Cloudflareは、創業をお祝いする「バースデーウィーク」に毎年新製品やイベントを発表しています。この一環としてリリースされたのが、WordPressサイト向けのAutomatic Platform Optimization(APO)サービスです。
日頃からサイトパフォーマンスの改善を目指す方にとって、このサービスの導入は、WordPressサイトのパフォーマンス最大化への一歩となるはずです。
Kinstaが独自に行ったベンチマークテストでは、テストサイトでAPOを利用すると、場所に応じてページの読み込み時間が70〜300%短縮されました。
今回はCloudflareのAPOの機能をご紹介し、WordPressサイトに導入してパフォーマンスを向上させる手順を見ていきます。
Automatic Platform Optimization(APO)とは?
Automatic Platform Optimization(日本語訳は「自動プラットフォーム最適化」)は、Cloudflareによるワンクリックのプラットフォーム専用の新しい最適化サービスのセットです。
APOが最初にリリースされたプラットフォームは、60%以上の市場シェアを持つ世界で最も人気のあるCMSのWordPressです。今後は、その他のCMSやプラットフォームでも同様のAPOサービスがリリースされると予想されます。
大まかに言えば、CloudflareのWordPress用APOは、サイトのパフォーマンスを向上する方法が2つあります。
- WordPressサイトの固定ページの静的HTMLは、世界中のCloudflareエッジサーバーにキャッシュされます。
- サードパーティのフォントはCloudflareによってキャッシュされ、配信されます。
さて、APOを念入りに調べて、その技術的な機能を見てみましょう。
エッジでの静的HTML
CloudflareのAPOと従来のページキャッシュやCDNソリューションの主な違いは、静的HTMLをCloudflareのエッジで直接にキャッシュする機能です。違いをはっきりするには、WordPressの「最適化のない設定」から「APO」までの4つの設定を詳しく見てみましょう。
WordPressの設定#1:ページキャッシュもCDNもなし
デフォルトでは、WordPressにはページキャッシュやCDNサポートが付属していません。この構成では、あるページのコンテンツがリクエスト間で変更されていない場合でも、すべてのリクエストをPHPによって動的に生成する必要があります。
さらに、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)との統合がないと、CSS、JS、画像、フォントなどのすべての静的なアセットがオリジンサーバーによって配信されます。
この構成では、特にオリジンサーバーから遠く離れた訪問者にとって、非常に遅いWordPressサイトになる可能性があります。
WordPressの設定#2:CDNがないがページキャッシュがある
ページキャッシュは、WordPressのパフォーマンスを向上させるための最良の戦略の一つです。Kinstaのクラウドサーバースタックには、NginxのFastCGIキャッシュモジュールを基盤としている微調整さされたページキャッシュがあります。
ページキャッシュは、HTMLを動的に生成さずにキャッシュから配信できるため、オリジンサーバーのCPU負荷を大幅に削減します。

これにより、CPUが解放され、その他の重要な動的なタスクに集中できるようになり、WordPressサイトがより安定します。この構成では、サイトが1秒あたりにより多くのリクエストを処理できますが、「距離の問題」は解決されません。
適切なCDNがないと、静的なアセットを遠くの訪問者に配信することは相変わらず問題です。
WordPressの設定#3:CDNもページキャッシュもあり
今に至るまで、静的なアセットのCDNでの配信とページキャッシュの組み合わせは、WordPressサイトをホストする最もパフォーマンスの高い方法でした。
このモデルでは、ページの実際のHTMLを配信するのは相変わらずオリジンサーバーです。一方、CSSファイル、画像、フォントなどの静的なアセットは、世界中のさまざまなCDNポイントオブプレゼンス(PoP)にオフロードされます。重い画像などの静的なアセットがリクエストのページサイズの大部分を占めるということはこのモデルの考え方です。したがって、訪問者に近いサーバーにアセットをオフロードすることにより、読込時間を短縮してパフォーマンスを向上させることができます。

