オンラインプレゼンスを確立するには、ウェブホスティングへの理解が不可欠です。この記事では、サイトを運営されている方にとっても、単にウェブホスティングについて気になる方にとっても役立つ、ウェブホスティングの仕組みについてご説明していきます。
サーバー/ホスティングとは?
ウェブホスティングとは、言うなれば、インターネット上でウェブサイトを保管するために必要になるスペースです。ウェブホスティングサービスを利用することで、ウェブサイトをオンラインで公開することができます。
ウェブホスティングの仕組み
WordPressサイトを作成する際には、ドメインとホスティングの2つが欠かせません。
世界トップクラスのコンテンツ管理システム(CMS)であるWordPress自体は無料で利用可能ですが、サイトファイルの配信と保存にウェブホスティング、サイトのアドレスとしてドメインが必要になります。
ウェブサーバーとは、訪問者をサイトに接続する物理的なコンピュータ。誰かがサイトのアドレスをブラウザに入力するたびに、必要なすべてのファイルを転送し、そのリクエストに応えます。
ホスティングサービスは、ファイルの保存や配信だけでなく、バックアップ、セキュリティ、稼働率など、サイトのメンテナンスにも役立ちます。利用するホスティングサービスの機能と価格には非常に幅があるため、要件にあったプランを選択することが重要です。
ウェブホスティングとDNS
WordPressサイトには、ホスティングサービスとドメインが必要になることはわかりました。
あるユーザーがサイトにアクセスするために、ブラウザにドメイン名を入力すると、コンピュータがファイルを保管しているウェブサーバーに接続するリクエストを送信します。
このリクエストは、ウェブサーバーに到達する前にドメインネームシステム(DNS)を構成するネームサーバーのネットワークを通過します。DNSは、サーバーのIPアドレスを検索し、リクエストをサーバーに転送します。
DNSはブラウザが正しいサーバーに接続するのに役立ちます。
ウェブサーバー上にあるサイトを家に例えるなら、ドメインは住所にあたります。世界中に存在する家は、ドメインによって居場所を特定することができるようになります。
DNSが誕生した理由は、覚えるのが困難な数字の羅列で構成されたIPアドレスを通じて、コンピュータがサイトに接続していたため。覚えやすいドメイン名をサイトのIPアドレスに紐付けることで、ウェブでのナビゲーションがよりスムーズになります。
ドメインは、ドメインレジストラで購入可能です。
ウェブホスティングの種類
ウェブホスティングがどのような存在であるかがわかったところで、次にその種類を見ていきましょう。
ビジネスによって要件は異なるもの。例えば、複数のメディアファイルを使用して、多数の訪問者を抱えるオンラインビジネスでは、個人のブログサイトよりもより多くのホスティング機能が必要になります。
ホスティング会社は、速度、ストレージ容量、価格などを考慮して複数のホスティングプランを用意しており、各プランにはそれぞれメリットがあります。
以下、主要なホスティングサービスの種類をご紹介します。
1. 共用サーバー
ウェブホスティングについて調べ始めると、共用サーバーという単語を度々目にすることでしょう。共用サーバーは、初めてホスティングサービスを利用するのに適した選択肢です。共用サーバーのプランには、初心者向けにウェブサイトビルダー、テンプレート、メール機能が付帯しているのが一般的です。
共用サーバーでは、ディスク容量や帯域幅などのサーバーリソースを他のサイトと共有することになるため、最も手頃な価格で利用できます。しかしそれと引き換えに、1つのサーバーでスペースを他のサイトと共有しなければなりません。
これは時に、サイトのパフォーマンスに悪影響を与えます。例えば、サーバーを共有している他のサイトのトラフィックが急増した場合、その影響を受けて自分のサイトが低速になることも。また、共用サーバーにはハッキングの標的となる可能性のあるセキュリティ上のリスクもあります。
共有サーバー上のサイトはIPアドレスも共有するため、他のサイトが違反行為をおこなった場合は、自分のIPアドレスがブロックされることを意味し、訪問者やGoogleがサイトにアクセスできなくなります。
こんなユーザーにおすすめ:中小企業のサイト、立ち上げたばかりでまだトラフィックの少ないサイト
メリット
- 安価
- サーバー設定が調整済み
- 専門知識はほぼ不要
- サーバーのメンテナンスは自分で行う必要がない
デメリット
- 他のサイトとリソースを共有するため、セキュリティや速度に影響する可能性がある
- IPアドレスは他のサイトと共有
- サーバー設定の制御がほとんどできない
2. 専用サーバー
専用サーバーは、共用サーバーとは対照的です。サーバー周りの制御はほぼすべてサイト所有者に委ねられるため、通常ホスティングサービスの中で最も高価になります。
サーバー全体を借りるため、オペレーティングシステムの選択からメンテナンスまで、すべてを自分で行うことになります。
こんなユーザーにおすすめ:アクセス数が多いサイト、サーバー周りの管理を自分で行いたいサイト所有者
メリット
- 自分だけのサーバーを確保できる
- サイトの高速化が可能
- 高いスケーラビリティとカスタマイズ性
デメリット
- 最も高価な選択肢
