バックアップ

WordPressサイトのバックアップは、毎日自動で作成されます。加えて、お客様のアカウントで作成された全サイトのシステム生成バックアップも行われます。このバックアップは、手動で行うバックアップを含め、MyKinstaで復元ポイントとしてご利用いただけます。以下、WordPressサイトのバックアップ作成方法と、必要に応じてバックアップを復元する方法をご紹介します。

WordPressサイトのバックアップ

各バックアップは、バックアップが作成された時点のサイト環境のファイルデータベースリダイレクトNginx設定、およびMyKinstaの設定を含む完全なスナップショットです。また、これにはサイトの「ドメイン一覧」(「WordPressサイト」>(サイト名)>「ドメイン」)も含まれます。MyKinstaに表示されるバックアップの作成日時は、サイトが運営されている地域の時間帯ではなく、ローカルシステムの時間に基づきます。

WordPressサイトのバックアップは、各サイトの「バックアップ」画面(「WordPressサイト」>(サイト名)>「バックアップ」)で確認可能で、以下6種類のセクションに分かれています。

  • 毎日─自動的に毎日バックアップが作成されます。
  • 毎時─より頻繁なバックアップが必要な場合は、時間単位のバックアップアドオンをご利用ください。
  • 手動─最大5つまで作成でき、最低14日間保存されます(ご利用のプランによって異なります)。ステージング環境でテストできなかった変更を本番サイトに反映する際に便利です。
  • システム生成─特定のイベント時に自動的に作成されます(バックアップの復元時など)。
  • 外部外部バックアップアドオンをご利用いただくと、Amazon S3またはGoogle Cloud Storageに毎週/毎月バックアップを作成することができます。
  • ダウンロード─週に一度生成可能です。先ほどご説明したスナップショット型のバックアップとは異なり、WordPressデータベースとファイルのみを含むZIPファイルが作成されます。
MyKinstaのバックアップ画面
MyKinstaのバックアップ画面

手動バックアップを作成する

ステップ1

MyKinstaを開き、バックアップしたいサイトを選択して、「バックアップ」をクリックします。次に「手動」タブを開き、「今すぐバックアップ」をクリックしてください。

MyKinstaでWordPressサイトの手動バックアップを作成
MyKinstaでWordPressサイトの手動バックアップを作成

ステップ2

バックアップには、識別しやすいよう簡単なメモを残すことができます。メモの入力後、「バックアップを作成」をクリックします。

識別しやすいようバックアップにメモを追加
識別しやすいようバックアップにメモを追加

14日間に5つを超える数の手動バックアップが必要となった場合は、既存のものを削除してスペースを確保した上で、新規バックアップを取得してください。

ダウンロード可能なバックアップ

WordPressサイト全体のアーカイブファイル(.zip)をダウンロードすることができます。アーカイブファイルには、サイトのファイルデータベースを含むSQLファイルが含まれます。

  • 週に一度作成することができます。
  • 作成後は、24時間以内にダウンロードしてください。

このバックアップには、以下のようなMyKinstaの設定やカスタムサーバー側の設定などは含まれません。

  • リダイレクト
  • Nginxの独自ルール
  • IP制限でブロックされたアドレス
  • PHPやMySQLの設定変更
  • アドオン

ダウンロード可能なバックアップは、MyKinstaでご利用いただけます。各サイトの「バックアップ」画面(「WordPressサイト」>(サイト名)>「バックアップ」)で「ダウンロード」タブを開きます。

MyKinstaのダウンロード可能なバックアップ
MyKinstaのダウンロード可能なバックアップ

ステップ1

ファイルを生成する」をクリックします。バックアップの作成は、サイトのサイズによって数分かかることがあります。処理が完了すると、MyKinstaに通知が表示され、ダウンロードリンクが記載されたメールが送信されます。

ダウンロード可能なバックアップ通知メール
ダウンロード可能なバックアップ通知メール

ステップ2

バックアップの準備ができたら、メール内の「バックアップデータをダウンロード」ボタン、またはMyKinstaの「バックアップファイルをダウンロードする」をクリックします。バックアップは、お使いのローカルコンピュータに保存し、解凍してファイルを確認します。

バックアップファイルをダウンロード
バックアップファイルをダウンロード

バックアップはZIPファイルです。中には、ウェブサイトの全ファイル(publicディレクトリ内)とデータベースファイル(サイト名.sql)が含まれています。

ダウンロード可能なバックアップのファイルを表示
ダウンロード可能なバックアップのファイルを表示

時間単位の自動バックアップ(アドオン)