この構成は上記の2つの構成に比べて大幅な改善となりますが、もしHTMLをオリジンサーバーから配信する必要があるというパフォーマンスのボトルネックがなかったらどうなるのだろうと思うことしきりです。
面白いことに、上記のような設定は、CloudflareのWordPress用APOが導入されるまで実現できませんでした。(少なくとも、技術者以外のユーザーにとって)
WordPressの設定#4:CloudflareのWordPress用APO
CloudflareのAPOは、WordPressパフォーマンスの世界の最新のソリューションです。オリジンサーバーのパフォーマンスというボトルネックのあった従来のWordPress設定とは異なり、APOが有効になっているサイトは、訪問者の観点からは「オリジンレス」になります。

これを実現するために、CloudflareはグローバルなCDNサービスとWorkersおよびWorkers KVサービスを利用して、WordPressサイトの静的なHTMLの表現を作成します。CloudflareのAPOの機能の詳細については、本記事の後半で詳しく説明します。
今のところ、APOが有効になっている互換性のあるWordPressサイトは、オリジンサーバーの遅延の影響を受けなくなることだけを覚えておいてください。つまり、米国、ドイツ、日本などの訪問者からのリクエストは、オリジンサーバーではなく、訪問者の近くにあるデータセンターから配信されます。
CloudflareのAPOを使用してWordPressサイトを高速化する方法について詳しく知りたいですか? CloudflareのGarrett Galowも参加した当社のウェビナーの録画をご覧ください!
2026年のウェブパフォーマンスの状態
過去数年間で、プロのWeb開発業界に大きな動きがありました。ますます多くの開発者が、巨大なWordPressから、Hugoなどの機敏でパフォーマンスの高い静的サイトジェネレーターやGatsbyなどのJavaScriptフレームワークに移行しています。
Webパフォーマンスは主観的な指標と見なされることが多いため、本記事では「パフォーマンス」という用語を思慮深く考えて使用します。
たとえば、あるページの読み込み時間は、テストの場所と時刻によって異なる場合があります。
したがって、Gatsbyの静的サイトがWordPressサイトよりも速いと言っても、コンテキストがないとなかなか理解しにくいです。
今日の世界では、Webパフォーマンステストの最も重要なコンテキストの一つは、世界のさまざまなロケーションからの読み込み時間です。
この点は、静的サイトのパフォーマンスがWordPressよりも優れているところです。静的サイトはグローバルに分散されたCDNに直接にアップロードでき、追加の作業なしで世界中のどこの場所からも高速になります。
WordPressサイトはHTMLを生成するためにオリジンサーバーを必要とするため、Netlify、Vercel、CloudflareのWorkersサイトなどのプラットフォームを利用して摩擦のないグローバル配信を行うことはできません。ビジネスの観点から見ると、Googleが検索結果を生成するときにページ速度を考慮しているため、オリジンサーバーから遠く離れている訪問者や顧客を失う可能性があります。
ここで、CloudflareのWordPress用APOが便利です。

CloudflareのAPOは、WordPressのパフォーマンスの2026年での意味を完全に再考したものです。前述のように、テストサイトでAPOを有効にすると、テストのロケーションに応じて読み込み時間が70〜300%短縮されました。これが可能なのは、APOがパフォーマンスのボトルネックであるオリジンサーバーを削除するためです。
Automatic Platform Optimization(APO)の仕組み
CloudflareのAPOを使用すると、WordPressサイトのHTMLが世界中のCloudflareのエッジサーバーによってキャッシュされます。これは、超高速のグローバル伝播(60秒未満)を備えた分散型Key-ValueデータベースサービスであるWorkers KVによって行われます。
データがCloudflare APIを使用してWorkersKVに書き込まれると、データは数秒以内に世界中の150カ所以上のCloudflareデータセンターに自動的に複製されます。
URLが「Key」で、HTMLページのコンテンツが「Value」のように投稿と固定ページをKey-Valueメカニズムで簡単に表現できるため、Workers KVはWordPressサイトを高速化するための最高の手段の一つです。