- 専門知識が必要
3. 仮想専用サーバー(VPS)
仮想専用サーバー(VPS)は、共用サーバーと専用サーバーのちょうど中間に位置付けられるサービスです。
他のサイトと物理的なサーバーは共有することになりますが、自分だけの仮想空間が確保されるため、この点は専用サーバーに似ています。
こんなユーザーにおすすめ:サーバーをよりコントロールする必要があるが、必ずしも専用サーバーを必要としないウェブサイト所有者。
メリット
- 費用を抑えながら専用の仮想空間を確保できる
- サーバー管理を行うことができる
- 専門知識がほとんどいらない
デメリット
- 大量のアクセスやトラフィックの急増には対応できない
- サーバー上の他のサイトの影響を受ける
4. クラウドホスティング
ウェブホスティングの種類の中で、最も理想的なのがクラウドホスティングです。複数のサイトのデータを物理的なサーバーに保存する集中的なアプローチをとる他のホスティングプランとは異なり、クラウドホスティングでは仮想化技術を使用します。
仮想化では、データが1つのサーバーに保存されているように見えますが、複数のストレージデバイスが物理サーバーの容量を共有しています。データが分散して保存されるため、バックアップや検索が容易です。ストレージ容量の追加も簡単で、高い柔軟性も確保できます。
こんなユーザーにおすすめ:ECストアのような高い処理能力、帯域幅、ディスク容量が必要になるトラフィックの多いサイト
メリット
- 高い稼働率が確保される
- 従量課金制
- 要件に応じてリソースを拡張できる
デメリット
- 毎月料金が変動するため、事前に正確に予算を組むのが難しい
- インターネットに依存する
ウェブホスティングは、以上の4種類が代表的ですが、特定のビジネスに対応するサービスもあります。
5.WordPressホスティング
マネージドWordPressホスティング(または非マネージドWordPressホスティング)は、その名の通り、WordPressサイト向けのホスティングサービスです。
WordPress専用にサーバーが構成されているため、WordPressサイトがより高速かつスムーズに動作します。また、以下のような特別な機能も付帯します。
- 事前にインストールされたプラグイン
- ワンクリックのWordPressインストール
- WordPressサイト用のデザインテンプレート
- ドラッグ&ドロップ式のビルダー
- WordPressに精通したカスタマーサポート
6. ECサイト向けホスティング
ECサイトの普及に伴い、ECサイト向けホスティングを提供している会社もあります。
WordPressホスティング同様、以下のようなオンラインストアに特化した機能が利用できます。
WooCommerceホスティングは、ECサイト向けサービスの一種でああり、WooCommerceを使用したオンラインストアを運営する人におすすめです。
ホスティングサービス選びで考慮すべき点
ウェブホスティングの概要と種類を押さえたところ、ホスティングサービスに求めたい重要な機能を、Kinstaが競合他社より優れた選択肢になり得る理由を交えながらご紹介していきます。
ホスティングプラン選びは、ビジネスの成功を左右すると言っても過言ではありません。サイトの速度、セキュリティ、スケーラビリティ、そしてユーザビリティに影響します。
優れたホスティングサービスの条件となる重要な機能、そしてプランを選ぶ際に考慮すべき点を見ていきましょう。
1. ディスク容量
まず何より、十分なディスク容量が必要です。
ホスティングプランには、ファイルを格納するためのディスク容量が一定量付帯しています。
プランを選ぶ前にサイトにストレージ要件を見積もっておけば、適切なプランを見つけやすくなります。
サイトによって、必要になるストレージ容量は異なります。メディアは多くのスペースを占有するため、多数使用している場合は、ストレージに余裕のあるプランに投資しましょう。
必要になるストレージ容量がまだわからない場合は、状況に応じてディスク容量を購入できるサービスを選択することをおすすめします。成長時にも安心です。
Kinstaの強み─アドオンディスク容量
Kinstaでは、さまざまな要件に応じた複数のプランを提供しているだけでなく、購入可能なディスク容量アドオンもご用意。
専用コントロールパネル「MyKinsta」で簡単に購入可能です。利用料金やディスク使用量の監視もMyKinstaで行えます。
2. 帯域幅
ディスク容量に続いて、帯域幅も必要不可欠です。
帯域幅の許容量(「データ転送」または「トラフィック」とも言い換えられる)は、特定の時間枠内でデータを転送するサーバーの容量の尺度を意味します。メガバイト/秒(MB/s)またはギガバイト/秒(GB/s)で表されます。
高速にサイトを運営するには、帯域幅は非常に重要です。帯域幅の大きさによって、サイトからユーザーへ送信されるデータの最大量が決まります。
広い帯域幅が必要な場合は、専用のサーバー、または少なくとも多数のサイトとリソースを共有することのないサーバーが必要です。ただし、帯域幅が広ければ広いほど、サーバー費用を分担するユーザー数が少なくなるため、必然的に料金も高くなることは念頭に置いてください。
