Kinstaをご利用のすべてのWordPressウェブサイトで、お客様のサイトに訪問者がアクセスできるように、ドメインやDNSをKinstaに紐付ける必要があります。

ドメインをKinstaに紐付ける(Cloudflare有りと無し両パターン)

ドメインをKinstaに紐付ける手順は、サイトでCloudflareのプロキシを使用しているかどうかによって異なります。Kinstaの各プランには無料のCloudflare統合機能が付属するため、独自の有効なCloudflareプロキシをご利用の方は、2つのCloudflareゾーン間の互換性を維持するために特別な手順に従う必要があります。

  • Cloudflare未設定のドメインをKinstaに紐付けるには、Aレコードを使用します。
  • Cloudflare設定済みのドメインをKinstaに紐付けるには、CNAMEレコードを使用します。

お客様のサイトがCloudflareのプロキシをご利用の場合は、ドメインを追加してKinstaに紐付ける手順はこちらをご覧ください。Cloudflareをご利用でない場合は、以下の手順に従ってドメインをKinstaに紐付けてください。

Kinsta DNSを設定する(任意)

ドメインをKinstaに紐付ける手順をご案内する前に、まずKinstaDNSを見てみましょう。Kinsta DNSは、各ホスティングプランにて無料でご利用いただけるプレミアムDNSサービスです。MyKinstaから高性能DNSサービスをご利用いただけます。

Kinsta DNSは必須ではありませんが、プレミアムDNSサービスをご利用でない場合は、Kinsta DNSを強くお勧めします。プレミアムDNSサービス(「Cloudflare」、「1984」、「Google Cloud DNS」など)をご利用の場合は、以下の「ドメインをKinstaに紐付ける(Cloudflare以外のドメイン)」にお進みください。

ステップ1. Kinsta DNSに新規ドメインを追加する

Kinsta DNSに新規ドメインを追加するには、MyKinstaサイドバーの「Kinsta DNS」をクリックし、ページの右上にある「ドメインを追加」をクリックします。ドメイン名を入力し、GmailのMXレコードを自動的に追加するかどうかを指定します。

Kinsta DNSにドメインを追加する
Kinsta DNSにドメインを追加する

ドメインを追加」ボタンをクリックして、プロセスを完了します。ドメインが追加されると、Kinsta DNSの4つのネームサーバードメインが表示されます。

Kinsta DNSのネームサーバー
Kinsta DNSのネームサーバー

ステップ2. ドメインレジストラでネームサーバーの設定を変更する

次に、ドメインレジストラでドメインのネームサーバーの設定を変更します。ネームサーバーの設定に変更を加える手順は各レジストラ次第です。具体的な方法が不明な場合は、ご利用のレジストラのドキュメントを確認するか、そのカスタマーサポートまでお問い合わせください。

今回の例では、Google Domainsのネームサーバーを対象にして、以下のKinsta DNSネームサーバーアドレスを使用します。下記のネームサーバーアドレスはあくまでも一例です。必ずお客様ご自身のドメインのネームサーバーアドレスをご記入ください。

  • ns-1896.awsdns-45.co.uk
  • ns-1489.awsdns-58.org
  • ns-476.awsdns-59.com
  • ns-992.awsdns-60.net

Google Domainsにアクセスして、お客様のドメインの「DNS」タブをクリックし、「カスタムネームサーバーを使用する」を選択します。Kinstaの4つのDNSネームサーバーアドレスを追加し、「保存」をクリックします。

Google Domainsのネームサーバーを更新する
Google Domainsのネームサーバーを設定する

 

ドメインレジストラでネームサーバーの情報を変更した後、変更がインターネット全体に反映されるまでに24〜48時間かかる場合があります。反映後、以下の「所有権を確認してドメインをKinstaに紐付ける」へ進んでください。

ドメインをKinstaに紐付ける方法(Cloudflare未設定のドメイン向け)