WordPressサイトでAPOを有効にすると、サイトへのリクエストの大部分がオリジンサーバーにまで届かなくなります。
リクエストはローカルのCloudflareのCDNキャッシュ(キャッシュされたページが存在する場合)またはWorkers KV(キャッシュされたページがCloudflareのCDNに存在しない場合)から配信されます。
ページがCDNキャッシュまたはWorkersKVのデータベースに存在しない場合、Cloudflareはオリジンサーバーに単一のリクエストを行い、ページのHTMLをキャッシュします。
ここでのポイントは、CloudflareのWorkersKVがオリジンサーバーの一「分散ミラー」として機能していることです。Workers KVに保存されているデータは、Cloudflareのサーバーネットワーク全体に自動的に複製されることを思い出してください。
つまり、WordPressを実行しているオリジンサーバーが米国にある場合でも、日本の訪問者からのリクエストは、ローカルのCDNキャッシュゾーンを準備するためにオリジンサーバーにアクセスする必要はありません。
日本からの訪問者には、近くのCloudflareのデータセンターのWorkers KVのデータベースまたはCDNキャッシュからキャッシュされたHTMLが配信されます。
この新しい配信モデルは、WordPressのHTMLページキャッシュという従来のモデルとは大きく異なります。
今までは、最も一般的な「フルページキャッシュ」では、Cloudflareのページルールが「すべてをキャッシュする」に設定されました。この方法ではパフォーマンスが大幅に向上する可能性がありますが、HTMLを自動的にグローバルにプッシュするWorkers KVの「プッシュ」モデルではなく「プル」モデルに依存していたため、キャッシュの効率的な方法ではありませんでした。
従来のページルールベースの設定では、米国のCloudflareキャッシュゾーンにアクセスした訪問者は、他のリージョンの訪問者のアセットをキャッシュしませんでした。つまり、サイトはグローバルコンテンツ配信の観点からCloudflareのネットワークを効率的に利用できませんでした。
Automatic Platform Optimizationは、サードパーティのフォントもキャッシュすることにより、さらに一歩進んでいます。フォントはページのリクエストサイズのかなりの部分を占めていることは多いです。
ルートドメインから配信されるCSS、JS、画像などとは異なり、フォントは、GoogleFontsなどのサードパーティサービスから配信される場合が多いです。つまり、Cloudflareなどのプロキシベースのキャッシュサービスがフォントをキャッシュして配信することができません。
APOはCloudflare Worker(オリジンサーバーと訪問者の間に位置するプログラム可能なJavaScriptサービスワーカー)を利用しているため、基本的なキャッシュ以外のタスクを実行するための追加のロジックを挿入することもできます。
そうすると、APOはCloudflare Workerを利用してサードパーティのフォントをキャッシュし、インラインCSSでページのHTMLを変更して、キャッシュされたフォントをCloudflareのCDNを指すようにします。これにより、フォントをフェッチするための追加の外部リクエストが不要になり、接続数が少なくなってページの読み込み時間が短縮されます。
最後になりますが、APOがWordPressプラグインを使用してサイトと統合されるため、サイトのあるページを更新するたびにCloudflareのキャッシュが自動的に削除されます。これにより、手動の作業をしなくても、訪問者は常にサイトの最新版にアクセスできます。
高性能サーバーとCloudflare APOを組み合わせてWordPressのパフォーマンスを最大化
ただし、CloudflareのAPOは特効薬ではありません。Kinstaなどのパフォーマンス重視のマネージドWordPress専用サーバー会社を選択することは、2つの主な理由から非常に重要です。
- CloudflareのAPOは、ログインしていないユーザーのフロントエンドページのみをキャッシュします。Kinstaのサーバーレベルのページキャッシュ構成と同様に、APOは特定のCookieを使用したユーザーまたはログインしたユーザーのページをキャッシュしません。つまり、オリジンサーバーのパフォーマンスが相変わらず重要です。
- WordPressの優れたユーザーエクスペリエンスは、フロントエンドの高速なパフォーマンスだけではありません。WordPressは本質的に動的なCMSであるため、WordPressサイトを運営する際に考慮すべき要素が多いです。 Kinstaなどのマネージドサーバー会社は、WordPressを専門とした24時間年中無休のサポート、サイトのバックアップサービス、セキュリティ保証などを提供しています。
