ウェブサイトが読み込まれない、あるいは応答時間が遅い場合は、サイトがダウンしているかもしれません。サイトが頻繁にダウンすれば、企業のオンラインプレゼンスや事業に悪影響を与える可能性があります。
では、サイトにアクセスできないのは自分だけなのか、それとも訪問者全員が経験しているのかを確認するには、どうすればいいのでしょうか。
これには、ウェブサイトチェッカーが役に立ちます。また、オンラインの死活監視サービスを利用することで、サイトの稼働状況を把握し、サイトに継続的な問題があるかどうかを調べることもできます。
今回の記事では、サイトの稼働状況を確認する方法、そしてそれに役立つおすすめのオンラインツールを21種類ご紹介していきます。
サイトの稼働状況を確認する方法
例えば、フォロワー数を確認しようとSNSサイトにログインしようとしたらエラーが出る…なんてことがあるとします。この時点では、サイトがダウンしているのか、それとも自分のローカル環境に何かしらの問題があるのか、すぐに判断することはできません。
こんな状況下では、以下のような手順でサイトの稼働状況を確認することができます。
1. 別のウェブサイトにアクセスし、状況を確認。他のサイトにもアクセスできなければ、インターネットに問題がある可能性が高い。
2. 仮想プライベートネットワーク(VPN)を使用して、他の地域からもアクセスできない状況かどうかを確認。アクセスできれば、VPNを再設定して別の地域も確認してみる。
3. VPNの問題でなければ、PHPのエラーがないかを確認。コンテンツが読み込まれず画面が真っ白である場合は、PHPに問題がある可能性が高い。PHPが原因でサイトが停止しているかどうかを確認する方法がわからない場合は、エラーログを見つける方法を参照してください。
4. Javaを使用している場合は、Pingテストでサイトの稼働状況を確認。
IPアドレスにpingを打つと、そのIPアドレスに「信号」が送信され、IPアドレスが応答すれば稼働している証拠です。複数のレスポンス、およびその横に応答時間が表示されるはずです。
5. まだ状況がわからない場合には、死活監視ツールを使用する。Kinstaのステータスチェッカーのように、サイトのステータスを瞬時に確認できるツールが組み込まれているサイトも。
そうでないサイトについては、後ほどご紹介するウェブサイトチェッカーとその使用方法をご覧ください。当然ですが、このウェブサイトチェッカーも読み込むことができない場合には、ローカル環境に何かしらの問題があることがわかります。
6. ドメインネームサーバー(DNS)の問題が原因で、ブラウザがインターネットに接続できない可能性もあり。
これを検証するには、以下の項目を確認してください。
- インターネットが正しく接続されているか
- ブラウザが最新の状態かつ適切にインストールされているか
- DNSが正しく設定されているか
それでも問題が解決しない場合には、DNSに関する問題の解決方法をご覧ください。
7. 問題の原因がまだわからない場合は、メンテナンスエラーの可能性も。
サイトにあるはずのない「メンテナンス中」などのメッセージが表示されている場合は、サイトがメンテナンスモードで停止してしまっている可能性があります。この場合の解決方法はこちらをご覧ください。