続いては、MyKinstaにドメインを追加し、Kinstaサーバーをご利用のサイトに向けてDNSを設定する手順をご案内します。

このセクションでは、Kinstaの各プランでご利用いただけるプレミアムDNSサービスであるKinsta DNSを使用します。Kinsta DNS以外のDNSプロバイダをご利用の場合、DNSレコードを追加する方法の詳細については、以下の記事またはご利用のプロバイダのドキュメントをご参照ください。

ステップ1. MyKinstaに新規ドメインを追加する

MyKinstaにアクセスして、「サイト」>「ドメイン」に移動し、「ドメインを追加」ボタンをクリックします。

MyKinstaに新規ドメインを追加する
MyKinstaに新規ドメインを追加する

ドメインを指定し、「ドメインを追加して続行」をクリックします。MyKinstaは、ルートドメインとサブドメインの両方をサポートしています。ルートドメインを追加すると、ワイルドカードドメイン(*.domain.com)が追加されます。つまり、サブドメインが自動的に網羅されます。

MyKinstaに独自ドメインを追加する
MyKinstaに独自ドメインを追加する

ステップ2. MyKinstaで新規ドメインの所有権を確認する

次に、Kinstaの無料Cloudflare統合機能をご利用いただくには、ドメインの所有権を確認する必要があります。新規ドメインを確認するには、DNSプロバイダで2つのTXTレコードを追加します。

MyKinstaでドメインを確認する
MyKinstaでドメインを確認する

TXTレコード1

  • ホスト名:_cf-custom-hostname
  • 値:MyKinstaで確認できる固有のUUID(xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx)

TXTレコード2

  • ホスト名:@ (お客様のDNSプロバイダが「@」をサポートしていない場合は、空白のまま)
  • 値:MyKinstaで確認できる固有のUUID(xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx)

Kinsta DNSをご利用の場合、TXTレコードを追加する手順は次のとおりです。MyKinstaを新しいタブで開き、「Kinsta DNS」に移動し、「DNSレコードを追加する」をクリックして、「TXT」を選択します。

Kinsta DNS画面で「TXT」を選択する
Kinsta DNS画面で「TXT」を選択する

最初のTXTレコードでは、「ホスト名」フィールドに「_cf-custom-hostname」、「コンテンツ」フィールドに固有のUUIDを貼り付けます。TXTレコードの詳細を確認した上で、「DNSレコードを追加する」をクリックします。

ドメイン確認用の最初のTXTレコードを追加する
ドメイン確認用の最初のTXTレコードを追加する

2番目のTXTレコードでは、「ホスト名」フィールドを空白のままにし、「コンテンツ」フィールドに固有のUUIDを貼り付けます。TXTレコードの詳細を確認した上で、「DNSレコードを追加する」をクリックします。

ドメインの所有権確認用の2番目のTXTレコードを追加する
ドメインの所有権確認用の2番目のTXTレコードを追加する

DNSプロバイダの設定画面でTXTレコードを追加した後、「すでに完了しました」をクリックします。

独自ドメインの所有権を確認するためのTXTレコード
独自ドメインの所有権を確認するためのTXTレコード

DNSプロバイダによっては、TXTレコードの伝搬に最大24時間かかる場合があります。ドメイン認証が完了すると、次のような通知メールが届きます。

Kinstaからのドメイン確認完了を示すメール
Kinstaからのドメイン確認完了を示すメール

ステップ3. ドメインをKinstaに紐付ける

ドメインの所有権が確認されると、MyKinstaの該当するドメインの横に「ドメインの紐付け」ボタンが表示されます。このボタンをクリックして、設定を開始してください。

ドメインをKinstaに紐付ける
ドメインをKinstaに紐付ける

ルートドメインをKinstaに紐付ける

「ドメインの紐付け」画面を開くと、「サイトのIPアドレス」が表示されます。これをドメインのAレコードのIPアドレスとして利用します。

MyKinstaの「サイトのIPアドレス」
MyKinstaの「サイトのIPアドレス」

お使いのDNS設定画面に移動し、先の「サイトのIPアドレス」を使ってAレコードを設定します。Kinsta DNSでのAレコード設定方法は以下のとおりです。

  1. 新しいタブでMyKinstaを開き「Kinsta DNS」に移動します。
  2. DNSレコードを追加する」をクリックして、「A」を選択します。
  3. ルートドメインを指定する場合は「ホスト名」欄を空白にします。サブドメインを指定する場合は、「ホスト名」欄にサブドメインを入力します。
  4. 「IPV4アドレス」欄に先ほどの「サイトのIPアドレス」を貼り付けます。
  5. DNSレコードを追加する」をクリックします。