CloudflareのAPOを使用しても、パフォーマンスの高いWordPress専用サーバー会社を選択する必要がある理由を次の4つのユースケースで説明します。
1. WooCommerce、Easy Digital Downloads
CloudflareのAPOは、特定のEC関連のCookieが検出されると、キャッシュを選択的にバイパスします。たとえば、訪問者がWooCommerceサイトのカートに製品を入れると、WordPressは自動的にwoocommerce_items_in_cartというCookieを設定します。このCookieが検出されると、APOはキャッシュをバイパスして、顧客固有のデータをキャッシュして配信してしまうことを予防します。したがって、WooCommerceなどのWordPressを利用したeコマースプラットフォームは、Automatic Platform Optimizationが有効になっても、オリジンサーバーのパフォーマンスに大きく依存します。
2. WordPress管理画面
CloudflareのAPOはログインユーザーのHTMLをキャッシュしないため、WordPressダッシュボードを使用するには、オリジンサーバーのパフォーマンスが相変わらず重要です。パフォーマンスが最適化されたサーバー会社を使用していない場合、コンテンツの作成と公開、画像などのメディアの管理、WordPressサイトのメンテナンス作業などは、非常に遅いユーザーエクスペリエンスになる場合があります。これは、ビジネスの成果に直接的な悪影響を及ぼします。
3. 会員制サイトとフォーラム
Ultimate Membership Proなどのプラグインを使用してWordPress会員制サイトを運営している場合、またはbbPressを使用してWordPressフォーラムを運営している場合、CloudflareのAPOはトラフィックの大部分を最適化できません。会員制サイトとフォーラムは通常、ユーザーがログインする必要があるため、CloudflareのAPOはそのログインしたユーザーのHTMLをキャッシュしません。したがって、WordPress会員制サイトとフォーラムに対して高速なユーザーエクスペリエンスを提供するための最良の方法は相変わらずパフォーマンスの高いサーバー会社を使用することです。
4. WP-Cron
WordPress cron(WP-Cron)は、WordPressサイトでのバックエンドタスクの定期実行を自動化するための機能です。例えば、cronジョブを使用して、特定の時間に投稿を公開する場合があります。このような単純なタスクは、CPUリソースをそれほど消費しませんが、他のタスクははるかに多くのリソースを消費する可能性があります。たとえば、プラグインを使用してWordPressサイトを12時間ごとにZIPアーカイブに自動的にバックアップするためのタスクは、CPUにはるかに負荷がかかります。
CloudflareのAPOはフロントエンドのコンテンツしか最適化しないため、バックエンドタスクのパフォーマンスとログインしたユーザーのエクスペリエンスを最大化するには、Kinstaなどのパフォーマンスの高いサーバー会社を使用してサイトをホストする必要があります。
Automatic Platform Optimization(APO)の使用方法
Automatic Platform Optimizationが大変革をもたらすサービスである理由について説明しました。さて、WordPressサイトに本サービスを追加する方法を見ていきましょう。
CloudflareのAPOは、無料プランでも有料プランでも利用可能です。無料のユーザーの場合、APOには月額5ドルの料金がかかります。 CloudflareのPro、Business、Enterprise プランを利用している場合、追加料金なしでAPOを設定できます。
CloudflareのAPOを使い始めるための手順は次のとおりです。
- CloudflareのダッシュボードでAPIトークンの作成
- 公式のCloudflareのWordPressプラグインのインストール
- Automatic Platform Optimizationの有効化
1. CloudflareのAPIトークンの作成
APOを有効にする前に、APIトークンを生成し、CloudflareのWordPressプラグインをインストールする必要があります。APIトークンを生成するには、Cloudflareのダッシュボードの右上にあるプロファイルのアイコンをクリックし、「マイプロファイル」をクリックし、「APIトークン」タブを選択し、「トークンの作成」をクリックします。