追加の復元ポイントが必要なお客様のために、1時間ごと/6時間ごとの自動バックアップのアドオンをご用意しています。利用するには、サイトの「バックアップ」画面の「毎時」タブに移動します。

毎時バックアップ
毎時バックアップ

時間単位のバックアップには、以下2つの選択肢があります。

6時間に1回自動バックアップを実行

  • 1サイトにつき20ドル/月
  • 6時間ごとにバックアップが作成され、24時間ご利用可能です。頻繁に変更を加えるサイトにお勧めです。

時間単位のバックアップ

  • 1サイトにつき100ドル/月
  • 1時間ごとにバックアップが作成され、24時間ご利用可能です。ECサイト、会員制サイト、定期的に変更を加えるサイトにお勧めです。

利用するには、いずれかのバックアップの「選択」ボタンをクリックして詳細を確認し、「バックアップを有効にする」をクリックします。アドオンのご利用料金は、次回の請求サイクルより課金されます。これには、ご利用開始月の料金と翌月分の料金が含まれます。

6時間に1回自動バックアップを実行
6時間に1回自動バックアップを実行

時間単位のバックアップは、「バックアップ」画面の「毎時」タブからいつでも確認・復元することができます。また、アドオンの変更(頻度の変更または解約)もこのタブで行うことができます。なお、このバックアップは、追加の復元ポイントとなります。アドオンご利用の有無を問わず、毎日のバックアップは自動生成され、復元可能です。

1時間に1回自動バックアップを実行
1時間に1回自動バックアップを実行

外部バックアップ(アドオン)

自動外部連携型バックアップアドオンを使用すると、Amazon S3またはGoogle Cloud Storageに、WordPressサイトの自動バックアップを作成することができます。この外部バックアップの頻度は、毎週または毎月のいずれかをお選びいただけます。また、バックアップの内容は、ファイル、WordPressデータベース、またはその両方から選択可能です。

このアドオンによって、外部ストレージプロバイダに接続するための複雑なWordPressプラグインを設定することなく、災害復旧戦略にオフサイトバックアップを組み込むことができます。

自動外部連携型バックアップアドオンは、すべてのお客様にご利用いただけます。ご利用料金は1サイトにつき月額2ドルに加えて、帯域幅1GBにつき月額1ドルです。以下は、自動外部連携型バックアップを3つのサイトに使用した場合のご利用料金の一例です。

  • サイトAが5GBの外部帯域を使用─2ドル+5ドル=7ドル
  • サイトBが8GBの外部帯域を使用─2ドル+8ドル=10ドル
  • サイトCが20GBの外部帯域を使用─2ドル+20ドル=22ドル
  • 1ヶ月あたりのご利用料金:39ドル

※上記金額にGoogle Cloud PlatformやAWSで発生するストレージ料金は含まれません。

Google Cloud Storageを利用する場合

外部バックアップにGoogle Cloud Storage(GCS)を利用する手順は、以下の通りです。

  1. Google Cloud Storageバケットを作成します。
  2. サービス アカウントを作成します。
  3. サービス アカウントの鍵ペアを作成します。
  4. MyKinstaで自動外部連携型バックアップアドオンを設定します。

Google Cloud Strorageバケットの詳しい作成・設定方法はこちらをご覧ください。

MyKinstaで外部バックアップアドオンを設定する

MyKinstaで自動外部連携型バックアップアドオンを設定するには、ストレージバケットに紐付けるため、Google Cloudの以下3つの情報が必要になります。

  1. Google Cloudバケット名
  2. Google CloudプロジェクトID
  3. サービス アカウントの秘密鍵

上記の情報を確認し、アドオンを追加する準備が整ったら、MyKinstaにログインし、「WordPressサイト」>(サイト名)>「バックアップ」に移動し、「外部」タブを選択します。 「Google Cloud Storage」セクションにある「選択」をクリックします。

「外部バックアップ」でGoogle Cloud Storageを選択
「外部バックアップ」でGoogle Cloud Storageを選択

ストレージの情報」セクションに、Google Cloud Storageのバケット名とサービスアカウント情報を貼り付けます。

  1. サービスアカウントのファイルの内容」にJSONファイルの内容を貼り付けます。
  2. Googleバケット名」にバケット名を貼り付けます。
  3. Google CloudプロジェクトID」にプロジェクトIDを貼り付けます。
  4. サイトを固有のフォルダにバックアップする場合、「(サイト名)サブフォルダの作成」にチェックを入れます。「次へ」をクリックして続行します。
GCPの認証情報を追加
GCPの認証情報を追加