ホスティングプランによって、毎月使用できる帯域幅が決まっています。プランを選択する前にサイトのサイズと訪問者数を推定し、サイトに適した帯域幅を決定しましょう。
Kinstaの強み─訪問数に基づいた価格設定
Kinstaでは、一般的なホスティング会社とは異なり、帯域幅に応じた価格設定から、訪問者数に基づいた価格設定へ移行しました。
MyKinstaで帯域幅と訪問数の両方のデータを追跡することができます。
この価格設定を理由にKinstaを選ぶお客様は少なくありません。
3. 稼働率保証
優れたホスティングサービスを利用すれば、サイトがダウンしたり接続が中断されたりすることはほとんどないもの。サイトを常に稼働した状態に保つことができます。
そして万が一サーバーに障害が発生しても、速やかに復旧されるはずです。
稼働率とは、サイトが稼働し、人がアクセスできる時間の割合を測定したものです。KinstaはGoogle Cloud Platformを利用し、99.9%の稼働率を保証しています。
Kinstaの強み─プライベートクラウドホスティング
Kinstaのインフラ全体は、Google Cloud Platform上に構築されており、物理サーバーの容量を複数のストレージデバイスで共有しています。データが様々な場所に保存されることで、万が一サーバーがダウンしても、サイトがすぐにバックアップされます。
4. 速度
訪問者は、サイトが5秒以内に読み込まれることを無意識に期待しています。
サイトの表示速度は、ユーザーエクスペリエンスに影響を与えるだけでなく、SEOにも影響します。すべてのホスティング会社が速度を保証しているわけではないため、要注意です。
Kinstaのホスティングプランの強みの1つは、従来のホスティングの枠にとらわれていないこと。プラットフォームをGoogle CloudとCloudflare上に構築し、すべてのお客様のサイトは、必要なすべてのソフトウェア(Linux、NGINX、 PHP、MySQL)を備えたコンテナで、完全に隔離された状態で実行されます。
隔離されたソフトウェアコンテナは、各ソフトウェアが完全にプライベートであることを保証し、他のサイト間で共有されることは一切ありません。セキュリティ上のメリットに加え、実際のお客様のサイトで読み込み時間が50%短縮されています。このパフォーマンスの高さが、Kinstaの解約率は5%未満に留めている大きな理由です。
Kinstaの強み─複数のグローバルデータセンター
Kinstaでは、世界各地に設置されているGoogle Cloudのデータセンターの中から任意の場所を選択可能。これによってサイトをさらに高速化することができます。訪問者の多い地域にあるデータセンターでサイトを配信することで、低レイテンシ、またTTFB(Time to First Byte)と読み込み時間も短縮されます。
このような機能とHTTP/3対応CDN、最新バージョンのPHP 8を組み合わせることで、業界最高水準のパフォーマンススタックを実現します。
5. セキュリティ
ウェブサイトのセキュリティを甘くみてはいけません。
ディスク容量と帯域幅に加えて、セキュリティ機能も重要です。
WordPressは安全ですが、その人気の高さからデータ漏洩の標的になっているのも事実です。
技術にあまり詳しくない方は、各ホスティングプランのデフォルトのセキュリティ機能を比較してみてください。ほとんどの格安、または無料レンタルサーバーでは、基本的なセキュリティ機能以外は、有料アドオンで提供しているのが一般的です。
Kinstaのホスティングプランには、無料で使用できるSSL証明書が付属しています。また、二要素認証(2FA)とIPジオロケーションのブロックもサポート。新規インストールに強力なパスワードを強制し、1分間に6回以上ログインに失敗したIPアドレスは自動的にブロックされます。
マルウェアに関するセキュリティ保持誓約もご用意しており、サイトが侵害された場合には、無料で対処しています。
さらに万が一のハッキングに備え、2週間分のバックアップも自動的に作成されます。
Kinstaの強み─Cloudflareエンタープライズレベルのファイアウォール
Kinstaは、Cloudflareのエンタープライズレベルのファイアウォールで、すべてのお客様のサイトを保護。悪意のあるトラフィックをブロックします。Cloudflare統合には分散型サービス拒否(DDoS)対策も無料で含まれており、サイトの保護が強化されます。
6. コントロールパネル
ウェブサイトのパフォーマンスには直接影響しませんが、ホスティングサービスが提供するコントロールパネルにも目を向けることをおすすめします。
コントロールパネルでは、サーバーのプロセスを制御したり、以下のような操作を行なったりすることができます。
- ウェブページ、ドメイン、サブドメインのアップロードと管理
- プライバシーとセキュリティの管理
- 訪問者のリダイレクト
- アプリケーションのインストール
- メールアカウントの作成と管理
- データのバックアップ
- ディレクトリの保護
また、コンピューターとオンラインサーバー間でファイルを転送するファイル転送プロトコル(FTP)にもアクセスできることが望ましいです。
ホスティングプランを探す際には、その会社が提供するコントロールパネルの使いやすさに関するユーザーレビューも確認しましょう。操作が複雑だったり、わかりにくかったりする場合、必要な機能を最大限に活用することが難しくなります。