おすすめの死活監視ツール21選
サイトのダウンが頻発すれば、必然的に訪問者の直帰率が高くなります。ユーザーが動作しないウェブサイトを離れるのは、当然のことです。
ここからは、サイトがダウンしているかどうかを確認するのに便利なウェブサイトチェッカーを21種類ご紹介していきます。
1. Is It Down Right Now?
Is It Down Right Now?は、あらゆるサイトの稼働状況を確認できる無料のウェブサイトチェッカーです。
その操作は至ってシンプル。URLを貼り付けて、「CHECK」ボタンをクリックするだけです。
結果ページには、現在の稼働状況、応答時間、サイトのダウンなどの情報が表示されます。また、これまで発生したサイトのダウン履歴をグラフ化したものや、問題解決に有用なトラブルシューティング方法も確認することができます。
ツールが気に入ったら、「Website Status Checker Bookmarklet」をブックマークバーに追加すれば、いつでもすぐにサイトの状況を確認することができます。
2. Atatus
Atatusは、アプリケーション、インフラ、ログ、ユーザーなど、あらゆる情報を監視できるSaaSツールです。
トップページでは、サイトの稼働状況や応答時間などがわかるシンプルな死活監視チェックが無料で行えます。
ボックスにサイトのURLを貼り付けて、「Test Now」をクリックするだけでOKです。
3. Montastic
Montasticは、オープンソースの無料ウェブサイトチェッカー。サクッと稼働状況を確認したいという方には良い選択肢になるはずです。
ドメインを貼り付けて、「GO!」をクリックします。
すると、サイトが稼働しているのか、ダウンしているのかが瞬時にわかります。
4. Down for Everyone or Just Me
Down for Everyone or Just Meも無料で利用できるおすすめのツールです。サイトにアクセスできないのは自分だけなのか、それともサイトがダウンしているのかを確認することができます。
ボックスにサイトのURLを貼り付けて、「or just me?」をクリックしましょう。
トップページには、銀行やゲーム、メッセージ、ショッピングなどの分野の人気サイトをチェックできる、クイックリンクもあります。また、通信障害に関する重要な情報もリアルタイムで確認できて便利です。
WordPressサイトの稼働状態を確認する場合は、このツールでパフォーマンスとセキュリティのテストを無料で実施することもできますが、アカウント登録が必要になります。
5. Host-Tracker
Host-Trackerは、万能のウェブサイト監視サービス。
直感的な死活監視機能を無料で利用できます。「web(http)」タブを選択して、ボックスにURLを貼り付けたら「Check」ボタンをクリックします。
世界5大陸に設置された50台のサーバーで、サイトの稼働状態と応答時間を測定することができます。さらにページ速度、Ping、トレースのテストも実行可能です。
有料プランを利用すると、24時間体制の監視と稼働率や応答時間のレポート、計画メンテナンスやデータベース監視の警告などの機能も使えるようになります。
6. Uptrends
Uptrendsは、自動のパフォーマンステストと監視ツール(有料ソリューション)が有名ですが、無料の稼働率テストも提供しています。
サービスを利用するには、アカウント登録(無料)が必要になります。アカウントにログイン後、ドメインを貼り付けて、ドロップダウンメニューからテストを行う場所を選択します。「Start Test」ボタンをクリックすると、画面下にサイトの応答時間が表示されます。
世界33箇所での応答時間を確認できるだけでなく、ワンクリックでテスト結果をチームメンバーに共有することも可能です。
7. Website Planet
Website Planetの「Is Your Website Down Right Now?(今、サイトはダウンしているのでしょうか?)」も無料で利用できるツールです。
使い方は他のツール同様シンプルで、URLを貼り付けて「Check」ボタンをクリックするだけ。
サイトの稼働状態、応答時間、HTTPステータスコードなどを取得できます。
他にも、共有リンク作成、画像圧縮、QRコード生成などの機能も利用できます。
8. Downdetector
Downdetectorは、英国発の人気ウェブサイトチェッカーで、日本語にもローカライズされています。
このツールは、今回ご紹介している他のものとは異なり、個別のサイトではなく、人気サイトやアプリの稼働状況を調べることができます。
YouTubeやLINE、Twitter、Amazon、Instagram、PayPayなど、主要サイトを幅広く網羅しており、状況によっては非常に便利です。
9. Downinspector
Downinspectorは、サービスの中断や接続障害などをリアルタイムで確認することができます。
トップページでは、人気サイトの稼働状況を確認できるクイックリンク、さらに最も多く問題が報告されているサイトとその問題の概要も簡単に閲覧することができます。
自分のサイトのダウンを確認するには、無料のウェブサイトチェッカーを使用しましょう。ボックスにURLを貼り付けて、「CHECK」ボタンを押すだけでOKです。
過去に報告された問題のグラフとサイトの稼働状況を確認することができます。
10. Site24x7
Site24x7は、サイトパフォーマンス管理の有料SaaSツールですが、無料のパフォーマンスツールも複数揃えています。