次の「バックアップのオプション」で、バックアップするもの(サイトのファイル、データベース、またはその両方)を選びます。バックアップの頻度は月単位と週単位から選択可能です。

選択後、「次へ」をクリックして続行します。

バックアップ内容と頻度を選択
バックアップ内容と頻度を選択

最後の画面でご利用料金と設定情報を確認します。変更を加える場合は、「戻る」をクリックして編集してください。問題がなければ、「外部バックアップを有効化する」をクリックします。

外部バックアップアドオンを有効化
外部バックアップアドオンを有効化

これで、「バックアップ」画面の「外部」タブにアドオンが表示されます。

Google Cloud Storageの外部バックアップアドオン
Google Cloud Storageの外部バックアップアドオン

Amazon S3を利用する場合

外部バックアップにAmazon S3を利用する場合は、以下の手順に従ってください。

  1. Amazon S3バケットを作成します。
  2. IAMユーザーを作成します。
  3. MyKinstaで自動外部連携型バックアップアドオンを設定します。

Amazon S3バケットの詳しい作成・設定方法はこちらをご覧ください。

MyKinstaで外部バックアップアドオンを設定する

MyKinstaで自動外部連携型バックアップアドオンを設定するには、ストレージバケットに紐付けるため、Amazon S3の以下3つの情報が必要になります。

  1. AWS S3バケット名
  2. AWSアクセスキーID
  3. AWSシークレットアクセスキー

上記の情報を確認し、アドオンを追加する準備が整ったら、MyKinstaにログインし、「WordPressサイト」>(サイト名)>「バックアップ」に移動し、「外部」タブを選択します。 「Amazon S3」セクションにある「選択」をクリックします。

「外部バックアップ」でAmazon S3を選択
「外部バックアップ」でAmazon S3を選択

ストレージの情報」セクションに、Amazon S3バケットとIAMユーザーの情報を貼り付けます。

  1. AWS S3 バケット名」にバケット名を貼り付けます。
  2. AWSアクセスキーID」にIAMユーザーのアクセスキーIDを貼り付けます。
  3. AWSシークレットアクセスキー」にIAMユーザーのシークレットアクセスキーを貼り付けます。
  4. サイトを固有のフォルダにバックアップする場合は、「(サイト名)サブフォルダの作成」にチェックを入れてください。「次へ」をクリックして次のステップに進みます。
AWSの認証情報を追加
AWSの認証情報を追加

次の「バックアップのオプション」で、バックアップするもの(サイトのファイル、データベース、またはその両方)を選びます。バックアップの頻度は月単位と週単位から選択可能です。選択後、「次へ」をクリックして続行します。

バックアップ内容と頻度を選択
バックアップ内容と頻度を選択

最後の画面でご利用料金と設定情報を確認します。変更を加える場合は、「戻る」をクリックして編集してください。問題がなければ、「外部バックアップを有効化する」をクリックします。

外部バックアップの設定を確認
外部バックアップの設定を確認

これで、「バックアップ」画面の「外部」タブにアドオンが表示されます。

Amazon S3の外部バックアップアドオン
Amazon S3の外部バックアップアドオン

外部バックアップアドオンを削除する

外部バックアップアドオンを削除(停止)するには、「WordPressサイト」>(サイト名)>「バックアップ」に移動し、「無効化する」をクリックします。

外部バックアップアドオンを削除
外部バックアップアドオンを削除

外部バックアップアドオン削除の確認画面で、「バックアップを削除する」をクリックしてください。

外部バックアップアドオンの削除を確認
外部バックアップアドオンの削除を確認

WordPressバックアップを復元する

自動、手動、システム生成のバックアップは、復元することができます。バックアップからWordPressサイトを復元するには、復元したいバックアップの横にある「復元先を選択」をクリックし、ドロップダウンメニューで復元先の環境を選択します。

サイトの規模にもよりますが、処理が完了するまでに数分かかることがあります。なお、処理中はMyKinstaでサイトにアクセスすることはできなくなります(復元処理中を伝える通知が表示されます)。

MyKinstaでWordPressのバックアップを復元
MyKinstaでWordPressのバックアップを復元

完了すると、MyKinstaが自動的に更新され、再びサイトにアクセスできるようになります。

また、バックアップを復元するたびに、復元直前のウェブサイトのバックアップが作成されます。万が一復元を取り消したい場合に役立ちます。

WordPressバックアップをステージング環境に復元する

MyKinstaから、WordPressサイトのバックアップをステージング環境に復元することができます。これには、以下のようなメリットがあります。

  1. シームレスで柔軟な開発環境を実現
  2. 本番サイトに手を加えることなく、以前の動作を確認可能
  3. 本番サイトに影響を与えることなく、バックアップを復元して情報を取得可能

