接続

「接続」は、アプリケーションとデータベースが通信するための方法です。以下の2種類があります。

  • 外部接続:インターネットを往復することから、内部接続に比べると大幅に低速になります。アプリケーションの場合は、ウェブサーバーを通して行うことができます。弊社アプリケーションサーバーでは、特定のポートまたはTCPプロキシを使用してアプリケーションに公開接続することができます。
  • 内部接続:弊社ネットワーク内に留まるため、より高速かつ安全な接続方法です。弊社でホスティングするアプリケーションとデータベースを接続する場合はこの方法が推奨されます。弊社のプライベートネットワークを使用するには、すべてのアプリケーションおよびデータベースが同じデータセンターで稼働している必要があります。

アプリケーションの公開または非公開ポートを設定したり、HTTP(S)トラフィックを無効にしたり、「アプリケーション」>(アプリ名)>「ネットワーク」画面で内部接続を追加したりすることができます。

外部接続

アプリケーションのドメイン、ホスト名、ポート
アプリケーションのドメイン、ホスト名、ポート

プロトコルの編集

ウェブプロセスのプロトコルをHTTPgRPCの間で切り替える場合に使用します。gRPCは、ブラウザベースのアプリケーションがHTTP上でgRPCサービスと接続することを可能にするプロトコルであり、アプリケーションの異なる部分、あるいは異なるアプリケーション同士がネットワーク上で効率的に通信できるようにします。

ポートの編集

アプリケーションのウェブプロセスのデフォルトポート番号は、8080です。アプリケーションがデプロイされると80番および443番ポートでインターネットにアクセスできるようになり、アプリケーションによって定義されたポートのコンテナにこれらのポートをルーティングします。このポートは、アプリケーションの実行時に$PORT環境変数で利用可能です。別のポートを定義することもできますが、コアシステムが使用する15000、15001、15004、15006、15008、15009、15020、15021、15053、15090を除いて、1~65535の範囲内である必要があります。

アプリケーション用に特定のポートを設定するには、「ポートの編集」をクリックして、新たなポート番号を入力し、「更新」をクリックします。

アプリケーションウェブプロセスのポートを変更
アプリケーションウェブプロセスのポートを変更

HTTP(S)トラフィックの無効化

ウェブプロセスのHTTP(S)トラフィックをすべて無効にするには、「無効にする」をクリックします。

ウェブプロセスのHTTP(S)トラフィックを無効化
ウェブプロセスのHTTP(S)トラフィックを無効化

IP制限

IP制限により、特定のIPアドレスまたはCIDRブロックへのアクセスを制限、またはブロックすることができます。許可されていないユーザー(IPアドレス)がアプリケーションにアクセスしようとすると、「403 Forbidden」エラーが表示されます。

IP制限の設定を変更するには、「設定を編集」をクリックして、以下のいずれかを選択します。

  • IP制限なし:すべての接続を許可します。
  • IP許可リスト:指定したアドレスからの接続のみを許可します。これを選択する場合、アプリケーションにアクセスするIPアドレスまたはCIDR表記を入力します。複数追加するには、フィールドの横にある「+」アイコンをクリックしてください。項目は好きなだけ追加可能です。
  • IP拒否リスト:指定したアドレスからの接続をブロックします。これを選択する場合、アプリケーションへのアクセスをブロックするIPアドレスまたはCIDR表記を入力します。複数追加するには、フィールドの横にある「+」アイコンをクリックしてください。項目は好きなだけ追加可能です。

設定を終えたら、「設定を編集」をクリックして設定を保存します。

アプリケーションのIP制限設定を編集
アプリケーションのIP制限設定を編集

CDN/エッジキャッシュ

コンテンツデリバリネットワーク(CDN)は、最新のサーバーに不可欠です。弊社では無料のCloudflare統合により、追加料金なしでCloudflare CDNを提供しています。Cloudflare統合には、セキュリティを強化するエンタープライズレベルのファイアウォール、DDoS攻撃対策、および高性能HTTP/3 CDNが含まれます。100ヶ国以上、260以上の都市にまたがるネットワークを持つCloudflareにより、世界各地から静的アセットが高速配信されます。

エッジキャッシュは、Cloudflareのグローバルネットワークに弊社でホスティングするサイト/ページのキャッシュを保存し、訪問者に最も近いデータセンターからキャッシュされたレスポンスを配信することで、パフォーマンスと速度を改善します。画像、CSS、JavaScriptファイルのような静的アセットは、CDNによって処理されます。