例えば、死活監視ツールのほか、ブラックリストチェッカー、ロケーションファインダー、ドメイン有効期限チェッカーなど。
サイトの稼働状態だけを調べたい場合は、無料の死活監視ツールを使います。URLボックスにドメイン名を貼り付け、「Test Now」をクリックしてください。
すると、読み込み速度とサイトの稼働率を時系列で示したグラフが表示されます。
11.Doj.me
Doj.meは、「Down or Just Me(訳:サイトがダウン?それとも私だけ?)」の略で、稼働状況を調べるオンラインツールです。
その名の通り、サイトが現在稼働しているかどうかを確認でき、稼働していることがわかれば、サイトではなく、ローカル環境に問題があることを意味します。
ボックスにURLを貼り付け、「Check Now」をクリックすると、HTTPSとpingの成功ステータスを確認することができます。
12. UpTimeRobot
UpTimeRobotは、5分間隔で50回の稼働率確認が行われる無料のウェブサイト監視ツールで、サイトを4時間にわたり死活監視することができます。
4時間以上監視を継続するには、有料プランの契約が必要です。
無料で利用する場合も、アカウント登録が必要です。アカウントにログイン後、以下の手順に従ってください。
- 「Add New Monitor」をクリック
- 「Monitor Type」のドロップダウンメニューで「HTTPS」を選択
- サイトの名前とURLを貼り付ける
- 監視頻度を選択
- 通知を受け取るメールアドレスを入力
これで、稼働時間をリアルタイムに確認し、インシデントを自動的に検出することができます。
13. GTMetrix
GTMetrixは、サイトのパフォーマンステストツール。有料版では、パフォーマンスを監視してレイテンシの原因を突き止め、サイトを最適化するヒントを得ることができます。
サイトの稼働状況を調べるだけなら、無料版でOKです。URLを貼り付けて「Test your site」をクリックしましょう。
結果ページでは、サイトが稼働しているかどうかだけでなく、パフォーマンスの質、速度、問題点なども見ることができます。
稼働率テストは、GTMetricsのカナダにあるサーバーで行われますが、無料アカウントに登録すると、世界6箇所にあるサーバーでテストを実施することができます。
14. HideMy.name
HideMy.nameは、Ping、ポート、IPアドレスなどをチェックする無料ツールを多数揃えたVPNサービスです。
サイトがダウンしていないかを確認するには、無料のPort scannerを使用しましょう。
ボックスにドメインを貼り付け、ドロップダウンメニューから「Found on proxy servers(プロキシサーバーで検出)」 を選択して、「Start scanning」をクリックします。
サーバー稼働状況と応答時間を確認することができます。
15. Service Uptime
Service Uptimeは、これまで約800万件のウェブサイトに使用されてきた実績あるツールです。
使い方は他のツール同様、ボックスにサイトのURLを貼り付け、「Check Your Website Now」ボタンをクリックするだけ。
サーバーは、米国に4台、フランスに1台設置されており、計5台のサーバーからテストを行うことができます。サイトの稼働状況、読み込み速度、パフォーマンスなどの情報に加えて、ネットワーク統計をグラフ化したものや、リソースの集計も表示されます。
16. Semonto
Semontoは、ウェブサイトやサーバーを監視するSaaSツールで、問題が発生すると通知を送信してくれます。
有料ツールですが、1つのサイトをチェックするだけであれば無料トライアルで十分です。
アカウント登録を行ったら、管理画面にある「Add a website」をクリックします。
すると、サイトの稼働状況、SSL証明書の検証、リンク切れ、混在コンテンツなどの情報を確認することができます。
また、テストの頻度を変更するには、追加したサイトを選択し、「Reliability Status」クリックします。
その後「Configure reachability tests」をクリックして、必要に応じて設定を変更してください。
17. Dotcom-Monitor
Dotcom-Monitorは、サイトの監視とパフォーマンステストを目的としたSaaSソリューションです。パフォーマンスと稼働率を長期的に監視することができます。
こちらも有料ツールですが、アカウントを作成して無料トライアルを利用すれば、サイトの稼働状況を確認できます。なお、アカウントの登録には、ビジネス用のメールアドレスと確認可能な電話番号の入力が必要です。
アカウントにログイン後は、ドメイン名を貼り付けるだけで、現在のサイトの稼働状況や速度、問題点を見ることができます。
18. Freshping
Freshpingは、マーケティングとサイト管理のSaaSソリューション「Freshworks」が提供する無料サイト監視ツールです。
無料のサイト監視ツールを利用するには、アカウントを作成します。
ログインすると、サイトの稼働率や応答時間をリアルタイムで監視することができます。
継続的な監視を設定して、サイトのダウンを時系列で追跡することも可能です。ダウンした分数や最長時間、発生したインシデント数などの有益な情報が表示されます。
19. Blogvault
Blogvaultは、バックアップ、セキュリティ、サイト移行、監視機能などを搭載したWordPressプラグインです。
高度なサイト監視機能の無料トライアルを利用すれば、サイトの稼働状況を確認することができます。