「APIトークンテンプレート」で、「WordPress」の横にある「テンプレートを使用」をクリックします。

「WordPress」テンプレートは、APOが正しく機能するために必要な権限を持つAPIトークンを生成します。APOの使用を開始するためにデフォルト設定のままでも構いませんが、APIトークンを特定のユーザーまたはゾーンに微調整する必要がある場合は、「アカウントリソース」と「ゾーンリソース」の設定を自由に調整してください。
トークンの設定が完了したら、スクロールダウンして「確認画面に進む」をクリックします。

最後に、「 トークンの作成 」をクリックして確定します。

APIトークンはCloudflareのWordPressプラグインをインストールするときに必要になりますので、確実に保存してましょう。パスワードマネージャーなどの安全な場所にAPIトークンを保存した後、ページを閉じてもいいです。

2. 公式のCloudflareのWordPressプラグインのインストール
CloudflareのWordPressプラグインは、WordPressのプラグインリポジトリからインストールできます。WordPressダッシュボードで「Cloudflare」を検索してください。1位の検索結果である「WP Cloudflare Super Page Cache」ではなく、必ず公式のCloudflareプラグインをインストールしてください。

次に、WordPressダッシュボードのサイドバーで「設定」> 「Cloudflare」に移動し、「ここからサインイン」をクリックします。

Cloudflareアカウントに関連付けられたメールアドレスと以前に生成したAPIトークンを入力します。 「APIの認証情報の保存」をクリックして、ログインします。

CloudflareのWordPressプラグインが設定されたので、次にCloudflareのダッシュボードに移動して、APOを有効にします。
3. Automatic Platform Optimizationの有効化
APOは、Cloudflareの Pro、Business、Enterpriseプランでは追加料金なしで有効化できます。無料のCloudflareプランを使用している場合、APOアドオンは月額5ドルがかかります。APOを有効にするには、Cloudflareにログインし、サイトを選択して、「Speed」>「設定」>「コンテンツの最適化」タブに移動し、下にスクロールします。

「Automatic Platform Optimization for WordPress」セクションのトグルをオンにします。無料プランを使用している場合は、「購入」をクリックして、決済に進みます。APOを有効にすると、「(ドメイン名)でWordPressプラグインが正常に検出されました」というメッセージが表示されます。このメッセージが表示されない場合は、Cloudflareプラグインを再インストールするか、Cloudflareサポートに連絡してサポートを受けることをお勧めします。

続いて、WordPress管理画面で「設定」>「Cloudflare」に移動します。「Apply Recommended Cloudflare Settings for WordPress(WordPress向けのCloudflare推奨設定を適用)」の「Apply(適用)」をクリックします。これで、WordPressのCloudflare設定が最適化されます。また、「Automatic Platform Optimization」が有効になっていることも確認してください。

Automatic Platform Optimization(APO)の動作確認方法
この時点で、APOが有効になっているはずです。 APOが正しく機能しているかを確認する方法は次のとおりです。まず、Cloudflareの「DNS」タブにあるオレンジ色のクラウドがWordPressサイトのドメインで有効になっていることを確認します。オレンジ色のクラウドが有効になっていない場合、Cloudflareは該当するドメインのトラフィックをプロキシしません。したがって、APOも機能しません。

ブラウザインスペクターを使用してAPOのキャッシュ状況を確認する
次に、ウェブブラウザのインスペクター機能を使用して、サイトへのリクエストのHTTPヘッダーを検査します。例えば、Chromeを使用している場合、シークレットウィンドウを開きます。

次に、WordPressサイトに移動し、ページを右クリックして、「検査」を選択してブラウザのインスペクターを開きます。メニューバーの「表示」>「開発者」>「開発者ツール」に移動してもインスペクターにアクセスできます。ドメインへのリクエストをクリックします(以下の例ではbrianwp.com)。サブメニューの「ヘッダー」をクリックして、HTTP応答ヘッダーを表示します。

