税法を遵守するため、KinstaはEU加盟国と英国の居住者、およびEU加盟国と英国に拠点を置く企業に対して、VAT(付加価値税)をご請求させていただきます。VATとは何か、そしてVATがどのようにお客様へ影響するか、必要な情報をこの記事ですべてご説明いたします。VAT番号の登録についてお調べの方は、VAT番号の追加方法に関する記事をご覧ください。

尚、本記事は、法律や税金に関して、またはその他の専門的なアドバイスをご提供するものではありませんのでご了承ください。KinstaのシステムへのVAT登録番号の追加に関するご質問につきましては、いつでもカスタマーサポートまでお問い合わせください。その他のご不明点等につきましては、お客様の会計士、法律顧問、または税務当局までお問い合わせください。

VAT課税対象者

EU加盟国または英国の居住者、もしくはEU加盟国または英国を拠点とする企業はVATの課税対象です。

VATとは

VAT(付加価値税)とは、EU加盟国または英国で、ほとんどの商品やサービスの購入後に支払いが求められる税金の一形態です。対象商品には、サーバーレンタルなどのデジタルサービスも含まれます。VATは、インボイスに記載される価格に対するパーセンテージとして算出され、その税率は、国ごとに定義されます。したがって、お客様がお住まいの国、またはお客様の会社が登記されている国によって、VATの税率は異なります。

具体的なVATの税率については、定期的に情報が公表されています。尚、国や地域により、複数のVAT税率が定められる場合があり、Kinsta提供のサービスは、標準税率に該当します。以下、お客様に該当する運営機関の公式ページをご覧ください。

米国企業であるKinstaがVATを請求する理由

通常、企業はその国に恒久的施設を有している場合にのみ、その国での納税義務を負います。しかし、VATの場合は、EU加盟国や英国に恒久的施設を持たない場合でも、その徴収と納付が義務付けられています。

EU加盟国のVATについて、アメリカ合衆国国際貿易局が以下のように表現しています(英語原文の日本語訳)。

EU域外の電子製品販売者およびサービス提供者は、現在、選択した加盟国の税務当局に登録し、顧客が所在する加盟国のVAT税率で付加価値税(VAT)を徴収・納付することが義務づけられている。

英国のVATについては、英国政府によると、英国の消費者にデジタルサービスを提供する企業は、英国の定める税率でVATを徴収・納付しなければなりません。

つまり、Kinstaは米国企業であっても、VATの徴収と納付の義務があります。

VATが与える影響

お客様がEU加盟国、または英国の居住者である場合、あるいはお客様の企業がEU加盟国、または英国で登記されている場合、Kinstaは、ご購入いただくサービスにVATを適用する義務があります。例:スペインのVAT標準税率は21%* です。定価115ドル* のBusiness 1プランをスペインでご契約いただいた場合、決済時の合計金額は139.15ドルとなり、内訳は115ドル(プラン価格)+24.15ドル(VAT)です。各項目は、決済ページとインボイスのどちらにも明記されます。VATの税率は、お客様が選択された国によって異なります。* 本記事公開時点の税率、価格です

VAT番号の取得

国によって規制が異なりますが、事業者はいつでもVAT番号の取得申請をすることができます。また、最低所得基準を上回る企業には申請が義務付けられています。

多くのヨーロッパ諸国では、国別(非EU)納税番号やその他の納税識別番号を発行しています。これはEUのVAT番号ではないため、VATの課税額を減らす目的で使用することはできません。

VAT番号を追加したら、過去の支払い履歴からVATが還付されますか?

残念ながら、還付されることはありません。VAT番号を所持しているだけでは、税務当局が定める条件を満たしていないためです。VAT番号を所持していること、そしてサービスご購入時にVAT番号をご提供いただくことが必須となります。そのため、過去のご請求額からVATを払い戻すことはできません。

VATの支払い義務が発生している段階(未払い)で、VAT番号を登録することはできますか?

はい、ご登録いただけます。Kinstaのシステムでは、ご請求書作成時にお客様のVAT番号が確認されます。お客様が法人で、MyKinstaに有効なVAT番号が登録されている場合には、VATが課税されることはありません。VATの支払い義務が発生している段階で、いつでも番号を追加することができます。過去にお支払いいただいているVATが還付されることはありませんが、VAT番号が有効である限り、追加後のご請求額にVATは課されません。