Kinstaの強み─MyKinsta
MyKinstaはKinstaが独自に設計したコントロールパネルで、WordPressに配慮し、PleskやPanelの代替として開発されました。
MyKinstaでは、以下のような操作が可能です。
- 複数のWordPressサイトの管理
- プラグインの事前インストール
- WordPressサイトの移行
- 既存サイトの複製
- ドメインの追加と管理
- パフォーマンスと分析の追跡
マネージドホスティングを選ぶべきか
これには、正解も不正解もありません。自分の事業に適した方を選択してください。まずは共用サーバーから始めて、ビジネスの成長後にマネージドホスティングにアップグレードするという手もあります。
または、サイトの立ち上げ段階からマネージドホスティングに投資し、ビジネスの成長に全力を注ぐことも可能です。以下、マネージドホスティングのメリットを9つご紹介します。
1. 質の高いカスタマーサポート
マネージドWordPressホスティングを選ぶべき一番の理由は、優れたカスタマーサポートにあります。マネージドWordPressホスティング会社は、通常WordPressに特化しており、DrupalやMagentoなどのその他のプラットフォームやソフトウェアはサポートしていません。つまり、カスタマーサポートはWordPressに精通している可能性が高く、より専門的なサポートを受けることができます。
Kinstaのカスタマーサポートチームは、WordPress開発者とLinuxエンジニアで構成されており、WordPressコアなどのオープンソースプロジェクトに貢献し、毎日WordPressを使用しています。そのため、スタッフの専門知識は業界トップクラス。担当スタッフの知識が自分よりも劣ることほどがっかりすることはありません。
WordPressのサポートが業界全体でうまく機能していないことに着目し、Kinstaでは創業当初から階層型のサポートを採用していません。カスタマーサポートスタッフは、あらゆる問題を解決するための専門知識を有しており、他のスタッフに転送したりするなどして、お客様の時間を無駄にすることはありません。フォーチュン500企業や大手企業をサポートするスタッフが、すべてのお客様を担当します。
ブロガー(4k.com)
また、WPMU DEVのRaelene Morey氏も、Kinstaのカスタマーサポートに関するレビューを公開しています。
カスタマーサポートの皆さんはすべての質問に丁寧かつ的確に回答してくれるため、大満足です。ハードウェアに関して問い合わせた際には、予想を上回る返答がありました。「Kinstaでは、Googleのコンピューティング最適化マシンを使用し、速度と自動スケーラビリティを保証しています。そのため、一般的なホスティング会社のように、1つのVPSにつき2-6CPUに制限されることはありません。トラフィック急増時には、サイトのコンテナのCPU数を必要な分だけ増やします。負荷分散されたクライアントに対しては、システムが動的にマシンを増やし、トラフィックの波が収まると自動的にスケールダウンするため、制限なくCPU数を増やすことができます」
スタッフの方の知識を確認する目的で、WordPressサイトのよくある問題についても尋ねてみましたが、これにもすべて正しい解答が返ってきました。
Kinstaは、Intercomを使ってカスタマーサポートにチケットシステムを採用していて、ライブチャットのように利用できます。午後3時にメッセージを送信したときには、5分以内に返答を受けました。たまたま早起きした日にも、午前5時に連絡してみたのですが、なんと返答は3分以内。たまたまユーザーからの問い合わせが少ない時間帯だった可能性もありますが、それにしても感動しました。
元マネージングエディター(WPMU DEV)
Morey氏が言及している通り、Kinstaでは創業初日からカスタマーサポートにIntercomを採用しています。現在では従来のチケットシステム(顧客からの問い合わせを「チケット」という単位で処理、管理するシステム)を好む人はおらず、多くの企業がIntercomのような革新的なソリューションに移行しています。Intercomでは、チャットとサポートチケットを簡単にダッシュボードに統合することができるため、Kinstaのお客様は24時間年中無休、ワンクリックでカスタマーサポートに問い合わせることができます。
Kinstaが使用しているその他のSaaS製品はこちらでご紹介しています。
信頼性の高い知識豊富なカスタマーサポートを提供するサービスとなると、マネージドWordPressホスティングがベストな選択肢でしょう。また、KinstaではSentryを使用した稼働状況監視も提供しており、3分ごと、毎日480回サイトの稼働状況を確認しています。加えて、サイトの健全性を自分で監視するためのツールもご用意しています。
万が一サイトがダウンした際には、すぐに通知が送信され、カスタマーサポートチームが対応にあたります。パフォーマンス関連の問題を診断するために、New Relicを用いた追跡も可能です。
2. パフォーマンスを考慮した最適化
マネージドWordPressホスティングの2つ目のメリットは、WordPressに特化した細かな調整が行われている点。