ステージング環境でのバックアップの復元は、どの環境でバックアップが作成されたかによって条件が異なります。

WordPressのバックアップをステージングに復元する手順

MyKinstaにログイン後、「WordPressサイト」をクリックし、該当のサイトを選択します。バックアップの復元先となるステージング環境がない場合には、作成してください(標準またはプレミアム)。

ステージング環境の作成後、「バックアップ」画面に移動すると、利用可能なバックアップが一覧表示され、WordPressのステージングサイトに復元することができます。

復元したいバックアップの横にある「復元先を選択」をクリックし、ドロップダウンメニューで復元先の環境を選択します。

バックアップをステージング環境に復元
バックアップをステージング環境に復元

サイトの大きさによっては、処理に数分かかることがあります。復元完了後、本番サイトとは別の標準ステージング環境、またはプレミアムステージング環境にアクセスできます。

注意)本番サイトのバックアップをステージング環境に復元しても、ステージング環境のバックアップおよび独自ドメインはそのまま保持されます。

ダウンロード可能なバックアップを復元する

MyKinstaのダウンロード可能なバックアップを復元する場合は、手順が若干異なります。既存のKinstaサイトにダウンロード可能なバックアップを復元する方法は以下の通りです。なお、この手順は新規サイトにも適用されます。

まずは、ダウンロードしたバックアップファイルを解凍します。ファイルを開くと、以下のようなフォルダ構造が表示されます。このフォルダには、サイトのファイルとWordPressデータベースのコピーが格納されています。

ダウンロードしたバックアップファイルを解凍して表示
ダウンロードしたバックアップファイルを解凍して表示

次に、任意のSFTPクライアントでKinstaサーバーに接続し、~/publicフォルダに移動します。既存のフォルダがある場合は、削除してください。フォルダを空にしたら、ダウンロードしたバックアップからサイトファイル(mysql-database-backup.sqlファイルを除く)を~/publicフォルダに移動します。

ファイルを移動したら、wp-config.phpファイルを開き、DB_NAMEDB_USERDB_PASSWORDが、MyKinstaのサイトの「情報」画面にある「データベースへのアクセス」情報とそれぞれ一致していることを確認してください。

「データベースへのアクセス」の認証情報
「データベースへのアクセス」の認証情報

次に、既存のデータベーステーブルを削除し、ダウンロードしたバックアップのデータベースファイルをアップロードします。サイトのphpMyAdminにログインし、ページ一番下までスクロールします。「Check All」のボックスにチェックを入れ、ドロップダウンから「Drop」を選択します。データベースクエリの確認を求めるメッセージが表示されたら、「Yes」を選択して、削除を実行します。

phpMyAdminでデータベーステーブルを削除
phpMyAdminでデータベーステーブルを削除

続いて、phpMyAdminの「Import」タブを開きます。「File to import:」のファイル選択ボタン(「Choose File」)をクリックし、ダウンロードしたバックアップからmysql-database-backup.sqlファイルを選びます。その他の設定はそのままで構いません。ページ下にある「Go」をクリックすると、データベースのインポートが完了します。

phpMyAdmin経由でMySQLデータベースをインポート
phpMyAdmin経由でMySQLデータベースをインポート

データベースのインポートが完了すると、ダウンロードしたバックアップのデータベーステーブルが表示されます。データベースのインポート中にタイムアウトの問題が発生した場合は、データベースファイルが大きすぎて、phpMyAdminのウェブアップローダーが対応できない可能性があります。その場合は、データベースファイルをサイトの~/privateフォルダにアップロードし、コマンドラインでインポートしてください。この手順がよくわからない場合には、SQLファイルを~/privateフォルダにアップロードした後、弊社カスタマーサポートまでチャットにてご連絡ください

データベースファイルのインポートが完了
データベースファイルのインポートが完了

バックアップに関する注意事項

バックアップに関して、以下の点にご注意ください。

バックアップの保持

バックアップの保持期間は以下の通り、ご利用のプランによって異なります。なお、プラグインとテーマの更新のバックアップの保持期間は2時間のみです。

  • スターターからビジネス2までのプラン:14日間
  • ビジネス3およびビジネス4プラン:20日間
  • エンタープライズ1以上のプラン:30日間

プランの合計から除外されるディスク容量

できるだけ多くのスペースをご提供できるよう、ディスクスペース使用量の合計を計算する際、バックアップはレポートから除外されます。使用量は、本番サイトのファイルとデータベースのみで算出されます。

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