APOが有効になっていると、APO関連のヘッダーがいくつか表示されます。
cf-apo-via:リクエストの配信先を示します。このヘッダーには、「origin, no-cache」、「origin, bypass」、「cache」などの値があります。「origin, no-cache」が表示されている場合は、オリジンサーバーがCloudflareに「Cache-Control: no-cache」ヘッダーを送信しました。「origin, bypass」が表示されている場合は、CloudflareのHTMLキャッシュがバイパスされ、リクエストがオリジンから配信されました。そして、「cache」が表示されている場合は、リクエストがCloudflareのキャッシュから配信されています。cf-cache-statu:ページがCloudflareのCDNから配信されているかどうかを示します。ページを数回更新すると、「HIT」が表示されるはずです。数回更新した後、cf-cache-status:「DYNAMIC」と表示されている場合は、構成エラーまたはCookie関連の非互換性が原因でAPOがバイパスされている可能性があります。cf-edge-cache:ページのオリジンサーバーからのキャッシュ命令に対するキャッシュ互換性を示します。「no-cache」と「cache, platform=wordpress」の2つの値があります。 APOがCloudflareのWordPressプラグインを使用して適切に構成されている場合、このヘッダーは、キャッシュされるべきでないページに対して「no-cache」を返し、キャッシュ可能なページに対して「cache, platform=wordpress」を返します。age:ページがCloudflareのCDNにキャッシュされた秒数を示します。
WordPressサイトを調べると上記のヘッダーが表示された場合は、APOが適切に設定されています。次に、速度テストを実行して、サイトがどれだけ速くなったかを確認します。
curlを使用してAPOのキャッシュ状況を確認する
ターミナルで以下のcurlコマンドを使用しても、CloudflareのAPOが適切に機能しているかを確認きます。コマンドが「Accept: text/html」ヘッダーを渡すことに注意してください。これは、APOのキャッシュ状況を確認するときに必要です。
curl --request GET -I -H "Accept: text/html" https://www.website.com
コマンドを実行すると、応答ヘッダーの次のようなリストが表示されます。ご覧のとおり、cf-cache-status、cf-apo-via、cf-edge-cacheとageヘッダーがありますので、リクエストがCloudflareのキャッシュによって配信されていることがわかります。

CloudflareのプラグインなしでAutomatic Platform Optimization(APO)を使用するには
Cloudflareは、公式のCloudflareプラグインを使用してAPOを使用することを推進しています。APOのパフォーマンス上の利点を確実に得ることができるため、当社もプラグインの使用をお勧めします。あなたのサイトがCloudflareのWordPressプラグインと互換性がない場合は、開発者と協力してサイトを互換性のあるものにすることをお勧めします。
万が一、Cloudflareのプラグインをインストールできない場合、プラグインを使用しなくてもAPOサービスを使用することが可能です。この場合でも、パフォーマンスの最適化の一部を利用できますが、注意すべき制限もいくつかあります。
WordPressプラグインを使用する場合
CloudflareのWordPressプラグインをインストールすると、APOには次のHTMLエッジキャッシュ機能が付きます。
- 30日間のTTLを備えたHTMLエッジキャッシュ
- 投稿が公開されたり更新されたりしてから30秒以内のキャッシュの無効化
- ログインしたユーザーのHTMLキャッシュをバイパス
- WooCommerceなどの特定のCookieのHTMLキャッシュをバイパス
- あるページがCloudflareのCDNから配信できる場合、オリジンサーバーへのリクエストがスキップされ、 オリジンサーバーの負荷が軽減
WordPressプラグインを使用しない場合
CloudflareのWordPressプラグインがインストールされていない場合、APOのHTMLエッジキャッシュに次の機能があります。
- 30日間のTTLを備えたHTMLエッジキャッシュ
- (30秒ではなく)30分以内のキャッシュの無効化
- WooCommerceなどの特定のCookieのHTMLキャッシュをバイパス
- 適切なキャッシュ無効化ロジックを提供するには、オリジンサーバーへのリクエストが必要
ご覧のとおり、公式のCloudflareのWordPressプラグインを使用してAPOを使用することには多くの利点があります。
まとめ
CloudflareのAutomatic Platform Optimizationは、WordPressのパフォーマンスが確実に向上する見逃せない機能。です。従来のウェブサーバー最適化、サーバー側のページキャッシュ、CSSやJSの縮小などの戦略を超えて、まったく新しいアプローチを提供します。
Kinstaをご利用の場合は、Cloudflare統合の一環として、エッジキャッシュにより、サイト/ページキャッシュがCloudflareの300以上のグローバルデータセンターに保存されます。
エッジキャッシュは全てのプランで標準提供されるため、別途プラグインは不要です。キャッシュされたHTMLページの配信時間を平均50%以上短縮します。
WordPressには長年、CDN上でHTMLページを簡単かつ効率的にキャッシュする仕組みが整っていないという制約がありました。Cloudflareは、150以上のデータセンター、Workers、Workers KVを活用し、最先端のフレームワークで構築された静的サイトとWordPressサイトとの間にあったパフォーマンスの差を大きく縮めています。
今後も、CloudflareのAPOがさらに多くのCMS プラットフォームへと拡張されていくことが期待されます。