共用サーバーやDIYサーバーを利用する場合、一般的にはベアボーンマシンを使用することになります。マネージドWordPressホスティング同等の速度を確保するには、ソフトウェアのインストールや最適化にかなりの手間がかかります。共用サーバーでは、そこまで高速化することが不可能な場合も。
例えば、Kinstaをはじめとする多くのマネージドWordPressホスティングには、サーバーレベルのキャッシュやフルページキャッシュが実装されています。つまり、ホスティング会社側がキャッシュの処理を担うことになるため、キャッシュプラグインを探す手間が省けます。また、キャッシュプラグインの扱い自体も面倒なため、これだけでかなりの頭痛の種を解消することができます。ほとんどの場合、サーバーレベルのキャッシュはどのプラグインよりも圧倒的に高速です。
トラフィックの急増時には、できるだけ多くのアセットをキャッシュから配信することが重要です。これによってサーバーの負荷が軽減され、サイトを超高速配信することができます。Kinstaでは、キャッシュ分析レポートでWordPressサイトの大部分がキャッシュから配信されていることを確認可能です。
高性能のマネージドWordPressホスティングは、最新の優れたアーキテクチャと技術を導入しているものです。これには、WordPressサイトにとって最速の組み合わせであるPHP、MariaDB、HTTP/3、Nginxの最新バージョンが含まれます。
もし利用しているホスティング会社が、PHPの最新バージョンのサポートに手間取っているようなら、ビジネスに悪影響を与えています。Kinstaでは、PHP 8.2の最終リリースとテストリリースから数週間以内にサポートを開始しています。これによって、すぐにテストを実行し、無料で即座にパフォーマンスを向上することができます。
Kinstaは、業界で初めてGoogle Cloud Platformとプレミアムティアネットワークのみを採用したマネージドWordPressホスティング会社です。ここ数年では、独立系ホスティング会社から、業界トップクラスのホスティング会社として認められるように。現在はGoogleから公式に推奨されています。
Google Cloud Platformに移行した後、サイトの読み込み時間が劇的に短縮されたお客様の事例をご紹介します。移行前はサイトの表示に時折3~4秒かかることがありましたが、移行後は一貫して1秒未満、特に米国では400ミリ秒未満を維持しています。Google Cloud Platformに移行したことで、読み込み時間が75%減少されました。
以下は、Kinstaから共用サーバーに移行した事例です。読み込み時間はなんと300ミリ秒から14秒に。このように、共用サーバーでは大量のトラフィックを抱えるサイトの処理が困難です。
以下は、Kinstaでホストされているテストサイトの事例です。パフォーマンス評価は満点、表示速度は400ミリ秒未満とかなり高速であることがわかります。
HTTPヘッダーを見ると、サーバーレベルのKinstaキャッシュで配信されていることがわかり、キャッシュプラグインは使用されていません。
Kinstaでは、各ウェブサイトにLXDマネージドホストとLXCソフトウェアコンテナを採用しています。再三となりますが、これは実行に必要なソフトウェアリソース(Linux、Nginx、PHP、MySQL)をすべて備えた隔離されたコンテナでWordPressサイトがそれぞれ実行されることを意味します。リソースは、他のサイトどころか、お客様自身の他のサイトとも共有されることはありません。
また、Google Cloud Platformの世界各地に設置されたデータセンターの1つにある仮想マシンを使用します。KinstaのVMは、Google Cloudのプレミアムティアネットワーク上でトラフィックをルーティングするように構成されています。スタンダードティアネットワークと比較して、ほとんどのトラフィックをパブリックインターネットではなくGoogleのプライベートデータセンター経由でルーティングします。この結果、ネットワークレイテンシが低減し、WordPressサイトの表示速度が改善されます。
各GCP仮想マシンには、最大96個のCPUと数百ギガバイトのRAMが搭載されており、利用可能なすべての地域でコンピューティング最適化(C2)仮想マシンを採用。この仮想マシンは、GCPがCompute Engine上で提供するコアあたりのパフォーマンスが最も高く、計算負荷の高いワークロード向けに最適化されています。ハードウェアリソース(RAM/CPU)は、仮想マシンによって必要に応じて各サイトコンテナに自動的に割り当てられます。
Kinstaの超高速WordPressホスティングスタックに関する詳細はこちらをご覧ください。
3. 戦略的に設置されたグローバルデータセンター
サーバーレベルのパフォーマンスに加えて、マネージドWordPressホスティングは通常、世界を視野に入れた大規模なインフラを持っています。例えばKinstaでは、Google Cloud Platform採用により、37箇所のデータセンターからお好きな場所を選択可能です。日本の2拠点(東京、大阪)に加えて、米国、カナダ、ヨーロッパ、アジア太平洋地域、南米など、世界各地を網羅。訪問者が多く集まる地域に近いデータセンターを戦略的に選ぶことで、ネットワークレイテンシ、TTFBを改善し、より高速にページを配信することができます。
