡
- 権限の付与
- 独自の動画プレイヤーのデザインを構築できる
- カスタムプレイリスト機能
サービスに付帯するオンラインツールを使って、独自の動画プレイヤーを自由にデザインすることができるため、動画を特定のページに調和させることができます。
また、カスタムプレイリストで顧客が関心を持つ動画を配信することも。さらに、デジタルマーケティングに役立つ潜在顧客獲得やオーディエンス形成ツールも利用できます。
デメリット
- 操作が複雑
- プラットフォーム独自のオーディエンスが存在しない
月額25ドルのシードプランには、主要なマーケティング機能の大半が含まれているため、中小企業や個人事業主にとっては、長期的に利用しやすいソリューションです。
ただし、SpotlightrやWistiaと同様、既存のオーディエンスは存在しません。また、機能が豊富であるため、初心者にとってはやや使いにくい可能性があります。
こんな人におすすめ
- 潜在顧客の獲得や長期的な販売プロセスに重点を置く企業
- 経験豊富なデジタルマーケター
10. Uscreen
Uscreenは少し毛色の違うサービスで、教育機関がオンライン講座を提供して収益を上げるためのVOD(ビデオオンデマンド)、オンラインコース動画に特化したサービスです。
この記事をご覧の方の中にはそういった目的で動画共有サービスをお探しの方もいらっしゃるかもしれません。
動画アップロードのガイドラインおよび仕様
- 最大解像度:1080p(1920×1080px)
- アップロード可能な動画形式:MP4
メリット
- オンライン講座の動画を作成、開催、販売できる
- 携帯電話やスマートテレビ上でOTTアプリと連携できる
- 個別見積による料金プランの選択
- 速度の速いHD動画の共有
Uscreenには動画共有サービスもあるため、場合によっては通常のWordPressの会員制プラグインや管理学習システム(LMS)よりも使いやすいかもしれません。
デメリット
- 高価
オンライン講座の計画、アップロード、管理などが簡素化されますが、他のサービスに比べるとやや高額なのがデメリットと言えます。
ベーシックプランは、月額99ドルで登録者数の上限は300人です。
こんな人におすすめ
- オンライン講座を提供する教育機関やビジネス
適した動画共有サービスの選び方
適した動画共有サービスは、当然ながらビジネスの要件によって異なります。
WordPressサイトにシームレスかつ広告なしで動画を埋め込みたい場合は、動画プレイヤーのカスタマイズが可能で、お手頃な料金プランを提供するVimeoがおそらく最善です。また、すでにJetpackの有料会員である場合は、動画配信にも利用するのがおすすめです。
高度な視聴分析や、顧客毎のパーソナライズ、潜在顧客の獲得などを追求する場合は、WistiaかSpotlightrを検討してみてください。
Brightcoveは企業に適した選択肢で、Uscreenはオンライン講座を提供したいビジネス向けです。
動画コンテンツで新たなオーディエンスを獲得したい場合には、YouTubeかFacebookが間違いのない選択肢になります。
動画を利用して達成したい目標と予算を考慮して、適したサービスを見つけてください。
まとめ
インターネット上で動画を共有する方法は多数あります。
YouTubeは多くの動画クリエイターに便利なプラットフォームですが、企業の商用利用にはデメリットも。動画プレーヤーをカスタマイズすることができないため、プロフェッショナルなサイトの外観を損なったり、競合の広告が再生されてしまったりする可能性があります。
Vimeoはクリーンで編集可能な動画プレイヤー、そしてプロのクリエイターをオーディエンスとして獲得する手頃な選択肢です。
有料サービスには、Wistia、Brightcove、Spotlightrなど、視聴の分析や考察、動画を通じた潜在顧客の獲得を実現するツールを提供するものもあります。
ビジネスに適したサービスを選ぶには、優先度順に要件を洗い出しましょう。
また、複数のプラットフォームを組み合わせるのも賢い戦略です。例えば、有料のサービスで動画を柔軟に管理し、YouTubeやFacebookなど、無料の動画共有プラットフォームの利点を活かして、オーガニックリーチの増加を目指すといったアプローチが考えられます。
動画共有サービスは何を利用していますか?以下のコメント欄で、ぜひお聞かせください。
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