Kinsta DNSでAレコードを追加する
Kinsta DNSでAレコードを追加する

DNSレコードを追加した後、「ドメインの紐付け」画面に戻り、「すでに完了しました」をクリックします。

Kinstaへの紐付けを行った後に「すでに完了している」をクリック
Kinstaへの紐付けを行った後に「すでに完了しました」をクリック

WWWドメインをKinstaに紐付ける

ルートドメインのANAMEレコードを設定することに加えて、(まだの場合は)ドメインのwwwつきのドメインもKinstaに紐付けることをお勧めします。これを行うには、CNAMEレコードを追加することで、wwwドメインをルートドメインに向けて設定します。

wwwありのドメイン用にCNAMEレコードを追加する
wwwありのドメイン用にCNAMEレコードを追加する

Kinsta DNSを利用している場合は、「DNSレコードを追加する」をクリックして、「CNAME」を選択します。以下の設定を使用してください。

  • 種類:CNAME
  • ホスト名:www
  • 指定先:ルートドメイン(例:brianwp.com)
  • TTL:1時間

ワイルドカードドメインをKinstaに紐付ける(該当する場合)

また、ワイルドカードサブドメインにも対応しています。ワイルドカードサブドメインとは、「残りの全パターンを網羅する」サブドメインのことです。たとえば、次のように3つのDNSレコードを設定しているとします。

  1. Aレコード「sub.domain.com」|「123.123.123.123」
  2. Aレコード「sub2.domain.com」|「456.456.456.456」
  3. Aレコード「*.domain.com」|「789.789.789.789」

すると、sub.domain.comsub2.domain.com ではないサブドメインへのリクエストは、自動的に *.domain.com のAレコードで処理され、「789.789.789.789」にルーティングされます。

Cloudflare とあわせてKinstaでワイルドカードドメイン機能を使用したい場合は、以下の設定でAレコードを追加してください。

  • 種類:A
  • ホスト名:*
  • 指定先:MyKinstaで表示されるサイトのIPアドレス
  • TTL:1時間

ワイルドカードAレコードを追加
ワイルドカードAレコードを追加

ワイルドカードAレコード追加後、他のどのIPアドレスも指定されていないサブドメインにアクセスすると、リクエストが自動的にKinstaにルーティングされます。

ドメインをKinstaに紐付ける方法(Cloudflare設定済みのドメイン向け)

ここからの手順はすでにCloudflareを使用している、新規ドメインのためのものです。まだCloudflareを利用していない場合は、代わりにこちらをご覧ください。

ステップ1. Cloudflare設定済みのドメインをMyKinstaに追加する

MyKinstaにアクセスして、「サイト」>「ドメイン」に移動し、「ドメインを追加」ボタンをクリックします。

MyKinstaに新規ドメインを追加する
MyKinstaに新規ドメインを追加する

ドメインを指定し、「ドメインを追加して続行」をクリックします。MyKinstaは、ルートドメインとサブドメインの両方をサポートしています。ルートドメインを追加すると、ワイルドカードドメイン(*.domain.com)が追加されます。つまり、サブドメインが自動的に網羅されます。

MyKinstaに独自ドメインを追加する
MyKinstaに独自ドメインを追加する

ステップ2. 所有権を確認してドメインをKinstaに紐付ける

続いて「ドメインの確認とKinstaへの紐付け」ボタンを押します。すると、お客様のサイトのkinsta.cloudドメインに対応したCNAMEレコードが表示されます。