レイテンシとは、ネットワーク上でのデータ転送にかかる時間や遅延を意味し、距離が遠いほど高くなります。例えば、オーストラリアのシドニーでWooCommerceストアを運営している場合、サイトはオーストラリアでホストしなければなりません。もし米国でホストすれば、ページの読み込み時間がかかり、訪れた買い物客を待たせることになってしまいます。最初のDOCファイルはホストサーバーから配信されるため、顧客に近い場所でサイトを運営することが不可欠です。
コンテンツデリバリネットワーク(CDN)を使用して、サイトの他のメディアの配信を高速化することも可能です。KinstaのCDNは、世界200箇所以上にまたがるCloudflareのネットワークを利用しており、非常に高速です。また、すべてのプランで無料でご利用いただけます。
また、Kinstaのすべては、信頼性の高いGoogle Cloud Platformのプレミアムティアネットワークで相互接続されています。距離とホップを最小限に抑えるように設計されているため、顧客サイトのデータをより高速かつ安全にグローバルに転送することができます。中にはコスト削減のため、スタンダードティアを採用しているホスティング会社も見られますが、私たちはお客様に最高レベルのサービスをお届けすることを重視しています。
では、この2つのティアにはどの程度の違いがあるのでしょうか。大陸を横断するデータの場合、プレミアムティアネットワークは、スタンダードティアに比べて平均およそ41%高速です。また、近隣地域(同じ大陸)へのデータ転送は平均約8%高速になります。ネットワークは、ページの読み込み時間を決定するほんの一部の要因ですが、1ミリ秒単位の積み重ねが重要です。
4. 自動バックアップ(データの損失を回避)
ある日突然、サイトの全てのデータが失われてしまったらどうでしょう。そんな最悪の状況を想定し、WordPressサイトのバックアップは常に作成しておくことが重要です。質の高いマネージドWordPressホスティングでは、無料で自動バックアップ機能を提供しています。
共用サーバーの場合、バックアップ機能は上位の高額なプランでのみ利用できるのが通例です。VPS、DIYサーバーの場合は、バックアップシステムをセットアップしなければならず、VPSスナップショットにも料金が発生します。
Kinstaなら、WooCommerceストアのバックアップもデータベースのコピーの作成も簡単です。すべてのプランで以下6種類のバックアップが利用可能です。
- 毎日
- 毎時(アドオン)
- 手動
- システム生成
- ダウンロード可能
- 外部─Amazon S3またはGoogle Cloud Storage(アドオン)
バックアップは、ステージング環境または本番サイトに復元することも可能です。
WordPressサイトのバックアップ機能によって、バックアッププラグイン、cPanel、FTP、phpMyAdminなどを扱う手間が省けるため、作業時間を大幅に削減することができます。
5. 標準およびプレミアムステージング環境
サイトのダウンは何としても避けたいもの。プラグインのインストール、PHPバージョンの変更など、サイトを更新する際は、本番サイトに反映する前に、必ずテストしましょう。一般的なレンタルサーバーでは、テスト環境を作成するために、ローカルにサイトを複製し、テストし、変更を反映するという手間のかかるプロセスが必要になります。
マネージドWordPressホスティングには、通常WordPressステージング環境が用意されており、簡単にテストを行うことができます。テスト用のURLやFTP、SSH、phpMyAdminなどを使用して、ステージング環境にアクセスできるのが一般的です。
Kinstaでは、標準的なステージング環境に加えて、プレミアムステージング環境を作成でくるアドオンも用意しており、最大5つまで作成可能です。標準ステージング環境よりも高い性能で、あらゆるテストを実行することができます。
6. 開発者への配慮(SSH、Git、WP-CLI)
マネージドWordPressホスティングのもう1つのメリットは、共用サーバーにはない開発者向け機能。SSH接続、Composer、HeidiSQL、Sequel Pro、Gitなどがその一例です。共用サーバーでは、通常SSH接続を行うことはできません。VPS、DIYサーバーではセットアップ可能ですが、手間がかかる可能性があります。
Kinstaの場合は、MyKinstaで簡単にSSH接続情報を取得できます。他にも、以下のような機能があります。
WP-CLIは、WordPressコミュニティで人気が高く、WordPressの多くの側面を管理するためのコマンドラインツールです。ユーザー、投稿、カテゴリの追加や削除、テストデータの挿入、データベース内の検索と置換など、様々なことが実行できるため、多くの開発者に重宝されています。Kinstaでは、WP-CLIがデフォルトでサポートされています。
7. 堅牢なセキュリティ