CDN/エッジキャッシュの有効化

CDNやエッジキャッシュを有効にするには、「設定を変更」をクリックします。

アプリケーションのCDNとエッジキャッシュの設定を編集
アプリケーションのCDNとエッジキャッシュの設定を編集

CDNを有効にするには、「CDNステータス」をオンにし、エッジキャッシュを有効にするには、「エッジキャッシュのステータス」をオンにします。

アプリケーションでCDNとエッジキャッシュを有効化
アプリケーションでCDNとエッジキャッシュを有効化

キャッシュのクリア

CDNまたはエッジキャッシュをクリアするには、「CDN/エッジキャッシュ」セクションで、「キャッシュをクリア」をクリックします。CDNとエッジキャッシュの両方を使用している場合、両方のキャッシュがクリアになります。

CDNやエッジキャッシュのキャッシュをクリア
CDNやエッジキャッシュのキャッシュをクリア

Cloudflareのすべてのデータセンターでエッジキャッシュがクリアされるまで、2~5分かかる場合があります。

TCPプロキシ

プロキシを使用したドメインとポート経由で、最大3つのプロセスをTCPで接続できます。これにより、非HTTPトラフィックを公開することができ、MongoDBRabbitMQのようなパブリックアクセスのあるサービスのデプロイが容易になります。また、LaravelアプリとReverb(WebSocketサーバー)を1つのアプリケーションとしてデプロイし、Reverbをバックグラウンドワーカーとして実行しながら、パブリックアクセスすることも可能です。

TCPプロキシを設定するには、「TCPプロキシの追加」をクリックします。

アプリケーションプロセス用にTCPプロキシを追加
アプリケーションプロセス用にTCPプロキシを追加

TCPプロキシ経由で接続するプロセスを選択し、使用するポートを入力して、「TCPプロキシの追加」をクリックします。

アプリケーションプロセス用にTCPプロキシを追加
アプリケーションプロセス用にTCPプロキシを追加

TCPプロキシが追加されると、プロセスにホスト名が割り当てられます。このホスト名を使用して接続が可能になります。

指定されたホスト名を使用してTCP経由でプロセスに接続
指定されたホスト名を使用してTCP経由でプロセスに接続

内部接続

この領域には、すべてのアプリケーションプロセスのホスト名が表示されます。ホスト名を使用して、弊社のプライベートネットワーク上のプロセスに接続することができます。

アプリケーションプロセスのホスト名
アプリケーションプロセスのホスト名

ポート

アプリケーション間の通信を改善するために、内部的にポートを公開することができます。これは、マイクロサービスアーキテクチャや、RabbitMQやデータベースのような内部ネットワークへのアクセスを必要とするサービスを実行する場合に特に便利です。

ポートを内部的に公開するには、「ポートのエクスポート」をクリックし、ポートを公開するプロセスを選択してポート番号を入力し、「ポートのエクスポート」をクリックします。

プライベートネットワーク上でポートを公開
プライベートネットワーク上でポートを公開

ポートを公開すると、自動的にアプリケーションがデプロイされます。

接続済みのサービス

弊社のプライベートネットワークを介して現在のアプリケーションに接続されているすべてのアプリケーション、またはデータベースが表示されます。

Kinstaのプライベートネットワーク上でアプリケーションに接続されているサービス
Kinstaのプライベートネットワーク上でアプリケーションに接続されているサービス

内部接続の追加

内部接続は、アプリケーションの「ネットワーク」画面またはデータベースの「概要」画面から追加することができます。

アプリケーションから別のアプリケーションまたはデータベースへの接続を追加するには、「アプリケーション」>(アプリ名)>「ネットワーク」>「接続済みサービス」セクションで「接続を追加」をクリックして、内部接続を作成するアプリケーションまたはデータベースを選択します。

アプリケーションまたはデータベースからアプリケーションへの内部接続を追加
アプリケーションまたはデータベースからアプリケーションへの内部接続を追加

環境変数

システムにより、データベース接続情報からアプリケーションの環境変数が自動で入力されます。内部接続の詳細情報を環境変数にコピー&ペーストしないようにご注意ください。「接続を追加」または「アプリケーションを追加」をクリックし、「環境変数の追加」のボックスにチェックを入れます。これにより、接続先のデータベースから環境変数が自動で入力されます。

アプリケーションによっては、環境変数(キー)の名前の変更が求められる場合があります。必要に応じて、接続の追加前にリストの名前を編集するか、後からアプリケーションの「設定」画面で編集することができます。

データベース接続の情報から環境変数を自動で入力
データベース接続の情報から環境変数を自動で入力

内部接続を削除する

接続を削除するには、アプリケーションの「ネットワーク」画面を開き、「接続済みサービス」セクションにある削除(ゴミ箱)アイコンをクリックします。

データベースとアプリケーション間の内部接続
データベースとアプリケーション間の内部接続

接続の削除」をクリックすると、アプリケーションとデータベース間の接続が削除されます。

アプリケーションとデータベース間の内部接続を削除
アプリケーションとデータベース間の内部接続を削除
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