アカウントを作成したら、プラグインをインストールしましょう。
無料トライアルでは、稼働率テストだけでなく、ビジュアルレグレッションテスト、パフォーマンス監視、さらにSlack通知統合などの機能も利用できます。
20. GoogleのPageSpeed Insights
GoogleのPageSpeed Insightsは、主にページ速度を測定するツールですが、稼働状況も確認することができます。
サイトがダウンしている可能性があれば、PageSpeed Insightsにアクセスして、ボックスにURLを貼り付け、「分析」をクリックします。
テスト結果が赤で表示されると、サイトがダウンしていることを意味します。緑色であれば、問題なくサイトが稼働しています。
21.StatusCake
最後にご紹介するStatusCakeは、稼働率、ページ速度、ドメイン、サーバーなどを調べるサイト監視ソリューション。
28ヶ国に設置された48のサーバーを利用できるため、世界中での稼働状況を調べることができます。
このツールを使用するには、無料アカウントの作成が必要です。登録時に監視するサイトの情報が求められます。ログインすると、ダッシュボードに登録したサイトが表示される仕様になっています。
ドメイン名をクリックすると、サイトが稼働しているかどうかを確認することができ、サイトがダウンした原因や停止時間などの情報を取得できます。
テストは900秒ごとに行われ、一定期間の稼働時間を監視することで、サイトに継続的な問題があるかどうかも調べることができます。
サイトが一部の国でブロックされているかを確認する方法
DNSの問題に見えて、実は拠点にしている国でサイトがブロックされていることもあり得ます。
中国やイランなどの国では、特定のウェブサイトを検閲しており、このような国では、一部のサイトにアクセスできなくなっています。その際の解決策はVPNです。
VPN(仮想プライベートネットワーク)とは、オンラインブラウジングのデータソースをVPNサーバーにルーティングするサービスです。データを暗号化することで、IPアドレスを隠すことができ、インターネットサービスプロバイダー(ISP)に情報を公開せずに、サイトを閲覧することができます。ISPが閲覧しているサイトを確認できなければ、当然禁止されたサイトへのアクセスをブロックすることもできません。
自分のサイトが特定の国でブロックされている懸念がある場合は、世界のサーバーを複数使用できる死活監視ツールで確認しましょう。
例えば、Host-Trackerは、アフリカ、アジア、オーストララシア(オーストラリアとその周辺地域)、東ヨーロッパ、イラン、北アメリカ、ロシア、南アメリカ、西ヨーロッパのサーバーを使って、稼働状況を確認することができます。
ある地域では稼働しているのに、別の地域ではダウンしているという結果が出た場合は、後者の国でドメインがブロックされている可能性があります。
Host-Trackerに加えて、以下のツールもお勧めです。
- Blockedinchina.net:中国のウェブサイトのブロックを確認
- Blocked.org.uk :英国のISPブロックを確認
優れたホスティングサービスを利用する重要性
サイトのダウンを防ぐには、まずその原因を知ることが重要です。
主な原因には、以下のようなものが挙げられます。
- 利用しているサーバーの質が低く、サーバーがダウンしている
- DDoS攻撃などのセキュリティの問題
- WordPressプラグインやテーマの互換性の問題
- トラフィックの過負荷
一流のホスティングサービスを選べば、このような問題を軽減し、サイトのダウンを防ぐことができます。
例えば、Kinstaなどの優れたホスティング会社のサーバーは安定性が高く、より高い稼働率を保証しています。また、サーバーの保守管理も徹底しており、サイトがダウンしても速やかに対応してくれるはずです。
さらに、世界に複数のサーバーを持つホスティングサービスなら、サイトの速度も上がり、ダウンする確率をさらに抑えることができます。Kinstaは、世界25箇所のサーバーを使用し、お客様のすべてのサイトの安定性を確保しています。
セキュリティに関しては、違反やハッキングが原因でサイトが長期的に停止してしまうことも。堅牢なホスティングサービスなら、このような攻撃からサイトを保護するための高度なセキュリティ強化策を講じています。
Kinstaのホスティングサービスには、Cloudflare統合により、DDoS対策やSSL証明書などが付帯しています。
また、互換性の問題が生じた際には、問題を解決するためのサポートを受けられます。Kinstaでは、問題のあるプラグインとパフォーマンスの問題を特定するのに便利なAPMツールを追加料金なしで使用することができます。
そして、一流のホスティング会社であれば、必要な時にいつでも技術サポートを提供してくれるもの。Kinstaでは、24時間年中無休のチャットサポートに加えて、ドキュメントや自己学習に役立つブログ記事をご用意しています。
まとめ
サイトがダウンしている恐れがある時には、今回ご紹介したいずれかのツールを活用してみてください。
サイトのダウンは、オンラインプレゼンスとSEOに高確率で悪影響を与えるため、継続的な問題があるかどうかを監視し、対策を講じることが重要です。
サイトが頻繁にダウンするなら、信頼性の高いホスティングサービスへの乗り換え時かもしれません。業界をリードするKinstaのWordPress専用マネージドホスティング、アプリケーションホスティング、データベースホスティングをぜひお試しください。
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