セキュリティのメリットも忘れてはなりません。通常、共用サーバー環境では、ハッキングされたり、マルウェアに感染したりしても、サポートを受けることができません。これはVPSにも該当し、WordPressサイトがハッキングされたら自己責任。これに対して、マネージドWordPressホスティングの多くは、ハッキングされた場合のサポートを提供しており、さらにあらゆるマルウェアからサイトを保護する機能を備えています。
また、ホスティング会社が使用するクラウドサービスも重要です。KinstaはGoogle Cloud Platformを利用しています。GCPのセキュリティモデルは、15年以上の年月をかけて構築され、現在はGmailやGoogle 検索などサービスを保護しています。またGoogleは現在、500人以上のフルタイムのセキュリティ担当者を雇用しています。
また、Google Cloud Platform上でのLinuxコンテナ(LXC)とLXDのオーケストレーションにより、各アカウントと各WordPressサイトを完全に分離しています。各サイトのコンテナは、GCPのファイアウォールで保護された仮想マシン上で実行されるため、競合他社よりもはるかに高い安全性が確保されます。さらに、顧客データの保存には暗号化を採用しています。
サーバーレベルのセキュリティだけでなく、アカウントのセキュリティも重要です。二要素認証をサポートするサービスを利用してください。何者かがアカウントにログインすれば、パスワードを変更されたり、ウェブサイトを削除されたり、DNSレコードを変更されたり、さらに恐ろしいことが行われる可能性があります。KinstaはAuthyと提携しており、MyKinstaで二要素認証を使用することができます。
このような機能を提供しているホスティングサービスを利用すれば、時間や労力を削減できるだけでなく、万が一のことがあってもサポートを受けられるという安心感も得られます。安全なWordPressホスティングへの投資は賢い選択です。
8. スケーラビリティを考慮した設計
もう1つの重要な点は、スケーラビリティです。共用サーバーの場合、リソースが足りなくなれば、上位プランにアップグレードするしかありません。そして最終的には、専用サーバーへの移行を迫られるというのが共用サーバーのよくある罠。そのため、常に制限を気にかけなければならず、余計な労力がかかります。また、より良いサーバーへの移行時にも、準備に時間がかかる可能性があります。
DIYサーバー、VPSは、共用サーバーに比べればはるかにスケーリングが容易ですが、ディスクを拡張するなどのサーバー知識が求められます。マネージドWordPressホスティングの場合は、この作業をホスティング会社側が代行してくれます。設定された制限を超える場合は、通知を受け取り、必要に応じてワンクリックでアップグレードすることができます。
Kinstaの他にはない特徴は、Google Compute Engineサーバーを利用してサイトを拡張できる点にあります。先にも触れましたが、他社では通常1マシンにつき2-6CPUに制限される傾向にあります。Kinstaでは、トラフィックが急増した場合、サイトのコンテナを必要な数のCPUに増やすことができます。キャッシュできないアクティビティが大量にあるサイトやトラフィックが爆発的に増えるサイトには、ワーカープロセスを通常プランの制限以上に増やすことができる専用サーバーもご用意しています。
隔離されたソフトウェアコンテナ技術によって、必要に応じて仮想マシンから各サイトコンテナにハードウェアリソースが自動的に割り当てられます。そのため、サイト間でリソースが共有されることはありません。その結果、安全でプライベートなホスティング構成が実現されると同時に、サイトの需要に応じてサーバーリソースを柔軟に増減することが可能です。
9. プレミアムDNS(高速で信頼性の高いルックアップ)
最後は、プレミアムDNSサービスを利用できる点。これは共用サーバー、DIYサーバー、VPSにはないサービスで、使用するには別途契約しなければなりません。マネージドホスティングであっても、DNSを提供する会社は限られますが、KinstaではAmazon Route 53経由のプレミアムDNSをすべてのプランで提供しています。
ウェブホスティングと同様、DNSサービスにも高速なものと低速なものがあります。Amazonは世界最大級のネットワークを持っています。高速なDNSサービスを利用することで、DNSルックアップの時間が短縮されます。
GoDaddyやNamecheapのようなドメインレジストラが提供している無料のDNSは、非常に低速な傾向にあります。また一貫性に欠け、ルックアップにかかる時間に波があります(Google Domainsはインフラが充実しているため例外的)。トップクラスのDNSサービスは、Amazon、Cloudflare、Dyn、DNS Made Easyなどのような会社で、DNSに特化し特別設計された大規模なインフラを持っています。
信頼性の高いDNSサービスのもう1つの重要なメリットは、DDoS攻撃からの保護も挙げられます。
ウェブホスティングに関するよくある質問
ウェブホスティングにまつわる質問に関する的確な答えは見つけるのが簡単ではありません。そこで、最後にウェブホスティングに関するよくある質問をご紹介します。
1. マネージドWordPressホスティングとは何ですか?