ルートドメインをKinstaに紐付ける

Cloudflareとの統合を有効にするには、このCNAMEレコードをCloudflareのDNS設定に追加します。

  • 種類:CNAME
  • ホスト名:@
  • 指定先:サイトの「kinsta.cloud」ドメイン
  • TTL:自動/auto

CNAMEレコードでドメインの確認とKinstaへの紐付けを実行
CNAMEレコードでドメインの確認とKinstaへの紐付けを実行

次に、Cloudflareのダッシュボードに移動し、「DNS」タブをクリックします。ルートドメインのCNAMEレコードを追加する前に、競合するDNSレコードを削除する必要があります。ほとんどの場合、競合するレコードはルートドメインのAレコードです。

Cloudflareでの競合するAレコードの削除
Cloudflareでの競合するAレコードの削除

Aレコードを削除した後、「+Add Record」ボタンをクリックし、以下の内容でCNAMEレコードを新規作成します。

  • Type:CNAME
  • Name:@
  • Target:サイトの「kinsta.cloud」ドメイン
  • TTL:自動/Auto
Cloudflareで新しいCNAMEレコードを追加
Cloudflareで新しいCNAMEレコードを追加

CNAMEレコードを追加した後、MyKinstaのルートドメインの横にチェックマークが表示されます。これは、ルートドメインがKinstaに正しく紐付けられたことを意味します。DNSレコードが世界中に伝播するのに最大で24時間ほどかかることがありますので、CloudflareでCNAMEレコードを追加した後にすぐチェックマークが表示されなくてもご心配はいりません。

MyKinstaでルートドメインが紐付けられていることを確認
MyKinstaでルートドメインが紐付けられていることを確認

WWWドメインをKinstaに紐付ける

ルートドメインのCNAMEレコードを設定することに加えて、(まだの場合は)ドメインのwwwつきのドメインもKinstaに紐付けることをお勧めします。これを行うには、CNAMEレコードを追加することで、wwwドメインをルートドメインに向けて設定します。

  • Type:CNAME
  • Name:www
  • Target:ルートドメイン(例:brianwp.com)
  • TTL:自動/Auto

wwwドメインのCNAMEレコードを追加
wwwドメインのCNAMEレコードを追加

ワイルドカードドメインをKinstaに紐付ける(該当する場合)

また、ワイルドカードサブドメインにも対応しています。ワイルドカードサブドメインとは、「残りの全パターンを網羅する」サブドメインのことです。たとえば、次のように3つのDNSレコードを設定しているとします。

  1. Aレコード「sub.domain.com」|「123.123.123.123」
  2. Aレコード「sub2.domain.com」|「456.456.456.456」
  3. Aレコード「*.domain.com」|「789.789.789.789」

すると、 sub.domain.comsub2.domain.com ではないサブドメインへのリクエストは、自動的に *.domain.com のAレコードで処理され、789.789.789.789にルーティングされます。

Kinstaでワイルドカードドメイン機能を使用したい場合は、Cloudflareにて以下の設定で追加のCNAMEレコードを設定できます。

  • Type:CNAME
  • Name:*
  • Target:サイトの「kinsta.cloud」ドメイン
  • TTL:自動/Auto

CloudflareドメインにワイルドカードCNAMEを追加
CloudflareドメインにワイルドカードCNAMEを追加

Cloudflareの無料プランを利用している場合「Some of your DNS only records are exposing IPs are proxied through Cloudflare.Make sure to proxy all A, AAAA, and CNAME records pointing to proxied records to avoid expose your origin IP」というメッセージが表示されることがあります。

対象となるkinsta.cloudドメインはCloudflareの保護のもとでプロキシされているため、この通知メッセージは正常であり、今回のケースでは問題ありません。

ワイルドカードCNAMEレコード伝搬後に、他に紐付けられていないサブドメインにアクセスすると、リクエストがKinstaにルーティングされます。

まとめ

ドメインを正しく設定し、必要なDNSレコードをKinstaに紐付けることは、サイトを運営する上で非常に重要な操作です。この記事では、Cloudflare設定済み、未設定両方のドメインで正しくDNSレコードを設定する方法をご説明しました。

DNSとKinstaの紐付けを行った後には、サイトのパフォーマンスをさらに高めるためにKinsta CDNを有効化することをお勧めします。さらに、新規Kinstaサイトを公開するためのチェックリストをご確認ください。