マネージドWordPressホスティングは、WordPressプラットフォーム上で実行されるウェブサイトに特化して構築されたホスティングです。「マネージド」とは、ホスティング会社側で更新のインストールや自動バックアップの設定などの基本的な管理タスクが行われることを意味します。
2. WordPress共用サーバーとは何ですか?
WordPress共用サーバーは、複数のWordPressサイトが同じサーバー上のスペースを共有するサーバーです。専用のサーバーを利用するWordPress専用サーバーとは対照的です。
3.WordPress VPSとは何ですか?
WordPress VPS(仮想専用サーバー)では、サーバー上に隔離されたスペースがWordPressサイトごとに確保されます。多くの場合、バックエンドサーバーツールにもアクセス可能です。
VPSでは、更新やインストールなどのサーバー周りのメンテナンスを自分で行わなければなりません。
4. 優れたホスティングサービスの条件は何ですか?
ホスティングサービスには数々の選択肢がありますが、優れたサービスでは、以下のようなことが実現できるものです。
- サイトのパフォーマンス向上
- サーバーとプラットフォームの自動更新とアップグレード
- 簡単な移行機能
- 必要に応じてスケールアップ可能
- 知識豊富なスタッフによる迅速なカスタマーサポート
Kinstaでは上記すべてが実現可能です。その他の機能についてはこちらをご覧ください。
5. 適切なホスティングサービスを見つけるにはどうすればいいですか?
あらゆるオンラインのエコシステムに言えることですが、ウェブホスティング業界は絶えず進化していくもの。適したホスティングサービスを見つけるには、自分自身で調査を行うことが非常に重要です。
各サービスのユーザーレビューに目を通し、実際の利用者がどのように感じているかを確認しましょう。また、どのサービスが最も手間を削減できる機能、ツールを提供しているかを見極めてください。カスタマーサポートの利用方法や営業時間のチェックもお忘れなく。
Kinstaは常に革新し続け、最高のアプリケーションホスティング、データベースホスティング、およびWordPress専用マネージドホスティングの提供に尽力しています。
SiteGround、WP Engine、Flywheelなどの競合他社と差をつけるカスタマーサポートも強みです。
6. マネージドホスティングを利用する価値はありますか?
マネージドホスティングに投資する価値は大いにあります。必要性と予算によりますが、一般に自分で管理するよりも、マネージドホスティングの方がはるかに多くのメリットがあります。
7. マネージドWordPressホスティングのメリットは何ですか?
マネージドWordPressホスティングには、以下のようなメリットがあります。
- 信頼性
- 優れた速度とパフォーマンス
- 自動化されたサーバー管理(バックアップ、インストール、更新など)
- 最新のホスティングスタック
- 厳重なセキュリティプロトコル
- 高いスケーラビリティ
- ステージング環境
- 便利な開発者向けツール
- WordPressに精通したスタッフによるサポート
そのほかのメリットはこちらをご覧ください。
8. マネージドホスティングと非マネージドホスティングの違いは何ですか?
マネージドホスティングは、ホスティング会社側がサーバー周りの業務を代行してくれるサービスです。
一方、「マネージド」でないその他のあらゆる種類のホスティングサービスは、非マネージドと表現することができます。
まとめ
この記事ではウェブホスティングとは何か、ホスティングの種類、そしてプラン選びに考慮すべき点などを、Kinstaを利用するメリットも交えて詳しくご紹介しました。
Kinstaでは、個人サイトの作成、代行業の運営、アプリの構築、データベースのセットアップなど、さまざまなプロジェクトに応じたプランをご用意しています。
WordPress専用マネージドホスティングでは、以下をはじめとする多数の機能を追加料金なしでご利用いただけます。
- WordPressインストール
- SSL証明書
- エンタープライズレベルのCloudflare統合
- 標準ステージング環境(プレミアムステージング環境はアドオンで追加可能)
- 3分ごとのサイトの稼働状況監視
- 24時間年中無休体制のカスタマーサポート
さらに30日間の返金保証も付帯しており、リスクなしでお試しいただけます。併せてお客様のお声もご覧ください。その他、ご質問がございましたらお気軽にお問い合わせください。
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